昭和医学会雑誌
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40 巻 , 5 号
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  • 安原 一, 小林 真一, 梅沢 修, 坂本 浩二, 上條 一也
    1980 年 40 巻 5 号 p. 525-530
    発行日: 1980/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    Drugs prescribed in outpatients were surveyed for one week in Showa University Hospital. The present study is based on 4, 065 prescriptions in 7, 787 outpatients.
    From the results of the percentage of prescriptions prescribed in outpatients in each clinic, it was obtained to be 83% in psychiatry-clinic, 72% in urology-clinic, 69% in dermatology-clinic, 64% in internal medicine-clinic, 59% in paediatrics-clinic and these data indicated that outpatients in psychiatry-clinic were depended on drug therapy. The most frequent prescribing drugs in outpatients were sedatives, which were prescribed in all clinical departments. Antiinflammatory drugs, antacid, vitamin which would be commonly prescribed with the other drugs for oral use will be necessary to reevaluate for their therapeutic effects and interactions. The number of prescribing remedies for oral use in outpatients was obtained to increase with increase in age in linear manner in internal medicine for cardiovascular diseases, that is, outpatients under 20 years old were prescribed about 2 or 3 remedies and the number of prescribing remedies was increased in one remedy in every ten years of age and outpatients over 80 years old were prescribed about 8 remedies.
  • 伊藤 良作, 井原 敬二, 恩田 聰, 木村 忠直, 阿尻 貞三, 中西 弘, 猪口 清一郎
    1980 年 40 巻 5 号 p. 531-544
    発行日: 1980/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    カニクイザル成獣の棘腕諸筋 (前鋸筋, 僧帽筋, 菱形筋, 環椎肩甲骨筋) の筋線維をSudan Black B染色によって白筋線維と赤筋線維とに分別し, それらの数比, ならびに太さを各筋の部位ごとに明らかにして, 霊長類上肢の機能的特徴を検討した.その結果, 検査した筋の諸部位の中では, 筋層の厚さ, 単位面積中の筋線維数および筋線維の太さなどの特徴は肩甲骨関節窩の外転に関与する筋の部位 (前鋸筋の尾側部と中間部, 前環椎肩甲骨筋) で最も強く発達する傾向を示し, 肩甲骨を引き上げる筋と引き下げる筋 (僧帽筋の頭側部と尾側部) がこれにつぎ, 肩甲骨の固定に働く筋あるいは部位 (菱形筋各部, 僧帽筋中間部, 後環椎肩甲骨筋, 前鋸筋頭側部) が最も弱い傾向を示した.一方, 上述の筋線維構成は雄は雌よりも, 体重の大なる例は小なる例よりもそれぞれ強く発達する傾向が認められた.これらはカニクイザルの運動の特性に由来するものと考えられた.
  • 太田 晃, 真弓 克彦, 篠塚 明, 砂田 英二, 高橋 吉政, 前田 陽一, 小松 隆, 平林 晋一, 北原 隆
    1980 年 40 巻 5 号 p. 545-550
    発行日: 1980/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    99mTc-リン酸化合物による骨シンチグラフィで, 骨以外の部に集積した10例を取り上げ検討した.乳癌1例, 神経芽細胞腫2例, ウイルムス腫瘍1例, 直腸癌の転移1例, 肺線維症1例, ポジキン病1例, 肝芽細胞腫1例, 胃癌の腹直筋転移1例, 手術創跡1例である.他の報告例と同様悪性腫瘍の集積例が多い.99mTc-リン酸化合物は骨でもCa-P代謝の盛んな所に多く集積すると言われ, 骨外集積の部もCa-Pの代謝がactiveに活動している所と思われる.しかし同じ病理組織診断を有する疾患でも集積するものとしないものとがあり, 集積理由は一元的に解釈はできない.
  • 高橋 吉政
    1980 年 40 巻 5 号 p. 551-560
    発行日: 1980/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    肝シンチグラフィーに使用されている三種の放射性コロイド (198Au-colloid, 99mTc-phytate, 99mTc-Sn-colloid) の体内分布の相違及び生体内条件の違いによる変動を動物実験で比較検討した.これらのコロイドは, ほとんどが肝に集積するが, Sn-colloidの如く, 粒子の大きいものほど, 肝以外のRES (脾, 肺) に集積する傾向があった.コロイドの濃度がうすい場合は, 脾に多く集まる率が高い.また, 非放射性コロイドで十分量負荷した後に放射性コロイドを与えても, とり込みの分布には影響はなかった.エンドトキシン等でRESを刺激すると, 生体内へのRIのとり込みの分布が変わるが, Sn-colloidでその反応が最も大きく, とくに脾と肺において著明であった.また, 四塩化炭素で肝障害が生じたときにSn-colloidの肺への集積が目立った.
    これらの実験は, 本質的には肝Kupffer細胞とmacrophageの貪食能の相違による結果でありコロイド粒子が大きいほど, 生体の変動に反応する率が大ごあることがわかる.このことは臨床的に肝シンチグラフィーの診断基準に重要な影響をもたらすものである.
  • 高橋 吉政
    1980 年 40 巻 5 号 p. 561-570
    発行日: 1980/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    99mTc-Sn-colloidによる肝シンチグラフィー1536例のうち, 明らかな肺描出所見のあった41例 (2.7%) を選択し, その病態と意義について検討した.なおコロイドの調製上の不備にもとつく肺描出例は除外した.これらの肺描出例の96%に肝機能障害が認められたが, 肝障害と肺描出には相関性はなかった.シンチグラム上, 脾腫が約80%に認められ, 肝疾患を伴わない免疫学的変化にもとづく脾腫を示唆する例もあった.また肺描出例の基礎疾態としては, 悪性腫瘍と肝硬変で88%を占め, いずれも重篤な時期に肺集積が顕著となり, その重症度と肺集積の程度には関連性がみられた.7例の小児の例は重篤な疾患が多く, 描出の程度もつよく.RESの未熟さを反映している.さらに肺描出例の60%は死亡し, しかもシンチグラム施行後半年以内の死亡がほとんどであった.
    これら肝シンチグラムにおける肺描出所見は生体の重症度及び予後の悪さの指標ともなり, 肝シンチグラム診断に対して重要な役割を演ずるものである.
  • 砂田 英二
    1980 年 40 巻 5 号 p. 571-579
    発行日: 1980/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    皮内に移植腫瘍 ( (A) ) を作っておいた動物に, 再度他の部位に移植腫瘍 ( (B) ) を作ると, ある時期に (B) の生着が拒否される.これは随伴免疫として以前から知られていた. (A) 移植後外科的切除, 又は放射線を用い消失させた後に (B) の発育を観察し, 同時に脾臓の重量, 細胞数, 脾臓内T細胞数, 胸腺重量及び細胞数を測定した.更に脾臓及び腫瘍周辺の組織像も観察した. (A) 移植後21日以後には (B) の発育は認められなく, (A) を外科的切除より放射線にて消失させた方が (B) の発育を拒否する期間の延長が認められた.再移植拒否の時期と脾内T細胞数の増加にはある程度の関連性がみられ, また腫瘍細胞の存在期間と脾腫及び胸腺の萎縮との間にも相関が認められた.組織像では脾臓はリンパ濾胞の腫大とうっ血があり, 腫瘍周辺にはリンパ球浸潤が認められる事から, 腫瘍抗原により刺激されたlymphoreticular systemから動員されたリンパ球が再移植拒否の主役を果たすものと思われ, 放射線照射を行なうと, 腫瘍が消失しても抗原刺激は残る事が示唆された.
  • 片尾 周造, 小川 義雄, 遊佐 清有, 里吉 政子
    1980 年 40 巻 5 号 p. 581-597
    発行日: 1980/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    ウィスター系雄性シロネズミを生後60日より, 2週間の習熟後, 60日間分速20mのスピードでトレッドミル走を負荷させた後, 運動負荷群, 無負荷群の両者について, 血管内にゲラチン加墨リンゲル液の灌流を行った.腓腹筋を主とした下肢筋群の微細血管分布について検索した.1.腓腹筋の縦断標本について, 単位幅当りの毛細血管数を計測すると, 負荷群では, 無負荷群に比し50%の数の増加が認められた.2.腓腹筋の連続横断切片について, 負荷群, 無負荷群両者の毛細血管数および筋線維数を計測比較では, 毛細血管数 (C) /筋線維数 (F) , すなわちC: F ratioは負荷群1.63, 無負荷群では1.28であり両者間に有意な差が認められた.3.毛細血管量の増加機序を, 電顕所見より考察した.墨リンゲル液中墨粒子は, 毛細血管が著しく拡張した状態でも, 内皮細胞壁より血管外に流出せず, 上澄のごく微少な墨粒子を含む色素液のみtight junctionを通じて, 毛細血管外に移行した.この血管外にみられる液流を囲んで, 線維細胞, 弾性線維および膠原線維による網工が形成され, 血管新生となるもののようである.
  • 林 誠夫, 櫛橋 民生, 橋本 通, 木村 一成, 萩原 高士, 川口 厳護, 小出 良平, 上條 一也
    1980 年 40 巻 5 号 p. 599-604
    発行日: 1980/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    犬脳・肝・血清及び人胎盤のMAOに対するMnの影響をR.I.法により検討した.犬脳・肝・血清のMAOに対してはtyramine, 5-HT, benzylamineのいずれの基質を用いた場合でもMnは10-2Mの濃度で阻害作用を示した.しかし人胎盤MAOの場合にはtyramine基質のときに10-4MのMnによって21%の活性促進が認められ, 逆に5-HT基質の場合には10-3MのMnで強い阻害作用が認められた.またこの胎盤MAOに対するMnの作用を両軸逆数Plotにより検討したところ, Mnを加えた直線と加えない直線はtyramine, 5-HTいずれの基質を用いた場合でも横軸で交わった.透析法によりこのMnの作用の可逆性を検討してみると, 一方の促進作用は可逆的で他方の阻害作用は非可逆的であった.以上の結果から人胎盤には, 性質の異なる少くとも2種類のMAOの存在することが示唆された.
  • 渡久山 博美
    1980 年 40 巻 5 号 p. 605-610
    発行日: 1980/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    心肺蘇生法における重曹の有用性については疑問をはさむ余地はないが, 最近はその過量投与の危険性について警告する論文が散見されるようになった.著者はその点を解明するために, 手術患者および実験的に代謝性アシドーシスを作成した犬に重曹水を急速に静脈投与し, 重曹が直ちに分解されて呼気中に排泄されると同時に, Paco2, 血清Na濃度, 動脈血pH及び血清浸透圧の上昇をもたらし, 更に筋肉細胞を一過性ながらかえってアシドーシスに陥らせ, しかもこれらの効果は約15~30分間持続することを明らかにした.更に投与した重曹の何%ぐらいが呼気中に炭酸ガスとして排出されるかも算出した.以上の実験から, 心肺蘇生に際して重曹を用いる場合は, 一時に大量を投与することは控えるべきであり, 又, 産生された炭酸ガスを十分洗い出すために過換気を行なう必要がある.
  • 能美 稔, 中山 貞男
    1980 年 40 巻 5 号 p. 611-619
    発行日: 1980/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    鶏胎仔と鶏仔を用いてCholinesterase (ChE) , Monoamine oxidase (MAO) の発生的研究を行い, これに対するOrganophosphateの影響を検索した.脳中ChEはAcetylcholine (ACh) , Acetyl-β-methylcholine (MeCh) を基質とした場合に高活性を示し, 鶏胎仔の発育に応じて著明に増加した。肝中ChEは孵卵15~18日において最大値を示し, Butyrylcholineを分解するChE活性が最も高かった.眼球中ChEはACh, MeChを基質とした場合に高活性がみられ, Benzoylcholineに対する活性は認めなかった。MAO活性は脳では孵卵中より活性の増加を認め, 孵化後3日目に最大値を示した。肝, 眼球中MAOは孵化後に活性増加がみられた。以上よりニワトリのChE活性は鶏胎仔期に大部分が獲得されることが示唆された。Sumithion (0.1mg/egg) によるChE阻害は明らかではなかった.Parathion (0.1mg/egg) の投与で肝中ChEの阻害が認められた.OrganophosphateはMAO活性に影響を示さなかった.
  • 山口 正志
    1980 年 40 巻 5 号 p. 621-627
    発行日: 1980/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    近年の医学の急激な進歩により感染性疾患による死亡率が激減し, 遺伝性, 体質性, 先天性疾患による死亡率が徐々に増加している.
    現在遺伝性疾患は約3, 000種類近く報告されている.
    今回著者は過去2年2カ月間に亘り遺伝相談センター (東京市が谷) に於て実際に相談にたずさわった155例をまとめ報告した.
    内訳は, 近親婚がもっとも多く24例, 続いて精神分裂病・そううつ病が20例, 精神薄弱が15例, 口蓋裂・唇裂が14例の順であった.内興味ある3, 4例について詳述し遺伝相談の必要性を強調した.
  • 山田 倫子, 武田 昭平, 加々美 建一, 本田 公夫
    1980 年 40 巻 5 号 p. 629-633
    発行日: 1980/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    かつては出血傾向を有する患者の手術など思いもよらぬ事であったが, 成分輸血法の進歩に伴い, 近年では積極的に手術を行う趨勢にある.
    今回著者らは, Kasabach-Merritt症候群及び小児肝硬変による血小板減少の為出血傾向を呈する2症例の麻酔管理を経験した.前者に於ては充分な術前管理を行い無事根治術に成功した.しかし, 後者では肝静脈撮影という全身への侵襲の少ない検査が目的であったため臨床症状のみを指標とし, 充分な血小板数の改善を得ないまま麻酔を施行したところ, 思わぬ合併症に遭遇し麻酔法の変更を与儀なくされた.以上出血傾向を有する患者の麻酔管理について報告する.
  • 九島 巳樹, 塩川 章, 篠原 文雄, 岡田 拓郎, 鶴田 幸男, 杉山 喜彦, 田代 浩二, 幕内 精一
    1980 年 40 巻 5 号 p. 635-638
    発行日: 1980/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    胃壁に著明な好酸球浸潤を伴う病変のうち, いわゆる好酸球性胃炎 (eosinophilic gastritis) すなわち田中らの「びまん肥厚型」とみなされ, かっ, 胃体部から幽門部にわたる広範な好酸球浸潤を伴う病変を認めた.組織学的検索により, 粘膜下層, 筋層, 漿膜下層, 特に筋層に著明なびまん性好酸球浸潤が認められた.同時に摘出された脾臓と肝臓の一部にも軽度の好酸球浸潤がみられた, 寄生虫体及び虫体様構造は認められなかった.
  • 中野 健治, 関口 渉, 加藤 明, 丸山 俊章, 阪本 桂造, 藤巻 悦夫, 蜂須 貢, 武重 千冬, 伊藤 治彦, 武重 千冬, 岡崎 ...
    1980 年 40 巻 5 号 p. 639-645
    発行日: 1980/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
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