昭和医学会雑誌
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45 巻 , 4 号
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  • 森 義明
    1985 年 45 巻 4 号 p. 449-451
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 岡崎 満, 戸田 真佐子, 森 扶美代, 大久保 幸枝, 大野 豊, 小松 信彦
    1985 年 45 巻 4 号 p. 453-461
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    諸種制癌剤及び免疫抑制剤 (28種類) について, Cunningham法による溶血プラークテストを用い, ヒツジ赤血球を抗原として投与した際のマウス (C57BL/6系) 脾臓の溶血プラーク形成細胞 (PFC) 産生に及ぼす影響について調べた.薬剤を抗原刺激の前, 同時または後で腹腔内注射することによって投与時期の影響を検討したところ, アルキル化剤 (2種類) は後処置のほうがPFCの産生を強く抑制した.同様に代謝拮抗剤 (7種類) もすべて後処置のほうが強い抑制を示した.一方, 制癌抗生物質 (10種類) はすべて前処置によって強い抑制を示すが, AclarubicinとActinomycin Dは前処置, 同時投与及び後処置とも高度の抑制を示した.またAnthramycinとDaunorubicinは前処置では抑制し, 後処置では逆に促進するという特徴を持つことが見いだされた.植物アルカロイド (2種類) の場合には後処置で抑制が認められた.副腎皮質ステロイド (2種類) は前処置のほうが強い抑制を示した.酵素製剤 (L-Asparaginase) と重金属製剤 (Cisplatin) は同時投与と後処置で抑制した.ペプチドであるCyclosporin Aは前処置で抑制が見られた.免疫増強剤であるKrestinは前処置で抑制, 同時及び後処置で促進を示し, Schizophyllanは前処置, 同時及び後処置とも促進作用を示した.他方において, 薬剤の投与ルートを変えて静脈内注射した結果は, 一般的に腹腔内ルートの場合と平行関係を示したが, DaunorubicinとDoxorubicinでは前処置でもPFCが低下せず, Anthramycin, Chromomycin A3及びSpadicomycinは逆に促進するという知見が得られた.
  • 高 義光, 福島 悦雄, 矢内原 巧, 中山 徹也
    1985 年 45 巻 4 号 p. 463-469
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    早産例 (FG群) につき正常分娩例 (N群) を対照として分娩経過中の血中各種steroid hormone (S) 値の動態を比較検討した.FG群8例及びN群10例につき, 子宮口2指 (I期) と全開大 (II期) 時の母体末梢血を対象として用いた.平均在胎週数及び児体重は各々N群及びFG群でそれぞれ40.0週, 3239g及び33.4週, 2247gであった.9種のホルモン, 即ち遊離型 (fと略す) のCortisol (F) , Progesterone (P4) , 20α-dihydro P4 (20P4) , 並びにf及び抱合型 (cと略す) のEstradiol (E2) , Estrio1 (E3) , DHA値を, 特異的抗体を用いたRIA法により測定し, 以下の結果が得られた. (1) 各時期での各S値の比較: FG群では1期, II期のいつれの時点でも, すべてのS値はN群に比べて低値であり, 特に20P4 (II期) , C-E2 (I期とII期) 及びC-E3 (I期) はFG群では有意に低かった. (2) I期とII期とのS値の比較: N群と同様にほとんどのS値は上昇傾向を示したが, 有意差はない.FのみはFG群で有意の上昇がみられた. (3) I期を100%とした場合のII期の変化率 (%増加率) : FG群ではN群と同様に増加傾向をみとめたのはF, 20P4, f-DHA, C-DHA, f-E2, C-E3である.特にF及びC-DHAは両群ともに有意の増加を認めた.FG群にのみ増加したのはf-DHA及びC-E2であり, N群にのみ有意の増加を認めたのはC-E3であった.なお, P4及び20P4従って20P4/P4比の動態が, 早産例では正期産例とやや異なり, 早産児胎盤のP4代謝機能の未熟性を示唆する成績が得られた.以上により, FG群はN群に比し, 各S値は低いが, 相対的変化は類似している.即ち分娩というストレス下において早産も正常と類似した内分泌環境の変化を引き起すことが示された.
  • 武田 昭平, 外丸 輝明, 増田 豊, 細山田 明義
    1985 年 45 巻 4 号 p. 471-476
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    産婦人科開腹患者を対象に手術終了後, 硬膜外腔ヘモルヒネ2mg, 1mg, および0.5mgを7mlの生理食塩水に希釈して注入し, モルヒネ注入量の差による鎮痛効果, 呼吸・循環, 消化管への影響を検討するとともに, 一部はモルヒネ注入を行っていない脊椎麻酔やハロセン, 笑気による全身麻酔下で行われた産婦人科例との比較検討し, 次の結果を得た.1.術後鎮痛効果はモルヒネ群では強力で, 特に2mg群ではまったく鎮痛薬は必要とされなかった.一方, 脊麻群の44%, 全麻群の52%に鎮痛薬が使用された.2.鎮痛効果の発現までの時間, 持続時間, 情動反応および嘔気・嘔吐はモルヒネ使用量とに用量依存性の傾向が認められた.3.モルヒネ注入後, 60分における呼吸や循環の抑制は認められなかった.4.排ガス日数からみた消化管への作用は, 2mg群, 脊麻群, 全麻群の平均は約2日であったが, 1mg群, 0.5mg群では他群に比し若干促進された.硬膜外モルヒネによる消化管の蠕動に対する影響は少なかった.
  • 古岡 邦人
    1985 年 45 巻 4 号 p. 477-484
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    慢性関節リウマチ (以下RAと略す) において過酸化脂質が病態に強く関与し, Tocopherol (このうち最も作用の強いα-tocopherolつまり, VitaminEを指す.以下Vit.Eと略す) がその拮抗作用をもつことが注目されてきている。著者はその機序を解明するためRA患者及び対照として変形性膝関節症 (以下OAと略す) 患者の血清, 滑液及び滑膜中のVit.E, 過酸化脂質, CRP, RFを測定し検討した.対象は当科を訪れたアメリカリウマチ協会診断基準でdefenite以上のRA患者及び滑液貯留を有するOA患者であり, 滑膜は手術時に採取したものを用いた.Vit.Eは液クロマトグラフィー法を用い螢光定量する勝井らの方法にて測定し, 過酸化脂質はTBA反応を利用する八木法にて測定した.CRP, RFは型通り測定した.その結果 (1) 血清Vit.E値はRA, OA間に有意の差を認めなかった. (2) 滑液Vit.E値はRAではOAに比して有意の高値を示した. (3) 滑液過酸化脂質値は同様にRAではOAに比して明らかな高値を示した. (4) RA滑液においてVit.Eと過酸化脂質値はγ=0.73の正の相関を示したがOAでは有意の相関を認めなかった. (5) RA患者の滑液CRP値はVit.E値とはγ=0.62, 過酸化脂質値とγ=0.92と高い相関を示した.OA患者滑液に陽性例は無かった. (6) Vit.Eを経口投与したRAに対し, 滑液中のVit.E過酸化脂質, CRP, RF値を経時的に測定した結果, Vit.E経口投与開始後 (i) 滑液Vit.Eは投与前の滑液Vit.E値に比して高値をとる. (ii) 滑液CRP値は投与後低下し, (iii) 滑液過酸化脂質値もまた減少を示した. (iv) 滑液RF値の変動はみられない. (7) Vit.E非投与群における滑膜中Vit.E値はRAはOAに比して有意の低値を示し, 半月板切除症例の滑膜中Vit.E値はこれらより更に高値を示した.同症例の滑膜過酸化脂質値はRAはOAに比して著しい高値を示したが, 半月板切除例では, OAより低値をとり, Vit.Eと反対の傾向を示していた.以上の結果から主たる炎症の場である関節において, 他の因子との関連も考えられるものの, Vit.Eの抗酸化作用はかなり高い割合で脂質過酸化に拮抗しており, 過酸化脂質の増加にともなって, 滑膜血管からの透過によって代償的に抗酸化剤としての滑液中Vit.Eが増加し, 滑膜血管及び滑液中Vit.Eの両者により滑膜組織におけるVit.E欠乏状態や局所酸素欠乏状態の是正が成されていると考えられた.
  • 真鍋 厚史, 章栄 烈, 牛山 智美, 津田 佳枝, 中山 貞男, 坂本 浩二
    1985 年 45 巻 4 号 p. 485-489
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    D-, L-メチオニンとL-メチオニンの活性体であるS-アデノシルL-メチオニン (SAMe) について, 生体膜モデルとしてラット赤血球ならびに単離肝細胞, 人工膜モデルとしてdipalmitoyl-L-α-phosphatidyl choline (DPPC) リポソームを用い, 検索した.また, これら薬物の表面張力に及ぼす影響についても検索した.ラット赤血球低張性溶血試験では, SAMeにおいて1×10-5から6×10-4Mで溶血促進を示し, 1×10-3Mより溶血抑制がみられ4×10-3から1×10-2Mでは, 著明な溶血抑制がみられた.D-, L-メチオニンでは, 溶血促進作用がみられた.単離肝細胞からの酵素 (トランスアミナーゼ: GOT, GPT, 乳酸脱水素酵素: LDH) 逸脱作用は, SAMeにおいてGOT, GPTで酵素逸脱抑制作用がみられ, 高濃度においてその作用が強められる傾向が認められた.D-, L-メチオニンでは, GOT, GPT, LDHともに一定の傾向はみられなかった.DPPCリポソームを用いた相転移温度に対する影響は, 三薬物ともに認められなかった.また, 表面張力への作用もほとんどみられなかった.SAMeは赤血球の溶血抑制, 単離肝細胞からの酵素逸脱の抑制など生体膜モデルに対しては膜安定化作用を示したが, 人工膜モデルに対する作用は認められなかった.
  • 長谷川 真紀子, 高橋 由佳理, 北野 新弓, 猪口 清一郎
    1985 年 45 巻 4 号 p. 491-498
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    成人27名 (男性11, 女性16) の第6頸椎高CT写真について, 筋, 骨, 頸部内臓および脂肪層の断面積とその比率, ならびに皮下脂肪厚を計測し, Rohrer指数による, A (129以下) , C (130~149) , D (150以上) 3体型, 性, 年齢などによる相違を検討した.結果: 1) 分類した組織器官の断面積の中で, 一般に筋断面積は最も大, 脂肪断面積がこれに次いだが, 以下は男性では内臓, 骨, 女性では逆に, 内臓の順てせあった.2) 総断面積に対する各組織器官の断面積比を見ると, 筋肉は男性が, 骨は女性がそれぞれ他よりも優り, 脂肪と内臓では性差は見られなかった.男性では加齢的に筋の減少, 脂肪の増加の傾向が見られた。3) Rohrer指数による体型との関係を見ると, 比率は男性ではA, C, D体型の順に骨と筋は下り, 脂肪は上昇する傾向が見られた.4) 項部脂肪については, 男性はC, D体型がA体型に優り, 女性ではD体型がA, C体型に優る傾向が見られた.5) 頸周4部位の皮下脂肪厚は, 各体型とも一般に前正中線部, 側頸部, 後正中線部の順に厚くなる傾向を示した.他部と比較して, 前正中線部は, 体幹中最も薄かった胸骨中点高に近い値であったが, 男性のD体型のみはこれよりも厚かった.また, 後正中線部は, 頸部は男性では胸骨中点高に, 女性では上腹部高にそれぞれ近い厚さで, 背部の脂肪は胸骨上縁高を中心に発達する傾向が考えられた.
  • 鈴木 純一, 川島 育夫, 中山 貞男, 坂本 浩二
    1985 年 45 巻 4 号 p. 499-505
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    四塩化炭素 (CC14) 肝障害に対するS-adenosyl-L-methionine (SAMe) の作用を, methionineを対照薬物とし, malotilate, laennecなどの肝臓作用薬と比較検討した.実験には体重180~190gのSprague-Dawley (SD) 系雄性ラットを用いた.CC14肝障害はCCl4 0.2mg/kg経口投与により作成し, SAMe, methionine, laennecは1日1回CC14投与直前に4日間静注し, malo-tilateは1日1回CC14投与1時間前に4日間経口投与した.CC14最終投与24時間後に, 血液, 肝を採取し脂質の測定を行った.肝蛋白はCCl4投与により低下したが, SAMe, methionine, laennec投与で増加を示し, malotilateでは有意な増加を示した.肝脂質はCC14投与によりtotal lipid (TL) , total cholesterol (TC) , triglyceride (TG) , nonesterified fatty acid (NEFA) の増加を認めた.SAMe 10mg/kg投与ではTL, TCの変化がみられずNEFAとTGの減少を示し, methionine, laennec, malotilate投与でもTGの減少を示した.malotilate投与ではCCl4投与によるTC, NEFAの増加を有意に抑制した.血清脂質はCC14投与によりTC, TGの減少を示した.SAMe10, 50mg/kg投与ではTGは低下し, methionine, laennec投与ではTCの減少は抑制され, TGはさらに減少した.血清GOT, GPTはCC14投与により上昇し, 1actate dehydrogenase (LDH) はCCl4投与により低下した.SAMe 10mg/kg, malotilate投与では, GOT, GPTの増加は抑制され, LDHはさらに減少した.methionine投与ではGOT, LDHが低下した.lae-nnecではLDHが低下した.光顕による肝の組織学的検索では, CC14投与により中心静脈周囲の細胞壊死と著明な脂肪沈着がみられ, 明確な小葉中心性の脂肪変性と細胞壊死変性を認めた.SAMe 10, 50mg/kg, methionine, 1aennecによる肝組織変性の改善は認められなかった.malotilate投与では脂肪変性, 壊死変性が明らかに抑制され, 対照と類似の組織像を示した.以上の結果よりSAMeはmalotilateより弱いが肝障害改善作用を有することが認められた.
  • 高崎 裕治
    1985 年 45 巻 4 号 p. 507-516
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    成人病におけるSMRの地理的重心を求めることにより, 全国的な疾病分布の動向を知るとともに, 社会経済的因子を要約して総合的指標を構成し, これらと各種成人病のSMR及びその推移比との関連性について検討した.1969年から1978年までの10年間における成人病のSMR及び24項目の社会経済的因子の実数を資料として, 都道府県別の平均値, 及び前期5年間から後期5年間への推移比を分析に用いた.地理的重心の偏りから脳卒中は東日本に, 肝硬変は西日本に多く, 他の疾患は東日本にやや多いことが図示された.前期5年間から後期5年間へのSMRの地理的重心の移動は虚血性心疾患が顕著であり, 相対的に東日本でこの疾患による死亡が抑えられていると考えられた.他の多くの疾患の重心の移動も地域差が小さくなる方向へ移動する傾向を示したが, 胃がんと肺がんは依然としてそのような傾向を示していなかった.社会経済的因子の主成分分析により, 第1主成分は第2次産業と消費の大きさ, 及び文化の高さを意味し, 都市化や工業化された状況を指すものと解釈された.第2主成分は第1次産業の大きさを意味するものと解釈された.全死因についてみると男は女に比べて都市化や工業化された環境の影響を受け易く, かつ, それらの作用は疾病全体でみると死亡を改善させる方向へと働いていた.各種成人病のうち, 肺がんにおいて男女とも都市化や工業化された地域に死亡の多いことが示されたが, 女の肺がんによる死亡の方が都市化や工業化の影響をやや強く受けていた.SMR推移比についてみると, 男の全死因と男女の脳卒中で第1次産業の発達した地域におけるSMR推移比が小さく, 全国平均以上に死亡率が減少していた.全国的な都市化や工業化による地域差の解消傾向, 一般に農村型疾病であるといわれている脳卒中による死亡の減少傾向, さらにはSMR推移比そのものの性質が第1次産業の発達した地域での全死因や脳卒中のSMR推移比の低下に影響しているものと考えられた.種々の社会経済的因子から求められた主成分スコアの推移比はSMRやSMR推移比と関連性がみられなかった.従って, 成人病による死亡に対しては都市化や工業化等の社会経済の変化よりも, むしろ都市化や工業化されている程度のような社会経済の大きさの影響の方が現われやすいと考えられた.
  • 渡辺 玄一
    1985 年 45 巻 4 号 p. 517-525
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    健康な成人60名 (男女各30名) の大腿部 (膝蓋骨底上方15cm) のCT写真を撮影し, その写真について総断面積と皮下脂肪, 筋肉, 骨の各断面積及び皮下脂肪の厚さを計測し, 性別, 年齢別, 体型別の比較検討を行なった.年齢は19歳以下, 20~24歳25~29歳30~34歳35歳以上の5段階に, 体型はローレル指数によってA (129以下) , C (130~149) , D (150以上) の3型にそれぞれ区分した.結果: 1.大腿部の組織構成比は男女とも筋が70%前後を占め最も高く, 以下, 皮下脂肪, 骨の順であったが, 筋は男性が, 皮下脂肪は女性がそれぞれ他よりも高く, 側差は認められなかった.2.年齢別に筋は男女とも25~29歳までは増加, 30歳代から減少の傾向を示し, 脂肪は男性では25~29歳迄増加, 35歳以上で再増加の傾向を示し, 女性では25~29歳で一時的に減少した.従って, 男性では筋の比率は加齢的に減少の傾向を示した.3.総断面積, 筋及び脂肪層の各断面積はD, C, A体型の順に大で, 女性のD体型では脂肪の比率は50%近くになった.4.皮下脂肪厚は男女とも内側部が最も厚く, 外側部が最も薄くて, 男性では最も厚い部と最も薄い部の差が女性に比べて著しく大であった.5.筋腹横断面積は, 男性では中間広筋, 大内転筋, 外側広筋, 大腿二頭筋の順に, 女性では中間広筋, 外側広筋, 大内転筋, 大腿二頭筋の順に大であったが, 長内転筋の筋腹が断面にはいらない例が特に男性に多かった.6.年齢的には伸筋群と屈筋群の断面積は女性では男性に比べて30歳以上で, 減少が著しくなる向が見られた.7.男女の大腿直筋, 中間広筋, 外側広筋, 大腿二頭筋, 男性の大内転筋では断面積はA, C, D体型の順に大きくなる傾向が見られた.8.骨の断面積は各年齢, 各体型において男性が女性に優る傾向が見られた.
  • 金 英雄, 稲葉 秀邦, 押尾 雅友, 猪狩 中, 石井 一彦
    1985 年 45 巻 4 号 p. 527-545
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    当教室では昭和39年来質問紙法としての昭大式DRSを用いており因子分析的研究や改訂版DRSの作成 (DRS-S78) 並びに客観的テスト (HRS) の比較検討を行なって来た.著者は今回, 昭和大学病院神経科を受診し, 病因的分類, ICD-9, 笠原木村分類を行なった症例のうち, 統計学的に検討された両テストを初診時より6週までに4回以上実施することのできた152例について, その症状推移による得点を経時的に分析した.そして, 病型別の経時変化とその特徴点について次の結果を得た. (1) 初診時に両テストで高得点を示した因子及び6週間の各因子の推移を加味して4つの経時的分類を行った.この経時的分類とその病因別の分類, ICD-9, 笠原木村分類との関係を究明した. (2) ICD-9は従来の病因分類と合致するプロフィールを持つ疾患は多かった.経時的にみた今回は神経症性うつ病, 退行期うつ病など両テストで同様のプロフィールを示しているものもあるが, 内因性うつ病, 反応性うつ病のように病型によっては客観的テストであるHRSの方が減少傾向が反映されていたりプロフィールが異なっていたものもある.経時的観察でも両テストを併せ用いることの必要性がさらに強まった結果となった.このことは臨床医の診療カルテ記載のみよりもDRS-S78, HRSを併用して評価を行っていくことが精神症状把握を容易にし, 評価尺度の有用性をより明確にすることが明らかとなった. (3) 退行期うつ病は病因的分類において, 独自の立場をとっているものの, ICD-9, 笠原木村分類においては独立した位置づけになく, 経時的分類からみるとICD-9の神経症性うつ病の中に含まれていた.これは従来言われていた退行期うつ病が内因性うつ病に類似した疾患であるという説とは異なっていた.一方, 笠原木村分類ではI型性格反応型, III型葛藤反応型うつ病とプロフィールが類似しており, I型性格反応型とは経時的分類も一致した. (4) 主観客観両テストを用いた症状プロフィールにより異なる病型分類間の類型化が可能であった.それは逆に因子群からのうつ病の分類の可能性を示唆している.情報を推計解析により容易に数量化し, 研究可能なデーターを長年に渡って蓄積することも出来, また従来困難であったが, 異国間, 異文化間の共同研究での比較検討も容易である.また, 主観的テスト全体の評価をすれば, 主症状について, むらなくチェックすることが出来, 症状把握に能率的である.
  • 坂本 浩二, 中山 貞男, 角南 有美, 笠原 多嘉子
    1985 年 45 巻 4 号 p. 547-556
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    Thymoxamine hydrochloride (thymoxamine) の肝機能, とくに肝lysosomal phospholipaseに及ぼす影響をChloroquine diphosphate (chloroquine) を対照薬として, ラット肝lysosomal fractionでのin vitroと被験薬を連続腹腔内 (i.p.) 投与したラットのin vivoで比較検討を行い, thymoxamineによるdrug-induced phospholipidosisの誘発の有無を検索した.1) In vitroにおける肝lysosomal phospholipaseC活性に対し対照薬chloroquineは0.5mM以上で著明な阻害作用がみられたが, thymoxamineでは5mMの高濃度でもphospholipase C活性を阻害することなく, さらに高濃度の10mMでもわずか約23%の抑制率を示すのみであった.2) Thymoxamine 15, 30mg/kgおよびchloroquine 15, 30, 60mg/kgを2週間i.p.投与を行い, in vivoでのphospholipase活性と血液, 肝ならびに肝lysosomeの生化学的検査と病理組織学的検索を行った.3) Thymoxamineはin vivoにおいても肝1ysosomal phospholipaseCおよびphospholipase A活性のいずれにも影響を及ぼさなかったが, chloroquineではphospholipase A活性には影響が認められなかったものの, phospholipase C活性に対しては抑制傾向を示した.4) In vivo試験での生化学的検査では, thymoxamineにはdrug-induced phospholipidosisを裏付けるような成績は得られなかった.Chloroquineでは, 30mg/kg i.p.以上で肝脂質が著明に増加し, さらに60mg/kg i.p.で顕著な肝lysosomal fractionのtotal cholesterol, triglyceride, phospholipidsの増加がみられ, GOTおよびm-GOTの著しい上昇も認められた.5) 病理組織学的検索では, thymoxa-mine群とcontrol群との間に著変はなかったが, chloroquineではOil red OおよびNile blueによる脂肪染色で陽性所見が観察され, またHematoxylin-eosin染色では, 軽度な空胞化がみられた.以上のことから, chloroquineはphospholipaseCを抑制し, phospholipidosisを誘発するが, thymoxamineでは, phospholipase活性に影響することなくdrug-induced phospholipidosisを催起しないことが示唆された.
  • 真木 寿之, 佐藤 温, 鈴木 義夫, 塩田 純一, 大石 晴二郎, 杉田 幸二郎
    1985 年 45 巻 4 号 p. 557-563
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    研究目的は虚血性病変の筋内分布を明らかにし, 次に病変分布の決定に関与する因子について筋内の血管構築との関連性から検討を試みる事である.対象は8匹の猫である.
    方法は腹部大動脈, 右総腸骨動脈, 右大腿動脈の三ヵ所を同時に結さつして虚血筋を作成.結さつ時間は1~10時間.3~10日後に屠殺して右内側腓腹筋を摘出し組織化学的に検索した.結果: 虚血による初期病変は動脈結さつ後2時間目から出現.虚血時間の推移による筋病変の変化をみると2時間虚血ではphagocytesを伴う数個の筋線維が散在性に出現し, 5~6時間虚血では初期病変が拡大し10数個の壊死線維が融合し, 7~10時間虚血では壊死線維の大きな集塊像が認められた.各筋線の虚血に対する感受性はtype I fber≧type IIA fiber>type IIB fiberの順であった.筋内に於ける初期病変の出現部位は血管分布と密接な関連が認められ, 個々の筋をかん流する主動脈間の最も末梢部, すなわちwatershed areaに相当する部位であった.結論: 実験的虚血性筋疾患における筋病変の筋内分布を決定する要因として, 筋内血管の分布パターンとの関連性が最も重要であり一次的な役割を果たしている事が推測された.虚血に対して種々の感受性差を示す筋線維型との関連は二次的なものであると考えられた.
  • 岩井 裕子, 清水 浩二, 浅川 清人, 鈴木 快輔, 佐竹 儀治, 藤田 力也, 佐川 文明
    1985 年 45 巻 4 号 p. 565-569
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    当院において1977年から1981年までの5年間にBorrmann4型胃癌と診断された症例は60例におよぶ.その60例 (男性32例, 女性28例) について生検結果を検討した.生検による正診率は平均86.0%であり, 諸家の報告とほぼ同率であった.生検を行なった病変部の性状と癌陽性率との関係をみると, びらん・潰瘍辺縁からの生検陽性率が62.5%であるのに対し, 巨大皺壁からのそれは46.2%と低値であり, 生検は潰瘍辺縁を中心に行なった方が有効と思われた.また, Borrmann 4型胃癌が粘膜面に露出しにくい点も考慮し, 生検診断のみに頼らず, Borrmann 4型胃癌の内視鏡的特徴を十分把握した上で肉眼的診断を行なう心がけが必要であろう.Borrmann 4型胃癌の診断後の経過についてみると, 胃切除術を施行しえた症例は14例 (23.3%) にとどまった.また, 生存期間も大部分が2年未満であり, その予後は極めて不良であった.
  • 熊谷 日出丸, 阪本 桂造
    1985 年 45 巻 4 号 p. 571-574
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    経舟状骨月状骨周囲脱臼の2症例を経験したので報告する.症例1.57歳男, トビ職.7mの足場より転落し受傷.症例2.24歳男.電設業.8mの足場より転落し受傷.2症例共遠隔多発外傷を合併していたが, 即日無麻酔下に徒手整復され, ギプス固定6週間, Knuckle bender 4週間を使用したが, 舟状骨の骨癒合は遅延し, 症例1は偽関節となりRusse graftを行ったが不成功.月状骨周囲脱臼2症例共, Green & O'Brienの分類によるII型, 即ちtransscaphoid perilunate dislocationに入る.
  • 川上 抱負, 藤田 力也, 佐竹 儀治, 関 盛仁, 平田 信人, 杉山 茂, 村瀬 永策, 春日 謙一, 坪水 義夫, 高橋 寛, 藤田 ...
    1985 年 45 巻 4 号 p. 575-579
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    回腸終末部に偽膜形成がみられたサルモネラ症の一例を報告する.17歳, 男子.和風弁当, 刺身などを食べたあと, 発熱, 嘔吐, 水様下痢で発症した.発病3日目に入院し, 大腸ファイバースコピーを施行したところ, 直腸をのぞく全結腸に発赤, 浮腫, 潰瘍が観察された.さらに盲腸から回腸終末部には黄白色の偽膜の形成が著明にみられた.糞便培養でサルモネラ群が検出されたため, 抗生物質を経口投与したところ, 入院第6病日には偽膜は消失し発赤が残存するのみとなった.サルモネラ腸炎の内視鏡所見については特徴的なものはないとされているが, 偽膜形成のみられた症例の報告はきわめてまれである.
  • 長田 道夫, 松本 亨, 矢野 直樹, 副島 和彦
    1985 年 45 巻 4 号 p. 581-584
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    56歳のアメーバ性大腸炎の穿孔例を報告する.患者は高熱, 水様性下痢, 脱水を主訴に入院し潰瘍性大腸炎と診断され, 副腎皮質ホルモンの投与を受けた.経過中, 麻痺性イレウスと腹膜炎を併発し, 開腹手術にて多発性結腸穿孔を認めた.結腸全摘術を施行され, その切除標本からアメーバ性大腸炎と診断した.アメーバ赤痢は, 忘れ去られつつある疾患であるが, 現在法定伝染病であり増加傾向にある.高熱を伴う重篤な下痢に対しては, 鑑別診断に含め, 検査をすすめる必要がある.
  • 新井田 修, 安井 昭, 加藤 貴史, 村田 升, 五味 明, 村上 厚文, 中嶋 真, 松井 渉, 熊谷 一秀, 西田 佳昭, 鈴木 孝
    1985 年 45 巻 4 号 p. 585-589
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    症例は44歳, 女性.他医にて2年前より指摘されていた胃腫瘤の精査, 手術目的で当科入院胃透視にて胃底部粘膜下腫瘍もしくは胃壁外性腫瘍が疑れたが, 内視鏡検査にて表面粘膜のびらん, 白苔の付着, 易出血性潰瘍形成など, 悪性腫瘍類似の所見を得, 胃肉腫も考えられた.開腹すると肝左葉に発生した海綿状血管腫を認め, 胃腫瘤はこの血管腫による圧排像と判明した.肝左葉を腫瘍を含めて部分切除し手術終了.術後の内視鏡検査では粘膜は全く正常で, 特に異常所見を認めなかった.悪性腫瘍類似の内視鏡像を呈した, 良性の胃壁外性腫瘍である肝海綿状血管腫の1例を経験したので, 若干の考察を加え報告する.
  • 平泉 隆, 中島 宏昭, 井出 宏嗣, 高橋 昭三, 植田 孝子, 小林 真一, 小口 勝司, 安原 一, 坂本 秀治, 岡崎 雅子, 笠原 ...
    1985 年 45 巻 4 号 p. 591-601
    発行日: 1985/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
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