昭和医学会雑誌
Online ISSN : 2185-0976
Print ISSN : 0037-4342
ISSN-L : 0037-4342
59 巻, 4 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
  • 有岡 宏祐, 本間 生夫
    1999 年 59 巻 4 号 p. 377-381
    発行日: 1999/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 気管支喘息
    足立 満, 國分 二三男
    1999 年 59 巻 4 号 p. 382-385
    発行日: 1999/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 最近のCOPDの診断と治療
    鈴木 一, 山田 峰彦
    1999 年 59 巻 4 号 p. 386-393
    発行日: 1999/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 中島 宏昭
    1999 年 59 巻 4 号 p. 394-397
    発行日: 1999/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 門倉 光隆, 野中 誠, 山本 滋, 片岡 大輔, 伊谷野 克佳, 柴田 雅彦, 竹内 晋, 川田 忠典, 高揚 利博
    1999 年 59 巻 4 号 p. 398-402
    発行日: 1999/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 安本 和正
    1999 年 59 巻 4 号 p. 403-406
    発行日: 1999/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 久保 定徳, 加納 麻衣子, 小川 英風, 丸山 弘子, 陳 戈林, 福地 邦彦, 和久田 梨香
    1999 年 59 巻 4 号 p. 407-437
    発行日: 1999/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    昭和大学病院での最近の臨床分離菌の動向を, 1997年12月1日から12月3日に臨床分離された272株の検体と1998年4月13日から4月15日に分離された213株の検体を合計して集計処理を行い, 1990年7月から1992年6月時との比較解析を行った.
    検出菌は1990~92年と同様Staphylococcusaureus, Pseudomonas aeruginosaが多く, 常在菌や自然環境に分布する菌も多く分離された.最も多く分離されたのはS.aureusの110株であり, この64%はmethicillin-resistant Staphylococcus aureus (MRSA) であり, この頻度は1990~92年と同等であった.一方P. aeruginosaは81株検出されたが, 13薬剤中9薬剤以上の多剤耐性を示した株は6%と減少していた.また, coagulase-negative staphylococci (CNS) は耐性菌が増加し, Streptococcus agalactiaeはβ-1actam薬の感受性が高く, Enterococcus属は, セフェム系, アミノグリコシド系, CLDM, STに対し自然耐性であり, Enterococcus faecalisはペニシリン系, カルバペネム系, VCMに対しては1990~92年同様感受性であったが, ニューキノロン系の耐性株は増加した.Enterococcus faeciumは, E.faecalisに比べ耐性株が多く, ペニシリン系, カルバペネム系, マクロライド系, ニューキノロン系にも感受性は低かった.Stenotrophomonas maltophiliaは, β-lactam薬の多くに自然耐性であり, Escherichia coliは, ほとんどの抗菌薬に感受性であった.腸内細菌のCitrobacter freundiiEnterobacter cloacaeは, 同様の耐性化機序を持ち, 第一, 第二世代セフェム, ペニシリン系薬剤に対して, 多くの耐性菌を認めた.Klebsiella pneumoniaeは, ペニシリンに対し自然耐性であり, 他の抗菌薬には感受性であった.Serratia marcescensは第一, 第二世代セフェム, ペニシリン系の多くに耐性であり, 第三世代セフェム, カルバペネム系, アミノグリコシド系, ニューキノロン系が有効だった.K.pneumoniaeS.marcescensには, extended-spectrum β-lactamase (ESBL) 産生を疑う株を認めた.感受性パターンは各菌ごとに特徴的であり, MRSAやmethicillin-resistant CNS (MRCNS) , 多剤耐性P.aeruginosa, ESBL産生腸内細菌など多様な耐性菌が多数出現しており, 起因菌に対する適切な抗菌薬の選択に加え, 弱毒菌や常在菌の混合感染による抗菌薬使用後の菌交代症も考慮した治療を行う必要があろう.
  • ―人工細胞外マトリックスとしての多孔性ポリエチレンとコラーゲン併用効果について―
    木内 達也, 塚越 卓, 斎藤 康太郎, 保阪 善昭
    1999 年 59 巻 4 号 p. 438-444
    発行日: 1999/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    多孔性ポリエチレン (porous high-density polyethylene, Medopor以下PHDPE) はとくにアメリカで美容外科領域や頭蓋顎顔面外科領域で主に使用されている生体埋入材料である.一方, 軟骨組織は形成外科領域で組織の支持, 軟部組織のaugmentation等に用いられ, 非常に利用価値の高い組織である.しかし, その採取可能な部位および採取量が制限されていることから十分利用されているにいたっていない.今回使用したPHDPEは生体吸収性の素材ではなく, 本来の理想的な人工細胞外マトリックスとはいえないが, 希望する形態に細工することが可能な特徴を有する, そこでその特徴を利用し, PHDPEが軟骨細胞新生のための人工細胞外マトリックスとして利用可能であるか基礎的研究を行った.家兎の耳介軟骨膜を使用し, 有茎軟骨膜弁群, 遊離軟骨膜弁群に分け, PHDPEを被覆し, さらにそれぞれのコラーゲン併用の効果について2, 4, 8週間後のPHDPEにおける軟骨形成の状態を比較検討した.
    有茎耳介軟骨膜弁群, 遊離耳介軟骨膜弁群はともにPHDPE周囲, 孔内に軟骨形成を認めたが, 有茎耳介軟骨膜弁群に認められた新生軟骨細胞の方が多かった.さらに, コラーゲン併用群の方が, 比較的早期よりPHDPE内に軟骨形成が認められ, 比較的成熟した軟骨細胞を認めた.また遊離耳介軟骨膜弁群においてコラーゲン併用の効果が顕著であった.
    PHDPEは軟骨細胞形成のための人工細胞外マトリックスとして, 利用できる可能性があると思われる.しかし, 実験結果より将来, 臨床応用の可能性を最も有していると考えられるGroup IIのPHDPE埋入後8週間でもPHDPE孔内, 周囲の新生軟骨細胞は十分とはいい難いものであった.臨床応用するためには長期的な軟骨細胞の維持について, またコラーゲンに代わる細胞外マトリックスの開発などさらなる研究が必要である.
  • 浅川 清人, 葛目 正央, 山口 真彦, 松宮 彰彦, 佐々木 純, 志村 浩, 根本 洋, 松本 匡史, 真田 裕, 成原 健太郎, 熊田 ...
    1999 年 59 巻 4 号 p. 445-451
    発行日: 1999/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    消化器外科では時に小腸大量切除もしくは回盲部合併小腸大量切除を余儀なくされ, そのQOLおよび予後 (特に後者) は不良とされてきた.インスリン様細胞増殖因子 (IGF-1) は血糖降下作用, 蛋白同化作用, 細胞増殖作用を示し, とくに小腸上皮細胞に対する再生増殖作用は明らかで小腸大量切除に対する有用性が期待される.そこでラットを用い, 回盲部合併小腸大量切除を行い, IGF-1を投与して栄養状態, 肝機能に対する効果を検討した.6週齢のウイスター系ラットを用い, 回盲部温存小腸大量切除群と回盲部合併小腸大量切除群を作成し, IGF。1あるいは生理食塩水を投与した.肝機能評価として, 血清中のGOT, GPTを測定した.栄養状態の評価として血清中総蛋白と主に肝臓で合成されるrapid turn over proteinの1つである血清トランスフェリンを測定した.また, 体重変化, 水分摂取量, 尿量, 食餌摂取量を検討した.回盲部温存小腸大量切除群は術後肝機能障害は軽度であり, 術後1週間の体重, 血清中総蛋白, 血清トランスフェリンはほぼ術前値に回復し, 明らかなIGF-1の投与効果は認められなかった.一方回盲部合併小腸大量切除群は回盲部温存群と比較して明らかに術後の肝機能障害は遷延し, 低栄養状態が続き, 多飲にも関わらず尿量は低下していた.しかし, IGF-1の投与によりこれらは有意に改善された.小腸大量切除に回盲部切除を追加すると肝機能障害が出現し, 極度の栄養障害をきたすが, IGF-1の投与はこの肝機能障害, 栄養障害を軽減し, 臨床的有用性が示唆された.
  • 神谷 憲太郎, 沢田 晃暢, 橋本 行弘, 柏瀬 立尚, 志賀 俊行, 草野 満夫
    1999 年 59 巻 4 号 p. 452-458
    発行日: 1999/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    1990年より1996年に当科で手術を施行した257例のT1乳癌のうち, 乳房温存手術が可能であった69例を中心に非定型乳房切除施行188例と対比検討した.当教室における乳房温存術の適応基準は腫瘍径2.0cm以下でNO, さらには腫瘍乳頭間距離が2.5cm以上としている.
    温存手術症例は年々増加し1996年では24例までに増加を認め, 非定型乳房切除術を逆転した.年齢別にみると, 40歳代で22例, 50代 (21例) , 60代に20例となっており, この3世代で全乳房温存手術の91%を占めていた.温存手術後の病理学的特徴としては, 69例中乳頭腺管癌が28例, 充実腺管癌が8例, 硬癌が27例, その他が6例であり, 乳頭腺管癌と硬癌が多く認められ, 非定型乳房切除術と同傾向を示した.リンパ節への転移n0, n1α, n1β, に関しては, 乳房温存手術と非定型乳房切除術での術式によるリンパ節転移の有意差はみられなかった.また, 乳房温存手術69例中, 再発を認めた症例は5例 (7.2%) で死亡症例は存在しなかった.これに関しても, 両術式間で有意差を認めなかった.
    乳房温存手術後の再発部位としては骨に3例, 局所 (残存乳腺) に3例, 肺に1例 (重複あり) であり, この5例の再発までの期間は全てが3年以内で, 腫瘍乳頭間距離に左右されなかった.再発5症例の病理学的特徴としては組織型で充実腺管癌が2例, 乳頭腺管癌が1例, 硬癌が1例, 粘液癌が1例であり, リンパ節転移ではn1αが5例中3例で, nO症例は2例であった.放射線照射を施行した症例に局所再発を認めなかった.温存手術後再発のRisk Factorとして値が高いものは, 腋窩リンパ節転移, ly, V, 因子であった.
    乳房温存手術は年々増加しており, 温存手術後にサルベージ手術を行う可能性や再発の可能性など, 手術術式に合わせたインフォームドコンセントが必要である.T1乳癌において温存手術の再発率, 死亡率は非定型乳房切除術と有意差を認めなかった.温存手術後再発のRisk Factorとして, v, ly, やリンパ節転移等が考えられた.温存手術適応基準として切除断端陰性を保つことができればNTDを2.5cm以上保つ必要性が無いことが示唆され, さらに温存術後の残存乳腺に放射線を照射することが局所再発の制御に有効であると考えられた.
  • 岡崎 雅子, 辻 まゆみ, 山崎 由香子, 上田 結子, 岩井 信市, 坂本 博美, 徳永 晋, 小口 勝司
    1999 年 59 巻 4 号 p. 459-467
    発行日: 1999/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    ラット腹腔滲出細胞 (PECs) を用い, クマ笹の葉のアルカリ加水分解抽出液 (鉄置換体; Fe-SE, および銅置換体; Cu-SE) のCaイオノフォアA23187誘発ヒスタミン遊離に対する影響について検討し, 合わせて共焦点レーザー蛍光顕微鏡による細胞内遊離Ca2+動態を調べた.
    PECsにおけるA23187誘発脱顆粒反応は, Ca2+フリー栄養液では認められず, Ca2+含有栄養液中ではA23187の用量に依存して認められた.このA23187誘発ヒスタミン遊離には共焦点レーザー蛍光顕微鏡による実験から細胞内遊離Ca2+上昇が必須である事が示された.また, クマ笹抽出液はFe-SE, Cu-SE共にPECsにおける0.5μMおよび1.0EMA23187誘発脱顆粒を抑制した.この抑制作用は共焦点レーザー蛍光顕微鏡による検討の結果, クマ笹抽出液前処理による細胞内遊離Ca2+上昇の抑制が大きな要因である事が示された.陽性対照薬として用いたクロモグリク酸もA23187誘発脱顆粒反応を抑制し, その作用は細胞内遊離Ca2+上昇抑制を伴った.
    以上より, Fe-SEおよびCu-SEのラットPECsにおけるA23187誘発脱顆粒抑制作用は両SE間で抑制作用の程度に差異はみられず, その作用は細胞内遊離Ca2+上昇の抑制によるものである事が示された.
  • 澁澤 三喜, 角田 明良, 山崎 勝雄, 平塚 研之, 神山 剛一, 高田 学, 横山 登, 吉沢 太人, 中尾 健太郎, 張 仁俊, 保田 ...
    1999 年 59 巻 4 号 p. 468-474
    発行日: 1999/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    過去21年間に教室および関連病院で経験したCrohn病症例のうち, 腸管切除がなされた手術症例24例を対象として, 治療成績および術後経過について検討した.初回手術時平均年齢は34歳で, 病悩期間は3年であった.手術適応では小腸大腸型が11例と最も多く, 瘻孔が手術理由として多かった.次いで小腸型の8例で手術理由では狭窄が多かった.術後の再発例は10例 (41.6%) にみられ, 7例に再手術がなされた.このうちの5例は小腸大腸型であり狭窄がその再手術理由であった.累積再手術率は5年で21%, 10年で29%であり, 発症年齢が若年であるほど再手術例が多い傾向がみられた.Crohn病に対する手術術式も小範囲切除, strictureplastyなど変化がでてきており, 今後は栄養療法や化学療法にQOLを考慮した手術治療を併用した新たなる治療法を進めていく必要があると思われた.
  • 水島 秀勝, 花川 一郎, 小林 信介, 澤部 吉春, 古屋 一, 豊田 泉, 松本 清
    1999 年 59 巻 4 号 p. 475-480
    発行日: 1999/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    巨大脳動脈瘤は全脳動脈瘤のわずか4%であり, 破裂症例は手術成績も不良であるため報告例も少ない.今回我々は, 杖歩行とわずかな麻痺は残したが無事退院した若年者破裂巨大脳動脈瘤の症例を経験したので報告する.
    症例は24歳の男性.高度の意識障害 (E1V1M4) にて来院する.瞳孔は右2.5mm, 左5.5mmと不同を認めた.CTを施行したところ5×3×3cmの血腫を伴うくも膜下出血を認めた.DSAでは, 血腫に一致して30×28mmの巨大脳動脈瘤を左中大脳動脈分枝部に認めた.DSA終了後, 左瞳孔がさらに散大傾向にあったので同日緊急手術を施行した.脳浮腫は予想通り高度であったがSTA-MCAバイパス術を行った後無事クリッピングを施行した.術後も脳浮腫との戦いであったが, 高圧酸素療法を併用することで脳圧コントロールも可能となつた.患者はリハビリ病院に転院したが, リハビリ終了時にはE4V5M6まで意識レベルも改善した.
    本論文では, 稀な若年者破裂巨大脳動脈瘤の一治療経験を報告するとともに, 術前造影CTが動脈瘤のneck確認に有効であったこと, また術後の脳圧コントロールに高気圧酸素療法がきわめて有効だったことを報告するとともに併せて文献的考察を加えた.
  • 斎藤 充生, 幡谷 潔, 石田 康男, 桜井 修, 門倉 茂樹, 長崎 秀彰, 山口 真彦, 緑川 武正, 真田 裕, 仲吉 昭夫, 熊田 ...
    1999 年 59 巻 4 号 p. 481-483
    発行日: 1999/08/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    84歳, 女性.呼吸困難を主訴に救急外来を受診し, 胸部単純X-Pにて右肺野に含気性の異常陰影を認めた.胸部CTでは肝前面より右胸腔内に脱出した腸管を認め, 胸骨後ヘルニア (Morgagni孔ヘルニア) 診断にて緊急入院となった.呼吸状態の安定化を待ち, 待期手術を施行した.手術は経腹的にアプローチし, ヘルニア内容 (全小腸, 横行結腸, 大網) は容易に腹腔内に還納することができた.ヘルニア嚢は切除せず, 手術を終了とした.
    術後経過は良好で第20病日に退院した.
feedback
Top