昭和医学会雑誌
Online ISSN : 2185-0976
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61 巻, 3 号
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  • 宮岡 英世
    2001 年 61 巻 3 号 p. 255
    発行日: 2001/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 阪本 桂造
    2001 年 61 巻 3 号 p. 256-260
    発行日: 2001/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 平泉 裕
    2001 年 61 巻 3 号 p. 261-269
    発行日: 2001/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 中村 正則
    2001 年 61 巻 3 号 p. 270
    発行日: 2001/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 瀧川 宗一郎
    2001 年 61 巻 3 号 p. 271-274
    発行日: 2001/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 宮澤 洋, 小川 剛司, 広瀬 秀史, 片桐 知雄, 宮岡 英世
    2001 年 61 巻 3 号 p. 275-278
    発行日: 2001/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 伊藤 雅治
    2001 年 61 巻 3 号 p. 279-288
    発行日: 2001/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 森 義明
    2001 年 61 巻 3 号 p. 289-297
    発行日: 2001/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 串田 誉名, 平田 信人, 藤田 力也
    2001 年 61 巻 3 号 p. 298-305
    発行日: 2001/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    1990年から2000年までに膵石症患者31例に体外式衝撃波結石破砕術 (Extra corporealshock wave lithotripsy, 以下ESWLと略) を行い, その有用性について検討した.原因の内訳は, アルコール性27例, 特発性3例, pancreas divisum1例であった.年齢は, 18歳から67歳 (平均52.4歳) で, 性別は男性26例, 女性5例であった.膵石の数は, 単発が13例, 2個以上6個未満が8例, 6個以上又は, 主膵管に瀰漫性に認めた症例が10例であった.治療回数は1回から14回 (平均3.2回) , 照射回数は600発から24565発 (平均5386発) であった.31例中29例 (93%) で有効な破砕効果を認め, complete clearanceは19例 (61%) でありpartial clearance, は10例 (32%) で, 合計93%に良好な消失効果を認めた.ESWL前に膵管口切開を施行しなかった20症例中14例 (70%) に膵石のcomplete clearanceが得られた.良好な排石効果が得られたことより, 膵管口切開は必ずしも必要でないと思われた.31例中27例が治療前に心窩部痛或いは, 背部痛などの症状を認めたが, ESWLにより27例中25例 (93%) で症状は消失した.ESWLによる膵石破砕後の膵機能への影響は一定の見解が得られていない.しかし, 今回の検討では膵外分泌機能 (PFD試験) の有意な改善 (P<0.01 Student's t-test) が13例中10例 (77%) に得られた.膵外分泌機能が改善した症例は膵石の数が2個以上の複数結石であった.膵内分泌機能の評価は75gOGTTで行ったが, 11例中1例に改善が得られただけであった.ESWLの偶発症は肝被膜下血腫を1例認めたが保存的治療で軽快した.その他の偶発症は照射部位に一致した点状の皮下出血のみで, 安全に治療が可能であった.膵石の再発は継続的に経過観察可能なであった25例中5例に再発を認めた.観察期間は168日から3126日 (平均1123日) でKaplan-Meier法による累積再発率は3126日で20%であった.再発因子はアルコールの継続と主膵管の狭窄が考えられた.膵石症に対するESWL治療は, 破砕効果や主膵管からの消失効果に優れ, 症状の軽減にも有効であった.また安全で, 繰り返し治療でき有用な治療法と考える.
  • ―ロジスチック回帰分析を用いて―
    鳥居 成夫, 大坪 天平, 田中 克俊, 上島 国利, 渡辺 壮一郎, 吉邨 善孝, 宮岡 等
    2001 年 61 巻 3 号 p. 306-312
    発行日: 2001/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    うつ病患者の治療反応性を治療前の甲状腺機能から予測する試みがなされている.しかし, これまでの報告は, 単変量解析による検討がほとんどで, 様々な患者背景因子の相互関連を考慮していないものが多かった.本研究では, ロジスチック回帰モデルを用いた多変量解析により, うつ病患者の治療反応性と甲状腺機能の関連について検討した.対象はDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders IVed. (DSM-IV) における大うつ病性障害, あるいは双極性障害の最も新しいエピソードがうつ病の診断基準を満たす46例 (男性19例; 女性27例, 平均年齢51.4±17.6歳) である.うつ病の重症度は, 初診時および治療開始12週後のそれぞれの時点で17項目Hamilton Rating Scale for Depression (HRSD-17) を用いて評価し, 同時に, 甲状腺機能として血漿中thyroid-stimulating hormone (TSH) , free triiodothyronine (FT3) , free thyroxine (FT4) を測定した.HRSD-17得点が初診時から12週後までに50%以下に減少した症例をresponder, それ以外をnonresponderとした.Responderであるかないかを目的変数とし, 性別, 年齢, 初診時HRSD-17得点, FT4を説明変数としたロジスチック回帰モデルを用いた解析を行った.さらに, 治療前後における各甲状腺ホルモン値の変化を検討した.結果, responderであるということと, 初診時のFT4値が, オッズ比43.4 (95%信頼区間: 1.3-1413.3) で有意な正の相関を示した.Responderとnonresponderのいずれも, 治療開始時と比較して12週後にはFT4値が有意に減少していたが, responderの方が減少の幅が有意に大きかった (df=44, F=0.39, p=0.007) .以上より, 初診時FT4が高値であることとうつ病の治療反応性との間には, 強い関連があり, 治療開始時の甲状腺機能検査が, 治療反応性の予測因子となりうる可能性が示唆された.
  • 真野 英寿
    2001 年 61 巻 3 号 p. 313-321
    発行日: 2001/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    老人保健施設「シルバーライフ馬込」入所者188名 (男性85名, 女性103名, 平均82.8±6.4歳) を対象に, ADL評価における家族と医療従事者の違いを調べた.方法: 入所者のADLのうち食事, 排泄, 更衣, 整容, 入浴, 移動, 意志疎通の7項目を入所時に家族に評価してもらい, それを入所後の医療従事者 (医師, 看護婦, 理学療法士, ヘルパー) の評価と比較し, 評価の偏りと一致した割合を比較した.入所経路による違いを調べるため, 家庭からの入所群と転院群について評価が一致した割合を比較した.ADL障害の原因による違いを調べるために, 骨折群, 脳卒中群, それ以外の群について評価が一致した割合を比較した.評価尺度は自立, 半介助, 全介助の3段階とした.評価の偏りの評価, および一致率の比較にはχ2分析を用いた.結果: 家族の評価と入所後の医療従事者の評価が一致した割合は47.6%であった.入浴と更衣で, 家族と医療従事者の評価に偏りを認めた.家庭からの入所群と転院群では, ADLの各動作において評価が一致する割合に差はなかった.入浴において, 骨折群とその他の群では脳卒中群に比べて評価が一致する割合が低かった (p<0.05) .考察: 介助量の大きい入浴と介助量の少ない更衣で評価に偏りがあったのは, 家庭と施設における人的・設備的環境の違いが関与していると考えられた.障害の原因では, 脳卒中の片麻痺のような肢体不自由はADLの低下 (能力障害) として評価しやすいが, 骨折や加齢によるものは家族が評価しにくく, 介助量の多い入浴動作で評価に差が生じたものと思われた.家族と医療従事者のADL評価の違いは, ADL評価に対する考え方と捉え方の違いであると考えられた.医療従事者は, ADL評価に際しては家族の評価と照らし合わせて, 吟味しながら必要な介護・福祉サービスを検討していく事が必要であることが示唆された.
  • 島田 茂孝, 後藤 昇, 島田 和幸, 保阪 善昭
    2001 年 61 巻 3 号 p. 322-332
    発行日: 2001/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    成人の顔面表情筋とそれらの筋に分布する顔面神経についての詳細な報告は多い.しかし新生児や乳児期における報告は少ない.この研究の目的は, 高胎齢児の顔面表情筋の発達分化とそれに伴う顔面神経の発達と分布を観察し, 各胎齢ごとに肉眼解剖的な観察により出生直後の新生児や乳児期の形態的な特徴をとらえることにある.表情筋の分化発達をみると, 27胎週齢頃からは, 閉瞼する際に働く筋や口唇周囲の筋の分化発達はよく, 眉毛や眉間, 鼻部に付く筋の分化発達は弱い.また同時期になると顔面神経本幹から分岐した末梢の枝である側頭枝, 頬骨枝, 頬筋枝, 下顎縁枝, 頸枝の各枝の識別は容易となり, 各枝の末梢分布は頬骨枝, 頬筋枝, 下顎縁枝, 頸枝では, それぞれの各表情筋群に分布することが容易に観察できたが, 側頭枝, 特に後方枝の末梢分布を肉眼で観察するのは困難だった.すなわち前頭部, 鼻部周辺の筋とその神経は分化発達が弱く, 閉瞼する際に働く眼輪筋や口唇周囲につく筋とそれらの筋に分布する神経は各部に細かく分化発達して, 表情筋の分化発達はその支配する顔面神経の発達と関係が深い.
  • 斉藤 康太郎, 土佐 泰祥, 佐藤 兼重, Mehmet Oguz YENIDUNYA, 保阪 善昭
    2001 年 61 巻 3 号 p. 333-339
    発行日: 2001/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    近年, 自家骨移植にかわる種々な体内埋入材料が開発されている.その中でもハイドロキシアパタイト (HAP) は, 臨床上広く使用されてきている.中でも頭蓋顎顔面骨の変形や欠損に対し, HAPは自家骨移植に代わるbone substituteとして利用されている.HAPは, 骨の無機成分であるリンとカルシウムのみから合成されているため骨親和性が強く, onlay graftした場合に骨と接合し, 臨床的にドナーの犠牲がないという利点がある反面, 程度の差はあるがsinking現象が起こることが知られている.山田らはsinking現象がonlay graftの部位, 気孔率の差におよぼす影響について幼若家兎を用いて報告した.今回われわれは, 成熟家兎を用いて実験を行い, onlay graftの部位, 気孔率の差によりsinkingにどのような違いが生じるかについて実験の結果から比較検討した.実験動物としては, 約3kgの雄のNew Zeal and White (NZW) 成熟rabbitを用いて, 焼成温度約1200℃で生成された30, 50%の気孔率を有する大きさ12x6x3mmのHAPブロックをインプラントとして使用した.手術は塩酸ケタミンI.V.の後, 左右の前頭骨, 頬骨, 下顎骨の6カ所で骨膜下に挿入した.同様の条件で同部位の骨膜を切開し, そのまま縫合した3羽のNZW rabbitをsham群とした.これら3羽を含めた19羽を移植後8週目に屠殺した.HAPと母床骨とを一塊に標本として採取し, Villanueva bone染色の後観察を行った.sinking現象の度合いに関して部位別では下顎骨〉頬骨で強く, 前頭骨では軽度であった.また気孔率別では50%>30%で強く認められたが, 山田らの幼若家兎 (400-6009) 群に比べては軽度であった.また, 組織学的検索ではHAPと母床骨との接触面およびマクロボア内に骨芽細胞と破骨細胞が混在している所見が認められ, sham群とは異なった経過を示した.以上より, HAPの臨床応用に際し, インプラントの強度およびgraftする部位を考慮した上での気孔率の選択と利用時の年齢は重要な要因の一つであると推察された.
  • 渡邉 壮一郎, 大坪 天平, 田中 克俊, 中込 和幸, 上島 国利, 鳥居 成夫, 吉邨 善孝, 宮岡 等
    2001 年 61 巻 3 号 p. 340-350
    発行日: 2001/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    パニック障害患者の6年後の転帰を調査し, パニック障害の転帰に関連する因子について検討した.1993年9月から12月に昭和大学病院精神科を初診で受診し, DSM-III-Rのパニック (恐慌性) 障害の診断基準を満たした166例のうち, 我々が1994年10月から12月に行った1年後の転帰調査に回答を得た100例 (男性37例, 女性63例, 初診時年齢39.5±13.6歳) を今回の調査対象とした.6年後の転帰調査は2000年4月から5月に行った.当科に通院中の患者には担当医が本研究の主旨を説明し文書による同意を得た上で評価した.当科に通院していない患者には手紙により本研究の主旨を説明し, 同意を返信にて確認した後, 指定の日時に電話調査を実施した.評価項目は調査前3カ月間のパニック発作の頻度, 広場恐怖症性回避と予期不安の重症度, 服薬状況, 受診状況, 心理社会的ストレスの強さなどである.当科に通院中の6例と電話調査の51例, 計57例 (男性15例, 女性42例, 年齢47, 5±15.6歳) から回答が得られた.そのうち, 36例 (63.1%) が調査前3ヵ月間に症状限定発作を含むパニック発作を1回以上認め, 38例 (66.7%) が広場恐怖症性回避を認め, 42例 (73.7%) が予期不安を認めた.24例 (42.1%) が当科を含めた精神科に通院中であり, 14例 (24.6%) が他の診療科に通院中であった.41例 (71.9%) が抗不安薬か抗うつ薬を何らかのかたちで服用していた.調査前3ヵ月に1回以上のパニック発作を認めるか, 中等度以上の広場恐怖症性回避か予期不安を認めることを転帰不良の指標とすると, 57例中25例 (43.9%, 95%信頼区間: 31.0~56.8%) が転帰不良と判定された.この転帰不良・良好を目的変数とし, 性別, 初診時の婚姻状況, 初診までの罹病期間, 初診時のパニック障害関連症状の重症度, 性格傾向を説明変数としてlogistic回帰分析を行ったところ, 「初診時に未婚であること」, 「初診時の息切れ感または息苦しさが強いこと」, 「初診時の動悸, 心悸亢進または心拍数の増加が弱いこと」が転帰不良と関連があった.
  • 依田 光正
    2001 年 61 巻 3 号 p. 351-361
    発行日: 2001/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    脳卒中患者90例 (脳梗塞患者50例・脳出血患者40例) の大腿動脈を超音波検査 (Bモード法) で観察した.その結果からplaque形成・血管径狭窄などの動脈硬化性変化の程度で対象を4群に分け, 性別, 年齢, 脳卒中発症からの期間, 麻痺側・非麻痺側, Ankle Pressure Index (以下API) , 高血圧・糖尿病・高脂血症などの危険因子の有無, 脳梗塞患者であればアテローム硬化性など脳梗塞臨床型分類と検討した.エコー所見は, IMC (Intima-media complex; 内膜中膜複合体) の肥厚・plaque形成・血管径狭窄などの動脈硬化性変化の程度で対象を4群に分類した.全例中47例 (52.2%) に大腿動脈の硬化所見を認め, 疾患別では脳梗塞群: 34例 (68.0%) , 脳出血群: 13例 (32.5%) であり, 動脈硬化は頻度・程度ともに脳梗塞群に有意 (P<0.001) に高い結果となった.API低値例に動脈硬化所見が多く認められたが、超音波検査で所見がありながらAPIが正常を示す例も多く存在した.年齢と動脈硬化所見には相関が認められたが, 性別, 脳卒中発症からの期間, 麻痺側・非麻痺側, 脳梗塞臨床型分類では有意差はなかった.危険因子の有無と動脈硬化所見を検討すると, 高脂血症, 高血圧で有意差があり, 糖尿病では有意差を認めなかった.脳梗塞群では危険因子を有する例では高率に動脈硬化所見を認め, かつ危険因子数が増えるほど所見を認める例が多くなった.脳出血群では危険因子の有無では有意差は認めなかった.以上の結果から, 脳梗塞患者を管理する上では大腿動脈硬化性病変の併存に注意を要する必要があり, その早期発見には超音波検査が有用と考えられた.
  • 村永 信吾
    2001 年 61 巻 3 号 p. 362-367
    発行日: 2001/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    歩行, 階段など移動能力の改善に下肢筋力は重要な因子である.今日, 客観的筋力評価としてダイナモメータを用いての報告が散見されるものの, 機器が高価であり, かつ多くが固定式使用のために, 使用場所が制限され診療現場で広く活用されているとは言い難い.本研究はダイナモメータでの下肢筋力値を簡便に推定する方法として, 立ち上がり能力に着目し, その臨床応用について検討した.対象は筋力低下を主症状とする入院中の男性74名 (年齢60.2±18.5歳) , 女性68名 (年齢57.6±15.5歳) , 総計142名 (年齢58.9±17.0歳) とし, 股関節, 膝関節さらに足関節に著明な可動域制限なく, 痴呆等の精神障害もない者とした.立ち上がり評価は, 40cm, 30cm, 20cm, 10cm高のそれぞれのボックスに腰かけ, 反動を使わず両脚及び片脚にて立ち上がり可能な高さで判定した.ダイナモメータによる下肢筋力値として体重と膝伸展筋力の比率である体重支持指数 (WBI; weight bearin gindex) を算出した.また移動能力は, アンケート調査をもとに (1) 平地歩行, (2) 椅子からの立ち上がり, (3) 床からの立ち上がり, (4) 階段昇り, (5) 階段降りの各移動動作を全介助 (EAR) ・重介助 (SAR) ・軽介助 (MAR) ・修正自立 (MI) ・不完全自立 (II) ・完全自立 (CI) の自立度に分類し, この自立度とWBI, さらに立ち上がり能力との関係を明らかにした.立ち上がり能力とWBIに明らかな正の相関 (両脚r=0.67, p<0.01, 片脚r=0.75, p<0.01) が見られた.40cm, 30cm, 20cm, 10cmブロックでの立ち上がりに必要なWBIは, 両脚立ち上がり (BLS: both legs standing) の場合, 片脚当たりそれぞれ28.9±7.2%, 35.3±5.0%, 44.3±3.5%, 51.9±14.0%, 片脚立ち上がり (SLS: single leg standing) の場合, それぞれ62.3±14.3%, 68.0±13.7%, 90.2±9.2%, 102.7±11.8%であった.移動能力とWBIとの関係では, 平地歩行に比較して床からの立ち上がり, 階段昇降など重心の垂直成分を多く含む動作ほど高いWBIを必要とすることが示された.階段等を含めた移動動作におけるMIにはWBI43.8±7.5%, BLS20cm, IIにはWBI55.5±15.8, SLS40cm, さらにCIには72.2±19.9%, SLS20cmを必要とすることが明らかとなった.本結果から, 今回考案した立ち上がり評価は, 下肢筋力や移動能力が簡便に推定可能であり, 広く臨床場面で活用できると考える.
  • 渡辺 一彦, 飯倉 洋治, 田中 和子
    2001 年 61 巻 3 号 p. 368-376
    発行日: 2001/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    1982年から97年の間に魚アレルギーを70例経験した.魚アレルギーは近年増加しているが, その内訳は非即時型アレルギーの増加であった.魚アレルギーの患児には広範な食物ないし吸入抗原のアレルギーが合併していた.発症の好発時期は生後半年から1歳台である.起因魚種は4種類以内が多いが, 非即時型の例には殆どの魚に反応すると考えられる症例もあった.起因主要魚種は即時型, 非即時型でもタラ, サケ, ホッケ, サンマ, カレイ, イワシだった.誘発症状は即時型ではじんましんや口腔アレルギーが主であるが, 一部に喉頭浮腫, 喘鳴を呈する例もあった.非即時型の誘発症状は紅斑や丘疹の出現であり, その症状はアトピー性皮膚炎の患児に出現し, その中には母乳を介した例もあった.そこで魚アレルギーはアトピー性皮膚炎の病因にもつながると推察された.
  • 遠藤 孝裕, 島津 基彦, 小林 信介, 泉山 仁, 阿部 琢巳, 池田 幸穂, 松本 清, 山之内 晋, 八木 正晴, 小池 礼子, 田中 ...
    2001 年 61 巻 3 号 p. 377-378
    発行日: 2001/06/28
    公開日: 2010/09/09
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