昭和医学会雑誌
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65 巻, 1 号
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  • 藤本 司
    2005 年 65 巻 1 号 p. 1
    発行日: 2005/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 中込 和幸
    2005 年 65 巻 1 号 p. 2-13
    発行日: 2005/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • ―相貌失認と街並失認―
    高橋 伸佳
    2005 年 65 巻 1 号 p. 14-18
    発行日: 2005/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 玉岡 晃
    2005 年 65 巻 1 号 p. 19-34
    発行日: 2005/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • ―その研究戦略と最近の進歩―
    加藤 忠史
    2005 年 65 巻 1 号 p. 35-38
    発行日: 2005/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • ―今後の課題―
    板橋 家頭夫
    2005 年 65 巻 1 号 p. 39-47
    発行日: 2005/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 三日市 薫, 神田 晃, 川口 毅
    2005 年 65 巻 1 号 p. 48-54
    発行日: 2005/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    8歳, 10歳, 13歳ならびに15歳の時点における小児の体重と出生体重・身長やBMIならびに父母の体重, 食事や運動などとのかかわりを重回帰分析の手法を用いて分析した.
    最初に現在体重を目的変数として重回帰分析を行なった結果, 調整済みの重相関係数は0.751とかなり高い説明力を示したが, 有意差の認められた項目は母のBMIだけであった.出生体重についても, やや高い標準偏回帰係数を示したが有意ではなかった.出生後8歳時, 10歳時, 13歳時ならびに15歳時の体重を目的変数として分析した結果, 13歳時の母のBMIだけが有意な関連が認められたが他の年齢時においてはいずれも有意差は認められなかった.現在体重と生活習慣等との関連については父のスポーツの頻度に有意差が認められた.その他, 普段の就寝時刻の標準偏回帰係数がやや高かったが有意差は認められなかった.次に, 現在身長と生活習慣等との関連について重回帰分析を行なった結果, 母のBMIとの間に有意差が認められ, さらに父のBMIが負の相関で有意差が認められた.本調査は最長15年間にわたる長期フォローアップの結果であるため回収率も44.5%と低く例数も十分ではなかったため, 有意差が認められた因子は少なかったが, 標準偏回帰係数が高い因子もいくつか認められ, 今後さらに例数をふやすことにより有意差を示す要因が見つかる可能性を含んでいるものと思慮する.
  • 加藤 謙一, 柴田 孝則, 向井 一光, 杉崎 徹三
    2005 年 65 巻 1 号 p. 55-67
    発行日: 2005/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    免疫賦活剤であるcomplete adjuvant (CA) をWistar-Kyoto (WKY) ラットに前処理し, puromycin aminonucleoside (PAN) 腎症と微量のnephrotoxic serum (NTS) によるNTS腎炎への影響について検討を行った.WKYラットにCA (CA群) , コントロールとしてphosphate-buffered saline (PBS) (PBS群) を皮内注射し, それぞれに14日後にPAN (20mg) を1回腹腔内投与する群と, NTS (1.25, μl) 1回静脈内投与する群を作製し, 14日目までの蛋白尿と腎組織の免疫病理学的検討を行った.CA群とPBS群へのPAN投与では両群に病的蛋白尿を認め, 腎組織所見では, 尿細管腔内の円柱と間質の細胞浸潤を認めたが, 両群間に有意差を認めなかった.一方, 両群に対するNTS投与では, CA群では病的蛋白尿が2日で出現し, 14日で平均196.1mg/日と高度となったのに対し, PBS群では軽微な蛋白尿を認めるのみであった.腎組織所見では, CA群に4日で糸球体に半月体が出現し, 14日で半月体形成率は62.7%となった.PBS群の半月体形成率は7日の12.7%をピークとし, 以後減少した.蛍光抗体法所見上, 両群間に有意差なく, 糸球体係蹄に沿いラビットIgGの線状沈着を認めたが, ラットIgGとC3は認めなかった.免疫組織化学的染色による細胞マーカーの染色では, CA群では糸球体にマクロファージマーカーであるED-1陽性細胞とTリンパ球マーカーのCD3陽性細胞の顕著な浸潤を認めた.一方PBS群では, 上述の細胞をわずかに認めるのみであった.内皮細胞マーカーであるRECA-1は, 両群とも染色性が消失し, その後CA群ではその回復が遅れたが, PBS群では速やかな回復を認めた.WKYラットにおけるCA前処置はPAN腎症には影響を与えなかった.一方, NTS腎炎に対しては, コントロールでは極めて軽度の腎炎を起こす微量のNTSにもかかわらず, 糸球体への顕著なマクロファージとTリンパ球の浸潤, 高頻度の半月体形成を伴う増殖性糸球体腎炎を誘導し, 病変は14日目まで進行した.その原因として糸球体基底膜に結合したラビットIgGとこれら活性化炎症細胞との相互反応によるものが考えられ, ヒト腎炎の発症あるいは急性増悪の機序を考える上で興味ある所見と考えられた.
  • 内田 潤一, 北澤 孝三, 中村 裕紀, 古田 英美子, 佐藤 かすみ, 杉崎 徹三
    2005 年 65 巻 1 号 p. 68-78
    発行日: 2005/02/28
    公開日: 2010/11/19
    ジャーナル フリー
    微小変化型ネフローゼ症候群 (MCNS) , 巣状糸球体硬化症 (FSGS) は共に, ネフローゼ症候を呈する疾患であり, 臨床所見上ほとんど鑑別できない.しかも両疾患の中でもステロイド治療に対する反応性, 予後に関して亜分類があり, 両者の鑑別は重要であると同時に, これらの亜分類の重要性が指摘されてきている.今回我々は, MCNSと原発性FSGSの症例におけるステロイド反応性について, 反応群 (R) , 抵抗群 (NR) に分け, 従来の検査方法 (臨床所見, 光学顕微鏡 (LM) , 蛍光抗体法 (IF) , 電子顕微鏡 (EM) ) に加え, 上皮細胞骨格の一成分 (synaptopodin (SYN) ) , 並びに糸球体上皮細胞と糸球体基底膜の接着因子の一成分 (α dystroglycan (ADG) ) の免疫染色所見について検討した.MCNS (n=8) における臨床所見並びにLMにおける組織所見では, R (n=3) とNR (n=5) 間に有意差を認めず, EM所見上, 上皮細胞空胞変性はRでは認めず, NRでは高率 (80%) (P<0.05) , 上皮細胞剥離はRは33%, NRは20%に認めた (P>0.5) .SYN減少は両群に認めず, ADG減少はRに100%, NRに0%であった (P>0.5) .FSGS (n=12) では臨床上R (n=4) , NR (n=8) 間に有意差を認めなかった.LMでは糸球体硬化はRは50%, NRは62% (P>0.5) , 糸球体癒着はRは50%, NRは100% (P<0.05) , 間質障害はRは25%, NRは75% (P>0.5) であった.EM上, 上皮細胞空胞化はRは50%, NRは75% (P>0.5) , 上皮細胞剥離はR75%, NRは75%であった (P>0.5) .またSYN減少はRは0%, NRは100% (P<0.05) , ADG減少はRは50%, NRは0% (P<0.05) であった.IF所見上, MCNSのNRにのみIgGとIgMを一例にのみ認め, FSGSのRにIgMとC3を各一例, NRにIgM2例, C3を1例に認めたが, その沈着はそのいずれもメサンギウムに軽微に認めるのみであった.これらの所見は, 両疾患の診断に従来の方法に加え, 上記免疫染色を行うことで, 分子レベルでの病態像の解析を可能にし, その染色性も参考にしたステロイド療法の反応性をより正確に予想できる可能性を示唆するものと思われる.
  • ―十二指腸病理組織学的検討―
    酒井 菜穂, 上野 幸三, 北林 耐, 小田島 安平, 板橋 家頭夫
    2005 年 65 巻 1 号 p. 79-86
    発行日: 2005/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    近年欧米諸国と比較して我が国において, 急速に食物アレルギー患者数が増加している.この疾患に対する標準的な治療方法はいまだ確立されておらず, 原因抗原食品の除去療法が治療の中心となっている.我々はプレバイオティクスであるフラクトオリゴ糖 (Fructooligosaccaride以下FOSと略す) に着目し, その抗アレルギー作用について病理組織学的手法を用い, 食物アレルギーの新しい治療法の選択肢になりえるかを検討した.方法として卵白オボアルブミン (Ovalbumin以下OVAと略す) 感作により食物アレルギーモデルマウスを作製し, 5%FOS摂取群と非摂取群間で病理組織学的な変化について画像解析の手法を用い, 十二指腸の肥満細胞数と絨毛の浮腫発生率を計測し評価した.FOSの投与期間は2週間および8週間とし治療効果について比較検討した.十二指腸内の肥満細胞数はOVA感作で有意に増加したが, FOS8週間投与群で肥満細胞数は有意に減少した.絨毛内浮腫の発現頻度はOVA非感作群では, 5.9% (1/17例) とほとんど認められなかったが, OVA感作群の発現頻度は66.7% (20/30例) と高率に観察され, しかも高度な浮腫が認められた.一方, FOS投与群では, いずれの投与期間でも統計学的な有意差は認められなかったが, 浮腫率は減少しており, 絨毛の組織傷害の修復に効果があることが示唆された.この研究の結果よりフラクトオリゴ糖には肥満細胞数を減少させ, アレルギー治療効果を有することが明らかとなり, 食物アレルギー治療法の一つとして有用であると考えられた.
  • 都賀 誠二
    2005 年 65 巻 1 号 p. 87-95
    発行日: 2005/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    関節リウマチ (RA) は多発性の関節痛と関節腫脹を主症状とする原因不明の破壊性, 進行性の炎症性関節疾患である.その特徴は滑膜の炎症に始まり, 関節軟骨, 骨破壊に至る過程であり, 関節構成体の破壊, 修復の活動性を関節液や血清などを測定することによって評価する手法が関節マーカーである.今回我々は第一段階として各種疾患における関節液中のマトリックス成分関連関節マーカーを分析し, 次いで個々のRA症例における関節マーカーと滑膜組織中のMMPs陽性細胞数, 滑膜の組織学的評価指数を測定した.採取した関節液をMorgan-Elson法によりビアルロン酸 (HA) , HPLC法によりコンドロイチン4硫酸 (C4S) および6硫酸 (C6S) , EIA法によりpCOL II-C (コンドロカルシン) , ケラタン硫酸 (KS) を測定した.また血清をEIA法によりKSを測定した.全人工膝関節置換術もしくは関節鏡視下滑膜切除術の際に滑膜組織を採取し, 滑膜にはH-E染色とABC法での免疫組織化学染色 (IHC) を施し, 発現したMMPs (MMP-1, 3, 8, 9, ) 陽性細胞の計測を行った.滑膜の組織学的評価指数としてRooneyらの方法により6項目 (Synoviocyte hyperplasia, Fibrosis, Proliferating blood vessels, Perivascular infiltrates of lymphocytes, Focal aggregates of lymphocytes, Diffuse infiltrates of lymphocytes) からFibrosisのパラメターを除いたスコアを用いて炎症スコアとした.変形性膝関節症 (OA) 関節液ではHA, C4S, C6S/C4S, C6S/HA, RA関節液ではHA, C4S, C6S, C6S/C4Sで健常者と比較し有意差を認めた.HA濃度が低下を示したのは滑膜組織からの産生低下, 関節液の貯留などが考えられる.またC4Sが高値であることは滑膜細胞でC4S産生が亢進したため, あるいは血液成分の滲出からの増加によるものが考えられた.H-E染色では, RA滑膜は絨毛状に増殖し, 表層細胞は多層化していた.その下層には好中球, マクロファージ, リンパ球がびまん性に浸潤し, 胚中心を有するリンパ濾胞を認めた.さらに, 血管増生や線維芽細胞の増殖などの肉芽組織像を認めた.IHCではMMP-1, 3陽性細胞は滑膜表層に多く, MMP-8, 9陽性細胞は表層かう深層まで全層に認められた.特にMMP-8は好中球からの発現が多く, MMP-9は肉芽組織での好中球, 単球系細胞および破骨細胞に発現が多く認められた.MMPs (MMP-1, 3, 8, 9) と炎症スコアはOAとRA間で有意差を認めた.このことはリウマチ性関節炎では軟骨破壊が優勢であるのに対し変形性関節症は軟骨破壊と再生が同時に観察されることが関与していると考えられる.RAおいてMMP-3は滑膜炎の反映であると可能性が高いと考えられているが, HAとの相関は認めなかった.このことはHAが必ずしも炎症を示す関節マーカーではないことが示唆された.MMPsはすべての間で有意な相関を認め, MMP-1, 3, 9では炎症スコアとも有意な相関を認めた.MMPsは互いに調和し, RA関節の破壊に強く関与していることが示唆された.
  • 榎澤 尚子, 井上 穣, 佐藤 尚太郎, 高橋 隆, 大塚 史子, 高橋 育克, 谷山 松雄, 鈴木 晟時, 吉本 緑
    2005 年 65 巻 1 号 p. 96-102
    発行日: 2005/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    両側副腎皮質腺腫によるクッシング症候群というまれな1例を経験した.症例は46歳の女性.糖尿病のため当院を受診.満月様顔貌などの身体所見からクッシング症候群を疑われ入院となった.内分泌学的検査, 各種画像検査の結果, 両側副腎腫瘍によるACTH非依存性クッシング症候群と診断.右副腎全摘術および左副腎腫瘤摘出術を施行した.ACTH非依存性クッシング症候群で副腎腫瘤が両側性に認められる場合, 両側副腎皮質腺腫と副腎皮質大結節性過形成の鑑別が最も問題となる.本例では両側の単発腫瘤であることや, 腫瘤が被膜で覆われており非腫瘍性副腎組織に著明な萎縮がみられ, 非腫瘍性組織におけるDHEA-STの発現が抑制されていたことより両側副腎皮質腺腫と考えられた.
  • 牧野 睦月, 乳井 美樹, 塩沢 英輔, 太田 秀一, 諏訪 貴美, 大森 真帆, 加藤 徳介, 牧野 靖, 杉崎 徹三
    2005 年 65 巻 1 号 p. 103-109
    発行日: 2005/02/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    維持透析中の常染色体優性多発性嚢胞腎 (autosomal dominant polycystic kidney disease: 以下ADPKD) 患者で, 難治性の化膿性腹膜炎で死亡した症例を報告する.症例は72歳の女性で発熱を主訴とし来院した.入院後の検査で化膿性腹膜炎と診断された.肝臓嚢胞穿刺検査で穿刺液に著明な好中球増加があり, 化膿性腹膜炎は細菌性肝嚢胞感染が原因と考えられた.抗生物質の全身投与による治療を行ったが死の転帰をとった.ADPKD患者の嚢胞感染は治療に難渋することが多く, 感染を繰り返すケースでは腎摘も考慮すべきである.嚢胞感染とその治療について, 文献的考察を加え報告する.
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