昭和医学会雑誌
Online ISSN : 2185-0976
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66 巻, 5 号
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  • 太田 秀一
    2006 年 66 巻 5 号 p. 299
    発行日: 2006/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 塩沢 英輔, 矢持 淑子, 瀧本 雅文, 太田 秀一
    2006 年 66 巻 5 号 p. 301-303
    発行日: 2006/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 川口 毅
    2006 年 66 巻 5 号 p. 304-308
    発行日: 2006/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 福田 直, 佐々木 晶子, 泉山 仁, 阿部 琢巳, 立川 哲彦
    2006 年 66 巻 5 号 p. 309-324
    発行日: 2006/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    放射線を照射しても生存する細胞は徐々に放射線に対する耐性を得るのではないかと仮定し, 放射線照射前の培養細胞と, 多数回照射し放射線感受性が低下した細胞との遺伝子発現の相違を評価することにより, 放射線照射で得られる放射線耐性遺伝子を検索しようと試みた.放射線照射は24時間毎に1回2Gy施行し, 10Gy毎に細胞増殖率, 浮遊細胞数, 乳酸脱水素酵素の測定にて感受性を評価した.その結果, 治療で施行される60Gy照射後細胞であっても放射線耐性が獲得されることが確認できた.DNAマイクロアレイを使用し3766個の人癌関連遺伝子に関して検索し, real-time RT-PCRにて発現量を確認し, 放射線耐性とパラレルな発現量の変化を認めた遺伝子を5種類同定した.それらの遺伝子はFarmesyl diphosphoate synthease (FDPS) , tumor protein p53 binding protein 1 (TP53BP1) , reticulon 2 (RTN2) , cyclin-dependent kinase 8 (CDKB) , heterogeneous nuclear ribonucleoprotein (HNRPK) で, 多くは細胞周期に関連をする遺伝子と細胞増殖に関連する遺伝子であった.この2つに分類される遺伝子は正常でも発現し細胞の増殖を調整しているが, 放射線照射によりその遺伝子の発現が増強することで, 細胞死への方向というより, 細胞増殖のために細胞内調整が盛んに行われ, その結果放射線耐性に関与していると示唆された.
  • 前田 崇, 川上 恵一郎, 碓井 隆子, 中嶋 秀人詞, 服部 憲路, 安達 大輔, 下間 順子, 齋藤 文護, 柳沢 孝次, 久武 純一, ...
    2006 年 66 巻 5 号 p. 325-330
    発行日: 2006/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    臍帯血移植 (CBT) では血球回復の遅延, 免疫学的再構築の遅延などによりサイトメガロウイルス (CMV) 感染の頻度が増加するとされている.我々は当科で施行した骨髄移植 (BMT) とCBTで, CMV感染の出現率を比較した.対象はBMT21例, CBT19例で, そのうち生着前死亡例を除いたBMT18例, CBT16例について検討した.BMTは全例, 骨髄破壊的移植を施行し, CBTでは8例が骨髄破壊的移植, 11例が骨髄非破壊的移植を行った.また, 移植後の免疫抑制剤はBMTでは全例CsA±sMTX, CBTでは15例がCsA±sMTX, 4例はFK506を用いて行った.CMV感染の診断はCMV抗原血症検査にて行い, CMV抗原陽性細胞が検出された場合にはガンシクロビル (GCV) の早期投与を行った.CMV感染症の診断は侵襲が疑われる臓器の生検により, CMVを証明することによって行った.生着はBMTで18例, CBTで16例に得られ, 平均日数は16.3日, 22.6日であった.GradeII以上のGVHDはBMTでは27.7%, CBTでは50%にみられた.CMV抗原CfTL症はBMTでは5例 (27.8%) で陽性となり初回陽性までの平均日数は55.41日, CBTでは9例 (56.25%) で陽性となり初回陽性までの平均日数は54.4日であった.移植後にプレドニゾロン (PSL) を使用した群ではBMTで60%, CBTでは66.7%にCMV抗原血症が陽性となったが, 移植後にPSLを投与することがなかった群で陽性となったのはBMTで15.3%, CBTで42.8%であった.CMV抗原血症はCBT群で頻度が高い傾向であったが, 高齢者が多いこと, 重症GVHDの出現頻度が高かったことなどからBMT群と単純には比較できない.しかし, 移植後にPSLを使用した例で陽性例の頻度が増加したことは, GVHDに対する長期PSL投与による免疫抑制が原因の一つであると考えられた.またPSL未使用例のみを比較すると, CBT群のほうが陽性率は高く.PSLの影響を除いた場合, CBTで感染のリスクが高い傾向にあった.一方, CMV感染症に発展した例は両群ともに1例のみであり.GCVの早期投与はCBTにおいても有効であった.
  • 高梨 秀一郎, 瀧本 雅文, 太田 秀一, 村上 雅彦, 草野 満夫
    2006 年 66 巻 5 号 p. 331-339
    発行日: 2006/10/28
    公開日: 2010/11/19
    ジャーナル フリー
    食道扁平上皮癌において, リンパ節転移は, 予後を規定する重要な因子であり, かつ治療方針を決定する上で.その適切な評価が必要である.今回, 食道扁平上皮癌症例におけるCOX-2の発現性を評価し.臨床病理学的因子, 特にリンパ節転移との関連性を検討した.方法は, 術前治療のされていない食道扁平上皮癌症例58例を対象とし, この手術標本に対しCOX-2, および血管新生因子であるVEGF-A, VEGF-Cの免疫組織化学的染色を施行した.結果は全58症例中45例 (77.6%) がCOX-2陽性であった.内訳は表在癌19症例中9例 (47.3%) , 進行癌39症例中36例 (92.3%) で, この2群間には有意: な差があった (P=0.0001) .COX-2陽性例と性別, 組織学的分化度の間に有意な相関はなかった.表在癌の19例の6症例 (31.6%) にリンパ節転移を認め, COX-2陽性例との問に有意な相関を認めた (P=0.0029) , 一方, 進行癌39例では30症例 (76.9%) にリンパ節転移を認めたが。COX-2陽性例との相関は見られなかった (P=0.6649) .COX-2の陽性症例をさらに2段階に評価し, COX-2の発現性を都合3段階に分類すると, N因子 (NO~N4) との問に, 段階的な相関を認めた (P=0.0001).また, VEGF-A, VEGF-Cの発現性を4段階に評価したところ, 3段階に分類したCOX-2の発現性との問に段階的な相関を認めた (P=0.0004, 0.0192) .この結果より, COX-2の発現は, 脈管新生因子VEGF-A, VEGF-Cの発現性と相関し, またリンパ節転移とも相関することが示された.この酵素の発現性の評価法を確立し, 食道扁平上皮癌の治療前にリンパ節転移を予測することで, EMRの適応の可否, 手術時の郭清範囲の決定など, 治療方針決定に有用な因子となる可能性が示された.
  • 赤池 昭子, 内田 直樹, 平嶋 勇人, 深沢 一郎, 西村 有希, 倉田 知光, 黒澤 顕三, 松田 和広, 矢野 怜, 佐久間 大, 内 ...
    2006 年 66 巻 5 号 p. 340-348
    発行日: 2006/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    健康食品を含む食品の中には医薬品と併用すると臨床上重要な薬物動態の変化を招くものの存在が知られている.これらの食物一薬物における相互作用の多くは薬物代謝酵素の一つであるチトクロームP450 (CYP) が関与し, 中でもCYP3A4を介する相互作用は臨床上重要である.CYP3A4は肝臓のみならず小腸粘膜にも存在し, 経口投与された薬物の吸収過程における腸管粘膜内での代謝に影響を与える事も報告されている.我々はこれまでにハープティーが薬物代謝に及ぼす影響をヒト肝ミクロゾームを用いたin vitro実験系において検討し, その中で甜茶がCYP3A4を強く阻害することを報告した.そこでCYP3A4の基質であるHMG-CoA還元酵素阻害薬シンバスタチンを用いて, シンバスタチンの経口投与時の薬物動態 (pharmacokinetics: PK) に対する甜茶の影響を検討し, 甜茶によるCYP3A4を介した食物一薬物相互作用の可能性を検討した.健康成人男子志願者8名に対し, シンバスタチン10mgを甜茶あるいは水200mLにて経口投与し, PKパラメータの比較検討を行った.甜茶および水は試験薬投与前日に3回飲用し, 試験薬投与時および試験薬投与1時間後にも飲用した.試験はランダム化two-way crossover法によって行い休薬期間を一週間とした.シンバスタチンのAUC0-24の甜茶/水比は0.94, Cmaxの甜茶/水比は1.29であった.t1 2の甜茶一水差は0.83h, CL/Fの甜茶一水差は37.5mL/hであった.両群間で, いずれのPKパラメータの有意な差は認められず, また最大の変化をした被験者でもCmax, AUCの2倍程度の上昇に留まった.これにより今回の検討条件では甜茶の経ロシンバスタチン投与に及ぼす影響は軽度であり, 甜茶との併用では食物一薬物相互作用による副作用出現の可能性は少ないと言える.しかし, 食品や健康食品は自らが購入し, 使用するため飲用条件は各個人により幅広い違いがあると考えられる.また甜茶併用により臨床上問題となる影響が生じる医薬品の存在は否定できない.医薬品と甜茶の併用時相互作用に関する検討は, 単回・長期反復飲用の飲用条件, また併用される医薬品をかえてさらに進めていく必要があると考える.
  • ライン タイン, 佐藤 孝雄, 久光 正
    2006 年 66 巻 5 号 p. 349-355
    発行日: 2006/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    近年, 代替療法が普及し, 健康食品を使用することが流行になっている.その中で植物食品に含有されているフラボノイド (Flavonoid) については数多く研究がなされている.本研究ではミャンマー産のゆでたゴールデンピース (豆類) の血流改善作用について検討を加えた.ゴールデンピースはLegume Family (マメ科) 植物であり, フラボノイドが豊富に含まれている.本研究ではゴールデンピースだけを1か月間摂取させたラットと普通の餌を1か月間摂取させたラットの血液通過時間を, MC-FAN (Microchannel array flow analyzer) を用いて比較検討した.その結果, 通常の餌を摂取させた対照群に較べ, 統計的に有意にゴールデンピース摂取群の方に血液流動性の亢進が認められた.しかしこの血液流動性の亢進は抗凝固薬としてヘパリンを用いた場合にのみ認められ, 抗凝固薬として血小板凝集も抑制するEDTAを用いた場合には認められなかった.これらの結果からゴールデンピースは血小板凝集能を介して血液流動性を高めている可能性が示唆された.
  • 長山 裕之, 中尾 健太郎, 林 征洋, 有吉 朋丈, 高場 利博, 佐々木 健, 小澤 宏史, 村上 雅彦, 草野 満夫, 阿部 琢巳
    2006 年 66 巻 5 号 p. 356-359
    発行日: 2006/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    クモ膜下出血, 脳出血後の水頭症患者は, 脳室一腹腔シャント (ventriculo-peritoneal shunt, 以下V-Pシャント) を造設することにより長期延命が可能となったが, しばしばシャントトラブルに遭遇する.原因には術中操作などの短期的要因と病状進行などの長期的要因があるが, 短期的要因は工夫により改善の可能性がある.腹腔鏡下手術は術後の癒着が少なく腹腔内の観察が容易であるという利点を有し, 腹腔鏡下にV-Pシャントの腹腔側チューブ留置を行うことにより, 術中操作などの短期的な要因によるシャントトラプルの減少に寄与できると考えた.当院では2005年5月以降施行されたV-Pシャント手術にて, 腹腔側チューブ留置の際に腹腔鏡下操作を導入し良好な成績を得た.現在まで8例に施行し, 合併症や後遺症は認めていない.平均手術時間は36分, 出血は全例少量であった.腹腔鏡下V-Pシャント腹腔側チューブ留置法は, 術創の縮小, 腹腔鏡下で直視下にチューブの位置確認チューブ末端からの脳脊髄液流出の確認など多くの利点を有し, シャントトラブル減少に寄与すると考えられた.
  • 齊川 真聰, 小口 勝司, 中山 貞男
    2006 年 66 巻 5 号 p. 360-369
    発行日: 2006/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    接触性皮膚炎やアトピー性皮膚炎の治療に臨床的に使用されている漢方薬 (黄連解毒湯: OGT, 温清飲: USI, 十全大補湯: JTT, 当帰飲子: TI, 荊芥連翹湯: KRT, 四物湯: SMT) の塩化ピクリル (PC) およびオキサゾロン (Oxa) で誘発した遅延型過敏性皮膚炎 (DTH) の急性ならびに慢性皮膚病変に対する影響を検討した.PCを感作・誘発物質とした急性皮膚炎はBALB/c系雌マウスを用い, PC感作7日後に1回チャレンジで誘発した.Oxaを感作・誘発物質とした急性皮膚炎はBDF1系雌マウスを用い, Oxa感作後7日後に1回のチャレンジで誘発した.Oxa誘発慢性皮膚炎はOxa感作7日後から7日ごとに4回のチャレンジを行い誘発した.6種類の漢方薬はPC誘発耳介腫脹を抑制したが, OGT, USI, JTT, TIの抑制は用量依存的作用ではなかった.KRT, SMTは用量依存的抑制作用を示した.Oxa誘発耳介腫脹に対しても6種類の漢方薬は抑制作用を示したが, 用量依存性は認められなかった.Oxa4回チャレンジによる耳介腫脹に対してはOGT, USI, JTT, KRT4種類の漢方薬の作用を検討した.4種漢方薬の用量依存性はないが耳介腫脹の抑制を示した.耳介組織のサイトカインはOxa対照で減少し, OGT, USI, JTT, KRTの投与で減少が強められた.Oxa対照で増加した耳介組織のIgEはOGT, USI, JTTで抑制された.以上の結果から, OGT, USI, JTT, KRTは急性および慢性皮膚炎に対して有効であり, その抑制作用にはIgE産崖抑制が関係することが示唆された.
  • 塩沢 英輔, 矢持 淑子, 瀧本 雅文, 太田 秀一, 光谷 俊幸, 塩川 章, 九島 巳樹, 前田 崇, 齋藤 文護, 碓井 隆子, 服部 ...
    2006 年 66 巻 5 号 p. 370-378
    発行日: 2006/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    昭和大学病院において1983年から2005年の23年間に診断された悪性リンパ腫症例全例を2001年に発表された造血器腫瘍のWHO分類に基づいて再検討した.種々の免疫組織化学と遺伝子解析を加味した病理組織診断を行った結果, 582症例の悪性リンパ腫症例が再診断された.非ポジキンリンパ腫が95.5%を占め, うちB細胞性NHLが77.8%を占めた.最多の組織型はびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫であり, 全悪性リンパ腫の46.1%を占めた.ポジキンリンパ腫は4.1%であった.再診断では免疫組織化学の進歩により, 診断の変更が行われた症例があり, 最も多かったのはマントル細胞リンパ腫であった.23年間で悪性リンパ腫の新規病理診断数は3倍以上に増加し.本邦における罹患率の増加が示唆された.悪性リンパ腫の正確な病理診断はEvidence Based Medicineに基づく診療に不可欠であり, WHO分類に基づいた細分類は今日のリンパ腫診療の根本である.今回の研究で当院における悪性リンパ腫の組織型別疾患頻度が明らかになったことは, 診療のみならず継続的な悪性リンパ腫の臨床研究を行う上で基盤となる成果と考えられた.
  • 相楽 光利, 小原 周, 山崎 謙, 渡辺 兼正, 扇谷 浩文
    2006 年 66 巻 5 号 p. 379-385
    発行日: 2006/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    下腿開放骨折の治療に関し, 当院ではGustilo分類type I, II, III A症例では即時内固定術, Gustilo分類type III Aのうち関節近傍骨折や骨折線が骨幹端から骨幹部までおよぶ症例, Gustilo分類type III B, III C症例では創外固定を用いた治療を行ってきた.今回, 下腿開放骨折29例 (Gustilo分類type I: 2例, type II: 9例, typeIIIA: 5例, type IIIB: 10例.type IIIC: 3例, AO分類type A: 9例, type B: 6例, type C: 14例) の治療成績につき検討した.治療法はプレート固定3例, 髄内釘固定8例, 創外固定18例であった.骨癒合は29例中24例, 82.8%で得られた.遷延治癒・偽関節例が5例, 17.2%, 深部感染例が2例, 6.8%にみられた.臨床成績はPaleyの評価を川いて行い, Bone results: excellent 20例, good 1例, fair 1例, poor 7例, functional results: excellent12例, good 12例, fair 4例, poor 1例とほぼ満足できる結果であった. Gustilo分類type I, II, IIIAに対する即時内固定術は安全に行える手術法である.Gustilo分類type III Cに対する創外固定を用いたBifocal compression distraction法は有用な方法である. Gustilo分類type III B, AO分類type Cでは治療成績が悪く, 今後治療法に関し, 再検討が必要である.
  • 坂本 美和, 小谷 美帆子, 折坂 勝, 長谷川 潤一, 市塚 清健, 大槻 克文, 関沢 明彦, 岡井 崇, 真井 博史, 宮上 哲, 吉 ...
    2006 年 66 巻 5 号 p. 386-388
    発行日: 2006/10/28
    公開日: 2010/09/09
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