昭和医学会雑誌
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71 巻 , 5 号
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特集:臓器再生
最終講義
図説
資料
  • 高橋 奈々子, 安原 努, 五味 一英, 福地 邦彦, 関口 孝次, 立石 裕子, 宇賀神 和久
    2011 年 71 巻 5 号 p. 490-496
    発行日: 2011/10/28
    公開日: 2012/08/03
    ジャーナル フリー
    昭和大学病院における多剤耐性緑膿菌(MDRP: multidrug resistant Pseudomonas aeruginosa),extended spectrum β lactamase(ESBL)産生Escherichia coli,ESBL産生Klebsiella pneumoniae, ESBL産生Klebsiella oxytoca 2006~2010年度の分離頻度,および2010年度の多剤耐性Acinetobacter baumanniiの分離状況を報告する.MDRPは分離された緑膿菌の0.5~6%,毎月1~5株であった.ESBL産生E. coliは,分離されたE. coliのうち10~20%を占め,毎月10~40株検出された.ESBL産生E. coliは第三世代cephalosporin薬耐性E. coliのほとんどを占めた.K. pneumoniaeは総数の10~20%が第三世代cephalosporin薬耐性株であり,その約半数の毎月2~4株がESBL産生K. pneumoniaeであった.K. oxytocaの第三世代cephalosporin耐性株は総数の10~20%の2~6株であり,ESBL産生株はほとんどなかった.MDRPとESBL産生菌の分離は,2006から2010年度で大きく変動することはなかった.2010年度のA. baumanniiは毎月10~20株が分離され,3系統耐性株は,4患者の6部位から検出された.この中で,MDRAの定義であるImipenem, Amikacin, Ciprofloxacin耐性株は1患者から検出された.残りの3患者由来の3系統耐性A. baumanniiはいずれもMeropenem, Gemtamicin, Ciprofloxacinに耐性であり,ImipenemとAmikacinには感受性であった.薬剤耐性菌の感染拡大の防止のためには,的確な報告が必要であり,今後耐性遺伝子解析を含めた感度の高い検査法の導入が必要となる.
原著
  • 沢田 晃暢, 内田 諭子, 三輪 教子, 大山 宗士, 繁永 礼奈, 伊達 由子, 鈴木 研也, 榎戸 克年, 中村 清吾, 三田村 圭太朗 ...
    2011 年 71 巻 5 号 p. 497-504
    発行日: 2011/10/28
    公開日: 2012/08/03
    ジャーナル フリー
    センチネルリンパ節(SLN)の同定方法として,色素法,ICG蛍光法,ラジオアイソトープ(RI)法,色素+RI併用法と数多く議論されてきているが,現段階ではどの方法がベストであるかは結論が得られていない.当教室では,2005年4月よりICG蛍光法によるセンチネルリンパ節生検(SLNB)を行っており,今後の臨床応用のために検討を試みた.対象および方法:対象患者は2005年4月より2010年3月の期間にSLNBを試行した原発性乳癌患者409例(32~81歳)である.2005年4月~2007年12月(214例)は腋窩郭清を考慮し,同意が得られた患者には,腋窩リンパ節郭清(ALND)を行い第1期間とした.2005年4月~2010年3月(409例)までは全期間としてSLNの同定について詳細を検討した.結果:第1期間でSLNBを行った214例中,ALNDを同時に追加した症例が81例であり,ALNDを省略した症例が133例であった.81例中T1までの42例で偽陰性率は0%であったが,T2からの26例では偽陰性率が44%であった.全期間でみると,SLNBを試みた410例中409例(99.8%)にSLNを確認できた.その409例中314例のSLNが陰性であり,SLNの陰性例で現在までに再発を認めた症例は4例であった.また,術後の摘出標本内の腺内リンパ節に転移が存在した症例を314症例中3例に認めた.考察:ICG蛍光法によるSLNBの一番の利点は,RI法と違い施設を選ばず簡単に行えることである.さらに色素単独法に比べて偽陰性率が少なく信頼性が高い.欠点としては,腺内リンパ節がSLNであった場合,RI法とは違いSLNを見逃すことになる.また,ピンポイントでSLNを同定できず,術前の局所麻酔下SLNBには不向きである.
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