流通研究
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11 巻, 3 号
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  • 崔 容熏
    2009 年 11 巻 3 号 p. 1-22
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    本研究ではマーケティング・チャネルにおける取引特定的投資の役割を実証的に検討する。既存研究では、企業間関係における取引特定的投資の役割について、機会主義を生む要因であるという見方と、取引関係の結束を強固にする要因となるという見方が併存していた。本研究では、取引特定的投資がどのような役割を果たすかは、取引特定的投資が持つ多次元的な属性に依存するという概念モデルを構築し、日本の製造企業145社からの経験的データを用いて検証していく。
  • 池田 剛士
    2009 年 11 巻 3 号 p. 23-34
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    本稿では独占企業による第三級の価格差別と財の品質選択 (垂直的製品差別化) について考察する。2つの独立した市場間での価格差別が経済厚生及び、財の品質に与える影響が求められ、主に以下のことを明らかにする。 (1) 価格差別は常に財の品質を向上させる。 (2) 価格差別により、財から得られる効用の低い消費者グループの価格が引き下げられる。 (3) 価格差別は総供給量を増加させない場合でも、品質向上効果により必ず総余剰を増加させる。 (4) 二つの市場の問の嗜好の差が大きいとき、価格差別はパレート改善をもたらす。
  • 柳 到亨, 横山 斉理
    2009 年 11 巻 3 号 p. 37-54
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    本稿の目的は、比較分析を通じて、日韓の商店経営者の「家業意識」の違いについて検討することである。先行研究では、家業には、「家代々の職業」としての「世襲型家業」と、「一家の生計のための職業」としての「生業型家業」という2つの理念型を識別することができ、前者が日本の商店経営者に多く見られ、後者が韓国の商店経営者に多く見られることが指摘されている。そこで本稿では、商店経営における「家業意識」を、「資産」に関する項目、「技術」に関する項目、「伝統/社会性」に関する項目に具体的に落とし込んで、それぞれについて比較を行う。
    分析の結果、おおむね、日本の商店経営者は韓国の商店経営者よりも「技術」に関する項目を重視する傾向があること、また、韓国の商店経営者は日本の商店経営者よりも「資産」に関する項目を重視する傾向があることが明らかになる。
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