サービス・プロフィット・チェーンで提唱されている満足ミラー効果を,宿泊施設の支配人とその利用客を対象に検証した。分析の結果,利用客の満足度を高めているのは従業員の満足ではなく,サービスの利用客に向けた役割外行動である組織市民行動(OCB-C)である可能性が示された。同時に,他の従業員に向けた役割外行動を示すOCB-Iについては,一部のサービス機能において,利用客の満足度を下げている事実が判明した。以上の結果から,満足ミラー効果が考える“鏡”に映し出されているものの正体は,従業員の態度(満足)ではなく行動であることが推察された。
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