整形外科病棟の危機管理にKYTを取り入れて,その効果を検討することを目的に, A病院の整形外科病棟に勤
務する看護師19名を対象に無記名自記式質問紙調査を行った.その結果, KYTの実施について,「良かった」は
19名(100%)であり,その理由として, (骨折患者の術後に起こりやすい危険を予測する], 【骨折患者への術後
の患者への視点が変化する】,【運動器疾患の術後に指摘し合える雰囲気を作る]であった.インシデント・アク
シデント予防について,「予防できた」は17名(89.5%), 「予防できなかった」は2名(10.5%)であった.「予
防できた」の理由として, 【術後の患者に対し,考えて行動する],【骨折患者の危険について意識付ける],【術後
の高齢者の患者の危険を予測し,対応する】であった.行動の変化について,「変化あり」は17名(89.5%),「変
化なし」は2名(10.5%)であった.「変化あり」の理由として【術後の看護の注意力がアップする】,【運動器疾
患をもつ患者の危険と感じる力が身につく】,【転倒・転落に対処する】であった.
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