日本運動器看護学会誌
Online ISSN : 2435-001X
Print ISSN : 2186-635X
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  • ― 退院時から術後6か月の脱臼のリスクが 低減していくまでの時期に焦点をあてて―
    大曽根 裕樹
    2020 年 15 巻 p. 56-64
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/05/14
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究の目的は,人工股関節置換術後患者が術後3〜4か月を経て術後6か月を迎えるまでに,社会的役割 の継続を模索するプロセスを明らかにすることである.データ収集方法は人工股関節置換術後6か月から1年程 度経過した患者に対する半構成的面接を用いた.分析方法はグラウンデッド・セオリー・アプローチとした. 結果,6名の研究参加者を得た.分析した結果,コアカテゴリー[人工股関節置換術を受けた人が,自身の動 作の回復の程度をみながら周囲からの役割期待に応えるために必要な動きと折り合いをつけていく]が生成され た.参加者は術後,〈元々求められていた動きができるかを探る〉〈取り繕う〉〈杖の卒業を覚悟する〉〈動作に 条件をつける〉の4局面を経て社会復帰を模索していた.参加者はその時々の股関節の動きをみながら,社会 復帰に必要な動きを吟味し決断している様相が示された.社会復帰に向かうためには,患者が抱いている現実 と理想とのギャップを埋めること,また〈杖の卒業を覚悟する〉ための自己効力感を上げる関わりが重要である.
  • 渡部 節子, 青盛 真紀
    2020 年 15 巻 p. 65-72
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/05/14
    ジャーナル オープンアクセス
    人工股関節全置換術(Total Hip Arthroplasty:THA)が行われるようになった1970年頃より手術部位 感染(Surgical Site Infection:SSI)予防目的で“術前2日間に渡る病棟における複数回のブラッシング消 毒”,“滅菌覆布による被覆”,“術前日の広範囲な剃刀による剃毛”が実施されてきたが,1999年頃よりエビ デンスをもとに推奨されなくなった.本研究の目的は,2015年においても「推奨されなくなった方法を行ってい る施設があるのか,また,行っている施設があればその理由は何か」を明らかにすることである.対象は国内に おける200床以上で整形外科を標榜する全施設で,THAの術前処置方法とその理由に関する自記式質問紙 調査を実施し,237施設より回答を得た.その結果,“身体保清を実施している”施設は234施設(98.7%) であった.除毛を“病棟と手術室の両方で実施している”のは64施設(27%)で,実施理由は“体毛が濃 い人のみ行う”であった.除毛時の使用器具として“電気バリカンを使用している”施設は34施設(58,6%) で,“剃刀を使用している”施設は2施設であったが使用理由の記載はなかった.皮膚消毒を“病棟と手術室 の両方で実施している”のは35施設(14.8%)で,“両方で実施している”理由は“医師の指示”が最も多 かった.実施している施設のうち“皮膚ブラシ使用”は4施設(11.8%)であったが,使用理由の記載はな かった.“消毒部位に滅菌包布での被覆を実施している”施設は24施設であった.以上よりTHAのSSI予防 のための術前皮膚処置方法は,推奨方法で実施している施設が多かったことが明らかになった.
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