日本臨床看護マネジメント学会誌
Online ISSN : 2435-2691
最新号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 白瀧 美由紀, 城生 弘美, 池内 眞弓
    2021 年 3 巻 p. 1-
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/05/31
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究の目的は,キャリア初期看護師の職業的一人前度に影響する要因を明らかにし,看護の人材育成のための教育的示唆を得ることである.大学病院1施設に勤務する696名の看護師を対象に,職業的一人前尺度(9因子,45項目,5段階リッカート法)と看護師の経験学習のカテゴリー(経験10要素,知識・スキル8要素)について質問紙調査を実施し,回答が得られた363名(回収率52.2%)のうち,無回答または誤回答が1つもない322名(有効回答率88.7%)の中から,臨床経験1~5年の看護師126名を分析対象とした.多重ロジスティック回帰分析(変数増加法,尤度比)の結果,キャリア初期看護師の職業的一人前度に影響する臨床での経験学習の要素は,経験では,職場での指導的役割,患者の急変・死亡,困難な仕事の達成・業務の改善,先輩からの指導であった.知識・スキルでは,看護観,メンバーシップであった.キャリア初期看護師の職業的一人前度の向上は,難易度の高い経験から学習した内容と他者との関わりに強く影響されるため,困難な状況の経験を看護師同士で語り合い,相互作用によって内省的観察を抽象概念化させること,つまり,看護観を醸成する支援が必要であることが示唆された.
  • 岩尾 理沙, 三笘 里香
    2021 年 3 巻 p. 10-
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/05/31
    ジャーナル オープンアクセス
    目的:循環器疾患に対する開胸術後と消化器疾患に対する開腹術後に疾患と術式を分け,術式の違いによる早期離床の阻害要因について比較・検討することを目的に文献検討を行った. 方法:データーベースは医学中央雑誌Web版,PubMedを使用し,「心臓」「血管」「消化器」「術後」「早期離床」などのキーワードを組み合わせて検索し,19件の原著論文を分析対象とした. 結果:循環器疾患に対する開胸術後の早期離床はガイドラインに準拠した離床プログラムが用いられていることが多く,消化器疾患に対する開腹術後の早期離床にはクリニカルパスや独自の離床スコアが用いられていた.循環器疾患に対する開胸術後の早期離床の阻害要因は「循環器由来」「呼吸器由来」などの合併症が多かった.消化器疾患に対する開腹術後の早期離床の阻害要因は「疼痛」が多かった.医療者の要因として,ドレーン・カテーテル類の留置が術後の離床阻害要因になり得るという認識が十分でなかったことが挙げられた. 結論:早期離床を促進するためには,医療者が患者および離床阻害要因をより理解し, 多職種で構成されるチームにおいて職種間の効果的な連携を強化することが重要であることが示唆された.
  • 立石 愛美, 山内 豊明
    2021 年 3 巻 p. 22-
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/07/06
    ジャーナル オープンアクセス
    へき地医療の現場では,医師の長時間労働が課題となっているが,これまで看護師を対象にした就業状況に関する調査は実施されていない.本研究では,へき地診療所の看護職の雇用,勤務形態等を調査し,就業状況に関する看護師の課題を探索することを目的とした.  全国のへき地診療所(1,038か所)を対象とし,独自に作成した質問紙調査を行った.159か所の診療所に従事する看護職509名より,378部(回収率74.2%)の返送を得られた.そのうち231部を分析対象 (有効回答率61.1%)とした. 本研究の参加者は,8割が40歳代以上で,全体の9割が臨床経験年数10年以上の看護職であった.半数以上の看護職が自らへき地診療所での勤務を志望し,8割以上がやりがいを持っていた.仕事に対して強い不満や悩みのある者は58%いた.看護職の勤務形態には日勤,当直や待機があり,1日あたり60分以上の時間外労働をした者は約17%であった.6割の看護職に離職願望があった.看護職の約半数が年次休暇を10日以上取得した一方で全く取得できていない者もいた. へき地診療所の看護師における就業状況に関する課題は,全く休暇を取得できない看護師が存在し,休暇取得のための仕組みが不明であること.また仕事に関する悩みや不満を持つ看護職が存在しているが,へき地診療所での看護職の業務内容が明らかにされていないことである.今後は,さらなる調査を行い,へき地診療所の看護職の業務内容を明らかにする必要がある.
  • 下野 広美, 中村 真寿美
    2021 年 3 巻 p. 30-
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/08/02
    ジャーナル フリー
    質の高い看護サービスを提供するためには,サービスの提供者である看護師が自らの成長を感じながら仕事に取り組み,職務満足度を向上させることが重要である.自部署は内科病棟であり,がん患者の入退院支援や終末期ケアなどを中心とした看護を実践している.2017年度の職務満足度調査(5段階評価で表し2.5以上で良好)の総合満足は,院内平均2.56に比し,1.75と低値であった.そこで,看護管理者としてスタッフの能力向上や目標達成への支援により職務満足度の向上を図りたいと考えた. 2018年4月~12月,実地指導者を目指す中堅看護師7名を対象にし,実地指導者の要件であるラダーⅡへのレベルアップを支援した.ラダーⅡ申請課題である事例研究を通し,良い看護実践を理解できるよう関わり,看護の意味づけを行った. ラダーⅡ昇格希望者の中堅看護師7名中5名がラダーⅡを承認された.ラダーⅡを承認されたスタッフからは「自分の看護に自信がついた」「成長できた」「実地指導を頑張りたい」と回答があり, 2018年の職務満足度調査結果の総合評価は2.19(2017年1.75)に上昇した.衛生要因の項目に変化はなかったが,職場風土や仕事内容についての項目で『成長支え合い』が2.70(2017年2.13),『仕事を通じた成長』が2.64(2017年2.40),『やりがいを感じられる』が2.57(2017年2.25)に上昇したことから,中堅看護師がラダーを取得することにより,仕事への取り組み姿勢が変ったことで,新人教育などの業務に好影響をもたらし,病棟全体の満足度に寄与したと考えられる.
  • 松田 安樹, 福山 美季 , 三笘 里香
    2021 年 3 巻 p. 38-
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/08/31
    ジャーナル オープンアクセス
    目的:看護学生と看護師のアセスメント能力,状況判断能力向上を目的としたシミュレーション教育の効果についての先行研究から,その効果と課題を分析,考察することを目的とした. 方法:医学中央雑誌Web版を用い,キーワードを「シミュレーション」「教育」「効果」「看護師」とし,論文種類を原著論文で絞り込み,対象が看護学生,看護師であるもの,またシミュレーション教育の目的がアセスメント能力,状況判断能力についてまとめられているものに限定し,13論文を対象とした. 結果:2010年以降シミュレーションを取り入れた教育は充実してきているが,実際の臨床現場や実習現場での行動への効果を評価したものは限られていた.また単回のシミュレーションでの効果は乏しく,事前学習やディスカッションと組み合わせ,学習者が復習できる機会を設けることが学習の定着に繋がることが示唆された. 結論:看護師のアセスメント能力向上のためには,十分な期間を設けたシミュレーションの反復,事前学習やディスカッションによるフィードバック等により充実,改善を図り,さらにシミュレーション後の実践現場での行動への効果を評価する必要があることが示唆された.
  • 村田 奈央, 井戸川 優風, 福山 美季, 三笘 里香
    2021 年 3 巻 p. 46-
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/08/27
    ジャーナル フリー
    【目的】我が国において集中治療室に入室している患者の家族のニーズに関する研究の動向を知り,今後の課題を明らかにすることを目的とした. 【方法】医学中央雑誌Web版を用い,「ニーズor ニード(欲求)」「ICU or 集中治療室」「家族」「看護」をAND検索し,2006年から2019年までに発行された原著論文23件を対象論文とした. 【結果】研究内容は,【家族ニーズのアセスメント】【家族と看護師の家族ニーズに対する認識の比較】【CNS-FACEを活用した介入】【構造モデルの開発】に分類された.以前と変わらず,CCFNIを基に作成した質問紙を用いた量的記述的研究デザインが多く,介入研究は少なかった.海外で開発されたCCFNIから我が国で開発されたCNS-FACEを用いた研究に移行していると考えられた. 【結論】家族のニーズに対する家族と看護師の認識に差が認められるため,標準化されたアセスメントツールを用いて家族のニーズを的確に捉えること,ニーズを充足するための介入プログラムの開発の必要性が求められた.
  • 富田 望月 , 福山 美季 , 三笘 里香
    2021 年 3 巻 p. 54-
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/08/31
    ジャーナル オープンアクセス
    【目的】急変時対応のシミュレーション教育に関する研究を外観し,今後の課題を明らかにすることを目的とする. 【方法】医中誌Web版に2020年11月までに公表された急変時対応能力向上のためのシミュレーション教育に関する23論文を対象とした. 【結果】急変時対応のシミュレーション教育に関する研究は,2008年から毎年1論文から4論文発行され,大きな変動なく推移していた.研究デザインは全て準実験研究であった.生命の危機に関わる急変のシナリオをさまざまなツールを用いてシミュレーション教育を展開し,ブリーフィング,デブリーフィング,ファシリテーターの配置を含んで実施されていた.急変時対応能力向上のためのシミュレーション教育の研究の評価は,対象看護師の主観的指標,技術チェックリストにより実施されているものが多かった. 【結論】急変の予測・判断力と急変対応技術を含むシミュレーション教育プログラム,評価ツールの開発及び研究デザインの検討が課題であることが示唆された.
  • 立石 礼望, 東 八千代 , 黒川 雄平, 松尾 和枝, 能登 裕子, 松本 美晴, 橋口 暢子
    2021 年 3 巻 p. 63-
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
    目的:医薬品添付文書の活用を促進する方策の示唆を得るために,抗悪性腫瘍剤使用部署看護師における医薬品添付文書の活用状況と活用に対する影響要因について検討した. 方法:抗悪性腫瘍剤使用部署に勤務する看護師を対象に,質問紙にて基本属性,医薬品添付文書の活用実態と情報活用実践力について調査した.医薬品添付文書の活用の有無と個人属性や医薬品添付文書に対する認識,情報活用の実践力との関係について二群の差の検定を行い,医薬品添付文書活用の有無に関連する要因を探索するために二項ロジスティック回帰分析(ステップワイズ法)を行った. 結果:看護師800名に質問紙を配布し,309名から回答を得た(回収率38.6%).医薬品添付文書を76.3%の看護師が活用し,活用時は初めての薬剤の時が最も多かった.医薬品添付文書の活用上の問題点は,医薬品添付文書の構成と内容についての回答が多かった.医薬品添付文書の活用には,医薬品添付文書を学ぶ機会を有していること,抗悪性腫瘍剤の情報の必要性および医薬品添付文書に対する重要性の認識が高いこと,情報活用の実践力のうち収集力が高いことが影響していた. 結論:看護師には医薬品添付文書の構成面の特徴や,医薬品添付文書に記載されている情報の内容について理解できるように学習する機会を整備する必要があることが示唆された.医薬品添付文書がより身近な情報源となるよう環境を整備する必要があることが明らかとなった.
  • 2021 年 3 巻 p. 72-
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
  • 2021 年 3 巻 p. 77-
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/28
    ジャーナル オープンアクセス
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