人の生活において清潔や皮膚温度保持のための清拭は重要な行為である. 清拭については科学的な根拠を付与した研究が増加している. 本研究では, 清拭前後の皮膚面と清拭素材の吸光度を結像型2次元フーリエ分光装置で測定し, 水分量測定技法の有用性の検討を行った.
対象者は男性9名とし, 試料は, 蒸気布, 普通ループ織綿タオルの絞りタオルとシャーリング生地タオルの絞りタオルの3種とした. 介入方法は前腕内側を清拭し, 清拭前後の皮膚面の吸光度と清拭素材の吸光度の相対的変化を結像型2次元フーリエ分光装置にて近赤外光を用いて40秒間測定した. 近赤外分光法は新規評価手法であり, 吸光度から清拭素材水分量と皮膚面水分量を定量的に評価した.
結果, 清拭素材の吸光度では, 蒸気布, シャーリング絞りタオル, 普通絞りタオルの順に増加を認めた. また, 皮膚面の吸光度は, 9人中8人にて, 蒸気布, 普通絞りタオル, シャーリング絞りタオルの順に増加を確認した.
よって, 吸光度から水分量の変化が測定可能であり, 非接触で侵襲がより少ない技法として有用性を確認した.
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