日本栄養・食糧学会誌
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39 巻 , 1 号
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  • 坂本 元子, 小林 幸子, 石井 荘子, 森 徳雄, 大山 俊郎
    39 巻 (1986) 1 号 p. 1-8
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    加齢に伴う生理的諸機能の低下, それに加えて生理的, 精神的食欲減退に伴う栄養素摂取量の低下は, 低栄養および免疫能の低下をもたらしている。高齢者における免疫能の低下は死亡原因の主位を占めるガンや感染症を重篤にしており, 臨床においては栄養状態による免疫能の評価をどのようにするかが大きな課題となってい
    本研究では, 加齢に伴う栄養, 免疫能の変化をとらえ, そのなかで免疫系各因子の生体防御機構におけるそれぞれの役割と栄養系各因子との相互の関係を検討した。さらに免疫能評価に関与する栄養系指標について高齢者の特異性について検討した。
    対象は60歳以上の健常者48例, 入院患者121例 (ガン58例, 感染性疾患21例, その他の疾病42例), (東京都養育院付属病院) について, 栄養系指標として血液性状, 血漿タンパク, コリンエステラーゼ, 総コレステロールおよび免疫系指標として補体溶血活性, C3, C4, C5, 免疫グロプリンIgG, IgM, IgAを検討の対象とした。
    栄養系指標としては血液性状, 血漿タンパクは70歳代で顕著に低下するのに対し, Ch-E, T-chは70歳代までは正常を維持し, 80歳代で低下する傾向を示した。これらには性差が認められ, 血漿タンパクは男子が高く, Ch-E, T℃hは女子が高く, また女子の貧血現象は70歳代まで持続した。
    補体系, リンパ球はCh-E, T-ch, TPとの相関が高 く, 栄養系の指標として従来用いられているTP, Albは高齢者の場合必ずしも適当な指標ではない。つまり, 低TP, 低AlbでもCh-E, T-chが正常範囲にあればC3の正常が80%から100%も認められており, 高齢者における免疫能の評価にとってはむしろ, Ch-E, T-ch値の解釈を重要視することが必要ではないかと考えられる。
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  • 村松 成司, 鈴木 正敏, 高橋 徹三
    39 巻 (1986) 1 号 p. 9-14
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    健康な男子6名を被験者とした。運動期と非運動期のそれぞれに76mgN/kg/日, 111mgN/kg/日の2段階のタンパク質摂取期を設けた。そして尿中窒素排泄量, 糞中窒素排泄量, 経皮窒素損失量を測定し, 窒素出納法によりタンパク質最小必要量に及ぼす運動の影響について検討した。結果は以下のとおりである。
    尿中窒素排泄量はI期, II期ともに非運動期と比較して運動期で有意に減少した。経皮窒素損失量は逆に非運動期に比ぺて運動期で有意に増加した。その結果, 経皮窒素損失量を含めた窒素出納値は運動期と非運動期では娠とんど差がみられなかつた。窒素摂取量と窒素出納値との相互関係を示す回帰直線から求めた窒素出納維持量は運動期と非運動期で差がみられなかった。以上の結果より, 運動によるエネルギー消費にみあうエネルギー量を添加した場合には経皮窒素損失量の増加は尿中窒素排泄量の減少により十分に代償され, 運動はタンパク質最小必要量に影響を与えないことが示された。
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  • 吉田 精作, 池辺 克彦, 田中 涼一
    39 巻 (1986) 1 号 p. 15-21
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    0~3歳の保育園児36名について, 陰膳方式により, CaとPの1日摂取量を実測した。
    Caの1日摂取量は, 0歳児で平均229mgと所要量400mgに満たなかったが, 1歳児, 2歳児, 3歳児ではそれぞれ平均633mg, 504mg, 448mgと400mgを越えていた。
    Pの1日摂取量は, 平均値で0歳児328mg, 1歳児1,162mg, 2歳児1,225mg, 3歳児1,275mgであり, 36例中20例が1,100mgから1,400mgの間に分布していた。
    摂取CaとPの比は, 全例の平均では1: 2.25であったが, 2歳児では1: 2.46, 3歳児では1: 2.87とPの比が高かった。
    摂取CaとPの比を改善するたあに, Caの摂取量を増加させることが必要と考えられた。
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  • 重岡 成, 大西 俊夫, 村上 哲男, 飯塚 義富, 中野 長久, 北岡 正三郎
    39 巻 (1986) 1 号 p. 23-27
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    ワックス・エステルのラット生育や各臓器に及ぼす影響を検討するために, ワックス・エステルを多量に含むEnglenaの給餌と, ワックス・エステルの強制経口投与を行なった。
    給餌実験では, Eecglena食群はカゼ身ソ食群と同様の生育を示し, 両群で有意な差は認められなかった。また両群の相対臓器重量も, ほとんど変化がなかった。糞量は, Euglena食群で有意な増加が認められたが, これはEuglenara含まれる非消化性の貯臓多糖であるパラミロソ (β-1, 3-グルカン) によるものであった。Euglena食群の尿量は, カゼイン食群に比べて有意に滅少していた。糞中へのワックス・エステル排泄量は, 投与量のわずか1.5%であり, 各臓器・組織中にも著しい蓄積は認められなかった。<br>精製ワックス・エステルを強制的に経口投与しても, 生育と食餌摂取量は, 無投与群とまったく変わらなかった。また, 糞・尿排泄量や相対臓器重量にもまったく影響を及ぼさなかった。糞中のワックス・エステル量は, 投与量の2.8%にすぎず, 各臓器や血液にも, ほとんど検出されなかった。<br>以上より, 投与したEuglenaワックス・エステルは, ラット生育に影響を及ぼすことなく, 活発に代謝・吸収されていることがわかった。
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  • 溝口 順二, 山田 茂夫
    39 巻 (1986) 1 号 p. 29-34
    公開日: 2010/03/25
    ジャーナル フリー
    The present study was undertaken to determine whether a restricted diet could affect the exocrine pancreatic function in rat pancreas.
    Male Sprague-Dawley rats of 5 weeks of age were fed either unrestricted or restricted amount of diet for an 8 weeks, experimental period. The restricted groups received 60, 80 or 90% of the diet taken by the unrestricted group.
    The animals of restricted groups showed a significantly low growth rate as compared with the unrestricted anima1s. The weights of the kidney, 1iver and heart were lower in the restricted rats than those in the unrestricted rats. Although the weight of the pancreas in the restricted groups was less, the activities of amylase (EC-3. 2. 1. 1), trypsin (EC-3. 4. 21. 4) and chymotrypsin (EC-3. 4. 21. 1) were not reduced. These activities per mg pan, creatic tissue were significantly higher than that of the Unrestricted rats. Except for juice flow, there sponses induced by a secretagogue, caerulein, in the restricted rats were significantly higher than that in the unrestricted rats.
    From the results, it was concluded that a restricted diet could potentiate the exocrine pancreatic function. However the food efficiency ratio was significantly lower in the restricted than that in the unrestricted rats. This discrepancy could perhaps be explained by the increased motor activity observed in the restricted groups.
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  • 篠原 久枝, 辻 義光, 山田 和彦, 細谷 憲政
    39 巻 (1986) 1 号 p. 35-41
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    成熟ラットを糖質比率を変化させた食餌で飼育した場合の, 小腸粘膜二糖類水解酵素活性ならびに, 反転腸管を用いて水解された二糖類由来のグルコースによるNa+依存性の誘発電位 (ΔPD) を観察して, 消化と吸収過程の関連性について検討した。
    1) 小腸粘膜のマルターゼ, スクラーゼ, イソマルターゼ活性ならびにトレハルロースの水解活性は, 摂取する糖質量の増加に対応して増大していた。しかしながら, トレハラーゼ活性はまったく影響を受けなかった。
    2) 糖による誘発電位 (ΔPD) は, グルコース, マルトース, スクロース, イソマルトース, トレハロースならびにトレハルロースのすべての糖において, 摂取糖質量の増大に伴って増大した。また, グルコースによるΔPDと各二糖類によるΔPDの間には高い正の相関がみられた。
    3) 5%食群ならびに70%食群の場合にも, 二糖類水解活性の基質のKm値には変化はなく, Vmax値に変動がみられた。一方, 糖による誘発電位のKt値は, いずれの群も同様であったが, ΔPDmax値は70%食群において増大しており, 質的よりはむしろ量的な変動を示した。
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  • 福井 克任, 樋口 勝, 水口 和彦, 印南 敏
    39 巻 (1986) 1 号 p. 43-48
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    セルローを微細に叩解したMFCおよびMFC-糖混合物についてDFとしての物性を検討した。得られた結果は次のとおりである。
    1) MFCは繊維径が0.1μm以下の微細な繊維の集合状態を呈していた。
    2) MFCは原料パルプに比べ, 約200倍の表面積を有し, 細孔容積も著しく増加した。
    3) MFCとDry-MFCの水中沈定体積は, 比較したDFの約20倍以上, 原料パルプに比べても約10倍であった。
    4) MFCとDry-MFC-Xの保水性も比較したDFに比べて高く, Dry-MFC-Xの中では, ペクチンとキサンタンガムがとくに高い値を示した。
    5) MFCおよびDry-MFC-Xは非常に高い粘性を示した。
    以上のことから, MFCおよびその糖混合物は他の不溶性DFと比較して保水性や, 粘性においてすぐれており新しいDF素材としての可能性を有するものと推測した。
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  • 小机 ゑつ子
    39 巻 (1986) 1 号 p. 49-53
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    本研究はタケノコの貯蔵適性を追究するため, 収穫直後のタケノコを1℃の低温下と20℃に貯蔵し, 貯蔵中の状態を観察するとともに, 数種の化学物質の変化を調べたものである。
    1) タケノコを1℃の低温下に貯蔵した場合, かなり長期間にわたって品質を保持しえたが, 20℃貯蔵では約2日間程度であることがわかった。
    2) 20℃における当初のエチレン生成量は416μ1/kg/hrと高く, カビの発生する5日後まで急減したのに対し, 1℃では当初120μ1から8日後まで減少しつづけ, 以後変動は見られなかった。一方, 炭酸ガスは20℃においては133mg/kg/hrから2日後に少し減少したが高い値を維持した。しかし1℃では非常に低レベルであった。
    3) 当初アスコルビン酸は100g中8.4mg (還元型3.9, 酸化型4.5mg) であったが, 20℃貯蔵では還元型の減少が著しいが, 1℃貯蔵で酸化型の減少が大きかった。
    4) タケノコに含まれる有機酸は主としてシュウ酸, クエン酸, コハク酸であるが, そのうちシュウ酸は全有機酸の83%を占めた。シュウ酸は両温度区とも, 4日以後急減したがクエン酸は漸減した。また, 当初まったく検出されなかったリンゴ酸が, 20℃貯蔵7日後から検出された。
    5) 糖については当初フラクトースが100g中約500mg, グルコースが400mg, ショ糖220mg含まれていた。1℃貯蔵ではフラクトースおよびグルコースは4日後まで急減したが, 以後増加に転じた。一方, 20℃では両糖とも貯蔵中減少した。
    6) 遊離アミノ酸については当初チロシンが全アミノ酸の約57%を占めた。20℃貯蔵下で急減し, 10日後では当初の1/3に低下したが, セリンフラクションは逆に増加した。一方, 1℃貯蔵下では各アミノ酸の変動は少なく, わずかにスレナニンの減少が観察された。
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  • 牛草 寿昭, 丸山 武紀, 兼松 弘, 新谷 勳, 松本 太郎
    39 巻 (1986) 1 号 p. 55-58
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    北日本地方を除く9水域より採捕後問もないハマチ計3尾 (養殖魚: 体長55~64cm, 雄5, 雌5; 天然魚: 体長76~77cm, 雄2, 雌1) を入手し, これらの種々の組織に含まれるTocをHPLCで分析した。また合わせて肝臓および肉組織に含まれるビタミンAおよびDもHPLCで分析するとともに脂質含量も測定した。
    1) ハマチ組織のToc含量は, 同一組織でも試料魚による個体差があるものの, 一般に魚体の大きさと関連性があることを示した。また, 肝臓中のToc含量は他のどの組織より高い傾向がみられ, その傾向はとくに最も大型の天然魚で顕著であった。
    2) 普通肉および肝臓中のToc含量はいずれも体長と相関があり, 魚体が大きくなるほどToc含量も高くなることを示した。しかし, 組織中のToc含量はいずれも雌雄間にほとんど差がないように思われた。
    3) 肝臓および肉組織では, 脂質の多いものほどToc含量が高い傾向がみられた。また, これらの組織においてビタミンAが多いものほどToc含量が高くなる傾向がみられたが, ビタミンDではその関連性が薄かった。
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  • 長尾 陽子, 吉田 昭
    39 巻 (1986) 1 号 p. 59-62
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    四訂日本食品標準成分表作成に用いられた, 食品タンバク質利用エネルギーの算出法に疑問が生じたので, 改良方法を検討した。
    「四訂法」の問題点は, 新しく「真の消化吸収率」が用いられたにもかかわらず, 尿中窒素量と吸収窒素量とが等しいと見なして尿中損失エネルギー量を求めている点, さらに, 内因性糞中損失エネルギー量を考慮していない点である。これらの点を改良してタンパク質利用エネルギーの「補正値」を求めた。
    「補正値」と「四訂成分表」のタンパク質のエネルギー換算係数を比較した結果,「補正値」のほうがわずかに小さくなり, その差は平均1%であった。
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  • 松沢 恒友, 天野 良彦, 横山 昌子, 幸野 憲二
    39 巻 (1986) 1 号 p. 63-66
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    マタタビ茶中のAsA量ならびに他の化学成分量について分析を試み, 緑茶と比較検討を行なつた結果, 若干の知見を得た。
    1) マタタビ茶は緑茶の10倍にも及ぶAsA量を含有していた。
    2) 生葉中のAsAは微量であるが蒸熱することにより急激に増加し, その蒸熱条件は100℃15秒が最適であった。
    3) マタタビ茶成分の同定をGC-CIMSで行ない, AsAが含まれることを確認した。
    4) β-カロチン, クロロフィルを多量に含有し, またCaとKについてもきわめて高い定量値を示した。
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  • 関本 邦敏, 遠藤 昭夫, 片峯 伸一郎
    39 巻 (1986) 1 号 p. 67-70
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    The extraction rates of minerals from Suboshi-, Haiboshi- and Enzo-Wakame (Undaria pinnatifida) into immersion water were determined.
    Ninety percent of iodine was extracted into water during a 10 min immersion in the cases of Suboshi-Wakame and Haiboshi-Wakame but only 34% in the case of Enzo-Wakame.
    There were no great differences among the Wakame in extraction rates of minerals except iodine: the rates were 60-70% for sodium, 40-70% for potassium, 20-60% for phosphorus, 2-20% for calcium and 6-40% for magnesium.
    Haiboshi-Wakame showed the lowest rate of mineral extraction among the three kinds of processed Wakame.
    The extraction rates of minerals in Wakame seemed to be related with processing treatments such as blanching, washing and ash-sprinkling.
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