日本栄養・食糧学会誌
Online ISSN : 1883-2849
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43 巻 , 4 号
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  • 伊藤 和枝, 川崎 晃一, 上園 慶子
    43 巻 (1990) 4 号 p. 233-239
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    健康な若年女性9名を対象に基準食 (C食: 粗繊維5g), 高繊維食 (F食: 粗繊維15g) の2種の食事をおのおの卵胞期に10日間摂取させ, 血圧ならびにその関連因子と脂質, 糖質代謝に及ぼす高繊維食の影響を検討した。
    1) 高繊維食 (F食) では, 食事中のKならびにMgがC食に比べて有意に高くなった。
    2) 収縮期血圧, 拡張期血圧ともにF食で有意に低下した。
    3) 血漿レニン活性はF食で有意に低下した。血漿アルドステロン濃度は両食間で差はみられなかった。尿中アルドステロン排泄量, カリクレイン排泄量はF食で有意に増加した。
    4) 血清Kの上昇傾向と, 血清Na/K比の低下傾向がF食でみられた。
    5) 血清総コレステロール, HDL-コレステロールはF食で有意に低下した。[血清総コレステロール] - [HDL-コレステロール] はC食に比べF食で有意に低値を示した。中性脂肪もF食で有意に低下を示した。
    6) 空腹時の血清インスリン濃度には差がみられなかった。血清グルコースはC食に比しF食で低い傾向を示したが有意でなかった。
    以上のことから高繊維食で有意な血圧ならびに血清脂質の低下が示唆された。このことは食物繊維の作用に加えて, Kによる血圧降下作用の相乗効果も考えられた。
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  • 伊藤 和枝, 川崎 晃一, 上園 慶子
    43 巻 (1990) 4 号 p. 241-245
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    健康な若年女性9名を対象に基準食 (C食: NaCl 10g/日, K 2.5g/日), 高K食 (K食: 基準食+KCl 48meq (Kとして1.9g/日) の2種の食事を10日間摂取してもらい, 血圧ならびにその関連因子と脂質, 糖質代謝に及ぼすKの影響をおのおの卵胞期で検討した。
    1) Naの尿中排泄量は食間に差はなく, Kの尿中排泄量はK食でC食の約1.5倍と有意に大であった。
    2) 収縮期血圧はK食で有意に低値を示したが, 拡張期血圧に差は認められなかった。
    3) 血漿レニン活性はC食に比してK食で有意に低下した。血漿アルドステロン濃度はK食で有意に増加した。また尿中アルドステロン排泄量, カリクレイン排泄量もK食で有意に増加した。
    4) 血清KならびにMg濃度はC食に比してK食で高い傾向を示した。
    5) 血清総コレステロールならびに中性脂肪はK食で有意に低下した。HDL-コレステロールに変化はみられなかった。血清総コレステロール/HDL-コレステロール比はC食に比べK食で有意に低値を示した。
    6) 血清インスリン濃度はK食で有意に増加した。血清グルコースはC食に比しK食で低い傾向を示したが有意差はなかった。
    以上の結果からK負荷による血圧ならびに血清脂質の低下が示唆された。
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  • 則井 孝文, 鈴木 博雄
    43 巻 (1990) 4 号 p. 247-253
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    1) 亜鉛含有量の異なる10%および20%大豆タンパク質飼料を摂取したラットの血清アルカリフォスファターゼ活性, 血清および大腿骨の亜鉛濃度の変動を調べた。10ppmの亜鉛を含む飼料条件で, 20%タンパク質飼料摂取ラットの飼料摂取量は10%タンパク質飼料摂取ラットより多いにもかかわらず血清アルカリフォスファターゼ活性, 血清および大腿骨の亜鉛濃度は低い値が得られた。4ppmの亜鉛を含む飼料条件の場合にも大腿骨亜鉛濃度で同じ関係を認めたが, 血清アルカリフォスファターゼ活性および血清亜鉛濃度には食餌タンパク質レベル間の差を認めず, すでに両群の値が最低値近くの値を示し, 差が出にくくなっていることが推定された。
    2) 20%大豆タンパク質-亜鉛欠乏飼料摂取後のラットの血清アルカリフォスファターゼ活性, 血清および大腿骨の亜鉛濃度の減少速度は, 10%大豆タンパク質-亜鉛欠乏飼料群に比べて速く, 血清亜鉛濃度は亜鉛欠乏飼料投与後1日目の値で両飼料群間の差を認め, 3日目で差は消失した。血清アルカリフォスファターゼ活性および大腿骨亜鉛濃度は亜鉛欠乏飼料投与後3日目に両飼料群間に差が生じ, 両群の測定値が同じレベルまで減少するのに10日間のずれを認めた。
    3) 20%大豆タンパク質-亜鉛欠乏飼料と10%大豆タンパク質-亜鉛欠乏飼料をラットに投与したときの生存期間を比較した結果, 前者の生存期間の短縮を認め, ラットを亜鉛欠乏にしたときの生存期間の長短と血清アルカリフォスファターゼ活性, 血清および大腿骨の亜鉛濃度の減少速度との関係が示された。
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  • 則井 孝文, 鈴木 博雄
    43 巻 (1990) 4 号 p. 255-261
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    ラットの亜鉛要求性とタンパク質の栄養価との関係を知るため, ラットの血清アルカリフォスファターゼ活性および血清, 大腿骨, 肝臓, 腎臓, 大腿骨周囲の筋肉の亜鉛量に及ぼすアルカリ処理大豆タンパク質 (AP) 投与の影響を検討し, 以下に示す内容が明らかとなった。
    1) 亜鉛欠乏条件の場合, 10% AP食摂取ラットの血清アルカリフォスファターゼ活性, 血清および大腿骨の亜鉛量は10%大豆タンパク質 (DP) 食摂取ラットよりも高く, 20% AP食摂取ラットよりも高い値を示した。
    2) 亜鉛欠乏条件での10% DP食摂取ラットの血清および大腿骨の亜鉛量は, 10% AP食摂取ラットよりも速やかに低下した。
    3) 10% AP-亜鉛欠乏食を摂取したラットの寿命は10% DP-亜鉛欠乏食摂取ラットよりも延長した。
    4) 以上のことから, 10% AP-亜鉛欠乏食を摂取したラットは10% DP-亜鉛欠乏食を摂取したラットよりも体内亜鉛が不足しにくく, 亜鉛要求性は低いと推定された。
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  • 小畠 義樹, 黒田 圭一, 西出 英一, 山口 迪夫
    43 巻 (1990) 4 号 p. 263-268
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    比較的低濃度で投与したエタノールのエネルギー源としての利用, 血清・肝臓成分とN-出納に与える影響を検討した。4週齢のSprague-Dawley系雄ラットに14.5%全卵タンパク質を含む対照飼料とそのグルコースを4, 8, 16, 24%相当分だけのエタノールで段階的に置換した飼料にいずれも寒天溶液を加えて半固形状にした各実験飼料を2週間投与した。体重増加, 飼料摂取量, 副睾丸周辺脂肪組織は24%エタノール群で低値を示したが, その他の群の体重増加量はエタノール添加量の上昇に従って明らかな増加傾向があった。盲腸内容重量は16, 24%エタノール群で増加した。血清のタンパク質濃度, GOT, GPT, LDH等の酵素活性は各群間に大きな差はみられなかった。血清トリグリセリド, β-リポタンパク濃度は24%エタノール群で高値を示したが, 他群間に差はみられなかった。血清HDL-コレステロール, 肝臓トリグリセリドは24%エタノール群で低値を示したが, 血清と肝臓の総コレステロール, リン脂質は各群間に差はなかった。N-出納は対照群から16%エタノール群までは有意差はないものの, エタノールの添加レベルに応じて上昇の傾向がみられた。しかし, 24%エタノール群では明らかに他群より低下した。これらの結果はエタノールが飼料中16% (エネルギーとして26%) 以下の場合にはエネルギーとして効率的に利用され, N-出納に対してもマイナス影響を及ぼさないものと推定された。
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  • 竹久 文之, 鈴木 ゆかり
    43 巻 (1990) 4 号 p. 269-274
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    ラットのコレステロール代謝に及ぼすグアガムとコレスチラミンの影響をコレステロール添加食とコレステロール無添加食の場合とで比較検討した。meal-feedingにより飼育し, 最後の摂食開始3時間30分後に屠殺し, 次の結果を得た。
    1) コレステロール添加食の場合, グアガムとコレスチラミンは血漿およびリポタンパクコレステロールに同じ効果を表した。すなわちコレステロール摂取による血漿コレステロールの上昇とHDL-コレステロールの低下さらに肝臓コレステロールの増加をグアガムもコレスチラミンも抑制した。
    2) コレステロール無添加食の場合, コレスチラミンはキロミクロン+VLDL-コレステロールを低下させたが, 血漿コレステロールを低下させなかった。グアガムはキロミクロン+VLDL-コレステロールとHDL-コレステロールを低下させ, 血漿コレステロールを低下させた。
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  • 細谷 圭助
    43 巻 (1990) 4 号 p. 275-279
    公開日: 2010/02/22
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    3週齢の雄ラットにビタミンA欠乏飼料を35日間与え, その後, ビタミンA源としてニンジン粉末を含むタンパク質の質の異なる5種の飼料を15日間投与した。なお, 5種のタンパク質源のアミノ酸価は, カゼインが88, グルテンは22, グルテン+AAは58, ゼインは2, ゼイン+AAは65であった。
    1) 体重増加量は, カゼイン群〉グルテン+AA群〉グルテン群〉ゼイン+AA群〉ゼィン群の順に大きかった。
    2) 肝臓中レチノール蓄積量は, カゼイン群〉グルテン+AA群〉ゼイン+AA群〉グルテン群〉ゼイン群の順に大きく, カロチン摂取量に対する肝臓中レチノール量の比は, カゼイン群〉ゼィン+AA群〉グルテン+AA群〉グルテン群〉ゼイン群の順に大きかった。
    肝臓中レチニルパルミテート量およびカロチン摂取量に対する肝臓中レチニルパルミテート量の比は, いずれもカゼイン群〉グルテン+AA群〉グルテン群〉ゼイン+AA群〉ゼイン群の順に大きかった。
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  • 梶本 五郎, 嘉ノ海 有紀, 吉田 弘美, 芝原 章
    43 巻 (1990) 4 号 p. 281-286
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    トコフェロールの熱分解に対する没食子酸および大豆レシチンの防止機構について検討した。
    1) 没食子酸および大豆レシチン添加大豆油, 硬化なたね油, オリーブ油およびオレイン酸メチルの熱酸化度は, 没食子酸や大豆レシチン無添加油に比べてわずかに低い程度であった。一方, トコフェロールの残存率は添加油で著しく高い。
    2) 油脂中のトコフェロールは油脂の酸化生成物である酸化酸 (石油エーテル不溶性の酸化脂肪酸) によって容易に分解をうけた。酸化酸によるトコフェロールの分解は没食子酸や大豆レシチンの添加で防止できた。
    3) トコフェロール添加オレイン酸メチルを加熱することにより, その二量体が得られた。
    4) 油脂および各トコフェロール添加オレイン酸メチルを加熱し, それぞれのトコフェロールを完全に消失させた後, 没食子酸および大豆レシチンを添加して再度加熱した。加熱に伴いもとのトコフェロールと思われるピーク (HPLC) があらわれた。これらピークの相対保持時間, Rf値, 極大吸収などは標準のトコフェロールのそれらと一致した。
    トゴフエロール単量体ヘの再生率はα-トコフェロールが最も高く, ついで, δ-およびγ-トコフェロールの順であった。
    5) トコフェロールの酸化生成物である二量俸, トコレッド, トコフェリルキノンからは没食子酸および大豆レシチンによってももとのトコフェロールには再生されなかった。
    トコフェロールの熱分解に対する没食子酸および大豆レシチンの作用は, 油脂の酸化生成物である酸化酸に反応し複合体を形成することにより, 酸化酸によるトコフェロールの分解力を低下させる作用が最も大きいと考えられた。
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