日本栄養・食糧学会誌
Online ISSN : 1883-2849
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43 巻 , 5 号
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  • 鈴木 博雄, 管納 八千代, 宮武 恵子, 杉沢 博
    43 巻 (1990) 5 号 p. 311-317
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    褐変タンパク試料の褐変化度と栄養価との関係を知るため, 褐変反応の処理条件を変えて調製された褐変カゼインについて, 420nmにおける吸光度, 消化酵素によるin vitro消化率, FDNB反応性リジン量, TPWの増殖量およびラットの体重増加量を指標として比較検討した。
    420nmでの吸光度の変化は保存褐変タンパク質試料に比べて加熱褐変試料で大きく, 加熱時間とともに, または, 還元糖の混合比率が高くなるに従って吸光度の上昇を認めた。褐変タンパク質の栄養価の劣化の程度は必ずしも褐変化度に対応せず, トリプシンによる褐変タンパク質の消化率およびTPWの増殖量は, 加熱褐変試料に比べ保存褐変試料でより大きく低下し, この傾向はFDNB反応性リジン量の変化でも確認された。保存褐変タンパク質を含む飼料を投与したラットの成長がほぼ完全に抑制されたのに比べ, 加熱褐変タンパク質投与群の成長の抑制はわずかであった。粉末状態で保存した褐変タンパク質と液体状態で加熱した褐変タンパク質でみられた栄養価の差は褐変物質によるというよりもむしろ有効性リジン量の違いによることが示唆されこのことは褐変タンパク質へのリジンの補足効果からも確かめられた。
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  • 宮坂 弘子, 太田 冨貴雄, 綾野 雄幸
    43 巻 (1990) 5 号 p. 319-325
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    トウモロコシ外皮から抽出, 分離した水溶性ヘミセルロース標品 (CBH) が, オロット酸投与ラットの血清および肝臓脂質に及ぼす影響を経時的に調べ, さらに, 他の食物繊維 (DF) 標品と比較検討した。
    1) 血清中の脂質成分について, トリグリセライド, コレステロールおよびリン脂質は, オロット酸添加群が1週間後より低下し, 2週間後では, 標準群に比し有意差が認められた。しかし, 3週間後になると, これらの差はむしろ回復した。
    2) オロット酸添加群は, 1週間後よりオロット酸添加による肝脂質の蓄積が確認されたが, CBH群は対照群に比べ有意に上昇を抑制した。その後, 2週間後においても肝脂質の増加は進み, 3週間後では, オロット酸添加群の肝脂質量は差がなくなり, CBHの肝脂質蓄積抑制はほとんどみられなくなった。
    3) オロット酸添加による肝肥大が観察されたが, CBHは他の食物繊維標品に比べ, オロット酸の吸収阻害はみられず, オロット酸投与ラットにおける肝脂質の蓄積を抑制する作用を有するものと推定した。
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  • 藤原 茂, 門岡 幸男, 廣田 哲二, 中里 溥志
    43 巻 (1990) 5 号 p. 327-333
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    in vitroリンパ球幼若化反応陽性株BL2928の全身性の投与経路による抗腫瘍活性を確認するとともに, 本菌株の経口投与における抗腫瘍活性について, 培養乳の経口投与ならびに乾燥死菌体の胃内投与によって検討し, 以下の成績を得た。
    1) 腹腔内投与による腹水型腫瘍の増殖抑制試験において, BL2928は強い抗腫瘍活性を発現し, その作用の発現にはMΦが一部関与することが考えられた。
    2) BL2928生菌体 (培養乳) の経口投与において, わずかながら, 同種腹水担がんマウスの生存期間の延長が認められた。
    3) BL2928乾燥死菌体の胃内投与により, 同種固形腫瘍の増殖抑制が認められ, また, DTH反応はコントロール群に比して, 腫瘍進行の後期において高く推移した。
    以上の成績より, マウスを用いた実験系において, BL2928は腹腔内投与において抗腫瘍活性を示し, また, 経口投与経路においても, 腹腔内投与に比してその作用は小さいものの, 統計的に有意な抗腫瘍活性を示した。また本作用は生菌および死菌いずれの形態でも発現することが明らかとなった。
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  • 植田 忠彦, 五十嵐 脩
    43 巻 (1990) 5 号 p. 335-343
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    雄ラットには, 20, 100, 500, および1,000mg/kgdiet, 雌ラットには100および1,000mg/kg dietの濃度でd-α-Tocを含有する飼料をそれぞれ与えて, 8週間飼育したのち, 血液および組織中のα-Toc濃度をHPLC法により定量した。また, 血清中の生化学値の変動を測定した結果, 以下の成績を得た。
    1) 投与量の違いにより, ラットの成長に差は認められなかった。
    2) 血漿中のα-Toc濃度は投与量の増加に伴って上昇したが, 赤血球中のα-Toc濃度は血漿の上昇率の1/2程度の低い上昇傾向を示した。
    3) 対照群 (100mg/kg diet) で最も高いα-Toc濃度を示す組織は, 雄の場合, 副腎, 雌の場合は副腎および卵巣であった。精巣中のα-Toc濃度は投与量の増加とともに上昇した。
    4) 下垂体中のα-Toc濃度は低く, 投与量による影響も少なかった。雄に比べて雌の濃度はやや高く, 有意差が認められた。
    5) 肝臓中のα-Toc濃度は投与量の増加に伴い指数関数的に上昇した。
    6) 大脳中のα-Toc濃度は雌雄ともに, 投与量の影響が最も小さく, 過剰投与による濃度の上昇は認められなかった。
    7) 心臓, 肺, 脾臓, 腎臓のα-Toc濃度はいずれも投与量の増加とともに上昇し, 膵臓中の濃度は過剰投与時に副腎に次いで高い値を示した。腎臓中のα-Toc濃度はこれらのなかで最も低い上昇率であった。心臓中の濃度は雄に比べて雌がやや高い値を示し, 有意差が認められた。
    8) 筋肉, 皮膚, 脂肪組織中のα-Toc濃度は脂肪含有量の高い組織ほど高い値を示した。筋肉中の濃度の過剰投与による上昇率は低かった。
    9) 肝臓細胞分画中のタンパク質当りのα-Toc濃度は投与量に関わらず, ミクロゾームに最も高く, 次いで, ミトコンドリア, 上清, 核の順であった。
    10) 血清の生化学値にとくに異常な値は認められなかった。
    11) 血漿中の総脂質濃度とd-α-Toc投与量に正の相関が認められた。
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  • 原 征彦, 外岡 史子
    43 巻 (1990) 5 号 p. 345-348
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    緑茶カテキン成分を90%以上含む「粗カテキン」を緑茶から抽出し, これを高血圧自然発症ラット (SHR) および脳卒中易発症高血圧ラット (SHRSP) に混餌投与し, その血圧ないし, 脳卒中死に及ぼす影響を調べた。
    第1の実験ではSHRを2群に分け, 一方の群に「粗カテキン」0.5%添加食を5週齢から給餌した。その結果「粗カテキン」添加群では, 対照群に比べ血圧の上昇が明らか匠抑えられ, 有意差も認められた。また飼育途中で, 飼料を交換したところ旬日にして両群の血圧も交差した。第2の実験ではSHRSPに対し5週齢から1%食塩水を給水したほか上と同様の飼料を給餌した。その結果「粗カテキン」添加群では, 対照群に比べ血圧上昇抑制傾向がみられたばかりでなく, 脳卒中発症が抑制され, 延命効果があることが明らかとなった。
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  • 鈴木 博雄, 草野 崇一
    43 巻 (1990) 5 号 p. 349-353
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    心筋および脂肪組織のLPL活性測定に用いる血清の影響について検討した。従来, 筋肉LPL活性の増加がみられているHFD投与, 甲状腺ホルモン投与および絶食ラットからの血清を用いた。HFD投与ラットと甲状腺ホルモン投与ラットからの血清に心筋LPL活性の促進効果を認めた。脂肪組織LPL活性では絶食血清による弱い活性促進効果を認めた。
    HFD, HCDを摂取させたラットの摂食時と絶食時の心筋および脂肪組織のLPL活性を共通血清または自己血清存在下で測定し, 両測定法に基づく活性変動を比較した結果, HFDの効果に明らかな差を認めた。
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  • 本田 秀二, 小野田 敏昭, 岡野 真理子, 米久保 明得, 山本 良郎
    43 巻 (1990) 5 号 p. 354-361
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    貧血ラットに各種鉄剤を含む回復食を投与し, 7日目のHb, Ht値および14日目の血清鉄, 総鉄結合能, 臓器鉄を測定することにより貧血回復の度合を評価して, 鉄剤の種類や形態の違いが生体利用性に及ぼす影響を検討した。得られた結果は以下のとおりである。
    1) 使用した鉄剤のなかでは, 硫酸第一鉄とオルトリン酸第二鉄の生体利用性が最もよく, コロイド性ピロリン酸第二鉄もそれらとほぼ同等の生体利用性を示した。
    2) 粉末ピロリン酸第二鉄はその乾燥条件によって生体利用性に違いがみられた。しかし, いずれの場合も, そのままの状態で粉末飼料に配合すると生体利用性は硫酸第一鉄に比べて劣っていた。
    3) 粉末ピロリン酸第二鉄は, あらかじめデキストリン, あるいはデキストリンおよびビタミンCの両者と反応させることにより生体利用性が大きく改善された。これは, 飼料中に加えた鉄が生体に利用されやすい状態に変化したことによるものと考えられた。
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  • 小嶋 美穂子, 青木 茂, 津田 泰三, 原田 浩之
    43 巻 (1990) 5 号 p. 362-366
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    Daily vitamin intake was estimated by a total diet (market basket) study using highperformance liquid chromatography. Food samples covering 181 items were categorized into 13 groups based on the statistical values presented in “The National Nutrition Survey”. Each group was analyzed with reference to 10 kinds of vitamin. Estimated daily intakes of vitamins were 2, 264 IU for retinol, 1.16mg for thiamin, 1.10mg for riboflavin, 4.8mg for niacin and 6.27mg for α-tocopherol equivalent. Compared with the daily intakes presented in “The National Nutrition Survey”, the daily intakes investigated in this experiment were low for thiamin and riboflavin.
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