日本栄養・食糧学会誌
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45 巻, 5 号
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  • 島薗 順雄
    1992 年 45 巻 5 号 p. 393-416
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
  • 讃井 和子, 世利 謙二, 秋野 利郎, 掘越 弘毅
    1992 年 45 巻 5 号 p. 417-422
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    好アルカリ性微生物が産生するβ-マンナナーゼを用いて難消化性, 高粘性食物繊維グアガムを部分水解して得た新規な低分子, 低粘性グアガム (GSF) について種々の糖質負荷後の血糖上昇および食物摂取後の消化管機能に及ぼす作用をマウスおよびラットを用いて検討した。その結果, GSFは未分解グアガムとは異なり, 食物の胃内貯留を引き起こすことなくスクロースおよびデンプン経口負荷後の血糖上昇を用量依存的に抑制した。一方, グルコース負荷後の血糖上昇には影響しなかった。また, GSFは正常動物およびアトロピンによる実験的便秘症動物において糞重量および糞水分量を増加させ, 消化管輸送能のマーカー色素 (BTB) の排泄率を増加させた。
  • 麻見 直美, 森川 尚美, 星名 綾, 五十嵐 千恵, 江澤 郁子
    1992 年 45 巻 5 号 p. 423-427
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    本研究では, 骨粗鬆症の予防のために, 閉経前に骨量を高めておくこと, および閉経後の急速な骨塩減少を抑制することに対する, 自由運動の効果を検討した。
    体重約290gの8カ月齢Wistar系成熟雌ラットに, 偽手術または卵巣摘出手術を施し, 15日間の予備飼育後, それぞれを非運動群 (control群) と自由運動群 (running群) に分け計4群とし, 170日間飼育した。飼料には固形飼料 (1.2% Ca, 0.96% P) を用い, 水道水とともに自由摂取させた。
    その結果,
    1) OVX群は, sham群に比し, (1) 体重が有意 (p<0.001) に増加した。(2) 走行距離については, 有意 (p<0.001) な低値を示した。
    2) running群は, sham群・OVX群ともにcontrol群に比し, (1) Ca吸収量において, その経時的減少が抑制された。(2) 大腿骨破断力においては増強傾向が認められた。(3) 大腿骨灰化重量およびCa量において, 有意な増加, あるいは増加傾向がみられた。
    以上より, 自由運動は骨代謝改善に効果的であり, とくに閉経後の骨塩減少の抑制に効果的であることが示唆された。
  • 萩原 清和, 小篠 栄, 岡 純, 市川 富夫
    1992 年 45 巻 5 号 p. 429-434
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/03/25
    ジャーナル フリー
    VE欠乏ラットのGSH低下による腎臓障害に対するGSH monoisopropyl esterの投与効果を明らかにするため, この障害の程度を前報よりも軽微にしたより緩和な条件下でリポフスチン生成および腎臓機能や組織障害を指標に検討を行った。
    1) GSH ester投与は腎臓内GSH量を増加させ, リポフスチン量の急激な上昇を抑制した。
    2) GSH ester投与は血清クレアチニン量の増加, 腎臓内酵素活性の低下を抑制した。
    3) GSH ester投与は近位尿細管上皮細胞壊死を完全には防御することはできなかったが, 近位直尿細管上皮細胞のうちヘンレループの下行脚に近い部位に限定して非常に狭い範囲にのみ壊死が観察できる程度にとどめることができた。
    4) GSHは過酸化脂質からのリポフスチン生成を抑制し, 腎機能低下や腎障害の防御に関与する可能性が強く示唆された。
  • 梅垣 敬三, 市川 富夫
    1992 年 45 巻 5 号 p. 435-439
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    VEの血圧に対する影響をDOCA食塩高血圧ラットを用いて検討した。
    1) 飼料に市販固形飼料を用いてVEを過剰投与した実験1, ならびにVE含量の異なる純化食 (低VE食, 基本VE食, 高VE食) を用いた実験2において, VEの過剰摂取は, DOCA食塩処置ラットの血圧上昇を抑制した。その抑制作用は, 血圧が急激に上昇した実験1の条件では血圧上昇初期においてのみ認められた。一方, 血圧が緩やかに上昇した実験2の条件では, 実験期間中を通した血圧上昇の抑制が認められた。
    2) 実験1, 2ともにVEは正常血圧のラットの血圧には影響しなかった。
    3) 血清過酸化脂質量は低VE食群>基本VE食群>高VE食群の順であり, 生体内VEレベルを示唆する血小板VE含量は低VE食群<基本VE食群<高VE食群の順で両者に良い逆相関がみられた。一方, DOCA食塩処置ラットの血圧上昇は, 高VE食群では抑制されるが, 低VE食群と基本VE食群では高く両者に差異はなかった (実験2)。
    4) 以上の結果より, VE過剰摂取には弱いながらもDOCA食塩高血圧ラットの血圧上昇を抑制 (遅延) する作用のあること, その作用はVEの抗酸化作用を直接介した作用でないことが示唆された。
  • 溝井 雅子, 澤山 茂, 川端 晶子, 本間 清一
    1992 年 45 巻 5 号 p. 441-447
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    炒め玉葱の褐変について, いくつかの外的条件が与える影響および褐変に伴う成分の変化を検討し, 以下の結果を得た。
    1) 玉葱の褐変反応はさまざまな環境により影響を受け, (1) 温度は高いほうが褐変が起こりやすく, とくに100℃以上では著しく反応速度が高まった。(2) pH3~8の範囲ではpHが高いほど褐変反応は促進された。(3) 褐変には無機イオンの存在が影響し, Fe3+, Cu2+は促進し, Mn2+, Zn2+は抑制した。EDTA添加では反応が抑制された。(4) 脱気により褐変は抑制されたが, 紅変現象が起きた。この反応は酸処理により完全に抑えられ, 酵素が関与している可能性が示唆された。
    2) 加熱により遊離糖と遊離アミノ酸が減少した。遊離糖のうち, 還元糖量は増加したがシュークロースの減少量がそれを上回り, 遊離糖の総量としては減少した。アスコルビン酸量も加熱により減少したが, その量は糖やアミノ酸に比べてごくわずかであった。デヒドロアスコルビン酸, レダクトン, 3-デオキシグルコソンはいずれも加熱により増加した。なかでも3-デオキシグルコソンの増加が顕著であった。
  • 江頭 祐嘉合, 筒井 共成, 真田 宏夫, 綾野 雄幸
    1992 年 45 巻 5 号 p. 449-452
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    Water-soluble dietary fiber (SDF) and insoluble dietary fiber (IDF) isolated from apple pomace powder (AF) were prepared by the modified Asp method. The hypocholesterolemic effects of these materials were examined in rats fed hypercholesterolemic diets containing 1% cholesterol and 0.25% sodium cholate. Cellulose powder (CP) and AF were added to the diet at a level of 5% total dietary fiber. SDF and IDF were added to the diet at levels of 1.27% and 3.73% respectively. The diets were given to rats for 10 days. CP, AF, and IDF did not suppress the elevation of serum cholesterol levels, but SDF suppressed the elevation of serum cholesterol levels. SDF also tended to depress liver cholesterol accumulation and facilitated the excretion of neutral steroid. These results indicate that the mechanism of the hypocholesterolemic effect of SDF is prevention of dietary cholesterol absorption from the small intestine.
  • 日高 敏郎, 福田 亘博, 谷口 恵子, 神崎 淳一
    1992 年 45 巻 5 号 p. 453-455
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    ブロッコリー6品種の側花蕾について, 脂質, カロテノイド, クロロフィル含量を比較検討した。
    ブロッコリー側花蕾可食部の重量は19~31gであった。脂溶性成分含量は, 総脂質830~1, 051mg, 総脂肪酸375~509mg; カロテノイド3.43~8.66mg, クロロフィル52.7~75.3mgであった。
    脂質は必須脂肪酸に富み, n-3系の18: 3が58.6~63.2%であった。脂溶性成分含量とサイズには各品種とも固有の特徴がみられ, 重量は緑洋種が最大で, 脂質含量は緑嶺種, 色素含量は中生緑種が最高値であった。
  • 玉井 智, 大塚 耕太郎, 小沢 修, 内田 隆次
    1992 年 45 巻 5 号 p. 456-460
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    Cryptococcus laurentii OKN-4株によりラクトースから生成されるガラクトオリゴ糖をヒトが摂取した場合の, Bifidobacterium増殖における有効量の検討を行った。健康な成人男性を対象に, ガラクトオリゴ糖分として2g含むCOPを1日1回20日間摂取させて摂取前, 摂取中, 摂取後の糞便を採取し, 糞便フローラ, pHおよび水分含量の測定を行った。COP摂取によるBifidobacteriumの菌数および総菌数に対する占有率の有意 (p<0.01) な増加が認められた。
  • 倉沢 新一, 林 淳三, 菅原 龍幸, 山口 文芳
    1992 年 45 巻 5 号 p. 461-465
    発行日: 1992年
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
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