日本栄養・食糧学会誌
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46 巻 , 4 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
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  • 木村 美恵子
    46 巻 (1993) 4 号 p. 271-285
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    (I) Interaction between vitamin B1 and calcium or magnesium -animal experiments-
    Effects of calcium and magnesium deficiencies on vitamin B1 metabolism: (a) In rats fed a calciumdeficient diet for 4 weeks, the concentration of thiamin in synaptosomal and myelin-membrane fractions in the brain was decreased and the ratio of free thiamin to total thiamin and the amount of nonprotein-bound thiamin were increased in the brain. In rats fed a magnesium-deficient diet for 4 weeks, the concentration of thiamin in liver and the activities of thiamin-dependent enzymes in the liver were decreased. (b) In rats fed a calcium-deficient, low-thiamin (20μg/100g diet) diet, typical neurological symptoms of thiamin deficiency occurred and sometimes the rats died. When thiamin was administered to these rats, they recovered quickly. In these rats, growth, body temperature, blood pressure and heart rate were decreased, and the thiamin level in the nervous system and heart was also decreased the level of calcium in the telencephalon was decreased only in these rats. These results indicate that calcium plays a role in the binding of thiamin to nerve membrane structures, thus playing a specific role in the process of nervous conduction. In contrast, magnesium has little effect on thiamin in nerve tissues, but may play an important role in thiamin-dependent enzyme systems in the liver.
    (II) Survey of nutrient intake and vitamin B1 status of farm villagers in northeast Thailand
    To clarify the health and nutritional (especially vitamin B1) status of inhabitants in rural Thailand, a medical survey study and a survey of food habits were carried out in a farm village with a population of about 1, 000 in northeast Thailand. In this report, the food intake, thiamin status and biochemical blood status of farm villagers and company employees are presented. (1) From the results of the food survey, it was apparent that a) foods for these villagers were mainly glutinous rice and immature papaya, with some fish, chicken, chilli and leaf vegetables, b) intakes of calcium, vitamin B1 and vitamin B2 were deficient in this group compared with the recommended values for Thailand, c) the sources of nutrients were mainly glutinous rice and the most potent source of retinol was chilli. (2) From the results of biochemical plasma and blood examinations, spread of infections diseases including chronic hepatitis was evident in inhabitants of this area, especially in company employees, and there were many marginal nutritional deficiencies, especially in the villagers. (3) Thiamin intake and blood thiamin levels were very low. From these results, it is postulated that many diseases will be induced by these nutritional deficiencies.
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  • 山口 蒼生子
    46 巻 (1993) 4 号 p. 287-297
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    幼児の健全な成長・発育を促し, 肥満を予防するための栄養所要量と運動所要量についての基礎資料を得る目的で, 1990年6月から1991年6月までの間, 健康で発育に問題のない幼児188名 (エネルギーバランスについては118名) について安静椅座位代謝量ならびに1日の食物摂取状況調査と生活時間調査を実施し, 次のような知見を得た。
    1) Vo2RQから算出したエネルギー消費量 (kcal/kg/min) は3歳児を除き男児で女児より高い傾向を示した。
    2) 推定基礎代謝量は5歳男児と3歳女児を除き, 男児では3歳児11.4%, 4歳児14.4%, 6歳児2.1%, 女児では4歳児15.1%, 5歳児7.9%, 6歳児18.3%「栄養所要量」1) より低かった。
    3) 推定基礎代謝量と1日のエネルギー消費量 (生活時間調査による) から算出した生活活動度は生活活動強度II (中等度) に該当し, 男児では年齢の長ずるに従い大きくなる傾向がみられ, 女児も3歳児を除くと男児と同様の傾向にあり, 女児の生活活動度は男児より低い傾向を示した。
    4) エネルギー消費量と摂取量のバランスをみると, エネルギーの摂取過剰を示す児では生活活動が低く, 摂取不足の児では高かった。
    5) 日常行動が活発な児やBMIが大きい児のエネルギー必要量は大であった。また, 日常行動が不活発な児のエネルギー消費量は摂取量や必要量より約200 kcal少なく, 不活発な児の身体活動量を多くする配慮が必要である。
    6) エネルギー摂取量と消費量は男児ではほぼ一致しているが, 女児ではエネルギー摂取量が消費量より若干高い傾向にあった。
    園児1日のエネルギー必要量ならびに摂取量と消費量について「栄養所要量」1) に記載されたエネルギー所要量と比較した結果, 得られた数値はいずれも低値であった。とくに4歳児の低値が顕著であった。この原因は推定基礎代謝量の低値と体位にあった。しかし, 本調査対象園児の3歳児と6歳児の例数が少ないので今後さらに検討する必要がある。
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  • 石田 裕美
    46 巻 (1993) 4 号 p. 299-307
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    Forty healthy female college students underwent gustatory function tests for salt (discrimination of salt concentration, salt taste threshold), biochemical parameter measurements (plasma Zn, plasma Na, plasma retinol, plasma retinol-binding protein (RBP)) and a five-day dietary consumption survey. In the tests, performed six times, individuals, rate of correct discrimination (RCD) between 0.6% and 0.7% NaCl concentration was 51.2+28.7%. Only eleven (28%) subjects were able to make a correct discrimination. No significant association was found between the RCD and either the detection or recognition threshold for salt. Plasma Zn, retinol and RBP levels were lower in the present subjects than in our previous studies. Plasma Zn level in 20% of the subjects was lower than 0.7 μg/ml. Correlations among plasma Zn, retinol and RBP were positively significant. From these associations and the finding that Zn is indispensable for the biosynthesis of RBP, it can be postulated that Zn influences vitamin A metabolism. These subjects showed low energy and nutrient intake (per kg body weight) levels except for protein. There was a significant correlation between Zn intake (per kg body weight) and the plasma Zn level. The RCD was correlated positively with plasma Zn. Although the level of significance did not exceed 0.05 (r=0.282, p=0.078), this tendency indicates that the plasma Zn level is related to RCD. There was a significant difference in plasma Zn level between the high and low RCD groups. With regard to the RCD, only the plasma Zn level showed a marginally significant partial regression coefficient (p=0.096) in multiple regression analysis. Thus, it was suggested that the plasma Zn level might have influenced the discrimination of salt concentration.
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  • 三浦 理代, 五明 紀春
    46 巻 (1993) 4 号 p. 309-316
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    本研究はMaillard反応の最終生成物である褐色色素melanoidinのヒト唾液α-アミラーゼの活性に及ぼす影響を検討したものである。melanoidinはD-グルコースーグリシン系のMaillard反応により調製した。酵素消化反応は市販α-アミラーゼ (ヒト唾液) を用い, 可溶性デンプン, マルトテトラオースを基質とし, 1mM CaCl2を含む0.02Mリン酸緩衝液 (pH6.0) 中, 37℃で行った。
    Lineweaver-Burkプロット, Dixonプロットよりmelanoidinはα-アミラーゼ活性を非拮抗的に阻害することが判明した。Michaelis定数は3.3mM (マルトテトラオース), 阻害定数は0.1% (マルトペンタオース), 1% (マルトテトラオース), 1.5% (可溶性デンプン) であった。
    グルコースーグリシン系で調製したmelanoidinによる阻害機構には以下の三つの要因の関与が示唆された。
    1) 活性阻害のpH依存性からmelanoidinとα-アミラーゼの静電的相互作用。
    2) 阻害定数が基質の種類によって異なることからmelanoidinと基質の相互作用。
    3) 活性阻害のCaイオン濃度依存性からmelanoidinによるα-アミラーゼ活性化因子であるCaイオンのトラップ。
    さらにmelanoidinはα-アミラーゼの熱的失活を抑制することがわかった。
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  • 緒方 幸代, 藤田 孝輝, 石神 博, 原 耕三, 寺田 厚, 原 宏佳, 藤森 勲, 光岡 知足
    46 巻 (1993) 4 号 p. 317-323
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    健常成人8名に4G-β-D-Galactosylsucrose (ラクトスクロース: LS) をはじめの1週間1g/日, 次いで1週間は2g/日, さらに, 2週後の1週間は3g/日を摂取させ, 少量LS摂取の腸内フローラおよび糞便の性状に及ぼす影響について検討した。その結果, LSの1g/日, 2g/日および3g/日の摂取のいずれにおいても, Bifidobacteriumが有意に増加し, C. perfringensを含むレシチナーゼ陽性ClostridiumおよびBacteroidaceaeの減少が認められた。糞便中のアンモニアおよび硫化物はLS 2g/日, 3g/日摂取で有意に減少した。糞便pHはLS 3g/摂取で低下し, 糞便重量および水分量はわずかな増加をした。
    以上の成績から, LSの最小有効摂取量は健康成人において1日当り1~2gと判断された。
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  • 片山 (須川) 洋子, 近藤 富美子, 片山 眞之
    46 巻 (1993) 4 号 p. 325-332
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    水溶性食物繊維 (プルラン, ポリデキストロース, ペクチンのおのおののいずれか) を含む飼料で飼育したラット結腸粘膜の生化学的変化を観察し, 5%セルロース食で飼育したラット (対照) と比較した。
    プルラン食とペクチン食で飼育したラットについては, 結腸粘膜細胞のタンパク質は減少したのに, DNA量は増加したことから, 細胞はむしろ小さくなったものと思われる。ポリデキストロース食で飼育したラットでは, 結腸粘膜細胞のDNA量が対照群とよく似た値を示し, タンパク質量は増加していることから, 細胞は肥大していると推測された。
    走査型電子顕微鏡縁から, 対照群に比べてプルラン食で飼育したラットの結腸膨起が浅いこと, ポリデキストロース食で飼育したラットの結腸膨起はより丸くて大きいことが示された。ペクチン食で飼育したラットの結腸粘膜の表層は不規則であった。
    上記の結腸膨起の変化は10%食物繊維群のほうが1%食物繊維群よりも顕著であった。
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  • 金沢 文子, 藤本 健四郎
    46 巻 (1993) 4 号 p. 333-337
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    離乳1週間後の4週齢ウィスター系雄ラットを26時間絶食させた後, 自由摂食群とともに屠殺した。
    肝臓ミクロソームによるα-リノレン酸からのn-3系ポリエン酸合成能は絶食群で著しく低下したが, 脳ミクロソームの反応では有意な変化を認めず, 食餌条件の変化に対して脳の合成系が肝臓と比較して影響されにくいことが示された。
    絶食により, 25%の体重の減少を認めた。絶食ラットの肝重量は対照群の75%程度であり, 肝重量の減少に伴う臓器当りのリン脂質量の減少 (p<0.05) を認めたが, コレステロール量は変化せず, その結果, 臓器中のコレステロール濃度は増加した (p<0.05)。トリグリセリド量はやや減少したが, その差は有意なものでなかった。また, PC/PE比の減少, 肝臓脂質中のポリエン酸濃度の増加から, 肝臓中のホスファチジルコリンの減少が最も著しいと考えられた。
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  • 辻原 命子, 谷 由美子
    46 巻 (1993) 4 号 p. 339-344
    公開日: 2010/03/25
    ジャーナル フリー
    最近タンパク質の分解物であるペプチドによる血清コレステロール上昇抑制効果や血圧上昇抑制作用などが報告されている。そこでラットをカゼイン食群とカゼインの約1/2をブタプラズマペプチドで置換したブタプラズマペプチド食群に分け, 1週間飼育しブタプラズマペプチドがラットの脂質代謝, タンパク質代謝に及ぼす影響を検討した。また前報で騒音負荷 (3,000Hz, 95ホン, 1日8時間) が脂質代謝に影響することを認めたため, ブタプラズマペプチド食との相互関係も検討した。
    1) ブタプラズマペプチド食によって, 平均飼料摂取量は増加したが, 体重増加率に差はなかった。
    血清T-chol, TGおよびTBA価は低下し, 肝T-cholは増加した。尿中窒素排泄量/摂取窒素量は増加した。
    2) 騒音負荷で飼料摂取量は減少したが体重増加率に差はなかった。尿中コルチコステロンは騒音負荷で増加した。血清T-cholも増加し, TBA価は増加傾向がみられた。肝臓のT-chol, TGおよびTBA価はいずれも騒音負荷で低下した。
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  • 小櫛 満里子, 原田 禄郎
    46 巻 (1993) 4 号 p. 345-350
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    前報に引き続きギンナンを長期間貯蔵する際起こる品質の劣化と成分変化との関連を調べ, 今回はギンナンの主成分であるデンプンと少・単糖類ならびに不揮発性有機酸の変動について検討した。
    ギンナンを低温 (5℃), 室温 (20~35℃), 高温 (37℃) の三つの条件下でそれぞれ5月初旬から10月末まで6カ月間貯蔵し, その間2カ月ごとに試料の一部を取り出して測定を行った。その結果, 低温ではフルクトースの少量の減少とショ糖の増加のほか大きな変化はなく, 室温, 高温では硬化の際にフルクトースの増加とショ糖の著しい減少が認められた。また, いずれの条件下の貯蔵でもデンプンの幾分の減少が認められた。これらの成分変化はエネルギーの補給に関連するもので, 構造の変化への大きな関与はないものと考えられる。
    また, 7月中旬から10月下旬にかけてのギンナンの成熟過程で, 一般組成, デンプン量, 少・単糖類および有機酸組成の変化を調べた。その結果7月中旬に未熟であったギンナンは8月上旬までの気温の高まる約20日間に急速に成熟し, その後10月にかけてさらデンプン量が増加し, 水分および有機酸が減少して完熟した。
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  • 加藤 陽治
    46 巻 (1993) 4 号 p. 351-355
    公開日: 2010/03/25
    ジャーナル フリー
    先に, 著者らが見いだしたダイコン水不溶性食物繊維の低分子糖を一時的に抱え込む性質が, 水不溶性食物繊維に普遍的な性質であるか否かを明確にするため, キャベツとタケノコの水不溶性食物繊維を用いて調べた。その結果, ダイコン水不溶性食物繊維とその構成多糖をほぼ同じくするキャベツ, およびその構成多糖を著しく異にするタケノコのいずれでも, ダイコン同様, 分子量2,000~50万の範囲で弱いながらも分子ふるい能を有し, とくに分子量2,000以下の糖を繊維内に完全に抱え込めるだけの空間を有することが明らかとなった。このことから, 水不溶性食物繊維の低分子糖を一時的に抱え込む性質は普遍的なものと結論づけた。
    さらに, この性質は低分子糖の拡散速度に影響を与え, 繊維量が多くなるほど拡散速度を遅らせることが明らかとなった。この結果は先に提出した「腸管内において低分子糖と多量の水不溶性食物繊維が共存すれば, 低分子糖の吸収が緩慢になる」という仮説をさらに確実なものとした。
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