日本栄養・食糧学会誌
Online ISSN : 1883-2849
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46 巻 , 6 号
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  • 横関 利子
    46 巻 (1993) 6 号 p. 451-458
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    1) 本研究は老人ホーム入所者 (65~90歳) 男性10名, 女性15名の計25名を対象に, 65~79歳と80歳以上の年齢群の基礎代謝量に及ぼす身体活動量と有酸素的能力の影響を明らかにするとともに, 近年の高齢者の基礎代謝量の時代による変化を検討した。
    2) 覚醒時心拍数の平均値および最高値は, 男女とも80歳以上のほうが約10~20拍/分低く, その差は統計的に有意であった。エネルギー消費量も同様に, 男女とも80歳以上のほうが有意に低かった (p<0.05) 。
    3) 推定最大酸素摂取量は, 65~79歳の男性では体重当り33.6±7.6ml, 女性27.5±5.8ml, 80歳以上の男性20.4±6.7ml, 女性20.0±4.8mlであり, 男女ともに80歳以上のほうが有意に低かった (p<0.05) 。
    4) 体重当り基礎代謝量は, 65~79歳の男性で19.7±2.6kcal, 女性で21.1±4.2kcalであり, 80歳以上の男性は15.7±1.3kcal, 女性は19.2±2.3kcalであった。
    5) 基礎代謝量は身体活動量, および推定最大酸素摂取量が高い老ほど高く, それぞれの間にr=0.455, およびr=0.429と有意な (p<0.05) 正の相関関係を示した。
    6) 対象者の基礎代謝量とすでに報告されている結果を含めて, 1955年以降高齢者の基礎代謝量は漸減していることが推測された。また, 基礎代謝量は基準値を用いて算出すると男女とも80歳以上で大きく見積もられる。
    7) 以上のことから, 高齢者の基礎代謝量の低下を防ぎ, 生活の質を向上させるためには, 日常生活での身体活動量および有酸素的能力を維持・向上させるための対応策の必要性が示唆される。
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  • 横関 利子
    46 巻 (1993) 6 号 p. 459-466
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    1) 本研究は, 寝たきり老人の基礎代謝量を明らかにするとともに, 一般老人との比較を行うことにより寝たきり老人のエネルギー所要量を検討することを目的として行った。対象者は東京都内の特別養護老人ホームおよび養護老人ホームに入所している寝たきり老人10名と一般老人14名の女性であった。
    2) 寝たきり老人の身長と体重は, 一般老人と比べて統計的な差がなかったが, 除脂肪体重は有意に低かった。血中のHDL-コレステロール, カルシウム, および鉄濃度は寝たきり老人では有意に低く, とくにカルシウム濃度は正常範囲よりもかなり低い値を示していた。
    3) 寝たきり老人の基礎代謝量は, 一般老人よりも有意に低く, その値は22.5±5.Okca1/m2/時, 16.9±3.9kca1/kg/日, 23.9±5.0 kca1/LBM/日, および636.3±166.4kca1/日であった。これらの値は一般老人よりも20~30%低下していた。さらに, 基礎代謝量は基礎代謝基準値を用いて求あた推定値との間に相関関係を示さなかった。
    4) エネルギー消費量とエネルギー摂取量は, 寝たきり老人のほうが有意に低く, その値は一般老人よりも30%低下していた。寝たきり老人ではエネルギー消費量と摂取量の間に相関関係が認められなかった。
    5) 現在の基礎代謝量推定量を用いて算出するエネルギー所要量とエネルギー消費量との出納バランスがとれているエネルギー量は, 寝たきり老人で1,053kcalとなった。また, 算出されるエネルギー所要量が1,053kca1を基準に10%多く見積もられるごとに, 真のエネルギー必要量は57kcal少なくなることが認められた。
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  • 泉 寛治, 星 充, 久野 昭太郎, 奥野 魏一, 河盛 隆造, 一色 玄, 佐々木 陽
    46 巻 (1993) 6 号 p. 467-471
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    1972年から1990年までの近畿小児糖尿病キャンプ参加者で, 3回以上HbA1値を測定した18歳未満のもの107名 (男児43名, 女児64名) について, コントロール状態と発育および合併症との関係について検討した。
    平均HbA1値は高値を示すものが多い, 年齢による差はみられなかった。発育状況は, 身長, 体重とも標準値を下回るものが多く, また身長, 体重のSD scoreも負領域で, 発育の遅延が示唆された。しかし, 平均HbA1値と身長, 体重のSD score, Kaup指数, Rohrer指数, PDWとの関係はみられなかった。
    糖尿病性網膜症の合併率は平均HbA1値が高くなるとともに有意に上昇した。しかし, タンパク尿はコントロールとは関係がなかった。一方, 血清コレステロ ール値は, 平均HbA1値が高くなるほど有意に上昇したが, 血清中性脂肪値との関係はみられなかった。観察期間中の新たな糖尿病性網膜症の発生率はコントロ一ル状態の悪い群ほど高く, その差は有意であった。
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  • 勝田 康夫, 植田 由香, 里内 美津子, 若林 茂
    46 巻 (1993) 6 号 p. 473-482
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    乳糖を熱処理することにより調製したラクトオリゴ糖 (PL) について消化性, 腸内細菌に対する資化性, ならびにラットへの投与実験を実施し, 以下の成績を得た。
    1) PLは唾液および膵アミラーゼ, 小腸粘膜酵素に対して強い抵抗性 (難消化性) を示した。
    2) PLはBifidebacterium, Bacteroides属の一部の菌株に資化されたが, Clostridium属やE. coliには資化されなかった。
    3) PLの単回投与後の糞便への排泄率は約36%であった。
    4) PLの消化管通過時間は7.7時間であった。
    5) PL負荷後の血糖値のAUC120は乳糖負荷の約35%と低値であった。
    6) コレステロール・胆汁酸無添加飼料による血清コレステロール値の上昇はPL 10%摂取により有意に抑制された。
    7) PLの連続摂取はGPT, BUN, TPならびに血液性状に異常を及ぼさなかった。
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  • 河 台烈, 大塚 恵, 荒川 信彦
    46 巻 (1993) 6 号 p. 483-486
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    本実験ではカルニチン投与時における生体内のカルニチンの挙動を調べる目的で, モルモット初代培養肝細胞を用いカルニチンの取込みと放出について検討した。その結果, モルモット初代培養肝細胞においてカルニチンの取込みは培養時間および培地中のカルニチン濃度に依存し, また, 細胞内に取り込まれた遊離型カルニチンは容易にアシル化され遊離型およびアシルカルニチンとして蓄積されていることが認められた。あらかじめカルニチンを取り込ませた細胞をカルニチン無添加培地で培養を行い細胞内外のカルニチン量の経時的変化を調べたところ, 中に放出されることが認められた。さらに, 脂肪酸負荷細胞におけるカルニチンの取込みを調ベた結果, 脂肪酸の有無, 濃度にかかわらず細胞内総カルニチン量には変化がみられなかったが, 脂肪酸濃度の増加に伴い遊離型カルニチン量が減少した。
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  • 佐々木 恵美, 太田 好次, 篠原 力雄, 石黒 伊三雄
    46 巻 (1993) 6 号 p. 487-493
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    In rats fed a 40% lard-containing diet for 2 h after fasting for 24 h, the concentration of free fatty acid, or nonesterified fatty acid (NEFA) in serum was about 1, 600μEq/l, which was about four times higher than that of rats fed a control diet. This lard-diet feeding increased the concentration of free L-tryptophan (Trp) in the serum, but did not affect the serum total Trp and albumin concentrations, or Trp concentration and tryptophan 2, 3-dioxygenase activity in the liver. When the relationship between NEFA and free Trp concentration in the serum was checked, there was a significant positive correlation between the two. The rate of increase of free serum Trp concentration was much higher at serum NEFA concentrations exceeding 1, 000μEq/l than at concentrations of less than 1, 000μEq/l. When control and lard-fed rats were injected i. v. with a Trp solution (100μmol/kg BW), the disappearance rate of total blood Trp in the lard-fed group was significantly higher than that in the control group at 0.5, 1, and 3 min after the injection, but there was no difference in the rate between the two groups thereafter. When the control and lard-fed rats were injected i. v. with a Trp solution (100μmol/kg BW) containing [3H] Trp, there was no difference in radioactivity in the liver, brain, kidney, spleen, and muscle between the two groups 10 min after the injection. These results suggest that under physiological conditions (ca. 100 prvi Trp and 4% albumin), an increase in free serum Trp concentration subsequent to an increase in the serum NEFA level does not have a large influence on the transport of Trp into the liver.
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  • 細山田 康恵, 古居 由紀, 黒田 圭一, 小畠 義樹
    46 巻 (1993) 6 号 p. 495-501
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    精製菜種リン脂質の血清と肝臓脂質濃度に及ぼす作用を他のリン脂質と比較検討するために, ラットに5%リン脂質添加飼料を投与し, 高コレステロール付加飼料と普通飼料投与時について, 血清, 肝臓中の脂質濃度に及ぼす作用を検討した。
    1) 高コレステロール飼料条件において, 菜種リン脂質は大豆, 卵黄の各リン脂質と同様にオリーブ油 (対照) と比較し, 強い血清コレステロール上昇抑制作用を示した。また, 肝臓の総コレステロール濃度では菜種リン脂質は他のリン脂質同様に低下作用を示した。みかけのコレステロ一ル糞中排泄率はいずれのリン脂質投与でも対照の2倍以上に増加していた。
    2) 4週間の普通飼料投与条件で大豆油 (対照) との比較において, 菜種リン脂質は成長に障害は認めなかった。菜種, 大豆の各リン脂質投与では血清総コレステロールとHDL-コレステロールの各濃度は低下したが, 総コレステロールに対するHDL-コレステロ一ルの比率は菜種リン脂質では低下しなかった。また, いずれのリン脂質投与でも肝臓総コレステロ一ルは低下した。
    これらの結果から, 菜種リン脂質は他の大豆, 卵黄リン脂質とリン脂質組成, 脂肪酸組成がかなり異なっていたが, 血清と肝臓脂質に対して似た作用をもつことを認めた。
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  • 藤森 浩行, 高本 和雄, 笠井 正義, 吉野 芳夫
    46 巻 (1993) 6 号 p. 503-506
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    頻回瀉血により作成した貧血ラットを用いてSFC (鉄として1,5mg/kg) およびHIP (鉄として1,5mg/kg) 投与による貧血改善効果の比較試験を行った。貧血ラットにおいて同一鉄投与量で比較した場合, SFC投与群のほうがHIP投与群に比し, 有意な貧血改善効果を示した。肝臓中の非ヘム鉄の量においてもSFC50mg/kg投与群が他の群に比べ, 有意に増加を示した。
    ヘモグロビン再生効率 (HRE) の推移ではSFC 50mg/kg投与群が経口投与開始後急激に上昇し, その後平衡状態であったのに対し, SFC10mg/kg投与群ではラグタイムを有したのち, 急激に上昇した。HIP投与群では若干の上昇を認めたのみであった。以上の結果より貧血状態においてのSFC投与はHIP投与に比ベ, 貧血改善効果にすぐれていると示唆された。
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  • 山中 聖敬, 亀高 正夫
    46 巻 (1993) 6 号 p. 507-511
    公開日: 2009/11/16
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    市販のプラスチックケージの中で, 細断濾紙を床敷に用いて飼育されている普通 (CV) および無菌 (GF) マウスに, 精製全卵タンパク質 (WE) またはWEと同じアミノ酸組成をもつ結晶アミノ酸混合物 (AA) を, 窒素 (N) 量×6.25としてそれぞれ6, 10, 14%含む飼料と, 無タンパク質 (P. free) 飼料を与え, 飼料摂取量, 分離・採取された糞と尿の全N量などを測定した。WE飼料を与えたCVマウスの摂取量がGFのそれより多かったが, 一般的には, 飼料N源が異なってもその体重変化や飼料摂取量に違いはみられなかった。体重100g当りの飼料摂取量は, N含有量の高い飼料ほど少なくなる傾向を示した。1日体重100g当りの糞の全N量において, WE飼料群の方がAA群より高い例が多かったが, 同種の飼料を摂取したCVとGFマウスの間, ならびに, 摂取飼料のN含有量が違っても, その糞の全N量は変わらなかった。一方, 尿の全N量は, 飼料N含有量に比例して増加する傾向を示し, WE飼料摂取のCVマウスでは, GFマウスより多い例がみられた。なお, AA飼料群の尿の全N量はWE群のそれより高い例が多かった。糞の全N量に占めるタンパク態N量の割合では, 一部の例を除き, CVマウスがGFのそれより高かった。以上, 細断濾紙を床敷とする本実験方式でも, マウスにおける糞と尿の分離・採取や, 飼料摂取量ならびにN代謝量の測定が可能であると考えられた。
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  • 山中 聖敬, 亀高 正夫
    46 巻 (1993) 6 号 p. 512-516
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    精製全卵タンパク質 (WE), WEと同じアミノ酸組成をもつ結晶アミノ酸混合物 (AA) を, 窒素 (N) ×6.25でそれぞれ6, 10, 14%含む飼料と, 無タンパク質 (P. free) 飼料とを, CVおよびGFマウスに与え以下の試験をした。すなわち, AA飼料はアミノ酸態のNのみを含み, この飼料を摂取したマウスの糞中には, 未消化の飼料残渣由来のタンパク態Nは存在しないこと, さらに, GFマウスの糞中には消化管内微生物とこれの存在により派生した物質由来のタンパク態Nが存在しないことから, WEとAA飼料, CVとGFマウスで糞への純タンパク質 (タンパク質) 排泄量にどれほどの違いがあるかを比較した。一般的にいえば, WE飼料群がAA飼料群より, CVマウスがGFマウスより, 糞へのタンパク質排泄量が多かった。また, 飼料のN含有量によっても異なり14%群が多く, P. free飼料群は著しく少なかった。未消化の飼料残渣由来分と消化管内微生物ならびにそれの存在により派生した物質由来分の糞中タンパク質量は, 摂取飼料のN含有量と関連があり, N含有量の低い飼料ほど少ない傾向であったが, はく離した消化管上皮や消化液由来分の糞中タンパク質量には, 前2者におけるような傾向はなかった。未消化の飼料残渣由来分を除いた, いわゆる, 代謝性糞N (MFN) 分に相当する糞のタンパク質量は, 摂取飼料乾物19当りでP. free飼料群が7.7mg, 6%飼料群は8.4mg, 10%飼料の2群では9.6と11.7mg, 14%飼料群は11.2mgであった。つぎに糞乾物100g当りでみると, P. free飼料群が4.49g, 6%飼料群は5.42g, 10%飼料の2群は6.37と7.28g, 14%飼料群は7.31gであった。
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