日本栄養・食糧学会誌
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52 巻 , 2 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
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  • 香川 恭一, 福浜 千津子, 藤野 博昭, 奥田 拓道
    52 巻 (1999) 2 号 p. 71-77
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    グロビンタンパク分解物 (GD) は食事性高TG血症を抑制することが知られている。今回清涼飲料水に添加されたGDの有効摂取量を検討した。正常人に, 脂肪過多な食事に相当する脂肪40gとGDを摂取させて検討した。GD 0.5gを投与した場合, AUC (0-6時間) 値は対照群に比して有意差を認めなかったが, GD1gを投与するとAUC値が有意に減少した。したがって, GDの有効量は1gであると考えられた。
    空腹時血清TGが1.10-1.50g/Lである被験者 (境界域高TG血症者) に対して脂肪40g負荷と同時にGD1g投与を行うと, 血清TG, カイロミクロン (CM)-TGの上昇が抑制され, AUC値も有意に低下した。GDの血清TG上昇抑制効果は正常人よりも境界域高TG血症者で強く発現したことから, 境界域高TG血症者において治療を要する循環器系疾患発症のリスクを軽減するのに有用であることが推測される。
    GDの作用は消化管からの脂肪吸収を抑制するとともにTG, CM-TGの異化速度を促進させるものと考えられた。さらにVLDL値にも上昇が抑制され, 脂肪の吸収抑制とともにCMレムナントの低下が示唆された。
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  • 小櫛 満里子, 原田 禄郎
    52 巻 (1999) 2 号 p. 79-84
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    このこは, ナマコ生殖巣を薄く広げて天日乾燥したもので美味な高級珍味の一つである。このこのうまみについて知見を得るために, 原料であるナマコ生殖巣とこのことの一般組成およびエキス成分の分析を行うとともに, このこと同様な魚卵珍味についての文献値と比較することにより次の結果を得た。1) ナマコ生殖巣とこのことでは食感, 食味がかなり異なるが両者の間で一般組成もエキス中の種々の成分にも大きな差違はなかった。2) このこの一般組成には灰分が著しく多く, タンパク質が少なく, 炭水化物が比較的多い。3) ナマコの生殖巣エキスには遊離アミノ酸含量が多く, このこエキスにはうまみの強い遊離の Glu が著しく多く, 甘みのあるAla, Gly もかなり多く, また, ヌクレオチド系のうまみAMPも比較的多い。Glu とAMPとの相乗効果と水分の減少により凝縮されたうまみと Ala, Gly による甘みがこのこの味の主体と考えられる。
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  • 土井 佳代, 小島 尚, 原田 昌興, 堀口 佳哉, 藤本 康雄
    52 巻 (1999) 2 号 p. 85-90
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    桑葉が脂質制御効果を有することをすでに報告している。活性成分の解明を目的に桑葉画分による検討を行った。1%コレステロール食摂餌により高脂肪血症としたウサギに, 桑葉に換算して5%および2.5%量の1-ブタノール画分, 5%量のアセトン画分および抽出残分を14週間与えた4群についてコレステロール食のみの対照群と比較した。その結果, いずれも対照群に対して, 血清脂質上昇抑制傾向を認めたが, 5% 1-ブタノール食群および5%抽出残分の群では10週前後から有意な抑制効果が得られた。また両群とも肝細胞での脂肪蓄積抑制傾向を認めた。これらの結果より, 桑葉の脂質制御効果は複数の成分による作用の発現であることが明らかになった。
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  • 満田 久輝, 山本 愛二郎, 大南 弘, 中村 徹雄
    52 巻 (1999) 2 号 p. 91-96
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    古米や輸入米などの品質改良方法の開発を目的として, 温水処理等の浸漬処理法が炊飯米のテクスチュロメーターでの物性値や呈味に及ぼす効果について検討した。その結果,
    1) 少量炊飯では, 常温で1年間, 密閉保存された古米の場合, 50-65℃, 2時間の温水処理により炊飯米の粘りが著しく強まった。とくに加水量の少ない場合にその効果が大であった。
    2) 普通炊飯では, 55℃, 24時間の温水処理により常温および低温保存米の食味適性指数がコントロールの新米に匹敵するほど有意に上昇した。さらに, 10年間も低温密閉保存されていた長期保存精白米の場合にも, 50℃, 24時間の温水処理により食味適性指数の向上が認められた。
    3) 常温で1年間, 開放保存された精白米の食味適性指数も40℃, 2時間あるいは8時間の温水処理により有意に改善された。
    4) 平成6 (1994) 年産の古米と同年に輸入されたオーストラリア産米について, 米飯中のヘキサナール量を測定した結果, それぞれ0.2ppmおよび1.6ppmが検出された。40℃, 8時間の温水処理後の炊飯ではヘキサナール量はそれぞれ半減した。
    5) 新米と古米の炊飯米について遊離アミノ酸分析を行った結果, アルギニン, バリン, アラニン, グルタミン酸, セリン, アスパラギン酸などが検出された。古米ではグルタミン酸, アスパラギン酸, アルギニンなどが新米よりやや低値であった。
    古米や輸入米などの食味改善には種々の試みがなされてきたが, 温水処理によるテクスチュロメーターでの物性値やフレーバーの改善も有効であろうと思われる。
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  • 一條 優華, 出嶋 靖志, 高坂 宏一
    52 巻 (1999) 2 号 p. 97-101
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    クローズドコロニーのICR系雄マウス, 332匹について0.9%食塩水に対する taste preference (0.9% preference) を two-bottle test により調べた。平均値±標準偏差 (SD) は45.5%±19.1, 最低値は4.2%, 最高値は94.5%で正規性の分布を示した。0.9% preference の強弱と味覚の鋭敏さとの関連を調べるため, 332匹のうち61匹について, 0.9% preference が64.6% (平均値+SD) 以上の個体を Group H, 26.4% (平均値-SD) 以上64.6%未満を Group M, 26.4%未満を Group Lとして, 3群の salt taste threshold を測定し, 比較した。Group Hが最も低い threshold (0.0125%) を示した。Group Mは, Group Hより2段階濃い濃度 (0.05%) に threshold が認められた。一方, Group Lの threshold は0.4%までの間には認められず, より高濃度の段階に threshold が存在する可能性が示された。各濃度の食塩水に対する preference をみると, Group Hは threshold より濃いすべての濃度に対して, 他の2群より強い preference を示した。また, 0.4%食塩水に対する各群の preference の違いは, 文献に示されている近交系マウスの系統差に匹敵する大きさであることがわかった。以上の結果は, ICR系雄マウスの preference の個体差は大きく, preference の強弱に味覚の鋭敏さが関与していることを示しており, ICR系雄マウスを用いて味覚に関する実験を行う場合, 個体差に配慮した実験計画が必要であることが示唆された。
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  • 田辺 創一, 荒井 綜一, 渡辺 道子
    52 巻 (1999) 2 号 p. 103-106
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    グルテンボールを凍結乾燥後粉砕し, ふるいにかけたところ, 多孔質のグルテンが得られた。この基質にアクチナーゼをpH7, 40℃で1時間作用させたところ, 基質の約90%が可溶化した。反応物を Sephadex G-15カラムクロマトに供し, Glx含量が50.6%の高グルタミンペプチドを得た。このペプチドを濾過除菌することにり, 安定なグルタミン供給源として臨床応用されることが期待された。
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  • 梅垣 敬三, 吉村 美香, 西牟田 守, 江指 隆年
    52 巻 (1999) 2 号 p. 107-111
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    電気化学検出器 (ECD) を装着したHPLCによるアスコルビン酸 (AsA) 定量において, 血漿試料の前処理にEDTA-メタノールを用いる既法と, MPAを用いる方法を比較検討した。EDTA-メタノール処理した血漿試料中のAsAは, 40℃保存においても不安定であったが, MPA処理した血漿試料中のAsAはきわめて安定であった。そこでMPA処理した血漿試料の分析方法に関する若干の検討を行った。その結果, 至適なHPLCの条件は, 移動相の組成が, 0.5mM塩化ドデシルトリメチルアンモニウムと0.2mM EDTAを含有した0.2M KH2PO4-H3PO4 (pH3.0), カラムがC18 (4.6×100mm), 流速が1.0mL/mL, ECDの加電圧が+350mV (Ag/AgCl) であった。この条件では, DTTを用いてDAsAを還元処理した試料中のAsAも迅速に測定することができた。
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  • 真野 博
    52 巻 (1999) 2 号 p. 113-121
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    Retinoid/vitamin A metabolites such as all-trans retinoic acid and 9-cis retinoic acid affect several steps of metabolism in vertebrates. Several studies have shown that retinoids regulate target genes through nuclear retinoid receptors (RARs and RXRs) in order to play their roles. The nuclear receptors are ligand-modulated transcription factors that respond to retinoids, steroids, and thyroid hormones, to control development and body physiology. The 9-cis retinoic acid receptor, RXR, acts as a common heterodimeric partner with several receptors, such as all-trans retinoic acid receptors (RARs), vitamin D3 receptor, and thyroid hormone receptors. In this study, the author investigated the gene regulation of nuclear retinoid receptors (RARα, -β, -γ and RXRα, -β, -γ) by nutritional status in vivo, and a retinoid-inducible gene in a retinoid target cell in vitro. Retinoid up-regulates the gene expression of only RARβ at the transcriptional level. This suggests specific ligand regulation of RARβ gene expression in the intact animal, and that the altered levels of RARβ according to retinoid status may affect retinoid-inducible gene expression. Moreover, thyroid hormone up-regulates the gene expression of RXRβ but down-regulates the level of RXRγ mRNA in rat tissues. These findings suggest that RXR-mediated signal transduction through molecules such as retinoid, vitamin D and thyroid hormone, may be modulated in part through thyroid hormone. We investigated the molecular mechanisms of retinoid-modulated bone-resorption in vitro, and clearly demonstrated the gene expression of RARα and RXRβ in mature osteoclasts, i.e. bone-resorbing cells. Retinoids up-regulate the bone-resorbing activity and the gene expression of cathepsin K in osteoclasts. These results suggest that osteoclasts are the target cells for retinoids, and that retinoids partly regulate bone metabolism through these cells.
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