日本栄養・食糧学会誌
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56 巻 , 2 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
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  • 杉澤 彩子, 梅垣 敬三, 山田 和彦
    56 巻 (2003) 2 号 p. 85-90
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    X線により誘発した染色体損傷に対する茶カテキンの抑制効果を小核試験法を用いて検討した。マウスに茶カテキン抽出物 (10-300mg/kg体重) を7日間経口投与した後, X線 (0.5Gy) を照射し, 末梢血を用いた小核試験法により骨髄染色体損傷度を評価した結果, 茶カテキン投与は骨髄染色体損傷の抑制傾向を示した。茶カテキンの放射線防御効果をさらに詳細に検討するため, 培養細胞 (ヒトリンパ芽球培養細胞: WIL2-NS) を用いたin vitro 実験を行った。細胞を主要な茶カテキンであるエピガロカテキンガレート(EGCg) とインキュベーションし, その後洗浄してX線 (0.5Gy) を照射し細胞質分裂阻害小核試験法により染色体損傷度を評価した。その結果, 高濃度 (10μM) のEGCgは染色体損傷を抑制したが, 生理的な濃度 (1μM以下) では抑制しなかった。EGCg溶液にX線を照射すると著しいEGCgの減少が観察されたことから, EGCgはX線と直接的な反応を示すと考えられた。以上の結果から, 茶カテキンはX線照射による染色体損傷を抑制する可能性はあるが, その生理的な濃度においてはX線による染色体損傷を抑制できないと考えられた。
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  • 松尾 眞砂子
    56 巻 (2003) 2 号 p. 91-95
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    キノア (Chenopodium quinoa) は古くからアンデス地方で主食として利用されてきた擬穀類である。キノアを米のように普及させるためにテンペ菌 (Rhizopus oligosporus) で発酵させてキノアテンペ (Q-テンペ) を調製し, 抗酸化力をキノアと比較した。Q-テンペの80%メタノール抽出物はキノア抽出物より1,1-ジフェニル-2-ピクリルヒドラジル (DPPH) ラジカル消去力が強かった。このDPPHラジカル消去物質は蒸し加熱に不安定だったが, 胃酸程度の酸性にすると活性が増大した。Q-テンペの生体内抗酸化力を確認するためにキノアとQ-テンペの粉末をラットに投与した。Q-テンペ投与ラットはキノア投与ラットに比べ血清と肝臓の過酸化物値が有意に低く, 肝臓のグルタチオンペルオキシダーゼ (EC1.11.1.9) 活性が強かった。これらの結果は, Q-テンペはキノアより生体内抗酸化作用が強いことを示唆した。
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  • 土田 隆, 益子 研土, 山田 勝彦, 平塚 秀雄, 島田 孝男, 板垣 雪絵, 藤沼 秀光, 鮫島 浩二, 中村 寿雄, 長谷川 節, 松 ...
    56 巻 (2003) 2 号 p. 97-102
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    γ-アミノ酪酸 (GABA) 高含有クロレラ (以下GABAクロレラ) の血圧降下作用およびその有効摂取量を調べるため, 成人で血圧が高めの健常者および軽症高血圧者に対して, プラセボを用いた多施設群間比較試験を実施した。被験者 (平均年齢47.8±10.0歳, 収縮期血圧145.3±5.9mmHg, 拡張期血圧87.7±6.5mmHg) を15名ずつの4群に分け, GABAクロレラ (2g, 4g, 6g/day) およびプラセボ (乳糖4g/day) をおのおの8週間摂取させたとき, GABAクロレラ摂取群すべてに, 摂取後2週目から収縮期血圧の低下が認められた。GABAクロレラ群とプラセボ群との比較では, GABAクロレラ4g/dayおよび6g/day摂取群の収縮期血圧で, 摂取開始6週後および8週後に統計学的な有意差を認めた (4g/day摂取群: 8週後p<0.05, 6g/day摂取群: 8週後p<0.01)。しかし, 拡張期血圧では低下傾向がみられたものの, GABAクロレラ群とプラセボ群との間に統計学的な有意差は認められなかった。また, GABAクロレラ摂取群では, 摂取終了後, 収縮期血圧の復帰傾向がみられたが, プラセボ群では変化を認めなかった。すべての試験対象者について, 自覚症状, 他覚所見ともに異常は認められず, 副作用もなかった。以上の結果から, GABAクロレラの摂取は血圧が高めの健常者および軽症高血圧者の血圧を, 副作用を伴わずに改善させることが示唆された。
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  • 灘本 知憲, 藤澤 史子, 伊藤 洋右, 池内 隆造
    56 巻 (2003) 2 号 p. 103-107
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    朝食の欠食習慣が唾液糖質コルチコイドの概日リズムに与える影響を検討した。19-22歳の男女学生への朝食摂取習慣などに関するアンケートから, A群: 8時前後に起床し, 毎日朝食を食べると答えた対象から無作為に選んだ18名, B群: 8時前後に起床し, 朝食は食べないと答えた8名, の2群を対象とした。被験者には, 通常どおり8時に起床させ, 普段どおりの生活の中で起床から12時までと, 13時から17時まで2時間おきに唾液を採取し, 糖質コルチコイド (コルチゾル+コルチゾン) 濃度を測定した。その結果, A群では18名中15名に, 起床時にもっとも濃度が高く夕方にかけて減少する, 典型的な概日リズムが認められた。一方B群では, 8名全員に典型的リズムが観察されなかった。この差は統計的に有意 (正確確率検定によりp=0.00011) であった。これらの結果は, 朝食の欠食習慣が唾液糖質コルチコイドの概日リズムに影響を与える可能性を示している。
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  • 長田 恭一
    56 巻 (2003) 2 号 p. 109-116
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    加工食品中には無視できない濃度のコレステロール酸化物が存在している。そのため, 生体内のコレステロール酸化物の供給源の大部分は食事由来のコレステロール酸化物である可能性が高い。コレステロール酸化物は種々の有害作用を有している。しかし, in vitro 研究で得られたコレステロール酸化物の生理作用に関する知見と比べると, 食事由来コレステロール酸化物の作用については不明な部分が多い。この研究では, コレステロール酸化物の有害作用について主として in vivo で調べた。ラットの食事由来コレステロール酸化物吸収率は約35%であった。ラットにコレステロール酸化物を摂取させた場合, 肝臓のコレステロール生合成と異化は低下したが, リノール酸不飽和化反応は亢進した。このような脂質代謝変動作用は成熟ラットよりも未成熟ラットで顕著であった。そのため, コレステロール酸化物の摂取によって, 加齢に伴う代謝変動が攪乱される可能性がある。また, コレステロール酸化物はリンパ球の抗体産生システムおよび腹腔肥満細胞のヒスタミン放出を変動させるなど, 免疫機能にも影響を及ぼす可能性が明らかになった。しかし, 大豆タンパク質, 大豆水溶性多糖類, 乳ホエータンパク質, プロシアニジンあるいはカテキンの摂取によってコレステロール酸化物が引き起こす種々の有害作用は緩和された。このように, 食事由来コレステロール酸化物は生理的に有害な因子であるが, 食事成分の選択あるいはコンビネーションを図ることで, その有害作用は防止できるのではないかと考えられる。
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  • 吉澤 史昭
    56 巻 (2003) 2 号 p. 117-125
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    タンパク質合成の翻訳段階は転写段階に劣らず重要な調節段階であることが再認識され始めている。食餌摂取に応答して起こる急激な体タンパク質合成の上昇に注目し, 骨格筋および肝臓でのこれら急激なタンパク質合成の亢進は, 翻訳段階の開始活性の上昇がその一因であり, 中でも従来考えられてきた開始因子2 (eIF2) が介するステップではなく, むしろ開始因子4 (eIF4) が介するmRNAのリボソーム40Sサブユニットへの結合ステップが重要な調節部位であることをラットを用いて証明した。また, こうした翻訳開始段階の活性化のシグナルとしては, 食餌タンパク質由来のアミノ酸, 中でも特に分岐鎖アミノ酸の一つであるロイシンが決定的な役割を果たしていることを個体を用いた摂食 (in vivo) 実験により実証した。さらにロイシンの翻訳開始活性化の刺激は, mTOR経路を介して伝わること, ロイシンはタンパク質合成において重要な働きをしているリボソームタンパク質のmRNAの翻訳を特異的に刺激することを示した。
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  • 佐藤 隆一郎
    56 巻 (2003) 2 号 p. 127-133
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    膜結合型転写因子SREBPは, 合成後主として小胞体膜上に留まり, 細胞内のコレステロール量が少ないときには2段階のプロセシングによりN末端側が細胞質へ遊離され, この活性型が核へ輸送され, 核内で種々の脂質代謝関連遺伝子の転写を促進する。SREBPファミリーのSREBP1は主として脂肪酸代謝関連因子の転写を, SREBP2はコレステロール代謝関連遺伝子の転写を制御する。SREBP2の発現はコレステロールにより制御されており, 自らの転写を自己制御する機構を明らかにした。SREBPの新たな応答遺伝子の解析, 活性型の新規な機構による核輸送様式, 核内での速やかな代謝回転機構について, 最近の知見を示した。また, 肝臓におけるコレステロール・胆汁酸合成経路において, 最終産物である胆汁酸の新たな機構によるLDL受容体発現促進機構について論じた。
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  • 中里 溥志, 青江 誠一郎
    56 巻 (2003) 2 号 p. 135-142
    公開日: 2009/12/10
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