日本栄養・食糧学会誌
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56 巻 , 5 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
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  • 平野 茂, 小西 洋太郎
    56 巻 (2003) 5 号 p. 283-289
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    キノア (Chenapodium quinoa Willd,) 種子 (玄穀) を組織学的に分画した。精米機は玄穀から果皮の除去に効果的であり, 一方精麦機は脱穀したキノア玄穀からの胚芽と外胚乳の分画に効果的であった。各画分の収率は, 果皮7.9%, 脱穀種子92.1%であり, その内胚芽23.2%, 外胚乳68.9%であった。各画分について, 走査型電子顕微鏡観察および栄養成分の定量を行った。外胚乳は炭水化物 (79.7g/100g) に富む組織であり, 胚芽は粗タンパク質, 粗脂質, 粗繊維, 食物繊維含量が他の画分に比べ最も多かった。果皮にはサポニン総量の67.6%が濃縮されており, その量は果皮重量の約8%を占めていた。フィチン酸もまた胚芽や外胚乳より果皮に多量に含まれ, その60.1%が果皮に濃縮されていた。これらの結果より, キノアの果皮, 胚芽, 外胚乳画分は, 化学成分の分布の特徴を活かした, 新しい食品素材として利用できることが期待される。
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  • 田中 茂穂, 田中 千晶, 二見 順, 岡 純, 高田 和子, 柏崎 浩
    56 巻 (2003) 5 号 p. 291-296
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    国立健康・栄養研究所に設置されたヒューマンカロリメーターを用いて, 座位中心の生活活動における24時間のエネルギー消費量 (24h-EE) を測定した。対象は, 健康な日本人成人男女41名であった。エネルギー消費量は, 給気と排気に加えて, 室内での酸素と二酸化炭素の濃度変化を考慮して推定した。被験者は, 18:00にヒューマンカロリメーターへ入室し, 37時間連続して滞在した。1日3回の食事と睡眠 (8時間), 自転車こぎ運動と立位 (ともに各15分×4回), 踏み台昇降 (15分×1回) については決まった時間に行うようにし, それ以外は自由時間とした。早朝空腹時に仰臥安静・覚醒状態で測定した全被験者の基礎代謝量 (BMR) は1,376±297kcal, 24h-EEは2,064±373kcalであった。24h-EE/BMR (=PAL) の平均は1.51±0.12で,「第六次改定日本人の栄養所要量」における生活活動強度II (やや低い) に対応する値とほぼ一致した。
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  • 千家 弘行, 山崎 先也, 岡本 啓, 小河 繁彦, 田口 貞善
    56 巻 (2003) 5 号 p. 297-305
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    カルシウム (Ca) 補足と持久運動が骨強度および骨格筋ミトコンドリア容量密度に及ぼす影響を成体初期雌ラットを用いて検討した。ラット (36匹) をCa含量の異なる食餌 (0.02% Ca: LCa, 0.74% Ca: MCa, 2.24% Ca: HCa) により3群を設定し, さらに, この3群を非運動群 (-NEx) と運動群 (-Ex) に分けた。運動群には, 速度10m/分, 時間90-180分/日の走運動を6週間にわたり実施させた。いずれの群でも血清Ca2+濃度の低下は認められなかったが, 大腿骨強度はLCa群がMCa群より有意に低下し (LCa-NEx vs MCa-NEx, 16.3%; LCa-Ex vs MCa-Ex, 23.4%), その低下率は運動負荷との組み合わせにより43.3%増大した。ミトコンドリア容量密度 (MVD) は, Ca含有量に関わらず運動により増加した。MVDは, NEx群ではCa含有量の影響を受けなかったが, Ex群ではCa含有量に比例して高いことが認められた (HCa>MCa>LCa)。これらの結果から, 食餌性高Ca摂取状態で運動を負荷すると骨格筋ミトコンドリア容量密度を増大させ, 逆に, Ca欠乏での持久運動は, 運動の効果を低減させるばかりでなく, 骨代謝をさらに悪化させる可能性を示した。
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  • 嶋津 孝
    56 巻 (2003) 5 号 p. 307-316
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    現代日本は空前の飽食時代を迎えており, 遺伝的体質と相まって, 容易に肥満をはじめとする生活習慣病に罹る脅威にさらされている。これを予防するには, からだのエネルギー消費の大半を占める基礎代謝量を増大させて, エネルギー摂取と消費のバランスを図ることが必要である。本総説では, ヒトならびに高等動物のエネルギー代謝を制御している体内メカニズムを, (1) エネルギー消費を支配している交感神経系の重要性ならびにその活用, (2) 産熱器官でのエネルギー消費を司るミトコンドリアの脱共役タンパク質 (UCP) ファミリーの働きと生理的役割, (3) エネルギー消費の主たる実働器官としての骨格筋におけるグルコースならびに脂肪酸の代謝に及ぼすレプチン (肥満遣伝子産物) の中枢作用と, その新しいシグナル伝達系, そして最後に (4) 食生活上での実用的側面として, エネルギー消費を活性化する香味食品成分の探索と効果について, 筆者らの実験成績を交じえながら論述した。
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  • 田中 清, 吉澤 みな子
    56 巻 (2003) 5 号 p. 317-322
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    近年骨粗鬆症に関しては基礎, 臨床の両面で大きな進歩がみられた。骨吸収促進分子は, 骨芽細胞に作用して細胞膜上にRANKL (Receptor Activator of NF-κB Ligand) を発現させ, RANKLは破骨細胞前駆細胞表面のRANKとの相互作用によって破骨細胞形成を促進する。閉経期骨粗鬆症において, 女性ホルモン欠乏により, IL-1, IL-6, TNF-α等の骨吸収性サイトカイン骨吸収が著しく亢進し, これらがRANKLを誘導することが明らかとなった。栄養との関連に関しては, カルシウム, ビタミンD欠乏は二次性副甲状腺機能亢進症を起こして骨量を減少させる。また最近ビタミンK欠乏, ビタミンA過剰が骨折の危険因子であることが示されている。治療面においては, ビスフォスフォネートのような強力な骨吸収抑制剤により, 骨量が増加するだけではなく, 骨折発生が著しく減少することが示され, 骨粗鬆症は予防・治療可能な疾患になってきた。
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