日本栄養・食糧学会誌
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57 巻 , 6 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
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  • 松江 勇次, 奥村 幸恵, 池田 稜子
    57 巻 (2004) 6 号 p. 243-248
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    九州地域 (全7県) および中国地域 (山口県, 広島県, 岡山県) における水稲良食味品種ヒノヒカリを用いて米の食味評価の産地間差とその要因を検討した。各産地米ともそれぞれ基準米コシヒカリとの間には有意差はなく, 食味評価は良好であった。一方, 食味評価には産地間で有意な差が認められたが, 産地別の食味評価は生産年の違いによって異なった。産地別, 米の外観, 味, 粘り, 硬さに対する重回帰分析の結果, 味の食味評価への寄与が最も大きかった。産地別の米の理化学的特性は産地間で差が認められるものの, その傾向は生産年で異なった。産地別の食味評価と理化学的特性との関係では, テクスチャー特性の硬さと粘りの比 (H/-H比) との間に有意な負の相関関係が認められ, 食味評価が優れた産地はH/-H比が小さかった。タンパク質含有率とアミロース含有率との間には一定の関係は認められなかった。以上, 産地別の食味評価には味が大きく影響を及ぼし, 食味評価の良否はH/-H比が大きく関与していた。
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  • 高寺 恒慈, 小川 博, 目黒 忠道, 白坂 憲章, 吉栖 肇
    57 巻 (2004) 6 号 p. 249-255
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    梅酢は日本の伝統食品である梅干の製造過程における梅果実からの浸出液である。本研究では梅酢より梅酢抽出物を調製し, その摂取が脳卒中易発症性高血圧自然発症ラット (SHRSP) の血圧および脂質代謝に及ぼす影響を調べた。6週齢雄性SHRSPを使用し, 対照群には1%コレステロール含有カゼイン食を, 梅酢抽出物摂取群には対照食に1%梅酢抽出物を添加した飼料を, 飲水とともに6週間自由摂取させた。摂取4週目以降, 梅酢抽出物摂取群では対照群に比べ収縮期血圧の経時変化において有意な上昇抑制が観察された (Time by Treatment Effect, p<0.001 by Two-way repeated ANOVA)。血清脂質では, 梅酢抽出物摂取群においてリピドヒドロペルオキシドが有意に低値 (p<0.05) を示した。また肝臓脂質では梅酢抽出物摂取群においてトリグリセライド含量が有意に低値 (p<0.05) を示した。以上のことから, 梅酢抽出物は, 高コレステロール食飼育SHRSPの血圧上昇, 血清過酸化脂質上昇, そして肝臓トリグリセライド蓄積のいずれに対しても抑制作用を有することが明らかとなった。
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  • 溝口 亨, 加藤 葉子, 久保田 仁志, 竹腰 英夫, 豊吉 亨, 山崎 則之
    57 巻 (2004) 6 号 p. 257-263
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    エゾウコギ根抽出物 (EUE) の機能性を探索することを目的とし, 動物試験を実施した。EUEの安全性評価において, 最大用量6,000mg/kgの単回投与毒性試験および最大用量3,000mg/kg/dayの2週間反復投与毒性試験では, 異常は認められなかった。ビタミンC欠乏飼料で飼育したモルモットを対照群, ビタミンC欠乏飼料にEUEを0.25%の割合で配合した飼料で飼育した群をEUE投与群とし, 30日間飼育し, 飼育28日目に除毛して背部皮膚に紫外線照射を行い, 30日目に紫外線照射部位の過酸化脂質含量および紫外線非照射部位のコラーゲン含量を測定した。その結果, EUE摂取により皮膚の過酸化脂質生成およびコラーゲン含量低下が有意に抑制されることが認められた。冷水に15分間浸漬したラットの体温低下状態からの回復時間を測定した試験では, EUE 500mg/kgの2週間投与により対照群と比較して体温回復時間が有意に短縮され, その作用は末梢血液循環改善によるものと考えられた。マウスを用いた強制水泳負荷後の水泳耐久時間測定試験では, EUE 500mg/kgの2週間投与により対照群と比較して水泳耐久時間の有意な延長がみられ, この作用はEUEの抗疲労作用による可能性が示唆された。以上の結果, EUEは皮膚過酸化脂質生成抑制作用およびコラーゲン減少抑制作用, 末梢血液循環改善作用, 抗疲労作用を有する可能性が示唆された。
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  • 許斐 裕美子, 伊藤 和枝, 古賀 里利子, 今井 克己, 増田 隆, 阿部 志麿子, 田中 美鈴, 坂田 利家
    57 巻 (2004) 6 号 p. 265-270
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    ヒスチジンから合成される神経ヒスタミンは, レプチンにより賦活化され摂食を抑制し, 脂肪分解を促進することが動物実験で報告されている。本研究は, 中高年肥満女性において, ヒスチジン摂取が摂食を抑制し, 脂肪分解を促進し, 血清レプチン濃度に影響を及ぼすか否かについて検討を行った。対象者は3カ月間の減量プログラムに参加した中高年肥満女性118名である。減量前後に, 採血, 体重測定, 食事調査を行った。減量後のタンパク質当りヒスチジン摂取量とエネルギー摂取量の間には有意な負の相関が認められた。この関係は, 血清レプチン濃度で補正後も成立した。また, 減量後のタンパク質当りヒスチジン摂取量と血清遊離脂肪酸濃度の間には有意な正の相関が認められた。以上のことより, 中高年肥満女性においてヒスチジン摂取が摂食を抑制し, 脂肪分解を促進する可能性が示唆され, ヒスチジンが肥満の予防, 改善に有効なアミノ酸であることが考察された。
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  • 田渕 三保子, 田村 朝子, 松葉 滋, 小野寺 準一, 山田 則子
    57 巻 (2004) 6 号 p. 271-275
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    ウコギ (Acanthopanax sieboldianus) 葉の食後血糖上昇抑制作用を検討する目的で, ラットへの糖負荷試験を行った。ウコギ葉はマルトースおよびグルコース同時投与後の血糖上昇を有意に抑制した (p<0.05)。in vitro においてウコギ葉はマルターゼ阻害活性を示した。そこで, ウコギ葉メタノール抽出物のどの分画がマルターゼ阻害に関与するか検討した結果, 水溶出部および1%アンモニウム/メタノール溶出部に高いマルターゼ阻害作用が認められた。以上の結果より, ウコギ葉はマルターゼ阻害作用およびグルコース吸収抑制により, 食後の血糖上昇を抑制することが示され, マルターゼ阻害作用はウコギ葉に含まれるポリフェノール成分の関与が示唆された。
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  • 都築 巧
    57 巻 (2004) 6 号 p. 277-282
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    腸管粘膜表面を構成する一層の上皮細胞は栄養素の吸収あるいは生体防御にとって重要である。上皮の機能を十全に発揮するためには古くなった細胞は速やかに除去され新しい細胞と置き換わる必要があるが, この腸管上皮の細胞代謝のメカニズムはよくわかっていない。新規膜結合性セリンプロテアーゼ membrane-type serine protease 1 (MT-SP1) を発見し, このものが生理的な腸管上皮の細胞代謝に深く関わっていることを示した。また異常細胞にアポトーシスを誘導していると考えられるセリンプロテアーゼ, グランザイムA (granzyme A; GrA) が膵分泌性トリプシンインヒビターによって阻害されることを見出した。以上の結果から腸管上皮の細胞代謝を調節するプロテアーゼ (MT-SP1) を上皮細胞自身が産生すること, 少なくともGrAが関わる病理的な細胞代謝は選択的に制御可能であることが示唆された。
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  • 古場 一哲
    57 巻 (2004) 6 号 p. 283-289
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    食餌タンパク質は血清コレステロール濃度だけでなくリノール酸代謝にも影響し, 特に大豆タンパク質の摂食はカゼイン摂食に比べ, リノール酸代謝系の律速酵素である肝臓ミクロソームのΔ6不飽和化酵素の活性を低下させ, 肝臓リン脂質のアラキドン酸/リノール酸比を減少させる。このタンパク質効果は, 肝臓ミクロソームのコレステロール/リン脂質比の変化に伴うミクロソーム膜流動性の変化を介して起こっているものと考えられた。食餌タンパク質の効果にはそのアミノ酸組成が関与し, アルギニン含量の重要性が示唆された。また, 大豆タンパク質の摂取はカゼイン摂取に比べ血清・肝臓トリグリセリド濃度や脂肪組織重量を低下させ, 肝臓での脂肪酸β酸化能を亢進した。最近, 共役リノール酸 (CLA) の体脂肪減少作用が注目されているが, 大豆タンパク質を同時に摂食することでCLAの体脂肪減少作用はさらに効果的となることが示唆された。
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