日本栄養・食糧学会誌
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58 巻 , 6 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
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  • 斎藤 安弘, 齋藤 正実, 山本 邦男, 長尾 光浩, 山本 薫, 松井 登, 尾関 周二, 鈴木 直人
    58 巻 (2005) 6 号 p. 307-313
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    大麦若葉不溶性食物繊維濃縮品 (BDFC) が盲腸内短鎖脂肪酸や糞排泄に及ぼす影響についてラットを用いた動物試験により調べた。対照飼料はセルロースパウダー5%を, 他の実験飼料はBDFC4.7, 7.8, 15.7%, 食物繊維としてそれぞれ3, 5, 10%を含有するものとし, これらの飼料をラットに4週間摂取させた。盲腸内容物の酪酸濃度において4.7%BDFC群と対照群との間で有意差がみられたが, 糞中の各短鎖脂肪酸濃度と総短鎖脂肪酸濃度, 盲腸内容物の重量およびpHは4飼料群間で有意差がなかった。BDFC添加群において糞乾重量と消化管通過時間との間に有意な負の相関 (r=-0.518, p=0.002) がみられた。また, 糞の湿重量, 乾重量いずれも7.8%BDFC群および15.7%BDFC群が対照群よりも有意に高値を示し, BDFC添加群において糞の湿重量, 乾重量はそれぞれ用量依存的に (r=0.885, p<0.001, r=0.973, p<0.001) 増加が認められた。このようなBDFCを摂取した場合の糞排泄量増加と便通改善は, 含有する不溶性食物繊維によるものと考えられた。
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  • 林 あつみ, 中山 知子, 村上 和雄, 青柳 康夫, 木元 幸一
    58 巻 (2005) 6 号 p. 315-321
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    ニコチアナミンはアンギオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害活性を有し, 高血圧自然発症ラットへの長期投与により血圧上昇抑制作用を示すことが報告されている。われわれは, 数種の植物中よりニコチアナミンを単離し, HPLC法を用いた植物中のニコチアナミンの迅速簡便な分析方法について確立してきた。今回はつくば高血圧マウス (THM) を用いてレニン-アンギオテンシン系 (RAS) に対するニコチアナミンの影響について検討した。THMは, C57BL/6マウスにヒトレニン遺伝子とアンギオテンシノーゲン遺伝子を導入することにより作製された高血圧モデル動物であり, 高血圧の成因がRASの亢進という単一因子である。われわれは, THMの血漿中ニコチアナミン濃度を定量し, 胃内投与後にニコチアナミンが腸管から吸収され血中に検出されたことを確認した。その結果, ニコチアナミン投与後6時間まで有意な血圧降下作用を示した。血漿ACE活性, さらに肺, 腎臓のACE活性は, ニコチアナミンの投与により低下した。ニコチアナミンが吸収されたことによりACE活性と血圧を低下させたことが示唆された。
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  • 早川 史子, 中森 正代, 岡崎 章子, 小飯塚 直子, 曽我 千晴, 増田 佳昭, 阿部 尚人
    58 巻 (2005) 6 号 p. 323-328
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    わが国の食料自給率は主要先進国の中でも最低水準となっており, 日本の食生活の安全安定供給という点で問題視されている。この論文は女子大学生の食事調査をもとに食料自給率を解析し, 食料自給率を高めるための因子を検討し, 以下のことを明らかにした。1) 女子大学生の食料自給率の平均は43%であった。2) 食料自給率は食事機会によって異なり, 朝食36±27%, 昼食48±24%, 夕食49±22%, 間食32±23%であった。3) 米を主食とする食事では食料自給率の平均が約60%, 米を主食としない食事では約20%であり, 米の有無によって食料自給率は大きく異なった。4) 米以外の食品群の食料自給率への寄与は小さかったが, 日本の伝統的な食品群とされるいも類・野菜類・魚介類等は比較的自給率に対する寄与率が高かった。5) 米を主食とし, 副食として日本の伝統的な食品群を摂取すること, 間食として和菓子や果物を摂取すること, によってわが国の食料自給率を引き上げることが可能である。
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  • 彭 雪英, 柴田 麗, 吉武 裕, 齊藤 愼一, 麻見 直美
    58 巻 (2005) 6 号 p. 329-335
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    本研究では, 運動習慣の有無がエネルギーバランスおよびそれに伴う栄養素等の摂取状況に及ぼす影響を検討した。対象者は, 長期の運動習慣を有する中年女性16名 (運動群) と運動習慣を有さない者12名 (コントロール群) とした。1日の総エネルギー消費量 (TEE) は二重標識水 (DLW) 法により測定し, 総エネルギー摂取量 (TEI) および栄養素等の摂取状況は, 食事調査法を用いて検討した。TEIは, コントロール群 (1,887±315kcal・day-1) に比べ, 運動群 (2,292±360kcal・day-1) で有意に高値を示した(p<0.01)。両群ともに, TEIとTEEとの間に有意な差はみられなかった。また, TEEとTEIとの間には有意な正の相関関係 (r=0.434, p<0.05) が認められたため, 運動習慣に伴う消費エネルギーの増加は, 摂取エネルギーの増加により相殺される可能性があると考えられた。運動群はすべての栄養素等の摂取量が高値を示したが, 摂取エネルギー1,000kcalあたりの栄養素等の摂取量は, 両群間に有意な差は認められなかった。また, 大部分の栄養素等の摂取量とTEIとの間に有意な正の相関関係が認められた。これらのことから, 中年女性において, 運動の実施に伴うTEIの増加は栄養素等の摂取量の増加をもたらす可能性があると示唆された。
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  • 奥恒 行
    58 巻 (2005) 6 号 p. 337-342
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    消化吸収されず, 血糖値も上昇させない糖質はエネルギー源にならず, 役に立たないものとして扱われていた。しかし, 著者らは難消化吸収性糖質の代謝に腸内細菌が重要な役割を演じていることを明らかにし, 難消化吸収性糖質の生体利用に発酵・吸収の概念を導入する必要のあることを提示した。難消化吸収性糖質が腸内細菌によって発酵を受けると, 短鎖脂肪酸, 炭酸ガス, 水素ガス, メタンガスなどが生成され, 菌体成分にも一部取り込まれる。これらのうち短鎖脂肪酸がエネルギー源として利用され, 約2kcal/gのエネルギーをもっていることを示した。また, 腸内細菌叢を改善して直接的・間接的に健康の保持・増進や疾病の予防などに関わっていることを示した。さらに, 難消化吸収性糖質は一度に大量摂取すると高浸透圧性の下痢を誘発するが, 消化されない糖質の最大無作用量はいずれも体重kgあたり0.3-0.4g程度であることを明らかにした。また, 最大無作用量は馴れや食べ方によって変動することを示した。
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  • 池田 彩子
    58 巻 (2005) 6 号 p. 343-350
    公開日: 2009/12/10
    ジャーナル フリー
    抗酸化ビタミンの生理作用を明らかにするために, ビタミンCとビタミンEの体内動態と, ビタミンC欠乏がタンパク質発現に及ぼす影響について検討した。アスコルビン酸 (ビタミンC) には4種の異性体が, ビタミンEには8種の同族体が存在する。そこで, これらの構造関連物質の体内分布を調べた。モルモットへのアスコルビン酸異性体の投与実験および肝細胞への取り込み実験から, 側鎖の立体配置の違いが体内動態に強く影響することが示された。ラットへのビタミンE同族体の投与実験から, 側鎖に二重結合をもつトコトリエノールが脂肪組織や皮膚などに高濃度に存在することや, ビタミンE代謝の阻害によって体内のビタミンE同族体濃度が著しく上昇することが明らかになった。さらに, ビタミンC欠乏によって, 数種の急性期タンパク質や炎症性サイトカインの血中濃度が変動することが明らかになり, ビタミンC欠乏時と炎症時における生体応答の関連が示された。
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