日本栄養・食糧学会誌
Online ISSN : 1883-2849
Print ISSN : 0287-3516
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63 巻 , 5 号
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報文
  • 閑田 文人, 原 節子
    63 巻 (2010) 5 号 p. 219-226
    公開日: 2011/01/07
    ジャーナル フリー
    本研究では酵素的アシル基変換反応によりオリーブ油に共役リノレン酸 (CLN) またはα-リノレン酸 (LN) を約30%組み込んだ共役型油脂 (CLN-TAG) と非共役型油脂 (LN-TAG) をそれぞれ調製し, それらに対するフェノール性化合物の酸化防止能について比較検討を行った。その結果, CLN-TAGに対しトコフェロール, セサモール, エピガロカテキンガレート (EGCG), ケルセチンの4種の水素ラジカル供与型の酸化防止剤は酸化防止効果を示し, それらの効果はDPPHラジカル消去能に依存することが判明した。EGCGは酸化安定性試験 (90ºC) において4種の中で最も高い酸化防止効果を示したので最適添加量を検討した結果, CLN-TAGとLN-TAGに対し3,600 ppm (DPPHラジカル消去能Toc添加量換算で20,000 ppm) 添加したとき, 酸化安定性がいずれも約6倍向上した。CLN-TAGについては添加量に伴い酸化防止効果が向上し, 5,500 ppm (DPPHラジカル消去能Toc添加量換算で30,000 ppm) 添加すると約8倍まで酸化安定性が向上した。しかし, LN-TAGに対しては3,600 ppm以上添加しても酸化安定性の大きな向上は見られなかった。以上よりCLN-TAGを効果的に酸化防止するためには脂溶性で耐熱性があり, DPPHラジカル消去能が高いEGCGを5,500 ppm使用することが有効であると考えられた。
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  • 小松崎 典子, 薄井 智美, 鳥海 恵莉, 山田 有香, 中嶋 洋子
    63 巻 (2010) 5 号 p. 227-235
    公開日: 2011/01/07
    ジャーナル フリー
    妊娠・授乳期ラットのラード添加飼料 (LD) と魚油添加飼料 (FD) の摂取が, 仔ラットの胃内容物の組成と血漿および脳の脂肪酸組成に及ぼす影響を調べた。妊娠ラットを2群に分け, LDとFDで実験期間を通して飼育した。生後9, 17, 23, 29, 35日後に, 1匹の母親から2匹ずつ仔ラットを取り出して解剖し, 血液, 胃, 脳を採取した。仔ラット胃内容物のたんぱく質エネルギー比率 (P比) と脂質エネルギー比率 (F比) は9日齢では高かったが23日齢以降低下し, 炭水化物エネルギー比率 (C比) は9日齢では低かったが23日齢以降急増した。仔ラット胃内容物のPFC比は, 実験期間を通して両群間で有意な差はみられなかった。9日齢仔ラットの胃内容物のn-3系脂肪酸はFD群がLD群の20倍高かったが, 血漿では両群の差異は6倍となり, 脳では両群間に有意な差はみられなくなった。脳のn-3系脂肪酸は, FD群では23と35日齢に増加してLD群より高くなった。n-6系脂肪酸はLD群がFD群よりも高かった。LD群の脳のドコサペンタエン酸はFD群よりも高かった。本研究から, 妊娠・授乳期のFD摂取により仔ラットに多量のn-3系PUFAが移行し, 仔ラットの脳の脂肪酸組成に影響を与えることが示唆された。
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研究ノート
  • 山本 康晴, 堀川 陽子, 松田 広一, 坂田 成子, 玉木 七八
    63 巻 (2010) 5 号 p. 237-246
    公開日: 2011/01/07
    ジャーナル フリー
    食餌中の糖質源としてマルトース (Mal), スクロース (Suc), グルコース (Glc), フルクトース (Fru) を用い, 二瓶選択法により糖の嗜好と亜鉛欠乏の影響を検討した。4週齢の雄性ラットを用い, 対照ラットと亜鉛欠乏ラットについて2種の糖を含む食餌を28日間自由に選択摂取させ, 毎日の摂食量と体重を測定した。対照ラットは初期に, Suc, Fru>Mal, Glcの順に嗜好するのに対し, 28日間の平均ではSuc>Mal>Glc>Fruの順に嗜好した。亜鉛欠乏ラットは初期ではSuc, Fru>Glc, 長期ではSuc>Glc>Fruの順に嗜好した。対照ラット, 亜鉛欠乏ラットとも短期ではFruを嗜好するものの, 長期になると忌避するようになり, 亜鉛欠乏ラットではその忌避の程度は弱くなった。MalとSucを含む食餌を選択させた対照ラットはSucを多く選択するのに対し, 亜鉛欠乏ラットはMalを継続して嗜好した。また, SucとGlcを含む食餌を選択させた対照ラットはSucを継続的に嗜好するのに対し, 亜鉛欠乏ラットは飼育期間後半にSucの選択割合が減少した。亜鉛欠乏ラットの合計食餌摂取量は経日的に変化し, コサインカーブを描いた。摂食量サイクルの周期は糖の組合せにより3.5-3.9日の間を変化した。以上の結果から, ラットの糖の嗜好性は亜鉛欠乏により変化することを認めた。
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  • 中嶋 洋子, 佐藤 明恵
    63 巻 (2010) 5 号 p. 247-252
    公開日: 2011/01/07
    ジャーナル フリー
    妊娠・授乳期の魚油食 (FD) またはラード食 (LD) の摂取が, 離乳後に, 仔ラットの両油脂の嗜好性に及ぼす影響を調べた。妊娠ラットを2群にわけ, それぞれ, FDとLDで妊娠・授乳期間飼育した。離乳後, 両群の仔ラットにはFDとLDを同時に与え, 両飼料の選択摂取を27日間行わせた。両群の仔ラットともに, 選択摂取開始直後の両飼料摂取量には有意な差はみられなかったが, 3–6日目にかけてFD摂取割合 [FD摂取量 (g) /総摂取量 (g) ] は低下した。7日目以降のFD摂取割合は, FD群の仔ラットの雄が38%, 雌が32%であり, LD群の仔ラットの雄が16%, 雌が17%であり, FD群がLD群に比べて高かった。これらの結果から, 離乳後の仔ラットの油脂に対する嗜好性は, 離乳する前に母親と一緒に摂取した摂取経験のある油脂の影響を受けると推測された。両群の母親と仔ラットの後腹壁脂肪組織重量, 血漿脂質とホルモン濃度などを比較し, 仔ラットの油脂の嗜好性に関与する要因について考察した。
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