日本栄養・食糧学会誌
Online ISSN : 1883-2849
Print ISSN : 0287-3516
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66 巻 , 2 号
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総説
  • 斎藤 雅文, 堀 由美子, 中島 啓
    66 巻 (2013) 2 号 p. 69-75
    公開日: 2013/04/19
    ジャーナル フリー
    人工甘味料の摂取が糖代謝に及ぼす影響を明らかにすることは,糖尿病患者や減量に関心のある人々にとって重要である。しかし,わが国では人工甘味料に関する疫学研究が進んでおらず,その摂取状況の把握と評価は困難であり,適否を判断することが難しい。そこで我々は,国内外の文献検索データベースから人工甘味料と肥満や糖尿病に関する論文を抽出し,研究デザインごとに内容を整理することとした。観察研究では,人工甘味料入り飲料の飲用習慣が肥満や糖尿病の発症に影響すると報告されており,介入研究では,人工甘味料の負荷は糖代謝へ影響しないこと,ショ糖を人工甘味料に代替した食事は体重や糖代謝に影響しないことが報告されていた。これらは欧米人を対象としたものであり,結果についても一様ではなかった。今後は,人工甘味料に関するわが国でのエビデンスを蓄積するために,日本人での記述疫学や観察研究などによる情報の集積が求められる。
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報文
  • 藤井 彩乃, 幣 憲一郎, 永口 美晴, 和田 啓子, 北浦 鏡子, 水本 香菜, 桑原 晶子, 稲垣 暢也, 田中 清
    66 巻 (2013) 2 号 p. 77-85
    公開日: 2013/04/19
    ジャーナル フリー
    糖尿病患者が適正体重を保つ食事量に加え,血糖値を上げやすい食品・料理を認識していることも重要だが,この点に関する既報は乏しい。そこで糖尿病患者に血糖値を上げやすい栄養素・食品・料理の認識に関する調査を行い,カテゴリカル主成分分析(CATPCA)により解析した。栄養素として炭水化物が血糖値を上げやすいと答えた224名中136名(61%)(C認識良好群)は,食品・料理レベルでも,高炭水化物のものを正しく選択していたが,炭水化物以外を回答した群(C認識不良群)は,血糖値を上げるものとして,高脂質の食品・料理を高頻度で選んでいた。CATPCAで得られた「高炭水化物食品」因子と「高炭水化物料理」因子は,C認識良好群では有意の相関を示した。しかし,C認識不良群では相関せず,栄養素レベルの判断が誤っているのみならず,食品・料理レベルの認識においてもずれが生じており,栄養指導の際に留意すべきと考えられた。
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  • 田辺 里枝子, 祓川 摩有, 曽我部 夏子, 木ノ内 俊, 高杉 諭, 星 清子, 五関‒曽根 正江
    66 巻 (2013) 2 号 p. 87-94
    公開日: 2013/04/19
    ジャーナル フリー
    高脂肪食に牛乳・乳製品を添加し,骨代謝へ及ぼす影響について検討を行った。12週齢SD系雄ラット40匹を標準食(Normal)群,高脂肪食(Fat)群,高脂肪食+脱脂粉乳(Fat+Milk)群,高脂肪食+発酵脱脂粉乳(Fat+Yogurt)群,高脂肪食+ホエイ(Fat+Whey)群の5群に分けた。84日間の実験食投与の結果,Fat+Yogurt群はFat群に比べ,腰椎の全骨体積,「断面2次極モーメント」(ねじれに対する強さ)においてそれぞれ有意な高値を示した。Fat+Whey群ではFat群に比べ,腰椎の海綿骨密度において有意な高値を示した。さらに血清1α,25(OH)2D3濃度では,Fat+Milk群,Fat+Whey群がFat群に比べてそれぞれ有意な低値を示した。今後はさらに,骨粗鬆症予防のために牛乳・乳製品中の成分による骨代謝へ及ぼす詳しい作用メカニズムについて検討していく必要があろう。
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研究ノート
  • 吉村 美紀, 加藤 陽二, 新田 陽子, 横山 真弓
    66 巻 (2013) 2 号 p. 95-99
    公開日: 2013/04/19
    ジャーナル フリー
    野生シカ肉の有効活用を目的として,オスジカ,メスジカの肉重量および栄養成分の差異について検討した。試料は,兵庫県丹波地域において2010年9月,11月,12月に捕獲したニホンジカを使用した。オスジカの平均体重は46.4 kg,肉重量は16.7 kg,歩留率は35.6%,栄養成分は100 gあたりタンパク質21.2 g,脂質0.4 gを示した。メスジカの平均体重は36.3 kg,肉重量は13.1 kg,歩留率は35.7%,タンパク質20.5 g,脂質0.7 gを示した。メスジカは,オスジカより小さいが,肉の歩留率は同等で,脂質量は増加傾向にあった。オスジカ,メスジカとも捕獲月による肉重量および栄養成分値の差異は小さかった。肉の部位別では,オスジカ,メスジカともモモとスネの重量割合が高く,肉の部位間での栄養的特徴の違いは小さかった。
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  • 吉田 明日美, 髙田 和子, 藤井 瑞恵, 戸谷 誠之
    66 巻 (2013) 2 号 p. 101-107
    公開日: 2013/04/19
    ジャーナル フリー
    女性陸上短距離選手12名を対象に,自意識が食事調査の評価誤差に与える影響の有無について検討した。体重補正済みTEI(cTEI)は,二重標識水法で求めた総エネルギー消費量(TEE)と調査期間中の体重変動から算出し,同期間に実施した食事調査から求めたTEI(rTEI)と比較した。自意識の高低の評価には自意識尺度を用いた。cTEI(1,914±604 kcal/day)とrTEI(1,930±279 kcal/day)はTEE(2,392±376 kcal/day)よりも有意に低値であり,評価誤差のうち,記録誤差は+8.8±33.0%,食事量誤差は-20.4±19.1%であった。食事量誤差は12名全員が負の値であった。公的および私的自意識得点はそれぞれ58.3±7.8点,48.1±7.6点であった。自意識得点の高値群は低値群より,調査期間中の体重減少率が有意に大きく,cTEI,身体活動レベルが有意に低かった。記録誤差は2群間に有意差がみられ,高値群では6名全員が過大記録であり,低値群では6名中5名が過小記録であった。TEEやrTEI,食品群別摂取量,食事回数,PFCエネルギー比率に2群間で有意差はなかった。本研究により,女性陸上短距離選手において,自意識の高低が食事調査の評価誤差に影響している可能性が明らかとなった。
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