日本栄養・食糧学会誌
Online ISSN : 1883-2849
Print ISSN : 0287-3516
検索
OR
閲覧
検索
69 巻 , 3 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
総説
  • 多田 紀夫
    69 巻 (2016) 3 号 p. 101-108
    公開日: 2016/06/17
    ジャーナル フリー
    このほど「日本人の食事摂取基準 (2015年版) 」が策定された。この「日本人の食事摂取基準2015年版」は, わが国の高齢化の進展や糖尿病など生活習慣病の範疇にある疾病の増加を踏まえ, 平成25年度から開始された第2次「健康日本21」に掲げられた基本概念である主要な生活習慣病の発生予防と重症化予防の徹底を視野に入れ策定されたものである。ここで述べる「重症化予防」とは, これまでの「日本人の食事摂取基準」が健康な個人または集団を対象としたのに対し, さらに予防概念の範疇を広げ, 高血圧, 脂質異常症, 糖尿病, 慢性腎臓病といった生活習慣病の発症リスクを持つ個人あるいは集団に至るまで, すなわち保健指導レベルに達した領域にある対象者を念頭におき, 好ましい食事摂取のあり方を導入するものである。そして, 疾患を有していたり, 疾患に関する高いリスクを有していたりする個人ならびに集団に対して, 治療を目的とする場合は, 食事摂取基準におけるエネルギーおよび栄養素の摂取に関する基本的な考え方を理解した上で, その疾患に関連する治療ガイドライン等の栄養管理指針を用いることとなる。このように, 「重症化予防」が図られることにより, 健常な国民から疾病を有する個人,集団までをシームレスに捉え, 食事摂取のあり方を展開することが可能となった。本稿では「重症化予防」に関わる方策と食事摂取の内容に言及する。
    抄録全体を表示
  • 勝川 史憲
    69 巻 (2016) 3 号 p. 109-115
    公開日: 2016/06/17
    ジャーナル フリー
    「日本人の食事摂取基準 (2015年版) 」は, 生活習慣病の重症化予防を視野に入れた策定がなされ, 保健指導レベルの高血圧・脂質異常・高血糖・腎機能低下を有する者や, BMI 30未満の肥満者を対象に含めた。エネルギー摂取量の評価は, 食事アセスメント法の過小評価という限界があり, エネルギー消費量も, 二重標識水法で正確な測定が可能だが, 費用面から汎用は困難である。これに対し, エネルギー出納 (=エネルギー摂取量-消費量) で変化する体重は, 現場で比較的精度の高い評価が可能である。体重はエネルギー出納の結果として変化するが, 長期的には体重変化によりエネルギー消費量も変化し, エネルギー出納の過不足は調整される。したがって, 適切なエネルギー摂取量, 消費量のバランスが維持されている状態を示す指標として, 今回の食事摂取規準はBMIを採用した。18歳以上を年齢で3区分し, 観察疫学研究で総死亡率が最低となるBMIをもとに, 目標とするBMIの範囲を示した。高齢者では, 現状のBMI分布および生活習慣病, 虚弱の予防も考慮し策定した。
    抄録全体を表示
資料
  • 竹内 弘幸, 広沢 優衣, 豆本 真理恵, 八幡 澄美, 明嵐 さおり
    69 巻 (2016) 3 号 p. 117-121
    公開日: 2016/06/17
    ジャーナル フリー
    飽和脂肪酸の摂取は糖尿病の発症リスクを増大させ, 不飽和脂肪酸摂取はそのリスクを低減させることが海外の研究において示唆されているが, 日本人を対象にした研究は限られている。本研究では健常な日本人女性を対象に, 摂取する脂質と血中糖尿病マーカー値との関連について検討を行った。富山県在住の女性122名を対象に食事調査を実施した。空腹時に採血を行い, 血清グルコース濃度, インスリン濃度, ヘモグロビンA1c値を測定した。総脂質摂取量と各血液分析値との間に, 有意な相関は認められなかった。飽和脂肪酸および多価不飽和脂肪酸摂取量と各血液分析値との間にも, 有意な相関は認められなかった。一価不飽和脂肪酸摂取量とヘモグロビンA1c値との間に, 有意な負の相関が認められた。以上の結果より, 日本人女性において一価不飽和脂肪酸の摂取は, より低いヘモグロビンA1c値と関連する可能性のあることが示唆された。
    抄録全体を表示
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
feedback
Top