日本栄養・食糧学会誌
Online ISSN : 1883-2849
Print ISSN : 0287-3516
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70 巻 , 1 号
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総説
  • 二川 健
    70 巻 (2017) 1 号 p. 3-8
    公開日: 2017/02/17
    ジャーナル フリー

    Unloading環境ではタンパク質のユビキチン化が促進されるので, Unloading環境に暴露したラットの腓腹筋の遺伝子を網羅的に解析し, そのユビキチン化の原因遺伝子を探索した。その結果, 増殖因子のレセプターやその関連タンパク質を特異的にユビキチン化させるユビキチンリガーゼCbl-b (Casitus B-ligeage lymphoma-b) の発現が宇宙フライトにより増大していることを発見した。Cbl-bは, インスリン受容体基質タンパク質 (IRS-1) をユビキチン化し分解へと導くユビキチンリガーゼとして働き, 骨格筋におけるインスリン様増殖因子のシグナル伝達を負に調整していた。また, Cbl-bノックアウトマウスではUnloadingによる筋萎縮がほとんど起こらなかった。これらの所見より, Cbl-bが筋細胞の増殖因子受容体シグナル系を負に調節し, 筋萎縮を引き起こす重要な筋萎縮関連遺伝子の一つであることがわかった。この分子をターゲットにして, そのユビキチン化を阻害できる栄養素材も発見した (2件の特許取得) 。それは, Cbl-bとIRS-1の結合に対する阻害活性を有するDG (p) YMPペプチド (Cblinペプチドと名付けた) とその類似配列を持つ大豆グリシニンタンパク質である。これらはin vitroin vivo実験においてCbl-bによるIRS-1のユビキチン化を抑制し筋量を増大させた。また, 大豆タンパク質添加食は寝たきり患者の筋力減少の抑制にも有効であった。以上の知見から, リハビリテーション以外に治療法のないUnloadingによる筋萎縮に対する新しい栄養学的治療法の概念も提唱する。

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報文
  • 池戸 葵, 石橋 彩, 松宮 さおり, 海崎 彩, 祐伯 敦史, 藤田 聡, 海老 久美子
    70 巻 (2017) 1 号 p. 9-15
    公開日: 2017/02/17
    ジャーナル フリー

    本研究は, 高校生女子長距離選手および短距離選手の骨密度 (BMD) の部位ごとの比較, および各部位のBMDに影響する因子を検討した。高校生女子陸上競技選手37名 (年齢: 16.1±0.8歳, 長距離選手: 16名, 短距離選手: 21名) を対象に, 二重エネルギーX線吸収法 (DXA) を用いたBMDおよび体組成測定, 食事調査, 活動量調査 (生活活動, 走行距離) , 質問紙調査 (月経状態, 疲労骨折歴) を行った。長距離選手と短距離選手を比較すると, 除脂肪量 (FFM) およびBMDは, 短距離選手で有意に高値を示した。重回帰分析の結果, 脊椎を除く各部位のBMDにFFMが, 両腕, 骨盤, 頭を除く全身 (TBLH) BMDに魚介類摂取量が, 骨盤BMDにBMIがそれぞれ有意な変数として認められた。本研究の結果より, 長距離選手と短距離選手のBMDの差にはFFMが大きく影響していること, またBMDに魚介類摂取量が影響する可能性が示唆された。

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資料
  • 田口 千恵, 岸本 良美, 福島 洋一, 才田 恵美, 田中 未央里, 近藤 和雄
    70 巻 (2017) 1 号 p. 17-22
    公開日: 2017/02/17
    ジャーナル フリー

    我々は飲料調査 (1996‐2013) の解析から, 日本人の飲料からのポリフェノール摂取量は夏に少なく, 冬に多いことを報告している。日本人の食事は旬の食材を多用するため季節により内容が異なるが, 食事からのポリフェノール摂取量の季節差についてはわかっていない。本研究では摂取量の季節差が大きいと考えられる生鮮野菜と生鮮果物について, ポリフェノール摂取量ならびに摂取源の月ごとの変動を検討した。家計調査の2015年月報データに掲載された野菜・果物の購入量を摂取重量とし, 各食材のポリフェノール含有量と掛け合わせることでポリフェノール摂取量を算出した。その結果, 生鮮野菜からのポリフェノール摂取量の季節差はほとんどみられず, 全ての月でたまねぎが摂取源の1位であった。生鮮果物からのポリフェノール摂取量は夏に少なく12月が最も多く, その季節差にはみかんやいちごの関与が大きかった。野菜と果物から摂取しているポリフェノール量にはある程度の季節差が存在し, 食事全体においても夏にポリフェノール摂取量が少ないことが推察された。

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