栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
18 巻 , 4 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 岡村 保, 松久 次雄
    1965 年 18 巻 4 号 p. 253-257
    発行日: 1965/11/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    ジルコニウム・エリオクロムシアニンR法およびモール法により, 各種高塩食品のフッ素および食塩含有量をしらべたところ, 味噌, 漬物類で両成分間に有意順相関が成立した。
    また, 28県産味噌のフッ素および食塩含有量を地理的に比較したところ, 昭和35年胃ガン訂正死亡率と,
    1) フッ素含有量との間に食塩含有量の影響をのぞいて男+0.4903 (1%), 女+0.4176 (5%) の有意偏相関関係を認め,
    2) 食塩含有量との間にはフッ素含有量の影響をのぞいて男+0.2491, 女+0.3601でいずれも5%基準では偏相関関係を認めることができなかった。
  • 木原 芳次郎, 川端 晶子
    1965 年 18 巻 4 号 p. 258-262
    発行日: 1965/11/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    1. すぐり, マルメロともにペクチン含量多く酸度も高い。
    2. ペクチンのカルボキシル基のエステル化の度合は, ゲル形成速度を左右するといわれているが, すぐりペクチンは60.6%, マルメロペクチンは82.0%, S. ペクチンは78.8%, R. ペクチンは80.5%, L.M. ペクチンは68.7%であった。エステル化度とゲル形成速度の関係については今後検討したい。また, メトキシル基の含量は, マルメロペクチンは6.6%, すぐりペクチンは5.0%でやや低く, R. ペクチンは5.8%, S. ペクチンは4.8%で, これらはいずれも高メトキシルペクチンと考えられる。低メトキシルペクチンとして市販されているL.M. ペクチンは, 3.5%を示した。
    3. ペクチンのゲル形成にあたって, S. ペクチン (1%) 糖 (65%) を一定にして, 酸濃度を変化させたものについては, 酸濃度0.1%以下ではゼリーを形成せず, 0.2%で最高に達し, 0.4%以上ではゼリー強度が弱められる。
    各種濃度別ペクチンゼリーの性質については, Okada gelometerおよびCurdmeterによって測定した結果, マルメロペクチンは, S. ペクチンに似て, ゼリー強度も大であり, 硬く, 歯切れもよく, 伸長度の大きいゼリーを形成することがわかった。すぐりペクチンは, ゼリー強度もやや弱く, 軟わらかく, 歯切れもわるく, R. ペクチンと, L.M. ペクチンの中間的な性質をもったゼリーを形成することの結果を得た。
  • 安松 克治, 藤田 栄一郎
    1965 年 18 巻 4 号 p. 263-266
    発行日: 1965/11/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    The effect of the temperature on the properties of the gelatin-agar gel at making the mixture of gelatin and agar was investigated.
    The yield value of gelatin-agar gel depended only on the temperature at which gelatin was mixed with agar. Thus after mixing the both components at a certain temperature, the yield value was not affected by any heat treatment below 90°C.
    The component which is influenced by the mixing temperature is not the gelatin but the agar.
  • 安松 克治, 藤田 栄一郎
    1965 年 18 巻 4 号 p. 267-269
    発行日: 1965/11/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    The effect of gelatin-agar ratio on the rheological properties of gel was studied in detail. The yield value of the gel increased with the concentration of gelatin or agar. The melting point of the gel, however, decreased with increasing ratio of gelatin to agar. Elasticity and yield value were measured successfully with a curd-tension meter attached with a recorder.
  • 浦上 智子, 高松 元子, 古橋 申行, 植村 悌二
    1965 年 18 巻 4 号 p. 270-273
    発行日: 1965/11/30
    公開日: 2010/03/26
    ジャーナル フリー
    The two 2-TBA methods, Jacobson and Kirkpatrick's with the use of purified n-propanol and YuSinhuber's without the use of an organic solvent, were compared for effects of irradiation doses on the press juices of both control and irradiated samples; the former method did not show an labsorbance near 530mμ but the latter showed maxima at both 430 and 530mμ. The method of Jordan and Veatch for determination of carbonyl compounds was also examined on the press juice but no sharp maximum was observed. Relations between the off odor induced by irradiation as well as the detection of deterioration on storage and absorbances at 430 and 530mμ, by Yu-Sinhuber's method, were also studied but no definite relation between the absorbances and the off odor and deterioration could be found. The 2-TBA method and alcoholic alkaline titration method were also compared for the detection of deterioration during the storage of the control sample; the latter method appeared to be more reliable at the present time.
  • 北村 真智子, 宮川 久邇子, 高松 元子, 浦上 智子, 田中 裕子, 古橋 申行, 植村 悌二
    1965 年 18 巻 4 号 p. 274-277
    発行日: 1965/11/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    The samples sealed under vacuum in Irax film were irradiated at dose levels of 2, 3, 4 and 4.6×105r and some of these samples heat-treated immediately after irradiation for removal of the off odors detected previously. The 2-TBA tests indicated that a significant decrease in absorbance at 530mμ was observed by the heat-treatment but no difference at 430mμ. Although a slight difference between the irradiated and irradiated, head-treated samples was detected by a panel test, the latter method, however, prolonged their shelf-life; no sign of deterioration up to 184 days compared with 45 days (in the preceeding report) by irradiation alone. Duplicate runs on bacterial counts during a period of 30days showed that the count of the irradiated sample, 4×105r remained around 10102 all through the testing period.
    A relation between dose rates and shelf-life was also discussed.
  • 石黒 弘三, 山司 孝, 加藤 たみ子, 鎌田 安子, 角田 修子
    1965 年 18 巻 4 号 p. 278-281
    発行日: 1965/11/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    1. 宮城県の漁, 山村住民のアミノ酸摂取量を算出した。10種のアミノ酸すべての摂取量が, 漁村において高値を示した。とくに両地区で差異のみられるものに, メチオニン, チロシン, リジンがあった。また, FAOのアミノ酸パターンから見て, 制限アミノ酸に相当するものは, 両地区ともに, トリプトファン, メチオニンであった。
    2. 血清蛋白濃度は男女共漁村が高値であった。
    3. 血清蛋白中のリジン含有率は, 両地区でのリジン摂取量の差にもかかわらず, 年令層別にも, 血清蛋白量別にも安定な値を示した。
  • 山崎 妙子
    1965 年 18 巻 4 号 p. 282-285
    発行日: 1965/11/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    1. 一般に果実類においてはミキサーとジューサーの処理方法の相違によるV.C含量の変化は認められなかった。
    2. 食塩液に浸漬してジューサー処理を行なうとV.Cの酸化を防止することができ, リンゴ, なしいずれも10~15%液に1~5分間浸漬する程度で味覚をそこなわずV.C含量の高いジュースをつくることができる。なお, この場合, ジュースの食塩含量は0.3~0.6%であった。
    3. 食塩液で前処理したジュースでも調製後時間が経てばV.Cは酸化される。最も有効な濃度で前処理をしたジュースでも調製して5分後にV.Cは1/2に減少した。
  • 武 恒子, 大塚 一止
    1965 年 18 巻 4 号 p. 286-289
    発行日: 1965/11/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    たこ (乾物) の呈味性がいかなる成分から構成されているかを酸加水分解した試料について検討した。その結果を要約すると,
    1. 核酸関連物質としてアデニン, アデノシン, イノシン, ヒポキサンチン, 3′および5′-CMP, 5′-AMPが認められたがこれらはたこの旨味を決定する成分ではない。
    2. 有機酸類はコハク酸を主体とするが, 含量は極めて少量で, たこの旨味を決定する成分ではない。
    3. グルタミン酸, グリシン, リジン, バリンなどのアミノ酸類が主としてたこの呈味成分を構成しており, またアミノ酸類の緩衝能が大で呈味性にかなり寄与している。
    終わりに臨み, 種々ご指導を賜わりました, 新潟大学農学部農博・玉利勤治郎教授に深謝いたします。また試料のマダコをご恵与下さいましたキッコーマン醤油関西工場長・山口正一郎氏にお礼を申し上げます。
  • 武 恒子, 大塚 一止
    1965 年 18 巻 4 号 p. 290-294
    発行日: 1965/11/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    3種の乾燥椎茸をそれぞれ熱水抽出した液の呈味成分について検討した。その結果を要約すると,
    1. 核酸関連物質として, アデニン, アデノシン, イノシン, ヒポキサンチン, シチジル酸, アデニル酸, ウリジル酸, グアニル酸が含有されており, グアニル酸が椎茸の旨味の主体成分である。
    2. 有機酸はフマール酸の他2種の未知酸を認めたが, 含量は極めて少量で椎茸の呈味性を決定するものではない。
    3. 少量のグルタミン酸, アスパラギン酸, ヒスチジンが含有され, 椎茸の旨味に多少寄与している。
    4. 核酸類, アミノ酸類の緩衝能が大で椎茸の呈味性に寄与している。
    以上の結果は, 3種類の試料が何れも同じ傾向を示した。
    5. 呈味性を有する未知の物質を分離したが, 検討中である。
  • 五島 孜郎, 関 博麿
    1965 年 18 巻 4 号 p. 295-298
    発行日: 1965/11/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    体重70g前後のWistar系 (♂) ラットについて, Mg欠乏食投与時における乳糖のCaおよびP代謝におよぼす影響をみた。同時に前報の成績との比較によって投与Mg量とCaおよびP代謝の関係を推察した。
    乳糖投与群は対照のブドウ糖投与群に比して早期に死亡したが, 観察期間内では乳糖投与によってCaおよびPの体内利用を高めた。
    CaおよびP代謝におよぼすMg量の影響はMg投与量の増加に伴って, 乳糖投与群, 対照群ともに尿中P排泄の減少, 尿中Ca排泄の増加をみた。
    対照のブドウ糖投与群においてMg欠乏食投与はP平衡の減少をきたした。
    飼料中Mgの欠乏に起因する症候は文献にみられるものとほぼ同じであった。しかし痙攣の発現については, 対照群で観察したが, 乳糖投与群ではみなかった。
    (この報文の要旨は昭和39年度日本栄養・食糧学会例会において報告した)
  • 森 日出男
    1965 年 18 巻 4 号 p. 299-300
    発行日: 1965/11/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    1. 学校給食用脱脂粉乳18点を試料とし液体乳にしたときの比重を測定した。
    2.180ccに溶解するために使用する粉乳量をxg, 比重をDとすると
    D=0.001971x+1.00020± (0.000024x+0.00001) となる。
    3. 乳液の固形物をT (%) としGを1000D-1000とするとT=0.2686G/Dとなる。
  • 土肥 達, 仁木 達
    1965 年 18 巻 4 号 p. 301-303
    発行日: 1965/11/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    人乳を泌乳期別に分け, その蛋白質を, カゼイン, 乳清蛋白質に分割し, チセリウス電気泳動で研究した。カゼインは3成分 (α, β, γ-カゼイン) を確認し, 乳清蛋白質は5成分を確認した。α-カゼインは約2~3%で, 大部分がβ, γ-カゼインで, それぞれ40~60%である。分娩後0~10日の乳清蛋白質にはグロブリン区分を高濃度に確認したが, 他の試料は低い。
  • 田中 かね子, 田中 啓文
    1965 年 18 巻 4 号 p. 304-308
    発行日: 1965/11/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    ソ菜のビタミンC含量におよぼす培地栄養条件, 特にホウ素栄養の影響, 並びに貯蔵による還元型ビタミンCの減少が受ける体内ホウ素濃度の影響についてしらべ, ビタミンCの生成, 酸化について考察を加えた。得られた結果は次の通りである。
    1) ダイコン幼植物体ホウ素濃度乾物当たり22.7ppm~73.8ppm間で, ホウ素濃度の増加するにつれて, 還元型ビタミンC含量も増加した。
    2) ポリエチレン袋に入れて室温 (20℃) に貯蔵した場合のビタミンC減少率はホウ素濃度の増加とともに低下し, 3℃に貯蔵した場合のそれとの差は減少した。
    3) このことから, アスコルビン酸の酵素酸化系にホウ素が何らかの役割をもつものと思われる。
    4) 冷蔵した場合還元型ビタミンC含量の減少は最も少なかったが, 冷凍貯蔵は, 大量の還元型ビタミンCを減少せしめた。
    5) これは冷凍による組織内での氷結が溶解時細胞組織を破壊し, アスコルビン酸の減少を助長したものと思われる。
  • 高井 俊夫, 安藤 格, 木寺 克彦, 井関 郁夫
    1965 年 18 巻 4 号 p. 309-314
    発行日: 1965/11/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    From dietary surveys on malnourished infants aged 12-18 months in various rural regions, the following results were obtained.
    1. Daily nutritional intakes were very small: 250-500 Cal. in total, 33-66 Cal. per kg of body weight and 0.9-2.7g of protein per kg of body weight.
    2. Their diet was lacking particularly in sulfur-containing amino acids, tryptophan or methionine.
  • 松田 晧, 山田 知代子
    1965 年 18 巻 4 号 p. 315-318
    発行日: 1965/11/30
    公開日: 2010/03/26
    ジャーナル フリー
    ゼラチンを用いる食品の製造において, ゼラチンの起泡力は重要な要素の一つである。ゼラチンの起泡力と他の諸性質との間に, どんな関係があるかを著者らは実験した結果, ゼリー強度550以上のゼラチンは起泡力もよいが, 550以下のものについては, たとえばゼリー強度440のゼラチンが起泡力390に対してゼリー強度336のゼラチンが起泡力405であるごとく, 一定の関係はない。灰分含量と起泡力の関係も同様である。これらのことから, 起泡力は他の物理的性質以外の要素, たとえばゼラチン原料組織の履歴, ゼラチン製造過程などに関連しているものと考えられる。
    また, 起泡力がpHにおいては4.7付近, 濃度においては2%~4%にピークをもつことは新しい知見であり興味深い。
    つぎに乳化力においては, 重合燐酸塩との共存において現われ, ゼラチン8に対し重合燐酸塩2の重量混合比率付近において最も強い乳化力を示す事実は, 食品工業における応用も広いと考えられ, 今後詳細な研究を進めたい。
  • 松田 晧, 山田 知代子
    1965 年 18 巻 4 号 p. 319-322
    発行日: 1965/11/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    凍結過程はアイスクリームの製造上, 最も重要な過程である。ミックスの組成が適正でその処理が理想的であっても, 凍結過程のいかんによってはアイスクリームの品質が変わってくる。
    著者らは, ゼラチンおよび関連する2, 3の安定剤について氷結の温度変化をしらべ, オーバーランの良否を試験した。
    氷結状態については, C.M.Cおよび重合燐酸塩よりもゼラチンが明らかによく, さらによかったグリロイド2Pは乳成分の分離を起こした。またエージングを行なったゼラチンは行なわないゼラチンよりも氷結状態においてよい効果を示した。
    オーバーランについては, 明らかにその成分組成が悪く物理的性質のよくないゼラチンは75%を越すことができず, この場合もエージングはオーバーランが早く安定であるという効果を示した。
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