栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
19 巻 , 6 号
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  • 山本 喜男, 遠藤 金次, 門脇 蓉子, 岸田 比出子
    1967 年 19 巻 6 号 p. 385-389
    発行日: 1967/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    コイ筋肉中のIMP分解に関与する酵素について筋肉細胞内分布を調べ, その酵素を精製し, さらに2, 3の性質を調べた結果は, 次のとおりである。
    1) 本酵素活性の大半は, 筋肉細胞内のミクロソームと考えられる特定顆粒中に分布する。
    2) 本酵素を超遠心分離, ブタノール処理, DEAEカラムクロマトグラフによって精製した。その結果416倍 (区分I) 264倍 (区分II) に精製された2種の酵素がえられた。
    3) 精製酵素すなわち区分IおよびIIは, いずれもpH7.5付近に至適pHを有する5′-Nucleotidaseである。
    4) IMPを基質とした場合のpKmは, 区分Iでは4.31区分IIでは4.57であり, 区分IにのみMg++存在下でpH-活性曲線のpH 9付近に変曲点がみられた。これらの点をのぞくと両酵素の性質はかなりよく類似しているものと考えられる。
  • 森元 広幸, 細谷 憲政
    1967 年 19 巻 6 号 p. 390-392
    発行日: 1967/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    私たちの調査は実際に給食された食事の分析を食品分析法をもちいて行なったために多少の誤差はいたしかたなかろう。しかし食品分析表についても1/3は半加工食品か, 調理加工されたものが含まれているので, その誤差を考慮して慎重に栄養計算を行なえば, 実際の栄養摂取量の計算は可能なものと思われる。
    一方食品によっては, 調理, 加工を行なうと, かさの変化ならびに水分の増減などの起こるものがある。これについては食品分析表を使用する場合に注意して行なえば目的は達せられよう。しかしいずれにせよこのような誤差よりも, 調理, 加工, 配膳による損失の方が大きいので, 献立量は基準量よりも少なくとも1割方多めに献立をたてた方が良いのであろう。さらに最も損失の大きいと思われるのは食品購入の段階と思われるので, 食品購入の際は材料により十分の廃棄率を考慮して購入することが肝要と思われる。
  • 土肥 達, 仁木 達
    1967 年 19 巻 6 号 p. 393-396
    発行日: 1967/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    人乳および牛乳蛋白質をカゼインと乳清蛋白質に分割し, それぞれをペプシンで分解し, 分解の程度, 分解物のDowexによる篩分別, TCAによる沈殿窒素化合物量, Sephadex G-50での分画を検討した。その結果人乳蛋白質は牛乳蛋白質よりも分解速度はおそいが, 低級ペプチド, アミノ酸への分解は早いものと推定された
  • 馬嶋 安正, 蔵田 智恵子
    1967 年 19 巻 6 号 p. 397-401
    発行日: 1967/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    白ネズミに種々の脂肪および脂肪酸を摂取し貯蔵脂の脂肪酸組成を分析し次の結果が得られた。
    1) 飽和脂肪酸を摂るとそれが貯蔵脂肪に貯蔵されるが, それと一緒に炭素数の同じ一不飽和脂肪酸も同時に合成され貯蔵される。
    2) 摂取する脂肪および脂肪酸によって貯蔵脂肪の脂肪酸組成は変動するが全飽和脂肪酸と全不飽和脂肪酸の比率は一定で常に1: 2に近い値を示す。
  • 飯塚 廣, 岩室 秀子
    1967 年 19 巻 6 号 p. 402-407
    発行日: 1967/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    1. 沃素殺菌剤の糸状菌, 酵母菌, 放線菌, 細菌に対する殺菌効果を検討するため, 当研究所保存のJIS検定菌, 各種食料品, その他工業製品からの分離株, 合計22株を用いて実験した。
    2. 各供試菌株に対する本薬剤の最低殺菌時間および最低殺菌濃度を明らかにした。
  • 武藤 静子, 中谷 貞子, 門倉 芳枝, 小林 好美子
    1967 年 19 巻 6 号 p. 408-413
    発行日: 1967/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    幼児の熱量必要量算出に重要な基礎代謝値はその測定に幼児期特有の困難性が伴うため, 実測資料がとぼしい。この事実にかんがみ, 測定の比較的容易な安静時代謝値が基礎代謝値の予測を可能にし得るかどうかを検討するため, 同一幼児に基礎代謝と安静時代謝測定を実施し, その間の関係をしらべた。基礎代謝を測定したもの4~5才児21名 (男17, 女4) この中安静時代謝測定に成功したもの10名 (男8, 女2) で次の様な結論を得た。
    1. 基礎代謝量は女児より男児が多く, 男の4才児1時間当たり34.07±2.96Cal, 5才児34.74±1.76Cal, 女の4才児31.85±4.18Calであった。
    2. 身長, 体重, 体表面積を単位とした基礎代謝量はそれぞれ1時間当たり, 0.343Cal, 2.25Cal, 55.15Calで変動係数は体重単位で最も大きく, 身長単位で最も少なかった。
    3. 基礎代謝と身長, 体重, 体表面積および窒素排泄量との関係では, 体重との相関が最も高くr=0.724を示した。
    4. 安静時代謝量は1時間当たり39.75Calで基礎代謝に対し1.19±0.08の比率を示した。
  • 武藤 静子, 中谷 貞子, 門倉 芳枝, 小林 好美子
    1967 年 19 巻 6 号 p. 414-418
    発行日: 1967/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    東京都内1幼稚園に通う中堅家庭の幼児16名 (5才男児9, 女児5, 6才女児2) を対象に安静時代謝を測定し, これを第1報で報告した施設児の安静時代謝測定値と比較し, さらに施設児で見出された安静時代謝対基礎代謝の比率を用いて, 家庭児の基礎代謝を算出した。施設児と家庭児の基礎代謝値を文献値と比較し, さらに基礎代謝予知式より算出された値と実測値とを比較し次のような結果を得た。
    1. 家庭児の安静時代謝は5才男児43.20±5.40Cal/Hr., 女児41.57±2.10Cal/Hr. で女児にややひくい。さらに同性同年令の施設児の安静時代謝と比較すると1.047倍で, これは主として家庭児の体格の大きいことによるものと思われる。
    2. 家庭児の安静時代謝測定値から算出された基礎代謝値は5才男児36.3±4.5Cal/Hr., 女児34.9±18Cal/Hr. で同性同年令の施設児のそれより高い。
    3. 家庭児の基礎代謝値はLambの成績に近く, 施設児のそれは中川の値に近似した。
    4. 中川の予知式により算出された基礎代謝予知値と実測値では家庭児, 施設児共に, それぞれ1例の例外を除いて全部±15%の生理的動揺範囲で一致したが, 幾分予知値の方が実測値を上まわる傾向にあった。
  • 武藤 静子, 中谷 貞子, 小林 好美子, 門倉 芳枝
    1967 年 19 巻 6 号 p. 419-423
    発行日: 1967/03/30
    公開日: 2010/03/26
    ジャーナル フリー
    基礎代謝および安静時代謝の両老, あるいは基礎代謝と安静時代謝のいずれか一方を測定した施設幼児23名と家庭幼児15名の摂取食物を計量記録し, それより食品成分表を用いて摂取熱量を算出し, これと基礎代謝との関係を検討し, 次の結論を得た。
    1. 平均栄養摂取量は全般的に家庭児が施設児を凌駕し, 施設児は大部分が所要量を下回わっており, 家庭児は熱量を除いて, 所要量を上回わっていた。
    2. 摂取熱量は, 総熱量では昭和45年度の目標を全般的に下回わっているが, 体重1kg当たりにすると, 年令, 性, 対象群についての差異は殆んど見られず, 大部分は65~90Calの間に分布していた。
    3. 基礎代謝に対する総摂取熱量の比率は, 施設児では男女とも1.4倍前後にすぎず, 家庭児の男児は1.7倍, 女児は2倍近くを示した。
    4. 総摂取熱量から基礎代謝量を差引いた数値は, 個別的変動が著しく大きく, また施設, 家庭両群間にも大差がある。
    5. さらに特異動的作用を差引いた数値の平均は, 家庭の女児を除いてMacyの成績を下回わり, 特に施設児は1/3前後にすぎない。
    6. 生活々動指数は平均値で家庭児は0.56に近い値を示したが, 施設児は0.21~0.33であった
  • 永田 致治, 安藤 則秀
    1967 年 19 巻 6 号 p. 424-428
    発行日: 1967/03/30
    公開日: 2010/03/26
    ジャーナル フリー
    われわれの考案したポーラログラフ法により, 亜硝酸塩と還元型ascorbateが共存する場合, この両成分を同時にしかも正確に定量しうることが明らかとなった。
    このポーラログラフ法を用い, 亜硝酸塩と還元型as-corbateが共存する純粋な水溶液系において, 保存中ならびに加熱処理の際に, 両成分がどのように変化するかについて調査した。
    その結果, pH 5.0~7.0において0°, 4°および37℃でそれぞれ72時間保存すると, 保存温度が高いほど, またpHが低いほど亜硝酸塩の分解は促進され, さらに75°, 95℃で1時間加熱すると, 加熱温度が高いほど亜硝酸塩の分解の著しいことが確かめられた。また, 亜硝酸塩と同時に定量した還元型ascorbateも, 亜硝酸塩の場合と大体において同じような傾向でその分解の進行することが認められた。
    このポーラログラフ法によって亜硝酸塩を定量する場合通常肉加工の際に使用される各種食品添加物のうち, 食塩および還元型isoascorbateによっては阻害作用を受けないが, 硝酸カリウム, システイン, ニコチン酸アミドおよび各種リン酸塩によっては阻害作用を受ける事実が認められた。一方, このポーラログラフによって同時に還元型ascorbateを定量する場合には, 供試した食品添加物のうち還元型isoascorbateのみによって阻害作用を受けることが認められた。
  • 小柳 達男, 和田 せつ, 古川 令子
    1967 年 19 巻 6 号 p. 429-432
    発行日: 1967/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    日本人の主要V.Eの供給源と考えられる食品についてネズミの繁殖を順調に進行させる作用をめやすにしてV.Eの効果を判定した。
    てんぷら油2種のうち一つ, マヨネーズおよびキャベツはV.Eの効果を認めなかった。しかし, てんぷら油の他の一種コーンサラダ油はわずかながら効果を示した。ダイズおよび玄米のアルコール抽出物はV.E効果があり玄米について化学的に定量してみると高濃度にV.Eが含有されていた。ただし玄米中のV.Eは精白により1/8に著しく減少してしまうことがわかった。
  • 小柳 達男, 晴山 信一, 菊池 亮介, 木村 武
    1967 年 19 巻 6 号 p. 433-435
    発行日: 1967/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    水田および畑作地帯の住民の血中パントテン酸含量を測定した。その結果, 米作地帯の人々の血中パントテン酸含量は畑作地帯の人々のにくらべて低いことを認めた。
    両地帯の人々のパントテン酸摂取量と高血圧の発現率との関係について論じた。
  • 小柳 達男, 石黒 弘三
    1967 年 19 巻 6 号 p. 436-438
    発行日: 1967/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    1) ネズミの飼料中のトリプトファン含量を0.08%および0.1%にすると血清中γグロブリンは低下するがトリプトファンを0.2%に増すとこの低下が防がれた。これはγグロブリンにトリプトファン含量が高いためであると考えられる。
    2) ネズミの発育には0.1%のトリプトファンで十分であるが, γグロブリンの生成には不足である。
    3) メチオニンの不足のときはトリプトファン不足のばあいと異なりγグロブリンは低下しない。
  • 金田 尚志, 徳田 節子, 渋川 尚武
    1967 年 19 巻 6 号 p. 439-442
    発行日: 1967/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    できるだけステロールを除いたダイズ油不ケン化物をシロネズミに与え, 血漿コレステロール低下におよぼす影響を検討したところ, 本不ケン化物それ自体はなんらの効果を示さなかった。
    植物ステロールが血漿コレステロールを減少させる作用があることはよく知られた事実だが, ダイズ油から分離したステロールをネズミに与えた際, 上記ダイズ油不ケン化物を共に与えるとダイズ油ステロールの効果は一層強められた。この作用はおそらく不ケン化物中のトコフェロールによると思われた。
  • 金森 正雄, 市川 郁雄, 植田 多津, 後藤 英弥
    1967 年 19 巻 6 号 p. 443-448
    発行日: 1967/03/30
    公開日: 2010/03/26
    ジャーナル フリー
    鶏肉の白身肉, 赤身肉に無処理, 抗酸化剤処理, 抗酸化剤と醤油処理, 抗酸化剤と醤油とメチルセルローズ処理の4処理をほどこし, 常法にしたがって凍結乾燥製品を製造して, 窒素ガス充填, アルミラミネート包装して37°の悪条件で長期貯蔵した。各試料の中性脂肪の構成および遊離脂肪酸組成の貯蔵中における変化をガスクロマトにより分析, 試料脂質の酸化変質の状態を調べた。各貯蔵試料の変質の程度を恒数値の測定とTBA試験ならびにガスクロマトによる分析結果から追究した。凍結乾燥鶏肉の貯蔵に対する抗酸化剤の効果および醤油添加による相剰効果をみとめ, さらにメチルセルローズによる被覆も貯蔵に好結果を与えることがわかった。種々の実験結果から不飽和脂肪酸の多い鶏肉試料でも, 適当な前処理をして凍結乾燥し, 窒素ガス充填, アルミラミネート包装すれば37°の悪条件下での7カ月貯蔵後でも食品として問題となる変質は少なく良好であることがわかった。さらに醤油の製品におよぼす効果については抗酸化的作用の他に官能に訴える何らかの作用を推定した。
  • 道 喜美代, 松下 紀美子, 江沢 郁子
    1967 年 19 巻 6 号 p. 449-452
    発行日: 1967/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    大豆加工食品である凍とうふおよび, ゆばの血漿コレステロール低下効果が試験された。
    コレステロール1%, ラード10%, 大豆油5%, 総蛋白質20%含有飼料を対照とし, これに凍とうふ (蛋白質50.6%, 脂質30.1%含有) 20%および, ゆば (蛋白質49.6%, 脂質22.3%含有) 20%を添加し, 成熟雄白鼠を飼育すると総血漿コレステロールレベルは凍とうふ添加により対照の88%, ゆば添加により対照の89%に低下することを認めた。また, 凍とうふを30%添加すると総血漿コレステロールレベルは対照の79%に低下し, 脱脂凍とうふ添加では対照の92%, 凍とうふより抽出した脂肪分8.5%添加では対照の73%に低下することが認められ, 凍とうふには顕著な血漿コレステロール低下効果があり, その効果は主として凍とうふの脂質に基づくことが確かめられた。
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