栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
20 巻 , 6 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
  • 槇 光章, 佐藤 幸夫
    1968 年 20 巻 6 号 p. 447-451
    発行日: 1968/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    以上のようにフキおよびゼンマイ莖葉中のヘミセルロースを分別した結果次のことが判明した。
    1. いずれのヘミセルロースも多量のキシロースとグルコースの2種糖類を構成分とする多糖類のグルコキシランと推定した。
    2. ヘミセルロースA, B, Cの中ではヘミセルロースAが収量並びに灰分・全NともヘミセルロースB, Cに比し多かったが, 全糖はヘミセルロースCが多くそれに反し灰分・全Nが最も少なかった。
    3. 各ヘミセルロースについてキシロース・グルコースの構成割合を見るとヘミセルロースC>B>Aの順でキシロースの含有割合が大きく, その結果から構成モル比を算出しそれぞれのヘミセルロースの元素組成を想定した。
  • 槇 光章, 佐藤 幸夫
    1968 年 20 巻 6 号 p. 452-455
    発行日: 1968/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    以上の研究をここに総括して考察すると次のことが指摘された。
    1. ヘミセルロースAの沈澱に対する酸添加時の最も効果的pHは3前後である。
    2. ホロセルロースよりヘミセルロースの抽出溶剤としてのNaOHの濃度については, 一般に濃度の増加と共に抽出量も比例し, 5~10%濃度にて一定の抽出量となる。
    3. ヘミセルロースA>ヘミセルロースB>ヘミセルロースCの順に沈澱し易く, 且つヘミセルロースAはNaOHの低濃度で抽出され易く, その結果分子形が大きく, ヘミセルロースCになるにつれ分子形は小さい。
    4. ホロセルロースの脱リグニンの効果的溶剤としてはブタノール>アセトン>エタノールの順であり, しかも50%濃度が80%濃度に比し効果性は著しく大きい。
    5. ヨモギ葉のヘミセルロースBは多量に含むキシロースとガラクトースを主構成糖類とするが, 硫酸銅溶液を用いてヘミセルロースB1を分離したところ少量であるがフコースの存在を確認した。
  • 槇 光章, 佐藤 幸夫
    1968 年 20 巻 6 号 p. 456-460
    発行日: 1968/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    以上ヨモギ葉より溶解度の差を利用してセルロースを分別し次の結果を得た。
    1. 構成分の検索にてαセルロースはグルコースとキシロース・ガラクトースを構成糖とするヘミセルロースよりなるが, βセルロースとγセルロースはキシロース・ガラクトースのヘミセルロースを主成分となしそれに少量のフラクトースの存在を認め, 且ついずれのセルロースもリグニンの含有を認知した。
    2. αセルロースはリグニンが他に比し多く, 真のセルロース量は約46%であり, βセルロースおよびγセルロースのキシロースとガラクトースの比は3.4: 1で一致した。
    3. 加水分解物にはウロン酸は検出されなかった。アルカリ或いはNaClO2処理による遊離液中には多量のリグニンとそれより遊離割合の少ないヘミセルロースが移行し, リグニンとキシロースの結合物・キシロースのオリゴ糖も検出され, ヘミセルロースの構造およびリグニンとの結合を推定した。
  • 北川 雪恵
    1968 年 20 巻 6 号 p. 461-466
    発行日: 1968/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    12種の野菜・果実汁に紫外線および可視光線を照射, (距離10cm, 2hr) して, そのVCに対する影響を検討して次の事項を認めた。
    野菜・果実汁に対する紫外線の影響は, その食品の酸化酵素などによる酸化作用の影響の多少により異なる。
    (1) いずれの野菜・果実も固体中では総C中還元型Cが大部分をしめているが, これらを搾汁した試料は, 還元型Cが大部分をしめるものと, 搾汁中に酵素酸化を激しく受けて酸化型Cが大部分をしめるものとに大別される。
    (2) 還元型Cが大部分をしめ, 空気中で比較的酸化されにくい汁 (大根, 夏みかん, トマト, 玉葱, さやいんげんの各汁) を暗所放置すると, そのVCは比較的安定しているが, 紫外線照射によっては, 総C, 還元型Cともに減少し特に還元型Cは激減する。これらの食品汁に対する紫外線の影響は, AsA溶液の場合よりも著明である。
    (3) 還元型Cが大部分をしめ, 空気中で比較的酸化されやすい野菜・果実汁, すなわち酸化が漸次進行する食品汁 (キャベツ, ほうれん草) では, これを暗所放置する間に酵素酸化が急速に進行して, 還元型Cの大部分が酸化型Cに変化する。このために紫外線による影響は前 (2) 項の食品汁に比して少ない。すなわち酸化酵素による酸化の方が急速で影響が大きいために, 結果としては紫外線による影響は小さく表われたものと考えられる。特にほうれん草汁は紫外線の影響が少ないが, これは多量に含有される葉緑素が紫外線の透過を防ぎ, VC酸化の抑制に有効に働くことも一因をなしていると考えられる。
    (4) 酸化型Cが大部分をしめる野菜・果実汁すなわち酸化酵素の激しい作用により, 搾汁と同時に瞬間的に酸化が進行してしまう食品汁 (じゃが芋, さつま芋, にんじん, きゅうり, ももの各汁) では, 暗所放置してもそのVCは殆んど変化せず, 紫外線照射によっても殆んど影響を受けない。これは前報のDAsA溶液の場合と同様の傾向である。
    (5) 野菜・果実汁に対する可視光線の影響を検討するに, 還元型Cが大部分をしめ, 空気中で酸化されにくい野菜・果実汁 (大根, 夏みかん, トマト, 玉葱, さやいんげん汁) およびキャベツ汁には明らかにその影響が認められるが, 酸化型Cの多い食品汁およびほうれん草汁には殆んど影響が認められない。
  • 北川 雪恵
    1968 年 20 巻 6 号 p. 467-471
    発行日: 1968/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    11種の野菜・果実につき, 固体の状態すなわち輪切り, せん切りおよび丸のままの状態で, 紫外線を照射 (距離10cm) して, その影響を検討して次の事項を認めた。
    (1) 大根, 夏みかん, トマトおよび玉葱の輪切り (厚さ5mm) に紫外線を2hr照射したもののVC残存率は, 汁の場合程の激減ではないが, 総C, 還元型Cともに暗所放置のものより減少し, 特に還元型Cの減少度が大である。
    (2) じゃが芋, さつま芋およびにんじんの輪切りは暗所放置によっても, また紫外線照射 (2hr) によっても殆んど影響を受けないか, または極くわずかの影響を受けるに過ぎない。
    (3) せん切り大根 (縦横5mm, 長さ50mm) に紫外線を照射 (2hr) した場合は, 輪切りよりもさらに一層総C, 還元型Cの減少がみられ, 特に還元型Cの減少が顕著である。
    (4) 大根, 夏かん, トマトおよび玉葱など厚みのある野菜・果実の皮つき丸のままに紫外線を照射 (16hr) したものは, 何れもその影響が殆んど認められない。
    (5) キャベツ, さやいんげんおよびほうれん草など厚みの少ない野菜に紫外線を照射 (16hr) したものは, 何れも総Cおよび還元型Cのかなりの減少がみられ, 特にキャベツの場合に顕著である。
  • 柳沢 文正, 小笠原 公, 武士俣 邦雄
    1968 年 20 巻 6 号 p. 472-477
    発行日: 1968/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    ゴマ油, 菜種油, 大豆油, 米糠油, べにばな油などの植物油ならびにメゾ酒石酸カルシウム, ビタミンK5, さるのこしかけ抽出液をEhrlich腹水ガン細胞移植ハツカネズミに投与し, 体重曲線, 生存率, 血清および腹水成分, 腹水腫瘍細胞密度について検討した。
    1. ゴマ油, 菜種油, メゾ酒石酸カルシウム, ビタミンK5投与群は斃死期日の延長する傾向があり, これらの物質が血清透析性カルシウムを増加し, 総マグネシウムおよび無機リンを減少することと関連があった。
    2. ゴマ油, メゾ酒石酸カルシウム, ビタミンK5投与群は, 血清ならびに腹水透析性カルシウムが高く, 無機リン, LDHが低値を示し, 腹水腫瘍細胞密度も少数であった。
  • 川村 信一郎, 笠井 忠, 本田 (西岡) 章子
    1968 年 20 巻 6 号 p. 478-481
    発行日: 1968/03/30
    公開日: 2010/03/26
    ジャーナル フリー
    大豆または脱脂大豆を加熱すると全糖量が減少するが, このときアミノカルボニル反応が起ると考えられるので, 脱脂大豆を100°および120°にオートクレーブして糖の変化を見ると同時に有効性リジンを測定し, それが加熱に従い減少することを確かめた。白度も減少し, カッ変が進行したことを明示した。
  • 武藤 静子, 赤沢 典子
    1968 年 20 巻 6 号 p. 482-486
    発行日: 1968/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    幼動物が発育中の一時期においてCa不足に遭遇した場合, 体重や身長, 骨の発育や組成にどのような影響をうけるか, またそのうける影響には, 遭遇時の年令による差異があるのではないか, またCaが補足された場合の回復の仕方にも年令的特異性があるのではないかとの予測のもとに動物実験を行なった。
    離乳直後の鼠を4群にわけ, Ca不足食 (必要量の1/3を含む) を, 第1群には離乳直後から30日間 (初期群), 第2群には離乳後16日目から30日間 (中期群), 第3群には離乳後31日目から30日間 (後期群) 与え, それ以外のときは何れも基本食を与え, 離乳後90日目まで飼育した。第4群は対照とし全期間基本食 (Caの最低必要量を含む) を与えた。体長, 体重, 骨 (1側の大腿骨と脛骨) の長さ, 重量, 灰分量, Ca量, P量を測定し次の結果を得た。
    1. 体長と骨の長さは30日間のCa不足食投与によって何れの群も殆んど影響をうけなかった。
    2. 体重は発育の初期におけるものほど, Ca不足による影響を強くうけ, 後期群には殆んど影響がなかった。Ca補足による体重の回復は中期群が最も劣った。
    3. 乾燥脱脂骨重量はCa不足によって, 初期, 中期, 後期の順で強い影響をうけ, この場合は後期群にもかなりの影響がみられた。Ca補足による骨重量の回復は中期群が最も劣った。
    4. 骨の灰分量に対するCa不足の影響には発育の時期による差異はあまりみられない。初期, 中期, 後期群とも骨重量の場合よりも強い影響をうけた。Ca補足による回復は中期群が最も劣り, 骨重量の場合よりも回復は全体にわるかった。
    5. 骨のCa量は, 今回測定したものの中ではCa不足による影響を最も強くうけ, 発育のどの時期でもほぼ同程度の影響をうけた。Ca補足による回復は, 中期群が最も劣り次が初期群であった。
    6. 骨のP量に対するCa不足および補足の影響は骨の灰分に対する影響とほぼ一致した。
  • 武藤 静子, 赤沢 典子
    1968 年 20 巻 6 号 p. 487-491
    発行日: 1968/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    離乳後の幼鼠に一定期間Ca不足食を与えると, 日令の若いものほど, 体重に対する影響を強くうけ発育後期になると殆んどその影響をうけないが, 骨発育に対する影響は発育の初, 中, 後期の別なく同程度にあらわれた。
    発育の初期あるいは後期にCa不足食をうけた群はその後のCa補足により体重にかなりの, また骨発育にもある程度の回復を示し対照との開きを縮めたが発育中期にCa不足をうけた群はCa補足によっても体重が多少回復したのみで骨発育は回復せずむしろ対照との開きを増した。
  • 馬嶋 安正, 中村 富美恵, 長尾 澄子, 畑 慧子, 工藤 恵美子
    1968 年 20 巻 6 号 p. 492-494
    発行日: 1968/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    白ネズミに種々のコレステロールエステルを2%摂取し3週後血清肝臓コレステロールエステルの脂肪酸を分析し次の結果が得られた。
    1) 血清コレステロールエステル中の脂肪酸は摂取したエステルの脂肪酸がそれぞれ増加した。しかし肝臓の増加は少こしであった。
    2) 肝臓コレステロールエステル中のリノール酸とアラキドン酸 (およびより高度不飽和酸) は血清のそれより減少した。
  • 岩井 和夫, 横溝 久枝
    1968 年 20 巻 6 号 p. 495-499
    発行日: 1968/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    供試米として旭四号 (京都府産), 雄町 (島根県産), およびカルローズ (カリフォルニヤ州産) の3品種の玄米を用い, それぞれ白米部・胚芽部・糠部の各部位に分けそれらの各部位におけるB群ビタミンの分布を乳酸菌を用いる微生物定量法によって検討した。その結果, 各部位におけるビタミンの含量 (濃度) から米穀粒中のB群ビタミンは (i) ビタミンB1, B2, 葉酸のように胚芽部>糠部>白米部の分布を示すもの, (ii) ピリドキサール, ビオチンのように胚芽部≒糠部>白米部の分布を示すもの, および (iii) ニコチン酸・パントテン酸のように糠部>胚芽部>白米部の分布を示すもの, の3つのグループに大別し得られることが見出された。
    また単位玄米中に含まれるB群ビタミンに対する各部位のビタミン含有率を求めた結果, いずれの品種においてもほとんどが糠部に最も多く分布し, B1に関しては糠部に次いで胚芽部に多く, 白米部に存在する量が最も少ないことが認められた。これに対して葉酸では糠部と白米部に分布する量が同程度であった。B2, ピリドキサール, ニコチン酸, パントテン酸およびビオチンではいずれも糠部に最も多く分布し, 胚芽部に存在する量は最も少ないことが認められた。
  • 野田 克彦, 吉田 昭
    1968 年 20 巻 6 号 p. 500-503
    発行日: 1968/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    バランスされたアミノ酸混合物 (5.5%) へさらに必須アミノ酸の一つを欠く9種のアミノ酸混合物を5%添加することにより, それぞれのアミノ酸により起こるインバランスの差異を幼白鼠の成長を目安としてしらべた。
    メチオニン, フェニルアラニン, イソロイシン欠アミノ酸混合物を基礎飼料に添加すると, 基礎飼料群よりも体重増加が悪く, 摂食量も劣っていた。スレオニン, ヒスチジン, バリン, ロイシン欠アミノ酸混合物の添加ではあまり影響はあらわれず, トリプトファン, リジン, アルギニンをそれぞれ欠くアミノ酸混合物の添加によっては成長がコントロール群よりも良くなった。
    肝ヒスチダーゼおよびアラニントランスアミナーゼ活性は不完全なアミノ酸混合物の添加によって一般的に上昇する傾向に見えた。特にヒスチジンを欠くアミノ酸混合物を添加すると両酵素活性は著明に上昇した。
    以上の結果から個々のアミノ酸の種類によって栄養的特異性の存在することがわかり, 酵素活性と成長との関連について考察した。
  • 吉田 昭, 芦田 淳
    1968 年 20 巻 6 号 p. 504-507
    発行日: 1968/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    Concentrated rice protein was prepared from the polished rice powder by the elimination of starch with bacterial amylase. Two groups of trained rats were fed 3g of this “high protein rice”. One and 3 hours after feeding, each group of rats were killed, the gastrointestinal contents were washed out and hydrolyzed with HCl. The remaining amino acids in gastrointestinal tracts were analyzed using an amino acid analyzer, and the amount of absorbed amino acids was calculated. Thirtyseven percent and 74% of injested nitrogen was absorbed 1 and 3 hours after feeding, respectively. Among the essential amino acids, Lys disappeared most rapidly from the gastrointestinal tracts, and Met disappeared most slowly. Thr and His belonged to the intermediate group. Similar experiment was carried out with a diet containing an amino acid mixture simulating rice protein. The absorption of nitrogen from this diet was 37 and 70 percent, 1 hour and 3 hours after feeding, respectively. The rate of absorption of each amino acid in this amino acid mixture was different from that of the previous experiment with rice protein. The rate of Lys, Met and Thr was intermediate, that of Arg and His was rapid. The absorption of Tyr was extremely slow. Relation to the supplemental effect of amino acids to rice protein was discussed.
  • 岡村 保, 松久 次雄, 相木 みち, 丹羽 妙子
    1968 年 20 巻 6 号 p. 508-510
    発行日: 1968/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    日本国内で入手しうる香辛料のフッ素含有量をしらべた。最高値はGinger powder 240.56ppmでCeleryseed, Parsley seedがこれに次ぎ, 最低値はWhitepepperの2.34ppmであった。ほかに生ものとして, しょうがが46.70ppm, 畑わさびが34.41ppmで高フッ素量をしめした。
  • 岡村 保, 松久 次雄, 伊藤 秀雄
    1968 年 20 巻 6 号 p. 511-513
    発行日: 1968/03/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    14社75種のチューインガムの水溶性フッ素量をしらべたところ, 1枚あたり平均150.41μgのフッ素が見出された。測定値は1枚あたり0~925.92μgの範囲にあり試料の36%は0~49μgの範囲にあった。
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