栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
21 巻 , 1 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
  • 伊東 清枝
    1968 年 21 巻 1 号 p. 1-3
    発行日: 1968年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    1. 3種類の味噌の脂肪および味噌煮処理した鯖の脂肪の一般性状および脂肪酸組成について調べた。
    2. 味噌の脂肪は酸価が高い値を示し, 加熱処理によって減少した。
    3. 鯖の脂肪は季節によって, 脂肪酸組成がかなり異なり, 特に冬期は飽和酸が30%以上を占める場合が多かった。
    4. 味噌煮処理によって, 味噌の種類に関係なく, 鯖の脂肪酸の中, 魚臭の原因となるC20およびC22のF5, F6が減少することがわかった。
  • 槇 光章, 佐藤 幸夫
    1968 年 21 巻 1 号 p. 4-8
    発行日: 1968年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    ヨモギ葉よりホロセルロースを経て分離したヘミセルロースと, 銅化合物として直接分離したヘミセルロースを試料に選び, それぞれの化学的性質を比較検討した。
    1. リグニン除去法としては, NaClO2の処理および銅化合物としての分離により多量のリグニンを除去できるけれども, 1% NaOH処理では除去し得る量が少なかった。特にリグニン含有の少ない純度の高いヘミセルロースでは糖がリグニンより多く, 純度の低いものではリグニンの方が糖より余計遊出した。
    2. ヘミセルロースAは2%塩酸により100℃ 90分で, 試料IIは70分で完全分解を示した。
    3. ジアスターゼによってはヘミセルロースは分解しない。
    4. 活性炭ColumnにてNaClO2処理抽出液を試料として分別検出するに, キシロース・ガラクトース・キシロビオース・キシロトリナース・リグニン結合物を認定した。
  • 槇 光章, 佐藤 幸夫
    1968 年 21 巻 1 号 p. 9-12
    発行日: 1968年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    ヨモギ葉より分離したガラクトキシランの完全メチル誘導体を作り, その分解産物であるメチル糖を検索するに2,3,4-トリメチルキシロース, 2,3-ジメチルキシロース, 2,3,6-トリメチルガラクトース, 2,3-ジメチルガラクトースの4スポットのみが検出され, しかも2,3-ジメチルキシロースおよび2,3,4-トリメチルキシロースの総還元力が2,3,6-トリメチルガラクトース, 2,3-ジメチルガラクトースの4倍の作用力を呈示し, それにガラクトキシランの酸分解中間産物の検索にてガラクトキシロトリオース・ガラクトキシロテトラナース・キシロトリオース・キシロビオースが得られ, その結果ガラクトキシラン分子中ではキシロース4分子とガラクトース1分子の割合にて構成されていることを知り, さらに2,3,4,6-テトラメチルガラクトースが検出されない点より見るとガラクトースは末端基として存在しないで枝分れ部にあずかっていることを知り, キシロースが枝分れに関与しないことはモノメチルキシロースが得られないことよりも察せられた。また2,3,6-トリメチルガラクトースが2,3-ジメチルガラクトースの2倍量存在することより, ガラクトース全部が枝分れに関与せずに1/3のガラクトースが関与していることも判明した。以上の諸事象よりヨモギ葉のガラクトキシランの構造を第1図のように想定した。
  • 北川 雪恵, 藤井 義正
    1968 年 21 巻 1 号 p. 13-17
    発行日: 1968年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    AsA溶液, 大根汁およびせん切り大根に, 赤外線を照射した場合のVCの安定度を, 普通の対流による乾燥の場合と比較検討して, VCに及ぼす赤外線の影響について次の事項を認めた。
    (1) 何れの試料についても, 赤外線乾燥の方が, 電気乾燥器による乾燥よりも乾燥速度が非常に速く, 総C, 還元型Cともに残存率が大である。従って生鮮食品の乾燥には, 赤外線乾燥によるのが能率的であり, VCの損失が少ないので効果的である。
    (2) 赤外線は被照射物質の表面に吸収されるのが特性であるため, 被乾燥物質の層は薄いほど乾燥能率がよくVCの損失もはるかに少ない。
  • 森 大蔵, 後藤 郁子, 長田 博光
    1968 年 21 巻 1 号 p. 18-23
    発行日: 1968年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    食品中のカルシウムを迅速にしかも正確に定量する目的で原子吸光分光分析法を検討した結果十分応用できることを認めた。
    (1) 原子吸光分光分析法によるカルシウムの定量について基礎的な検討を行ないその測定条件を定めた。
    (2) 共存元素の影響について調べた結果, 錫, リン, クローム, アルミニウムがかなり吸光度を減少させたがマグネシウム溶液 (マグネシウム6000ppm, ナトリウム200ppm, カリウム1500ppm含まれた液) を添加することによりこれらの影響を除去できたがアルミニウムが50ppm以上存在すると影響が残った。
    (3) 添加回収試験を行なったがほぼ満足な結果を得た。
    (4) 原子吸光分光分析法とEDTA滴定法との定量値の比較試験を行なったがほぼ同値を得た。
    (5) 本法による定量値の再現精度は同一試料液について6回測定した結果リンゴが2.6%, ナシが1.6%であったので十分満足できると考えられる。
    (6) 農産食品中のカルシウム含量は生の野菜類が20~30mg%, 果実類が3~10mg%, 缶詰ではパインナップルが35mg%, 他は3~15mg%であった。水産食品では二枚貝が25~70mg%と多く, 魚類は10~20mg%であった。
  • 太田 欽幸, 上田 誠之助, 塚本 桂子
    1968 年 21 巻 1 号 p. 24-27
    発行日: 1968年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    1) 培地100ml中にフィチンがPとして1.65~3.30mg含まれている場合フィターゼの生産が大であった。
    2) 培地100ml中にフィチンがPとして16.5mg含まれる場合, フィターゼの生産はあまりなく, アミラーゼの生成が大となった。
    3) 培地中に大量の無機燐酸を加えた場合, フィターゼの産生はほとんどないが, アミラーゼは多量に産生された。
    4) フィチンを微量含む培地ではフィターゼの産生は大であるが, フィターゼの産生に比してグリセロ燐酸ホスファターゼの産生は顕著でないことが, 麩麹抽出液との比較から明らかになった。
  • 中村 延生蔵, 山田 幸二
    1968 年 21 巻 1 号 p. 28-31
    発行日: 1968年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    カゼイソ, 白米粉, 小麦粉をそれぞれ単一のたん白源として食餌中のアミノ酸組成 (特にLys, Thr, Met) と肝臓中の脂肪含量との関係について実験を行なった。
    カゼイン, 白米粉, 小麦粉の各群の中最も良い増体量を示したのはLys, Thr, Metの含量が各々0.63~0.66%, 0.53~0.54%, 0.53~0.59%の場合でまた, Lys, Thr, Metの割合が同上の場合は肝臓の脂肪蓄積も比較的低かった。これに反しLysの含量が少し減してLys, Thr, Metの含量が各々0.40%, 0.20~0.23%, 0.53~0.59%の場合は肝臓の脂肪含量は大となる。しかしLys, Thr, Metの含量が0.63~0.66%, 0.53~0.54%, 0.19~0.23%とMetが減少した場合は肝臓脂肪は低下することが認められた。
    従ってMetの含量が多くてもLys, Thrの含量を多くするかまたはMet含量を減少するかすれば肝臓脂肪含量は減少する事実が認められた。
  • 吉村 壽人, 吉岡 利治, 福重 守生
    1968 年 21 巻 1 号 p. 32-42
    発行日: 1968年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    1) 成人男子を被検者として蛋白の至適必要量を求めんとして栄養実験を行なった。 実験に用いた試験食は米と野菜の蛋白質を主体とした0.50~0.55g/kg/日の蛋白摂取量で養価を2600Calとした低蛋白食にアミノ酸を僅かに加えてやっとFAOの必須アミノ酸の安全摂取量を満した食餌を基礎食餌とした。 これにアミノ酸を加えて1g/kgの蛋白-アミノ酸混合を作り, 養価, ビタミンなどを十分に満したものを与えた。 アミノ酸を添加する方法はこれを次の如く幾通りにもかえた。 (I) 上記の基礎食餌, (II) これに非必須アミノ酸を加えて1g/kgとしたもの, 必須アミノ酸量をFAOの安全摂取量の2倍 (III), 3倍 (IV), 4倍強 (V) に加え, 非必須アミノ酸を補って1g/kgにした場合等である。これらの試験食について2-3週間 (実験IIIおよびIVは12日間) にわたり実験し, 血液蛋白 (全循環血中の血色素量および血清蛋白量) の推移および尿中17-KS, 17-OHCSの1日排泄量を検討した。 かくしてこれら血液蛋白量や副腎皮質ホルモンの分泌を, 正常に保持するための必須アミノ酸の至適必要量を求めた。
    2) その結果, 血液蛋白や副腎皮質ホルモンの尿中排泄量を正常に保つための量はFAOの安全摂取量の3倍量 (正確には2倍量と3倍量の間) である 。
    3) 摂取必須アミノ酸レベルが低いと副腎皮質機能が低下する要因は摂取必須アミノ酸レベルによってACTHの分泌乃至は血液中の活性が低下するためと思われる。
  • 田代 豊雄, 中塚 昌子
    1968 年 21 巻 1 号 p. 43-46
    発行日: 1968年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    葉菜類のカロチンの定量にあたって, カロチンの分離にペーパークロトグラフィーを用い, カロチンの抽出, 分離, そのほかの定量操作を不活性ガス気流中で弱光のもとでおこなえば, 信頼度の高い測定値が得られることが分った。
    この方法により, ほうれんそう, つるな, たいさい, レタスのカロチンを定量した。
  • 岩本 喜伴, 宮崎 正則, 国里 進三, 前田 ゆう子, 堀尾 嘉友, 小村 祥子
    1968 年 21 巻 1 号 p. 47-49
    発行日: 1968年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    かん詰原料となる果実, そ菜中の硝酸塩量をm-Xy-lenol法で測定し次のごとき結果が得られた。
    1. 一般的に硝酸塩含量は果実中には少なく, そ菜中に多く含まれている。特にほうれん草, ふき, にんじん, 大根に多く, 葉菜類よりも根菜類に多く含まれていた。
    2. パインアップルでは果実と接している冠芽, 茎に高濃度の硝酸塩が含まれているが果実中には少ない。果実中でも果芯に比較的多く含まれている。
    3. 苺, パッションフルーツ, トマトでは果実と接しているへたまでは高濃度の硝酸塩が検出されたが, 果実中には少ない。
    4. 西瓜, プリンスメロン, スペインメロン等瓜類では表皮の内側で維管束のある外果皮中に最も多く検出されたが中果皮, 内果皮になるほど硝酸塩含量は少ない。
    5. 同一品種でも栽培条件, 収穫時期により硝酸塩含量に個体差が認められ, 同一個体内においても硝酸塩含量の分布は不均一で各部位によって大差があった。
  • 岩本 喜伴, 宮崎 正則, 国里 進三, 前田 ゆう子, 堀尾 嘉友, 小村 祥子
    1968 年 21 巻 1 号 p. 50-54
    発行日: 1968年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    100%果汁であるトマトジュースに天然物中に含まれている硝酸塩, 硝酸カリウムを添加したかん詰を製造し経時的に開かん測定を行ないスズの異常溶出問題を検討した。
    1. スズの溶出は硝酸カリウムを硝酸塩として添加した場合には急速に進行するが天然物中に含まれている硝酸塩添加の場合には若干遅延し徐々に進行する。
    2. 天然物中に含まれている硝酸塩でもオレンジジュースに認められたのと同様にスズの異常溶出の主要原因であり硝酸塩量とスズ溶出量との間には明らかな相関が認められた。
    3. 天然物中含まれている硝酸塩によるスズの異常溶出はpHが低いほど早期に起こりpHが5附近になるとスズの溶出速度は遅延する。 また硝酸塩の減少はスズ溶出量と関係がありpHが低いほど急激に減少しpHが5附近では減少は遅延する。
    4. 各pHごとのスズ溶出量の総和の平均値を求めるとpHが3-5の範囲内ではpHとスズ溶出量との間に明らかな逆の相関が認められた。
    5. 果実, そ菜類かん詰では, 使用水中の硝酸塩量のみならず原料中の硝酸塩含量にも注意が必要でありトマトジュースかん詰の場合にはpack前のジュース中の硝酸性窒素量は3ppmが望ましい。
  • 鈴木 正成, 小柳 達男, 国里 進三
    1968 年 21 巻 1 号 p. 55-59
    発行日: 1968年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    白ネズミに1日600~1600mのランニング運動訓練を95日間負荷し, 臓器, 骨格筋, および脂肪組織に及ぼす影響を検討した。
    1. 運動訓練で体重増加抑制現象がみられたが, 訓練動物の10~20%に, 対照より体重増加が大きく, 運動能力も高いと思われるものがあらわれた。
    2. 臓器の発育は訓練でやや抑えられる傾向がみられたが, 訓練動物のうち体重増加の大きいものでは, 対照より臓器の発育が良好で, 特に副腎の肥大が著しかった。
    3. 脂肪組織のうち運動訓練の影響を最も受けるのは皮下脂肪組織で, 組織重量および脂質含量とも著しく減少した。次いで, 肩甲骨間褐色脂肪組織と腎周囲脂肪組織の減少が大であった。副睾丸脂肪組織はあまり影響を受けず, 腸間膜脂肪組織はほとんど変動がみられなかった。体重増加の大きい訓練動物では, 皮下, 副睾丸, および腸間膜脂肪組織重量は対照動物のそれより著しく重く, 腎周囲脂肪組織は対照とほぼ同じで, 肩甲骨間褐色脂肪組織はやや減少した。皮下組織当たりの脂質量は減少した。
    4. 各脂肪組織の脂肪酸組成に及ぼす運動訓練の影響は認められなかった。
  • 長沢 太郎, 清沢 功, 鈴木 隆
    1968 年 21 巻 1 号 p. 60-63
    発行日: 1968年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    ムチン, ムコ多糖類およびムチン構成糖のアミノ酸活性化酵素 (AAAE) に及ぼす影響について検討し次の結果を得た。
    1. ムチンおよびムコ多糖類 (コンドロイチン硫酸, ヘパリン, ヒアルロン酸) は種々のアミノ酸系においてAAAE活性を増加させた。
    2. ムチン構成糖中ヘキソサミンおよびN-アセチルヘキソサミンは著しくAAAE活性を増加させた。しかしヘキスロン酸は阻害の傾向を示した。
  • 浜田 重遠, 小林 和義
    1968 年 21 巻 1 号 p. 64-66
    発行日: 1968年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    非芳香族化合物であるところのMethane arsonic acidのdisodium塩を飼料に混じてブロイラー雄雛の初生から微量を給与し, その量を順増して8週令まで飼育した。
    1) Methane arsonic acid disodium塩をAs2O5として5ppm添加の飼料を初生雛から与え数週間後に10ppm, 15ppmと順増して8週令まで飼育すると, 雛の発育がよく, その増体量は無添加の対照雛に比して有意的に大であった。
    2) このヒ素剤をAs2O5として10ppm添加して初生雛から与えたところ初期の成長に効果がなかった。
    3) このヒ素剤を添加して飼育した場合, 飼料要求率を改善した。
    4) このヒ素剤を添加して飼育した場合, 増体量の標準偏差が小さく, すなわちブロイラー雛のつぶがそろった。
feedback
Top