栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
22 巻 , 8 号
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  • 千畑 一郎
    1969 年 22 巻 8 号 p. 511-517
    発行日: 1969年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    Enzymatic procedure is one of the advantageous methods for the industrial production of L-amino acids. In this review, the enzymatic resolution of DL-amino acid and other enzymatic methods mainly studied by the author are described. Some of the results of the application of amino acids to foods are also discussed.
  • 斎藤 好枝
    1969 年 22 巻 8 号 p. 518-525
    発行日: 1969年
    公開日: 2010/02/19
    ジャーナル フリー
    昭和32年9月1日より7日までの1週間分の献立により, 普通の調理法によって調理した際の食餌における調理前後のFeを比較した結果, 7日間を通じて調理後相当の減少を示した。ただし, 調理器具にフライパンなどを使った場合はむしろ増加するものがあった。和食では調理後32%の損失があり, 洋食では17%の損失があった。洋食は和食に比して肉や卵, 新鮮な野菜や果物が用いられた献立が多く, また, 朝食にはオートミールを用いる事などが和食よりも損失が少ない原因でなかろうか。和食では赤身の魚や味噌汁などはFeの良い給源になっている 。味噌汁の中に用いる具に左右されることも大きい。鉄の吸収率は平均10%であるとの報告があるので, そのことも考慮に入れ, 献立作成の材料の選択と共に調理法の検討が前報に述べたV. C同様Feについてもいわれる。
  • 斎藤 好枝
    1969 年 22 巻 8 号 p. 526-530
    発行日: 1969年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    前報と同じ献立を用いて調理前後のCa含量を比較した結果, 7日間を通じて調理後かなり減少を示した。 Caは前報のFeに比して損失率は低いが, 摂取量そのものが遙かに下回り, 特に和食においては所要量の54%のみを摂取したことになっている。 洋食はわずかながら上回っている。 このように和食の方が摂取量が少ない上に, 損失率が大であった。 これは洋食は和食に比して, 肉類や牛乳および乳製品を用い, その付合せとして新鮮な野菜や果物を用い, またサラダや食後のデザート, スープの中に上記のごときCaを多く含む食品を用いたためであり, 朝食にはミルク, オートミールを毎日用いるなどのことがCa摂取量の多くなる主原因であると思われる。 和食では味噌汁や大豆製品また, 鱈でんぶ, 小魚やえびの佃煮, 昆布, 若布, 煮干などのごとき和食特有の食品中にCaを多く含有している。 しかし, Caの吸収率は平均30-50%であるとの報告5) -7) があるので, これらのみにたよることなく更に食品の選択と共に調理法の検討がCaにおいても前報のV. CおよびFe同様重要であるといえるであろう。
  • 武藤 静子, 水野 清子
    1969 年 22 巻 8 号 p. 531-537
    発行日: 1969年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    発育期における脂肪適量を求める初段階として, 我国幼児の食餌脂肪のとり方, 嗜好, これに対する母親の態度, 家族の動脈硬化, 肥満症との関係などについて, 全国9地区 (北海道, 東北, 北陸, 東京, 中部, 近畿, 中国, 四国, 九州) における保育所幼児2,500名を対象にして質問紙法, 5日間連続の摂取食餌記録法を用いて実態調査を行ない回収された1,140名 (回収率45.6%) について集計し次の結果を得た。
    (1) 5日の中, 4-5日間毎日, 少なくとも1日1回必ず油脂ないし脂肪性食品を摂取したものは東京に最も多く約80%, 四国に最も少なく約40%, また3日以上これらをとらない日のあったものは, 四国, 九州, 近畿北陸に多く, 20-26%におよんだ。
    (2) 5日間に現われた油脂および脂肪性食品の頻度は5-14回 (1日平均1-3回) の範囲に入るものが各地区とも70%を占め, これ以上のものは東京, 中部, 北海道, 近畿, 中国に比較的多く, これ以下のものは東北 北陸, 四国, 近畿, 九州に比較的多かった。
    (3) 油脂と脂肪性食品とは, 4 : 1ないし3 : 1の割合で献立に現われた。
    (4) 与えられはじめの年令はバターが最も早く, 20-30%のものが (例外, 東京40%, 九州8%) 満1歳までに与えられている。 マーガリン, 植物油, マヨネーズ胡麻等がついで早く用いられている。
    (5) バター, マーガリン, マヨネーズおよびあぶら肉に対しそれぞれ64.6, 45.6および23.4%のものが強い嗜好性を示し, 5人の中4人は年少幼児期に脂肪に対し何らかの強い嗜好を示した。
    (6) 母親の70%前後は年少幼児の強い脂肪欲求に対し量を控えさせ, 30%前後の母親は好きなだけ与える態度をとった。
    (7) パンにつけるバターは65.7%の母親は普通と答えたが, うすくぬるものより厚くぬる母親がはるかに多い。
    (8) 食べると下痢を起こす油脂があるというものが全例中41例 (3.8%) あり, 原因食としてあぶら, 揚げ物ラード, あぶら身, 落花生, 植物油の頻度が比較的高かった。
    (9) 油脂ないし脂肪性食品の出現頻度と対象児の体格, 健康との間に特別の関係がみられなかったが家族の肥満症発生との間にγ=0.697の相関係数が得られた。
  • 武藤 静子, 水野 清子
    1969 年 22 巻 8 号 p. 538-542
    発行日: 1969年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    日常, 脂肪摂取の多いと思われる東京在住の米国の幼児や女生徒も, 脂肪摂取の少ない日本の幼児や女生徒とほぼ同程度の多脂肪食物に対する強い嗜好性を示した。
  • 木村 利三, 岡田 貞子, 西山 真木子, 村田 希久
    1969 年 22 巻 8 号 p. 543-547
    発行日: 1969年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    一種類の必須アミノ酸を欠くアミノ酸混合飼料投与時の代謝変動を検討するために, 本実験ではフェニルアラニン欠, フェニルアラニン・チロシン欠あるいは完全アミノ酸飼料を白ネズミに4日間強制投与し, その間の尿中窒素量, MNA量を求め, 更に第5日第1回目の投与3時間後の肝臓TPase, TKase活性および脂肪量を測定した。また副腎摘出白ネズミにスレオニン欠飼料あるいは完全アミノ酸飼料を投与し, 3時間後の肝臓TPase, TKase活性を測定した。
    その結果, フェニルアラニン欠, あるいはフェニルアラニン・チロシン欠飼料投与白ネズミの尿中窒素量, MNA量および肝臓TPase, TKase活性, 脂肪量のいずれも完全アミノ酸飼料投与白ネズミのそれらより高かった。副腎摘出白ネズミへのスレオニン欠飼料投与時の肝臓TPase活性については正常白ネズミの場合と同じ傾向で, 完全アミノ酸飼料投与時よりも上昇した。しかし肝臓TKase活性については完全アミノ酸飼料投与時とスレオニン欠飼料投与時に差がなく, 本実験のような飼料経口投与実験においてもTPase活性の誘導とTKase活性誘導の機構においてKnoxら3) 4) のしめしたような特異性のあることを明らかにした。
    そしてこの種の条件下での肝臓TPase活性の変動には, 摂取した飼料よりトリプトファンの利用が直接的に反映するのに対し, 肝臓TKase活性の変動は主にアミノ酸の分解代謝を介するホルモンの影響下にあることをしめした。
  • 長田 博光
    1969 年 22 巻 8 号 p. 548-551
    発行日: 1969年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    1. 食品中の銅を迅速に, しかも正確に定量する目的で原子吸光分光分析法を検討した。
    2. 原子吸光分光分析法による銅の定量法について基礎的な検討を行ない, その測定条件を定めた。 即ち波長324.8mμ, 電圧200V, ランプ電流20mA, スリット幅0.2mm, アセチレン圧0.4kg/cmcm2, 1.4l/min., 空気圧1.4kg/cmcm2, 7l/min. とした。
    3. 共存元素の影響について調べた結果クロームおよび錫がかなり銅の吸光度に影響をおよぼしたが, 他の共存元素は殆んど影響しなかった。 またこれらクローム, 錫の影響は測定液中にカルシウム2, 000p. p. m. 添加することによりほぼ完全に抑制することができた。
    4. 回収率, 再現精度とも良く, 満足な結果を得た。 5. 生および缶詰食品中の銅を定量した結果, かき, たこ, いか, さざえ, マシュルーム等に多く含まれていた。
  • 長田 博光
    1969 年 22 巻 8 号 p. 552-556
    発行日: 1969年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    1. 食品中の亜鉛を迅速にしかも正確に定量する目的で原子吸光分光分析法を検討した。
    2. 原子吸光分光分析法による亜鉛の定量について基礎的な検討を行ない, その測定条件を定めた。 すなわち波長213.9mμ, 電圧200V, ランプ電流10mA, スリット幅0.2mm, アセチレン圧0.4kg/cmcm2, 1.5l/min, 空気圧1.4kg/cmcm2, 7l/minとした。
    3. 共存元素の影響について調べた結果ケイ素, スズ, 銅, クローム, マグネシウムおよびカリウムが亜鉛の吸光度に影響をおよぼしたが, これらの影響はいずれも測定液中にカルシウム2500p. p. m. 添加することに抑制できた。
    4. 共存元素の抑制剤としてカルシウムを添加するとノイズが大きくなり測定誤差を生じるが, 測定液中にエチルアルコール20ml添加することにより, このノイズを抑制することができた。
    5. 添加回収試験を行なったがほぼ満足な結果を得た。
    6. 原子吸光分光分析法による再現精度は同一試料液について6回測定した結果変動係数は4.83%であり十分満足な再現性度であった。
    7. 水産生および缶詰食品中の亜鉛の含有量はカキ (50~70mg%) およびカニ (16mg%) に非常に多く含まれている以外, 他の魚介類はほぼ0.5~3mg%の含有量であった。
  • 須賀 信良, 鈴木 隆雄, 佐橋 佳一
    1969 年 22 巻 8 号 p. 557-559
    発行日: 1969年
    公開日: 2010/03/25
    ジャーナル フリー
    1. 脱脂米糠のアルコール抽出物として得られた“粗オリザニン”は水稲種子の発芽に対し高濃度で初期に発芽促進効果がみられ, 生育重増加率も高濃度でみられた。この効果は“粗オリザニン”中にはThiamineが含有されているので, 飯島, 満田らのThiamineが植物の発芽, 生育を促進する既知の効果とβ酸との相乗的なものとも推察される。
    2. “粗オリザニン”を酸分解して得られたβ酸は種子発芽時に与えた場合, 低濃度 (10-8~10-7M) で発芽促進効果および生育重増加率の上昇が認められ, 高濃度 (10-2M) では初期に発芽抑制され, 生育重増加率も著しく抑制された。従ってThiamine効果と異なる生体成分の活性と推察される。
    3. 緑豆胚軸切片に及ぼすオーキシン効果ではβ酸はオーキシン効果が認められなかった。
    4. 以上のことからβ酸は植物種子の発芽初期に与えることにより極めて低濃度で生物活性を現わし, オーキシン効果とも異なるものと推察される発芽促進の結果, 生育重増加が現われたものと考えられる。
  • 田村 真八郎, 石間 紀男, 大沢 文江, 吉川 誠次
    1969 年 22 巻 8 号 p. 560-569
    発行日: 1969年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    世界19カ国の食糧消費パターンについて, 数値群パターン解析法を適用し, 以下の結果を数量的に明らかにした。
    (1) 19カ国のパターンは2つの群に分けられる。第1の群には主として欧米諸国が属し, 第2の群には主としてアジア諸国が含まれる。
    (2) 日本のパターンは第2群に属しタイワン, トルコ, イタリアの順にパターンが似ている。日本のパターンがもっとも似ていない国はウガンダである。
    (3) ここ数年, 日本のパターンは変化しており, 第2群のパターンから離脱しつつあるが, その移動方向は必ずしも欧米諸国のパターンの方向ではない。
    (4) 日本のパターンの変化の要因となっているのは, 主として野菜・果実, 食肉, 卵, 油脂の増加である。
  • 満田 久輝, 久我 睦男, 河合 文雄
    1969 年 22 巻 8 号 p. 570-573
    発行日: 1969年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    各種プラスチックフィルムについて引張強度, 衝撃強度, 破裂強度を測定した。その結果, ナイロン (延伸), ポリエステルおよびポリプロピレン (延伸) が優れていことを認めた。 さらに引張強度や耐ピンホール性の温度特性および曲げ回復率の測定からナイロン (延伸) フィルムが強靱さにおいて最も優れているという結果を得た。 その他の一般的な性能, 例えば耐アルカリ性, 耐有機溶剤性, 耐油性, 耐水性, なども他のプラスチックフィルムに比して良好であることを考え合せ, 穀類の水中貯蔵用包装材料としてはナイロン (延伸) フィルムを基礎素材とするのが適当であると結論した。
  • 満田 久輝, 久我 睦男, 河合 文雄
    1969 年 22 巻 8 号 p. 574-577
    発行日: 1969年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    前報で強靱さと耐水性を確認したナイロン (延伸) フィルムの気体遮断性と湿気遮断性を調べた。その結果, 気体遮断性においてはプラスチックフィルム中では比較的優れているが, 湿気遮断性において劣っていることがわかった。
    しかしながら, ナイロンフィルムを基礎素材とし, ポリ塩化ビニリデン樹脂またはアルミ箔をコーティングあるいは貼り合せたものに, ポリエチレン (低密度) をラミネート加工した積層フィルムでは湿気遮断性も完全確立された。このようにして穀類の水中貯蔵を行なうに必要な先述の諸条件を備えた包装材料を得ることができた。これらの積層フィルムはともに防湿性のみならず多くの点で単一素材よりも優れた性質を示すことが判明した。
    したがってこれらの積層フィルムを以後の実際的な穀類の貯蔵実験に供することにした。
  • 満田 久輝, 久我 睦男, 河合 文雄
    1969 年 22 巻 8 号 p. 578-581
    発行日: 1969年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    The under-water experiment of cereals storage was designed and carried out at well and pond. Practical usefullness of laminates as packing materials has been well recognized in laboratory scale experiments but not evaluated yet in a practical scale. A large-scale experiment for practical use of this new storage method was carried out at Lake Biwa over a rainy season in order to ascertain the usefullness of the packing materials and to investigate the possible changes that might occur in the cereals stored under such a closed system.
    Experimental conditions, place, method, kinds of cereals, packing materials and storage system (open, air, CO2), selected or determined in this paper were found satisfactory for the purpose.
  • 日下 兵爾, 深沢 輝, 松尾 登
    1969 年 22 巻 8 号 p. 582-586
    発行日: 1969年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    以上の結果および考察を要約すると, 日光下および螢光燈光線下において赤色セロハンをそのフィルターとして用いた場合, 緑色のセロハンよりもはるかに過酸化物の生成を抑制する。このことはセロハンの可視部および紫外部の吸収曲線と自然光および螢光灯光線の相対エネルギーとより論ずれば385mμ付近の紫外部と, 可視部においては450~550mμの領域の光が油脂の酸化に及ぼす影響が大きい。
    またこれらのことと加熱変性実験の結果を考慮すれば油脂を含有する食品は, それが酸素透過率の低いポリセロフィルムにより真空包装されて, しかも暗所に保存されるならば夏季のような時期でも数カ月の保存は可能であるが, 明所における保存, 陳列は550mμより短波長の光線を除去することが必要である。
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