栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
26 巻 , 9 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 尊田 民喜, 大村 浩久
    1973 年 26 巻 9 号 p. 531-537
    発行日: 1973/12/29
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    食品の酵素的褐変機構の分光学的解明に資するために, リンゴの褐変果汁のほか天然基質 (加熱抽出液), カテコール, クロロゲン酸またはピロガロールにリンゴの酵素を作用させて褐変させたモデル反応液の吸収スペクトルの検討に引き続いて, これらの褐変液からセファデックスG-200でのゲル濾過により生成色素を分離し, その吸収スペクトルを測定した。褐変果汁, 酵素-天然基質系および酵素-カテコール系からはいずれも2個の着色ピークがしかもほぼ同じ溶出部位に得られた。これに対して酵素-クロロゲン酸系では1個のピークが上記両ピークのほぼ中間の位置に溶出され, また酵素-ピロガロール系では3個の溶出ピークが褐変果汁とほぼ同じ位置およびこれより遅れて認められた。これらの着色ピークはいずれも280mμの吸光度および銅-Folin反応のピークとも一致した。
    しかし各溶出色素の吸収スペクトルは, いずれも互いに異なってそれぞれ特徴あるスペクトルを示し, 褐変液のゲル濾過パターンは類似したものでもその吸収スペクトルは必ずしも一致しなかった。
  • 吉野 芳夫, 今井 芳恵, 島田 洋一, 田中 勝紘, 渡辺 一征, 田村 盈之輔
    1973 年 26 巻 9 号 p. 539-545
    発行日: 1973/12/29
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    飼料たん白レベルの鉄利用率におよぼす影響を検討するため, 鉄含量正常および鉄欠乏の2系列のラット飼育をカゼインをたん白源とした合成飼料によって, たん白量を階段的に制限して実施した。
    飼育期間の体重増加は2系列の実験とも飼料カゼイン含量と平行する傾向にある。飼育終了時のヘモグロビン値は鉄欠乏・カゼイン20%飼育において顕著な低下を来たしたが, その他の実験群はほぼ正常値である。肝臓非ヘミン鉄量は鉄含量正常群ではいずれも正常値であるが, 鉄欠乏群では低値となった。
    59Fe経口負荷48時間後の赤血球および肝臓非ヘミン鉄への59Feの取り込み率を検査すると, 赤血球への取り込み率は飼料カゼイン含量と平行して増加する。しかし5%カゼイン飼育では両実験群とも, 肝臓非ヘミン鉄量にかかわらず, 赤血球への鉄取り込み率は低値である。
    肝臓キサンチンオキシダーゼ活性は飼料カゼイン量と平行して上昇するが, とくに鉄欠乏・カゼイン20%飼育群の酵素活性は顕著に増加した。
  • 小野 忠義, 杉浦 渉, 松岡 憲固, 有本 邦太郎
    1973 年 26 巻 9 号 p. 547-550
    発行日: 1973/12/29
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    1) TLCによるシイタケ中のエルゴステロールの定量法を定め, 吸着剤KieselgelGを用い, 展開剤はベンゼン・アセトン・クロロホルム (10: 1: 1) で回収率は99.4±6.2%で定量条件に適した。
    2) エルゴステロールの比色定量法において呈色条件, 検量線, 呈色後の安定性を検討した結果, 硫酸と酢酸の比が3: 1にしたものを呈色試薬とし, 20分後472mμで測定する条件を得て, 300μgまでが定量範囲であった。
    3) シイタケ中のエルゴステロールの分布は菌褶部が多く, ついで菌柄部, 菌傘部の順で生試料1g当りの含量はそれぞれ633, 524, 433μgであった。
  • 北川 雪恵
    1973 年 26 巻 9 号 p. 551-557
    発行日: 1973/12/29
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    1) 葉菜類を淡色葉菜類 (ハクサイ, キャベツ, ネギ) と緑色葉菜類 (レタス, シュンギク, ニンジン葉, ダイコン葉) とに区別して, 生育時期別, 部位別のV. C量の変化について比較検討した。
    2) 淡色葉菜類では, V.C量は生育につれて少なくなり, とくに結球すると, 食用に適しない外葉部を除いて急速に減じた。 ただし, ネギでは晩秋土寄せ後の生体増量期にふたたび増加する時期が観察された。 緑色葉菜類では, V. C量は生育時期別には極端な変化がなく, 生育後半でも一般にかなり高い水準を持続し, ダイコン葉では生育とともにV. C量の漸増する傾向が見られた。
    3) 部位別では, 両種類とも芯部に近い葉ほどV. C量は多く, 外側に移るに従って減少した。 しかしながら, 淡色葉菜類の結球期では外葉部での増加が目立った。 ネギのV. C量は緑色部>淡緑色部>白色部の順を示し, 緑色部の中でも先端部が最も多かった。
    4) シュンギクでは, その分枝によって生ずる側枝葉部は発生的には若齢であるにもかかわらず, V. C量は最も少なかった。 しかし, 主茎部を摘みとり, 側枝葉部の生長を促すと, この部のV. C. 量が著しく増加した。
feedback
Top