栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
28 巻 , 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 馬路 泰蔵, 芦田 淳
    1975 年 28 巻 3 号 p. 115-123
    発行日: 1975/05/31
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    1) 高炭水化物食と高脂肪食を2日ごと交互にラットに与えた (交互投与) ときの21日間の体重増加量は, おのおのの飼料を続けて与えた場合とほぼ同じであった。
    2) 交互投与時のラットの体重は直線的には増加せず, 1日の体重増加は高炭水化物食第1日が最も著しく, ついで高脂肪食第2日, 高炭水化物食第2日, 高脂肪食第1日の順に体重増加が大きく, 高脂肪食第1日では体重はほとんど増加しなかった。
    3) 交互投与時の体重変化の原因を, 高脂肪食2回目の投与開始後4日間 (飼育開始後第5~8日) の飼料摂取量および体成分の変化から検討した。 その結果, 高脂肪食第1日の体重増加の少ないのは, その日のカロリーおよびたん白質摂取量が最も少ないことによると考えられ, このことは, この日の体たん白質増加量が最も少ないことによって裏付けられた。 反対に, 高炭水化物食第1日ではカロリーおよびたん白質摂取量は, その前後の高脂肪食第2日および高炭水化物食第2日より多くなく, 体水分量の増加が著しいことから, 高炭水化物食第1日の体重増加が著しいのは主として体水分の増加にもとづくものと思われる。
    4) 交互投与時における体脂質量の変化は, 体重増加の少ない高脂肪食第1日および高炭水化物食第2日に増加し, 体重増加の著しい残りの2日では減少した。 したがって, 体脂質量の変化は, 交互投与時における体重変化の原因となっていない。
    5) 交互投与時における体たん白質の増加量は, 高炭水化物食投与時のほうが高脂肪食投与時より多かった。
  • 阿部 重信, 金田 尚志
    1975 年 28 巻 3 号 p. 125-128
    発行日: 1975/05/31
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    数種のベタイン類とタウリン, タウリン誘導体を合成し, 白ネズミを用いて血漿コレステロール低下作用を試験したところ, つぎの結果を得た。
    1. リジンベタイン, オルニチンベタイン, ホマリンおよびトリゴネリンは, 対照にくらべて統計学的有意差は認められないものの, 総および遊離型コレステロールは低い値を示した。
    2. さきに効果を認めたβ-ホモベタインの異性体であるアラニンベタインには, まったく低下作用が認められなかった。
    3. タウリンは低い値を示したが, その誘導体であるN-メチルタウリン, N, N-ジメチルタウリンおよびタウロベタインには効果を認めなかった。
    4. カルニチン, スタキドリン, グルタミン酸ベタイン, フェニルアラニンベタインおよびアミノ酸のアルギニンには, 低下作用のないことを認めた。
  • 前田 英雄, 菅野 道廣
    1975 年 28 巻 3 号 p. 129-135
    発行日: 1975/05/31
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    スレオニンインバランス食による脂肪肝の発現機序が脂質合成の亢進であるかどうかを明らかにするため, 肝臓切片による1-14C-acetateの脂質へのとりこみを, 経時的に観察した。
    1) 飼育1日後の肝臓トリグリセリド量は対照群と差がみられなかったが, 3日以後では著増した。リン脂質量は, 両群の間に差が認められなかった。
    2) 1-14C-acetateの総脂質へのとりこみは, 飼育1~14日間で対照群と差はなかった。しかし, 総脂質中にしめるトリグリセリド画分へのとりこみの割合は, 増加の傾向にあった。
    3) トリグリセリドの比放射能値は, インバランス食1日後では上昇する傾向を示したが, 有意差はなく, 3日および7日後ではまったく差は認められなかった。
    4) 飼育6日後における飽和脂肪酸へのとりこみに対するモノ不飽和脂肪酸へのとりこみの比が, 増加する傾向が認められた。
    以上の結果より, スレオニンインバランス食による脂肪肝発現に対し, 肝臓における脂質合成の亢進が主因となるとは判断されなかった。
  • 前田 英雄, 菅野 道廣
    1975 年 28 巻 3 号 p. 137-143
    発行日: 1975/05/31
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    8%カゼイン食にメチオニン0.3%を添加した飼料 (BM) による脂肪肝発現の原因解明のため, 1-14C-ace-tateをラットに腹腔内注射し, in vivoにおける脂質合成を経時的 (30分, 60分および180分後) に観察した。 結果は, 8%カゼイン食群 (B) および8%カゼイン食+メチオニン0.3%+スレオニン0.36%群 (BMT) と比較した。
    1) 1-14C-acetateの肝臓単位重量あたりおよび全肝臓あたりのトリグリセリドへのとりこみ, ならびに肝臓トリグリセリドの比放射能値の経時的変化から, BM群で脂質合成が亢進していることを示す結果は得られなかった。 注射60~180分後の放射能の減衰率は, BM群で明らかに低下した。
    2) リン脂質への放射能のとりこみに, B群とBM群の間ではほとんど差は認められなかった。
    3) 腎臓脂質へのとりこみも肝臓におけると同様に, BMT群で最も高かったが, B群, BM群の間に差は認められなかった。
    4) 肝臓の各脂質成分へのとりこみの割合を調べたところ, トリグリセリドへのとりこみの割合が180分後のBM群でB群より高い傾向を示した。 血漿脂質の放射能値は, 血漿1ml当りあるいは全血漿当りのいずれでもB群とBM群で差はなかった。 しかし, 180分後のBM群で全肝臓の脂質へのとりこみに対する全血漿の脂質へのとりこみの比は, B群より低値を示した。
    5) 以上の結果から, BM群で認められる脂肪肝発現の要因は, いままで報告されている脂質合成亢進より, むしろ相対的な意味での血漿への脂質の放出の低下によものでるあることが示唆された。
  • 松山 恒明
    1975 年 28 巻 3 号 p. 145-149
    発行日: 1975/05/31
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    The survey of food habits alteration of immigrants to big city comparing with his brother still living in rural area was carried out. Families designated for survey were drawn from K area of Ohgawara-machi, Miyagi prefecture. Each of these families (39 sets) has two brothers; one immigrated into Tokyo or its surrounding area, and the other is still staying their birth place (K area). In February 1974, a survey was carried out by sending a mail-questionnaire sheet to each of brothers. A major portion of the sheet was devoted to questions about foodstuffs: frequencies of the use per week in season and preference of each foods (like, intermediate and dislike). The rate of response was 54.6 percent.
    Frequencies of food use per week were positively correlated by the two groups, urban and rural areas, at the significant correlation coefficient of +0.8912. The rate of agreement in preference of each foodstuff varied from 25% (fish cake) to 90% (Miso soup), and was significantly correlated with the frequency of use per week (r=+0.6520). The general impression obtained by this study is a considerable stability or an unexpectedly less discrepancy on food habits between brothers.
  • 尊田 民喜, 荒巻 輝代, 大村 浩久
    1975 年 28 巻 3 号 p. 151-158
    発行日: 1975/05/31
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    リンゴ酵素・カテコール褐変系にLys, Met, Cys, CySH, Phe, Tyr, Thr, Arg, His, Asp, GluおよびSerを添加し, ポリフェノールオキシダーゼ活性ならびに吸収スペクトルを測定し, 酵素的褐変に及ぼすアミノ酸の影響を検討した。
    ポリフェノールオキシダーゼ活性は, 大部分のアミノ酸により多少抑制されたが, その現象はアミノ酸の種類により2群に大別された。
    反応液の可視吸収スペクトルは, 初期において400nm付近に極大を示すが, アミノ酸添加区ではCySHおよびSerを除き, いずれも470~480nmに極大を示した。 したがって吸光度は500~520nmを中心に増加し, 一方400nm付近を中心に減少した。 しかしこの変動は, 増加度と減少度との比較からアミノ酸の種類により3群に分類された。
    紫外吸収スペクトルも個々のアミノ酸に特異的なものは求められなかったが, 吸光度の変動に及ぼすアミノ酸の影響が3群, カテコール・アミノ酸混液の褐変に伴う吸光度の変動が2群に大別された。
    以上各特性を総括比較することにより, 褐変系に対するアミノ酸の影響を個々に識別する可能性が考えられる。
  • 志村 二三夫, 森内 幸子, 細谷 憲政
    1975 年 28 巻 3 号 p. 159-163
    発行日: 1975/05/31
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    小腸のCa吸収に対するリジンならびにD3の影響を観察した。白ネズミはたん白質をアミノ酸混合物に置き換えたD欠乏飼料を用いて飼育した。
    白ネズミ体重の増加はリジン1.35%・D3投与群が比較的良く, これに続いてリジン1.35%・D欠乏群であり, リジン0.45%投与群の体重増加は比較的悪く, さらにD投与による差異は, ほとんどみられなかった。
    反転腸管を用いる45Ca輸送能は, D欠乏状態ではリジンの含有量による差異はみられなかったが, D3投与による増大効果は, リジン1.35%投与群はリジン0.45%投与群に比して大きかった。十二指腸粘膜のCaBPにも, 同様の傾向が認められた。
    小腸の45Ca吸収に対するリジンの促進効果は, Dを介して発揮されるものと考えられる。
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