栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
29 巻 , 9 号
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  • 西田 妙子, 晴山 信一
    1976 年 29 巻 9 号 p. 485-489
    発行日: 1977/04/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    シロネズミをヨウ素およびコンブ給与量によって5群に分け, 100日間飼育し, ヨウ素の出納試験を行い, ヨウ素過剰給与がヨウ素代謝, 窒素およびミネラル排泄 (P, Ca) に及ぼす影響を調べた。
    本実験条件で, 甲状腺組織および重量に異常は認められなかった。しかし, 飼育期間中, ヨウ素最多給与群に目および鼻孔に出血するネズミが続出し, うち1匹が腸出血で死亡する等, ヨウ素中毒様症状が現われたが, 他の群には異常が認められなかった。また, 甲状腺のヨウ素含量は, ヨウ素多給によって減少した。
    ヨウ素過剰給与の場合も, ヨウ素摂取量と1日全尿中のヨウ素排泄量, および尿1mlあたりのヨウ素と総クレアチニンの比 { (ヨウ素mg/ml) / (総クレアチニンg/ml) } の間に高い正の相関があり, 尿中ヨウ素のクレアチニン比によりヨウ素摂取量の適否判定が可能であることを確認した。ヨウ素多給の限界は, このクレアチニン比で, ヒトでは20以下, シロネズミは1, 000程度と推定した。
  • 神戸 保, 大柴 恵一
    1976 年 29 巻 9 号 p. 491-496
    発行日: 1977/04/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    学校給食アミノ酸パターンのたん白質飼料ヘスレオニンを補足すると, 白ネズミの尿中α-aminoketones (AK) 量は激増し, メチオニンを補足すると尿中AK量は減少した。尿中AKはδ-aminolevulinic acid (ALA) とaminvacetone (AA) とからなることが知られているが, これら両アミノ酸を補足することによりおこる尿中AK量の変動は, ALA量の増減によるのではなく, スレオニンの代謝に関連するのではないかと思われるAAの尿中への排泄が増減するためにおこることがわかった。一方, グリシンはAA生合成の素材となるといわれるが, グリシン補足の場合には尿中AK量の変化は認められなかった。また, スレオニン, メチオニン以外の必須アミノ酸を補足した場合も, 尿中AK量の増減は認められなかった。
  • 礒部 明彦, 木村 修一
    1976 年 29 巻 9 号 p. 497-500
    発行日: 1977/04/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    光過敏症のメカニズムを検討する目的で, 今回はまず血清中酵素活性におよぼす影響を観察したところ, GOT, GPTの著しい上昇がみられたが, ZTT, TTTには変化が認められなかった。これらのことより肝障害というよりは, むしろ心筋傷害の可能性の大きいことが示唆された。
    また, 溶血が著しかったことより, 貧血とともに血清電解質異常などが起き, 循環器障害などを誘起した可能性も考えられる。
    なお, セロトニン量は上昇しており, 起炎性に作用したことは否定できないが, 血管透過性亢進はみられなかったことより, 光過敏症成立のメカニズムに対し起炎性の関与は少ないものと思われる。
  • 礒部 明彦, 加藤 純二, 木村 修一
    1976 年 29 巻 9 号 p. 501-504
    発行日: 1977/04/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    ヘオホーバイドという光過敏症原因物質による光過敏症のメカニズム探究の一端として, 今回は, 短時間で死亡するという事実をもとにして心電図撮影を試みた。
    その結果, 重篤な不整脈による死亡であることが確認され, さらに, 不整脈を惹き起こす原因については, 血清電解質のうちのカリウムの上昇がもっとも大きいと考えられる。すなわち, カリウムアンバランスが1つの要因になっていることは確実であろうと思われる。
    また, 同時に観察された体温下降, 腹水貯留等も光過敏症ラットにおける異常所見として重要と考えられる。
  • 斉藤 浩, 木村 雄吉, 坂本 知紀
    1976 年 29 巻 9 号 p. 505-510
    発行日: 1977/04/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    1. 各種香辛料の石油エーテル可溶区分と不溶区分の抗酸化効果を, POVを指標として, BHAおよびトコフェロールの抗酸化効果と比較検討した。
    2. 石油エーテル可溶区分にのみ抗酸化効果が認められた香辛料は, オレガノ, オールスパイス, シナモン, アニス・シード, セロリ・シード, ブラックペパー, コリアンダー, クミン・シードの8種類であった。オレガノはBHAの0.02%添加に相当する抗酸化効果を示したが, その他の香辛料の抗酸化効果は, トコフェロールの0.1%添加の場合と同程度であり, BHAの0.1%添加に相当するほど強い抗酸化効果を示したものはなかった。
    3. 石油エーテル不溶区分にのみ抗酸化効果がみられたものは, レッドペパー, タラゴン, ベイリーブス, バジル, ポピー・シードの5種類であったが, いずれもトコフェロール0.1%の添加に相当する抗酸化効果であった。
    4. 石油エーテル可溶区分と不溶区分の双方に強い抗酸化効果が認められたものは, ローズマリー, セージ, メース, タイム, マジョラム, クローブ, ジンジャー, ナツメグの8種類の香辛料であり, いずれもBHAの0.02%以上のかなり強い抗酸化効果を示した。これらの香辛料には, トコフェロール以外の抗酸化性物質の存在が予想された。
  • 安本 教傳, 岩見 公和, 吉田 宗弘, 満田 久輝
    1976 年 29 巻 9 号 p. 511-515
    発行日: 1977/04/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    種々の食品のセレン含量を, 比色法また螢光法で測定した。魚, その他の海産物, およびニンニク中に著量のセレンが検出された。しかし, 問題となるほど過剰にセレンを含んだものはなかった。さらに, 将来の食糧源としての微生物菌体, 藻類中のセレン含量を測定したが, 全般に低い値であった。今回の分析結果, ならびに分析値および食糧需給調査資料をもとにして, 日本人が1人あたり1日に摂取するセレン量を求めたところ207.7μgであった。この摂取量はカナダ人, アメリカ人とほぼ等しく, 各国とも同等のセレン栄養の状態にあると推察された。
  • 笠井 忠
    1976 年 29 巻 9 号 p. 517-521
    発行日: 1977/04/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    大豆発芽時の少糖類の変化をPPC, GLCにより定性, 定量的に調べた。また同時に, α-ガラクトシダーゼ活性を測定した。
    発芽によりラフィノースやスタキオースは急速に減少し, 4日目で消失した。ショ糖は3日目までやや増加し, その後減少して7日目でほとんど消失した。グルコースとフルクトースは微量ながら検出され, わずかであるが発芽中に増加した。ガラクトースは, いずれの時期においても全く検出されなかった。
    α-ガラクトシダーゼ活性は発芽前でもある程度みられ, 発芽により急速に増大し3日目で最高となり, その後徐々に減少した。発芽中のこの酵素活性の変化が測定pH 5.2と7.2で異なり, すくなくとも2種類の酵素の存在が考えられた。
  • 西田 妙子, 晴山 信一
    1976 年 29 巻 9 号 p. 523-525
    発行日: 1977/04/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    ヨウ素および食塩摂取量にしたがって, シロネズミを5群に分け, 97日間飼育し, 食塩の多給がヨウ素代謝におよぼす影響を調べた。
    ヨウ素1日1匹あたり2μg以上与えると, 食塩を2.5%給与しても, 体重増加量と甲状腺重量は異常はなかったが, 食塩多給で腎臓肥大の傾向が認められた。
    また, ヨウ素摂取量の少ない群では, 食塩の多給によって, 尿中ヨウ素排泄量およびヨウ素のクレアチニン比と, 甲状腺全ヨウ素含量が減少した。
    血清のコレステロールおよびリン含量は, 本実験条件では, 対照群にくらべて変動がなかった。
  • 西田 妙子, 西田 宏, 晴山 信一
    1976 年 29 巻 9 号 p. 526-528
    発行日: 1977/04/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    It was well known that the presence of iodide had a negative effect on determination of mercury by the flameless atomic absorption photometry. In this case, however, a permissible amount of iodide differed from one another in workers. Then, the effect of iodide on the mercury determination was examined. As a result, up to about 1μg/ml iodide had no effect on the determination of up to about 0.01μg/ml mercury within the relative error ±4%.
    For the determination of mercury in tissues of rat the following method was applied.
    Tissues of rats were digested with perchloric acid-nitric acid mixture at 70-75°C overnight. The solution was diluted to 100ml with water, and then 5ml of sulfuric acid (1: 1) and 10ml of stannous chloride solution (10%) were added. 0.01-1μg of mercury was determined with 98-104% recovery in the presence of up to 100μg of iodide.
  • 石橋 源次, 河野 寿子, 長谷川 忠男
    1976 年 29 巻 9 号 p. 528-532
    発行日: 1977/04/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    種実類としてアーモンド, ブラジルナッツ, クルミ, ピーナッツ, カシューナッツの5種類について, 種実より溶媒抽出した油脂と種実内油脂の状態で, 白ネズミに摂取させた場合のみかけの吸収率について検討した。
    (1) 種実より抽出した油脂の場合のみかけの吸収率は99%で, 種実内油脂を摂取させた場合のみかけの吸収率は98%であった。
    (2) 糞中脂肪組成は, 飽和脂肪酸が80%以上を占め, とくにクルミの場合は低級脂肪酸の割合が他の種実よりも高い値となった。
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