栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
33 巻, 3 号
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
  • 奥田 豊子
    1980 年 33 巻 3 号 p. 117-126
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
  • 堀井 正治
    1980 年 33 巻 3 号 p. 127-136
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
  • 松木 駿, 石澤 晋
    1980 年 33 巻 3 号 p. 137-141
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
  • 臓器・細胞内分布, 可溶化および安定化法
    柘植 治人, 大西 英治, 二村 芳弘, 中野 雄司, 大橋 一二
    1980 年 33 巻 3 号 p. 143-150
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    コリン代謝上の問題点を解明する目的で, 酸化分解系の初発酵素, コリン脱水素酵素 (EC 1. 1. 99. 1) の3ヵ月齢ラットにおける臓器分布, 細胞内顆粒局在性, および, その可溶化と可溶化酵素の安定化法を検討した。
    1) コリン脱水素酵素は肝および腎臓にのみ存在し, ミトコンドリアに結合し, 通常の細胞破砕の条件では容易に漏出しないことを確かめた。また, 両臓器における比活性は同程度であるが, 総活性の80%は肝臓に存在した。
    2) 可溶化の方法として, 超音波処理後, 2% TritonX-100でかくはん抽出する方法を採用し, 可溶化率約50%の結果を得た。
    3) 可溶化酵素はTriton X-100を含まない溶液中で容易に失活する。失活を防止する目的で, 総たん白質量に対し1/15のジチオビスニトロ安息香酸 (DTNB) を添加し, 化学修飾した酵素標品は溶液中で安定で, かつ, 通常の酸素電極法で活性測定できることを明らかにした。
  • 長堀 隆, 茂田井 宏, 奥原 章
    1980 年 33 巻 3 号 p. 151-160
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    1) DMAの亜硝酸によるニトロソ化反応は, 醤油, 味噌, ワイン, 酒, 米酢, たん白分解液を5%または7%添加することにより抑制された。抑制効果は, 醤油, 味噌, たん白分解液の場合がもっとも大きく, ほとんどが60~70%の抑制率を示した。この抑制効果は, GC-MS法で確認された。
    2) 醤油について抑制効果と醸造工程の関係を検討した。熟成が進むにつれて抑制率が大きくなったが, 火入した場合, 加熱時間にかかわらず抑制率は一定であった。
    3) 醤油をDMA-亜硝酸反応に1~4%添加した場合, 添加量に比例して抑制率は大きくなったが, それ以上添加しても抑制率はほぼ一定の値を示した。
    4) 醤油についてN-ニトロソ化反応の抑制機構の検討を行なった。
    i) 醤油のN-ニトロソ化反応抑制の主要因子は, 相関分析の結果, T.N., F.N. 区分にあることが推定された。さらに醤油の塩基性区分の成分, とくにアミノ酸に強い抑制効果のあることが, アミノ酸分析および, イオン交換による中性, 酸性, 塩基性区分の分画, 限外濾過などの実験により確認された。
    ii) 醤油中のアミノ酸によるN-ニトロソ化反応抑制は, 反応時に発生するガスが窒素ガスであることおよび, アミノ酸の減少とオキシ酸の生成が化学量論的に起こることにより, バンスライク反応によるものであることが明らかにされた。
    iii) 亜硝酸に対するアミノ酸の反応速度は, DMAとの反応速度に比べはるかに大きかった。
    iv) 以上の結果, 醤油中のアミノ酸は, DMAより亜硝酸との反応性が強く, そのためアミノ酸と亜硝酸の反応すなわちバンスライク反応が優先的に進行し, N-ニトロソ化反応の主要物質である亜硝酸が減少し, N-ニトロソ化反応が抑制されると結論した。
  • 江崎 秀男, 小野崎 博通
    1980 年 33 巻 3 号 p. 161-167
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    1) 青首宮重大根 (2.5kg) から, その辛味成分であるトランス-4-メチルチオ-3-ブテニルイソチオシアナートをチオウレア誘導体として結晶100mgを単離, 同定した。
    2) チオウレア化合物の呈色試薬であるグロート試薬組成中の各種試薬の濃度を検討し, 原液を水で25倍希釈して改良グロート試薬とした。
    3) 比色定量のための標準物質として市販アリルイソチオシアナートより調製したアリルチオウレアおよび前記トランス-4-メチルチオ-3-ブテニルチオウレアを用いて改良グロート試薬による呈色の条件を検討し, 37℃で45分間インキュベートした後, 600nmにおける吸光度を測定した。これによってトランス-4-メチルチオ-3-ブテニルチオウレアの場合, 20μg/mlから200μg/ml範囲にわたって濃度と吸光度との間に直線関係が認められた。
    4) ここに新しく提案された大根辛味成分イソチオシアナートの定量法は次のとおりである。大根磨砕搾汁液5mlを30℃で30分間放置した後, これにエタノール: アンモニア水混液20mlを加え, 60分後, 50%酢酸1mlを加え, 濾過を行なう。濾液1mlに改良グロート試薬4mlを加え, 37℃で45分間インキュベートした後, 600nmにおける吸光度を測定し, あらかじめ作成した標準曲線よりトランス-4-メチルチオ-3-ブテニルチオウレア量を求め, これからトランス-4-メチルチオ-3-ブテニルイソチオシアナート量に換算する。
    5) 前記定量法により大根の品種, 部位および生長時期と辛味成分量との関係をしらべた. 品種別においては, 同じ秋大根でも品種によって辛味成分量に差がみられた。部位別においては, 根部の先端に近くなるほど辛味成分量の増加が認められた. 生長時期との関係については, 大根中の辛味成分含量は生長とともに減少し, 収穫時期の大根100gより得られた磨砕搾汁液中には12mgのイソチオシアナート量が測定された。
  • 阿部 宏喜, 後藤 砂智子, 青山 昌照
    1980 年 33 巻 3 号 p. 169-176
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    28種の天然食用キノコのエタノール抽出液中の遊離および結合型アミノ酸分布を検討し, 以下の結果を得た。
    1) エタノール抽出液中の全窒素は乾燥試料100g当たり平均2,700mgで, 種による差異がかなり大であった。遊離アミノ酸態窒素は一般にシメジ科, ハラタケ科およびイボタケ科のキノコに多く, 700~1,600mgに及ぶものも認められた。
    2) 遊離アミノ酸の分布については, 一般にキノコ類ではシスチン, メチオニン, チロシン, フェニルアラニン, ヒスチジンおよびアルギニン含量が低く, スレオニン, セリン, グルタミン酸およびアラニン含量が高かった。パターン類似率は0.80~0.99で高い相関が認められたが, キツネタケ, ナラタケ, シイタケおよびホウキタケ2種においては他との類似率が低く, ツクリタケにおいてもやや低い相関を示した。
    3) 結合型アミノ酸含量は一般に低く, 遊離型の20~30%であったが, 種によっては遊離型より多いか, ほぼ同程度の含有量を示すものも認められた。結合型アミノ酸としてはグルタミン酸が最も多く, 次いでアスパラギン酸, アラニンおよびグリシン含量が高かった。
  • 阿部 宏喜, 後藤 砂智子, 青山 昌照
    1980 年 33 巻 3 号 p. 177-184
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    ヒラタケ, ナメコ, マツタケ, ホンシメジおよびエノキタケの子実体を試料とし, 天然種と栽培種間および栽培種間の遊離および結合型アミノ酸分布を検討し, 以下の結果を得た。
    1) ヒラタケ, ナメコの栽培種およびマツタケの場合ともに栽培種間あるいは産地によるアミノ酸量および分布の差異は大ではなかった。
    2) ヒラタケおよびナメコにおいては天然種が栽培種に比して遊離および結合型アミノ酸ともに含有量が低かった。
    3) オガクズ培地で培養したヒラタケにおいては, 子実体の小型のもののほうが遊離アミノ酸量は大であり, また貧栄養の培地では含有量が低下することが知られた。
    4) ナメコにおいては芳香族および塩基性遊離アミノ酸がほとんどの試料において検出されず, 一方結合型としてはいずれも含有され, ナメコにおける特徴と考えられた。
    5) エノキタケおよびホンシメジにおいては天然種と栽培種間に大きな差異は認められなかった。
  • 佐々木 光美, 山田 和彦, 合田 敏尚, 森内 幸子, 細谷 憲政
    1980 年 33 巻 3 号 p. 185-189
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    ストレプトゾトシンを白ネズミに投与して実験的に糖尿病を発症させて, 膜消化酵素活性の日内リズムに及ぼす影響について観察してみた。
    1) 糖尿病群では, 体重の増加が少ないのに対して, 尿糖値は10.6g/dlときわめて高く, 血糖値も470mg/dlと有意に上昇していた。一方, 小腸粘膜の湿性重量は, 糖尿病群においては正常群に比べて増大し, とくに暗時に著しかった。
    2) 正常群のスクラーゼは, 比活性ならびに全活性のいずれの場合も, 昼に低く夜に高い典型的な日内リズムを示した。また変動の幅は遠位に行くに従って小さくなる傾向がみられた。一方, 糖尿病群では, 比活性について観察した場合, 正常群よりも日内リズムの幅は小さくなっていたが, 全活性について観察した場合には, いずれの部位でも典型的な日内リズムが観察された。スクラーゼと複合体を形成しているイソマルターゼはスクラーゼとほぼ同様の傾向を示した。
    3) アルカリホスファターゼは十二指腸ならびに空腸では大きな日内リズムを示したが回腸では位相の違った日内リズムが観察され他の膜消化酵素とは若干異なっていた。
  • 久保田 紀久枝
    1980 年 33 巻 3 号 p. 191-193
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/03/26
    ジャーナル フリー
    1. エタノール抽出物の調製
    1976年2月に捕獲され, 捕獲後-30℃以下でコンタクトフリージングされた後, -25~-40℃で数か月保存されたオキアミ生凍結品をエタノール中で解凍後, ディスパースミキサーで細断し, エタノールを用い, 赤色色素が消失するまで計10回冷蔵庫内で抽出を行なった。抽出ごとにエタノール可溶部を遠心分離して集めた後, 減圧濃縮してエタノールを留去しエタノール抽出物を得た。その収率は15.0%であった。
    2. 不ケン化物の調製
    エタノール抽出物310mgをとり, 15%エタノール性水酸化カリウム溶液15ml中, 油浴温度95~100℃で30分ケン化し, 常法に従い不ケン化物を分離した。収量は20mgであった。また, エタノール抽出物に対しては6.45%であった。
    3. ステロール量の測定
    上記不ケン化物を用い, ジギトニンで沈殿後Zakらの方法に従い, オキアミ中の総ステロール量を定量した。また, 同様にして, エタノール抽出物より遊離型ステロール量を測定した。結果はTable 1に示すごとく, オキアミ湿重量中総ステロール0.31%, 遊離型ステロール0.27%であった。
    4. ステロールの同定
    Table 1の結果から, エステル型ステロールの存在を示唆したので, エタノール抽出物のTLC (ヘキサン-エーテル-酢酸, 70: 30: 1) を行ない, 濃硫酸による呈色反応を検討した結果, 遊離型ステロール以外に, ステロールエステルに相当するRf値0.8に青紫色のスポットが認められ, エステル型ステロールの存在が推定された。
    また, エタノール抽出物2.2gからアセトン可溶物を分離し, フロリジルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン-エーテル) で分画し, 15%エーテルで溶出する遊離型ステロール区分を白色結晶として42mg得た。なお, オキアミ湿重量に対しては0.3%であった。得られた白色結晶は, 上記展開剤でTLCを行ない, Rf値と濃硫酸による発色から大部分がステロールであることを確認後, この結晶をごく少量のピリジンに溶解し, ビストリメチルシリルトリフルオロアセトアミド (BSTFA) でトリメチルシリル (TMS) 化した後, 日立RMU-6MG型装置でガスクロマト-マススペクトル直結法によりステロール組成を分析した。ガスクロマトグラフィー (GLC) の条件はFig. 1に示した。標準物質とのマススペクトル (MS) およびGLCの保持時間 (tR) の一致により, Fig. 1に示すごとく, コレステロール, β-シトステロール, スチグマステロール等7種類のステロールを同定あるいは推定した。
  • 水野 清子, 山田 和彦, 細谷 憲政, 森内 幸子
    1980 年 33 巻 3 号 p. 193-195
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    成熟雄白ネズミ小腸粘膜から可溶化した膜消化酵素標品ならびに精製したスクラーゼ・イソマルターゼ複合体を用いて, グルコシルスクロース (G2F) ならびにマルトシルスクロース (G3F) の水解能を観察した。
    その結果, G2F, G3Fは主にマルターゼの一つであるグルコアミラーゼによってブドウ糖側から水解され, 最終的にスクラーゼ・イソマルターゼ複合体によってブドウ糖と果糖に水解されると推察した。
  • 中川 一郎
    1980 年 33 巻 3 号 p. 196-197
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
feedback
Top