栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
33 巻 , 4 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 東 胤昭
    1980 年 33 巻 4 号 p. 203-218
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
  • 荒井 幸一郎, 室田 一也, 早川 邦彦, 片岡 元行, 光岡 知足
    1980 年 33 巻 4 号 p. 219-223
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    殺菌発酵乳の保健効果を検討するため, 1群90匹の雌マウスを用い, 基礎飼料, 殺菌発酵乳14%添加飼料または全脂粉乳1.6%添加飼料を与え寿命および腸内菌叢の構成におよぼす影響について検討したところ, 次のような結果を得た。
    1. 平均寿命は非投与対照群84.9±18.9週齢, 全乳投与群84.4±17.4週齢, 殺菌発酵乳投与群91.8±20.0週齢であり対照群と殺菌発酵乳投与群との間にはp<0.05で, また全乳群と殺菌発酵乳群間にはp<0.01でそれぞれ有意差が認められ, 殺菌発酵乳投与群がもっとも長寿命であった。
    2. 腸内菌叢についてみると, 各飼料群ともBifido-bacteriumとStaphylococcusの菌数が加齢とともに減少する傾向がみられ, さらに殺菌発酵乳投与群では, 非投与群にくらべBifidobacteriumの菌数は10倍高く, 加齢にともなう減少傾向も他群にくらべゆるやかであった。
  • 後藤 英子, 前川 昭男, 鈴木 隆雄
    1980 年 33 巻 4 号 p. 225-229
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    イソタコ法によるPCAの測定条件を検討し, 成熟段階の異なるトマト生果実およびトマト加工品中のPCAを測定した。
    1. イソタコ法によりPCAはリーディング液に0.02Mヒスチジン, 0.01M塩酸, (pH 5.70), ターミナル液に0.01Mグルタミン酸, (pH 3.40) を用いるシステムにより測定が可能であった。
    2. 缶詰トマトジュース中のPCAの測定ではPCAはPU値0.85に検出され, 添加回収率は96.0%であった。さらに従来のカラムクロマト法や有機酸自動分析法にくらべ短時間に測定できるためトマト中のPCAの測定にイソタコ法が適用できることを認めた。
    3. トマト生果実中のPCA量は成熟段階により変動し完熟果において増加する傾向を示した。さらにトマト加工品中のPCA量はトマト生果実にくらべ高い値を示し, 滴定酸度に対する割合は28%~38%を占めた。
    本研究を遂行するにあたり貴重な資料を提供された東京農業大学厚木農場大森副場長さらにイソタコの試料分取にご協力いただいた島津分析センター八木氏, 児島氏の各氏に付記して衷心より感謝いたします。
  • 石井 孝彦, 山口 迪夫, 亀高 正夫
    1980 年 33 巻 4 号 p. 231-237
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    本実験は成熟ラットを用い, 20%全卵たん白質飼料から5%全卵たん白質飼料に切り替えた場合, またはその逆の場合にみられる2~4日間の体窒素量と臓器・組織窒素量の変化から易動性たん白質の依存量とその存在形態を明らかにした。肝臓, 膵臓, 血液についてはその構成成分の変化も調べた。得られた結果は次のとおりである。
    1) 易動性たん白質は体たん白質の約1.8%であった。
    2) 易動性たん白質に大きく寄与する臓器は肝臓と小腸であった。
    3) 臓器・組織の易動性たん白質保有割合は膵臓, 盲腸, 小腸, 肝臓の順に大きく, 消化器系臓器において著しいことが示された。
    4) 血液のアルブミン, グロブリン, 非たん白態窒素, 血球の各画分および肝臓の核, ミトコンドリア, ライソゾーム, ミクロソーム, 細胞質の各画分における窒素分布に大きな変化はみられなかった。しかし, 膵臓では, 核, チモーゲン, ミトコンドリア, ミクロソーム, 細胞質画分のうち, チモーゲン画分の減少が著しく, この画分が易動性たん白質の特性をより多く備えていることが示された。
    5) 膵臓のたん白分解酵素とアミラーゼの全活性の減少割合は膵臓窒素の減少割合よりも大きく, 易動性たん白質は生体機能の維持に効果をもつ可能性が示された。
  • 石井 孝彦, 山口 迪夫, 亀高 正夫
    1980 年 33 巻 4 号 p. 239-246
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    本実験は成熟ラットを用い易動性たん白質の代謝についてたん白質の代謝プールサイズの観点から動力学的解析を行なった。精製全卵たん白質およびメチオニンを添加した15N-クロレラたん白質で, それぞれ2種類の20%および5%のたん白飼料を調製し, 15N飼料は実験期間の最後にトレーサーとして用いた。動物は20%たん白質飼料を給与した区 (20%区), 20%たん白質飼料のあとに5%たん白質飼料を給与した区 (5%区), 5%たん白質飼料のあとに20%たん白質飼料を再給与した区 (R20%区) の3区に分け, それぞれの15N代謝量を測定して次の結果を得た。
    1) 窒素代謝プールの大きさ (mgN) は, 20%区286, 5%区249, R20%区304であり, これらの値は易動性たん白質の存在量を反映することが認められた。
    2) 高活性たん白プール (mgN) は, 20%区208, 5%区119, R20%区222であり, 5%区で著しい減少がみられ, この区の易動性たん白質の減少とよく対応していた。
    3) 低活性たん白プール (mgN) は, 20%区9,506, 5%区9,579, R20%区9,669であり, 相互に差異はみられなかった。
    4) これらの値から, 高活性たん白プールの大部分と窒素代謝プールの一部分が易動性たん白質を構成していることが明らかにされた。
    5) 15N回収率は5%区では体毛, 皮膚で高かったが, 20%区およびR20%区では膵臓, 小腸のたん白部分で高く, 易動性たん白質の代謝的流れの一部が示された。
  • 福場 博保, 津田 淑江
    1980 年 33 巻 4 号 p. 247-251
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    コハク酸, クエン酸, アスパラギン酸, 乳酸, リンゴ酸, グリコール酸, フマル酸の有機酸を細管式等速電気泳動するための分析条件について検討し, リーディング電解溶液として, 0.01 N-塩酸+β-アラニン (pH 3.0) ターミナル電解溶液として, 0.01 N-L-アスコルビン酸, 定電流100μAでこれら各有機酸が分離することを確かめることができた。
    これら各酸のPUVはコハク酸0.72, クエン酸0.38, アスパラギン酸0.57, 乳酸0.50, リンゴ酸0.37, グリコール酸0.43, フマル酸0.28であった。
    また, コハク酸においては試料濃度4.0μg/μl以下では, y=0.36x-0.13と直線性のよい検量線を得ることができ, 定量性を確認することができた。この条件下で市販のハマグリ, アサリ, シジミ, カキ, アカガイの抽出液を泳動し, コハク酸を定量した本定量値を従来の滴定法による値と比較すると低値であった。これは滴定法では他の有機酸の混在によるものと推定できる。このとき分析に要した時間は約30分であった。
    また試料調製法について検討を行なったが, アルコール抽出物について, 水蒸気蒸留を行ない揮発性物質を除いた後, エーテル抽出を行ない, 定量妨害物質を除いたものを試料液とすることが必要で, アルコール抽出物を, そのまま試料液とするときはPUVをコハク酸と同じくし, コハク酸定量値を高くするような物質の存在を推定することができた。
  • 鈴木 和春, 菅家 祐輔, 五島 孜郎
    1980 年 33 巻 4 号 p. 253-258
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    生体内鉄 (Fe), 銅 (Cu), 亜鉛 (Zn) 含量と金属酵素 (アルカリホスファターゼ (APase), トリプトファンピロラーゼ (TPase)) 活性に及ぼす鉄欠乏の影響を調べるために, 雄, 雌ならびに卵巣摘出雌ラットを用い, 6ヵ月鉄欠乏食で飼育した。その結果は, 飼料摂取, 血中Hb値, 血清, 肝臓, 腎臓, 脾臓, 心臓中のFe含量の低下, 肝中Cu, 脾臓中Zn濃度の上昇が見られた。体重増加には鉄欠乏の影響は見られなかった。
    性差について, 肝臓ではFe, Cu含量, 腎臓ではFe, Cu, Znともに雌のほうが高濃度を示したが, しかし, 脾臓中のZnでは雄のほうが高い濃度を示した。
    TPaseとAPaseの活性は鉄欠乏の影響は見られず, 性差のみが見られた。
    以上のことから鉄欠乏の状態に対し雌のほうが全体として強い抵抗性が存在しているように思われ, このような機構についての見解は今日の時点では不明である。
  • 中島 順一, 吉川 周子
    1980 年 33 巻 4 号 p. 259-267
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    食生活分析における対象相互の類似性の指標化は, 主に類似率による側面から探求されてきた。そこで著者らは距離測度による類似性の指標化と対象の空間布置の再現を試み, その妥当性と資料への適用範囲を検討した。
    1) 対象をn次元空間内の位置ベクトルととらえると, 類似率は位置ベクトルの「方向」のみに関与し, 「長さ」に関する情報を表わしえない。したがってこれら2種の情報を含む距離測度による方法のほうが適切であると考えられた。
    2) 類似率では資料における対象群の異質性・同質性が前提とされたが, 距離は座標の原点の取り方に依存しないのでいずれの場合にも有効であると認められた。
    3) 資料への適用結果から, 国際食糧消費における地域構造ならびにわが国の食物摂取における地域構造の一端を知ることができた。また対象の空間布置を再現して背後に潜む構造を解明する場合, パターン間距離による方法より対象相互の距離とMDSによる方法のほうが適切であると考えられた。
  • 谷 由美子, 青木 みか
    1980 年 33 巻 4 号 p. 269-272
    発行日: 1980/12/10
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    脂質過酸化反応におよぼす食餌性Fe2+の影響をみるために, コーンオイル, コーンオイル0.2% FeCl2, 牛脂および牛脂0.2% FeCl2の4種の飼料によってラットを11週間飼育した結果, コーンオイル群のほうが牛脂群よりわずかに生育がよく, Fe2+投与によって血清トリグリセリドおよび体脂肪は有意に増加し, TBA価は肝, 血清とも増加した。また血清トリグリセリド, 血清コレステロール値は牛脂群のほうがコーンオイル群より有意に高く, 肝TBA価と肝総脂質の関係はr=0.43となり, 肝TBA価は牛脂0.2% FeCl2投与区が最高となった。血清TBA価と体脂肪の間には有意の相関性 (r=0.52) が認められたが, 肝TBA価と血清TBA価の間はr=-0.19, 肝TBA価と肝ビタミンEの関係はr=0.37で有意の相関性は認められなかった。
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