栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
34 巻, 6 号
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  • 中川 昌一, 安田 寿一, 南 勝, 荒島 真一郎, 渡井 幾男, 内野 純一
    1981 年 34 巻 6 号 p. 479-496
    発行日: 1981年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
  • Vernon R. YOUNG
    1981 年 34 巻 6 号 p. 497-506
    発行日: 1981年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
  • Kraisid TONTISIRIN, Aree VALYASEVI
    1981 年 34 巻 6 号 p. 507-511
    発行日: 1981年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
  • 磯村 純一, 湧口 泰昌
    1981 年 34 巻 6 号 p. 513-522
    発行日: 1981年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
  • 松下 雪郎
    1981 年 34 巻 6 号 p. 523-529
    発行日: 1981年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    チオバルビツール酸 (TBA) テストは, 元来食品中の脂質の酸化変敗度の測定に利用されたものであるが, 最近では生体組織中の過酸化脂質の測定に広く利用されるようになってきた。そこで使用されるTBA法には, 種種疑問点が残され, また一般に誤解されている面がある。そこで, 精製ヒドロペルオキシドを用いた反応条件の検討結果より, 呈色物質はマロンアルデヒドにかぎらない, モノヒドロペルオキシドの分解には鉄触媒が必要, またそのとき生ずる呈色物質は最高条件下でも10M%程度にすぎない, 反応に酸素は不要, などの点を明らかにした。それにより, 一応現在考えられる理想的な測定法を提案し, 測定値についての解釈の限界を理解しなければならないことを強調した。
  • 豊川 裕之, 丸井 英二, 小野田 博一, 木村 信子, 吉田 節子, 金子 俊, 山上 雅子, 永山 育子, 赤羽 正之, 西岡 葉子, ...
    1981 年 34 巻 6 号 p. 531-543
    発行日: 1981年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    神奈川県足柄上郡中井町に居住する婦人 (30~69歳) 225名を対象とする食物摂取状況調査を実施し, その食物消費パターン分析を行なった。本調査の特色は世帯単位ではなく個人の食物摂取状況調査を行なったことである。また, 食品群別摂取量ではなく食物消費構造および食物消費パターンに注目して食物選択の特徴を1地区の婦人を対象にして説明したことも特色である。おもな結果は下記のとおりである。
    1) 23食品群分類による摂取量について食物消費構造を示した。それはわが国全体および各地区での結果と類似している。
    2) 食物選択の特徴を因子分析 (主因子法) によって抽出した。第1因子は砂糖・副食品因子であり, 第2因子は対立概念に伝統型食品をおいた近代型食品因子であった。
    3) 第1, 第2因子負荷量を用いて相関図を作製し (食物消費の2次元空間図・食品群), 同図上に23食品群をプロットしてそれらの総合的相互関係を図示した。
    4) 第1, 第2因子得点を個人別に求め, 食物消費の2次元空間図 (個人) の上に225名をプロットした。これによって, 225名の食物消費パターンを個人単位で図示した。
    5) 若年齢階層が最も近代型食物消費パターンであり, 高年齢階層になるほど伝統型食物消費パターンである。
    6) 食物選択の特徴として抽出した因子分析の因子を特性値として活用することによって食物消費パターンと健康状況との関連を追求する可能性を示唆した。
    7) 食品群別摂取量を要素とする食物消費構造および砂糖・副食品因子 (第1因子) に多食因子が介在していることを考察し, 続報における検討を予告した。
    8) 以上の実証的知見に基づいて, 食生活現象を食物選択の面から構造分析的方法で研究することの有用性について考察した。
  • 小菅 充子, 相坂 浩子, 山西 貞
    1981 年 34 巻 6 号 p. 545-549
    発行日: 1981年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    1) かまいり方式をとる中国緑茶の香気の特徴を知るため, 中国高級かまいり茶7種と, 比較のため日本かまいり茶2種の香気成分の分析を行なった。中国緑茶はゲラニオールや2-フェニルエタノール, ペンジルアルコールなど全体的にパラ様の甘い花香をもつ高沸点物質を多く含み, 加えて日本緑茶ではほとんど見られぬフェノール類を含むものが多い。これらは甘く, また漢方薬的な香りがするという官能特性とよく一致する。
    2) 日本かまいり茶は甘い花様の香りのゲラニオールやネロリドールのほかに, 重厚な香りを与えるピラノイド型のリナロールオキサイドを多く含み, またシス-3-ヘキセニルヘキサノエイトや2, 6, 6-トリメチル-2-ハイドロキシシクロヘキサン-1-ナンなど青くさい香りを与える物質の含量も高い。これらのことから官能的にも中国緑茶とはやや異なり, さわやかでややこくのある煎茶様という結果を示すことがうなずける。
    3) 中国および日本茶とも, かまいり製緑茶は蒸熱製緑茶に比べると, さわやかな香りのリナロールが非常に少なく, 一方, 焙焼香気成分の1種であるこうばしい香りのピラジン類を含み, 製法による香気の特徴がはっきりと認められた。
  • 兼松 弘, 丸山 武紀, 岡本 隆久, 新谷 勳
    1981 年 34 巻 6 号 p. 551-554
    発行日: 1981年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    最近の家庭用マーガリンのうちソフト型15種 (高リノール型4, 一般11) およびハード型10種の脂肪分について, GLC法により, C18: 1およびC18: 2のシス, トランス異性体, 酵素法によりc, c-PUFAならびにIR法により総トランス酸をそれぞれ定量し, これらを比較検討した。
    1) ソフトおよびハード型のシス, トランス-C18: 2量は平均1.29および1.45%を示し, 同じく平均8.44および12.72%を示したトランス-C18: 1量と比べ非常に少なかった。またトランス, トランス-C18: 2は25種中15種の試料から検出されなかった。
    2) 酵素法によるc, c-PUFA量は, ソフトおよびハード型平均38.68および20.39%を示し, 同じく36.98および19.22%を示したGLC法によるシス, シス-C18: 2量より全般にやや高い値を示した。したがって酵素法では微量存在するC18: 3による影響が考えられる。
    3) IRによる総トランス酸量は, ソフトおよびハード型平均9.47および15.62%を示し, GLC法によるC18: 1とC18: 2のトランス異性体総量との間に有意差がなく, しかも高い相関を認めた。しかしマーガリンではモノエンと比べ, ジェントランス酸量は非常に少ないことからIR測定値はほとんどモノエントランス酸によるものと思われる。
    4) C18: 1のトランス酸率は全平均25.7%を示し, 諸外国品と比較して国産マーガリンはもっとも低い水準であった。またC18: 2のトランス酸率では高リノールソフト型は一般ソフトおよびハード型より明らかに低く, 平均わずか1.4%であった。
  • 田中 千寿子, 曽根 正江, 野崎 幸久
    1981 年 34 巻 6 号 p. 555-563
    発行日: 1981年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    たん白質としてカゼインと大豆たん白質を用い, コレステロール, コール酸ナトリウム添加食餌が血清リポたん白質および肝臓脂質におよぼす影響をラットで検討した。
    1) スタンダード群の食餌組成をカゼイン20%, 大豆油5%, ビタミン1%, 塩混合4%, 塩化コリン0.2%でコーンスターチで100%とし, これに対してコントロール群として大豆油をラードに変え, コレステロール0.5%, コール酸ナトリウム0.3%を添加すると, 総コVステロールはVLDL, LDLで増加し, HDL2で低下した。
    VLDLではApo Cが, HDL2ではApo E, Apo A-I, Apo Cが, またHDL3ではApo Eがそれぞれ減少した。
    肝臓では総コレステロールとトリグリセライドの蓄積がみられた。
    2) 血清, 肝臓とも総コレステロール濃度は, カゼイン20%群>カゼイン40%群>大豆たん白質20%群>大豆たん白質40%群となり, とくに大豆たん白質群ではトリグリセライドも低値を示した。血清リポたん白質のポリアクリルアミドゲルディスク電気泳動では, カゼイン20%群に対してカゼイン40%群でpreβとβが減少し, α3とα1が増加した。また, 大豆たん白質群ではpreβ, β, α1が減少し, α3とα2が増加した。
    3) カゼイン40%群ではHDL2でApo Cが増加傾向にあった。
    以上, カゼインと大豆たん白質はリポたん白質代謝に異なる影響を与え, 高たん白質と大豆たん白質でコレステロールの低下効果が認められた。
  • 土井 裕司, 井手野 祥次, 伊吹 文男, 金森 正雄
    1981 年 34 巻 6 号 p. 565-569
    発行日: 1981年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    κ-カゼインは, 70mM KClを含む10mMイミダゾール塩酸緩衝液pH 7.1中, 90℃ 10分間β-ラクトグロプリンと加熱することによって複合体を形成することができる。複合体の形成は, 4.6M尿素を含む上記緩衝液を用いてのセファアクリルS-300ゲル濾過とSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって確認された。κ-カゼイン中糖鎖の複合体形成への影響が, 70℃での加熱によって検討された結果, 糖含量大のκ-カゼイン画分ほど, 複合体形成能の大きいことが示された。この知見は, κ-カゼイン糖鎖の機能やロングライフミルクのゲル化機構の解明, さらには, 乳清たん白質の利用に役立つであろう。
  • 小畠 義樹, 岩谷 昌子, 田村 盈之輔
    1981 年 34 巻 6 号 p. 571-577
    発行日: 1981年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    リジン最少必要量におよぼす加齢の影響を調べるために, 1, 3, 6, 12月齢のウィスター系雄ラットを用いて実験した。各月齢ラットは数群に分けリジンレベルを段階的に変化させた飼料を各群に3週間投与した。そのときの体重増加量 (または体重変化量), たん白質摂取量に対する体重増加量の比率, 窒素出納値を指標にして, 各月齢ラットのリジン必要量を求めた。また同時に, 体内リジン酸化速度をL-リジン-14C投与後の呼気14CO2量を測定することにより求め, それを指標にしてリジン必要量を推定するとともに, 他の方法による必要量の値との関係を検討した。
    体重増加量を指標にしたとき, 1, 3, 6, 12月齢ラットの飼料リジン必要量レベルはそれぞれ0.45%, 0.45%, 0.15%, 0.15%になった。たん白質摂取量に対する体重増加量の比率から求めた値もそれらに似ていたが, 1月齢で0.60%となり, やや高い飼料レベルが必要であった。窒素出納値を指標にしたときは体重増加量からの値とやや異なり, 1, 3, 6, 12月齢ラットでリジン必要量レベルはそれぞれ0.60%, 0.30%, 0.30%, 0.075となっていた。
    体内リジン酸化速度を指標にする方法では明確な値が得られやすいが, 他の方法で求めた数値よりやや低い傾向が各月齢ラットについて見られ, 1, 3, 6, 12月齢ラットで飼料リジンレベルがそれぞれ0.425%, 0.332%, 0.137%, 0.107%の値となった。これらの値が必要量とどのように関係するかさらに検討する必要がある。体重100g当たりの1日当たりリジン必要量 (mg) の値は加齢により明らかに減少が見られ, 飼料リジンレベルによって表わす場合より, 各月齢ラット間で大きな差を示していた。どの測定法によっても, 1月齢に対し3月齢では約1/2, 6, 12月齢ラットは1/5~1/10程度になっていた。
  • 田主 澄三, 山本 正子
    1981 年 34 巻 6 号 p. 579-583
    発行日: 1981年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    までに報告した摘果したスダチをガス貯蔵したときにみられる果汁中のAsAの増加が, 個体間のバラツキによるのではないか, さらに果皮中のAsAが果汁へ移行したにすぎないのではないか, という疑問を解消するために貯蔵試験を再度実施した。
    大気中開放, 大気密封, 二酸化炭素密封で貯蔵すると果汁中のAsA濃度は上昇するが, 有意差はない。一方, AsAの絶対量においては, 有意差をもって増加したのは窒素密封貯蔵における30日目から60日目の間であった。同期間において果皮のAsA含量に変化はなく, 果汁のAsA含量の増加が果実での増加をもたらした。このときの「増加」の判定には5%以下の危険率を伴う。したがって, 窒素ガス貯蔵によってAsAの絶対量が増加しており, 分解を上まわる合成がなされたことになる。
    窒素ガス中でのAsA合成の原因を知るためにGalまたはGalUAを加えて貯蔵した。貯蔵は, 果実のホモジネート, 果汁に果皮切片を加えた状態で試みた。これらの結果から次のことが知れた。窒素ガス中でのAsA合成はGalUA添加によって大きくなるがGalにその効果はない。この合成経路は窒素ガス中にスダチを長期間置くことによって開始される。
  • 星 清子, 竹久 文之
    1981 年 34 巻 6 号 p. 583-586
    発行日: 1981年
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    食品中の食餌性繊維の定量法を確立する目的で, Van SoestのDetergent法を用いて試料の乾燥処理法, 試料粒度, およびデンプン含量の高い食品についてのα-アミラーゼによるデンプン分解法の点から検討を加え, 次の結果が得られた。
    1) 乾燥処理法は真空凍結乾燥法を用いるべきであった。
    2) 微粉砕試料はこの測定法には適さなかった。よってウィレー型粉砕機を用いた場合, スクリーン孔0.6~1.0mmスクリーンにて粉砕し, ふるい分けることなく定量に供することが必要であり, ふるい分けによる粒度調製は不適当であった。
    3) デンプン含量の高い試料は結晶α-アミラーゼ (150×104 DUN/mg) 5mg以上, リン酸・ホウ酸Buffer pH 7, 35℃にて1時間以上インキュベートするという酵素処理条件で十分であった。なお, 使用した結晶α-アミラーゼ中にはDF測定値に影響する量のヘミセルラーゼは認められなかった。
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