栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
35 巻 , 5 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 中川 一郎
    1982 年 35 巻 5 号 p. 323-331
    発行日: 1982/10/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
  • 鬼原 彰, 広瀬 典子, 正見 秀子, 成田 博子, 伊藤 和子, 川崎 喜恵子, 大橋 若子, 中村 恵美子, 太田 耕平
    1982 年 35 巻 5 号 p. 333-337
    発行日: 1982/10/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    慢性アルコール摂取の糖代謝に及ぼす影響を肝機能成績と糖負荷時の血糖動態を対比させ, アルコール肝障害と耐糖能異常の関係を追究した。
    1) 本症の約40%に耐糖能低下を認め, かつその変化は肝機能成績の悪化と平行する結果が得られた。
    2) 肝機能障害を血清γ-GTP値を指標に比較すると, γ-GTP上昇に応じて耐糖能が低下する傾向が観察された。
    3) アルコール摂取期間の長いほど肝機能低下例が増加し, 同時に耐糖能異常が増強した。
    4) 加齢については若年群に比べ高齢群で肝機能および耐糖能低下が多く認められた。
    5) 体重との関係ではやせ群においてγ-GTP値の上昇傾向がみられ, 耐糖能低下の増強がうかがわれた。
    以上より本症における糖代謝異常にはアルコールによる肝障害が密接に関与することが推測され, その一部の機序について考察を加えた。
  • 合田 敏尚, 杉山 みち子, 細谷 憲政, 森内 幸子
    1982 年 35 巻 5 号 p. 339-344
    発行日: 1982/10/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    ストレプトゾトシンをラットに投与すると同時に飼料を標準粉末飼料からAcarbose添加飼料 (70mg/kg) に切り換え, あるいはAcarbose添加飼料から標準粉末飼料に切り換えて, 実験的糖尿病の発症ならびに病態におよぼすAcarbose摂取の影響を観察した。
    1) ストレプトゾトシン投与以前のAcarboseの摂取は糖尿病の発症を抑制した。
    2) ストレプトゾトシン投与以後のAcarboseの摂取は糖尿病の病態を緩和させた。
    3) 小腸粘膜二糖類水解酵素の活性は, 断頭時にAcarboseを摂取していた場合には低下していた。
    それゆえ, Acarboseの摂取は, ストレプトゾトシン投与以前の場合には糖尿病の発症を抑制し, また, 投与以後の場合には, 小腸粘膜の二糖類水解酵素の活性を低下させて糖尿病の病態を緩和するものと考えられる。
  • 梶本 五郎, 芝原 章, 山庄司 志朗
    1982 年 35 巻 5 号 p. 345-350
    発行日: 1982/10/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    大豆の成熟度と種子の大きさ, 脂質量, 脂質中のToc, 脂肪酸およびステロール組成の変化を調べ, あわせ, 成熟過程にある各大豆種子の栄養価を脂質の面から考察した。
    1) 種子の大きさ, 重量は成熟に伴い増加し, 開花後, 50日目を最高に以後減少した。
    2) 種子の成熟に伴い脂質量は漸次増加するが, 75日目の完熟種子の脂質量が16.7%に比べ, 通常, 枝豆として食している25~50日目の期間内では, 2.0~5.0%の脂質量であった。 総脂質中の不ケン化物の占める割合は未熟種子ほど高く, 25日目で1.0%, 75日目では0.5%であった。
    3) 種子の成熟度と総脂質およびTG中の脂肪酸組成の変化は, 成熟に伴い16: 0の割合が減少し, 逆に18: 2の割合が増加し, 75日目で57.0%が18: 2で占められていた。 したがって, 完熟種子脂質は18: 2の割合が多く, 未熟種子脂質, いわゆる枝豆してと食しているときは18: 2の占める割合が少ない。
    4) 種子脂質中の全Toc (α-, β-, γ-およびδ-Tocの合算したもの) 量は, 25日目で1,218μg/g脂質で, それが成熟に伴い漸次増加し, 75日目で1,682μg/g脂質になった。 各Tocでは25日目以後, α-, β-およびδ-Tocの割合が著増した。 一方, γ-Toc量比は, 成熟全期を通じほぼ一定であった。
    大豆の成熟度と種子脂質中のα-Toc (mg) /ポリエン酸 (g) 量比は, 種子の成熟に伴い比は大きくなり, 最大は50日目の0.34で, 75日目では比は0.19になった。 α-Toc (mg) /ポリエン酸 (g) の比が大きいほど脂質栄養面でよいとすれば, 45~50日目のいわゆる枝豆として食している大豆中の脂質が最もよいことになる。
    5) 25日目の未熟種子脂質中のステロール量は677.0mg/100g脂質であったが, 種子の成熟に伴いその割合は減少し, 75日目の完熟種子脂質で321.0mg/100g脂質であった。
    種子脂質中のステロール組成の変化は, 種子の成熟に伴いカンペおよびスチグマステロールの割合が増加し, 逆にβ-シトステロールは25日目で66.1%であったものが, 75日目で46.2%にまで減少した。
  • 森内 幸子, 文屋 康子, 遠藤 彰子, 鎌井 絹代, 吉沢 節子, 合田 敏尚, 細谷 憲政
    1982 年 35 巻 5 号 p. 351-355
    発行日: 1982/10/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    Acarbose摂取および摂取中止後の小腸二糖類水解酵素の変化について雄ラットを用いて観察を行なった。
    1) 対照群 (I群), Acarbose群 (II群) およびAcarbose投与中止群 (III群) の3群間において, 体重はII, III群がI群に比較して有意に減少していた。さらに, 尿量はII群がI群に比較して減少する傾向が観察され, またII群とIII群との間で有意差があり, Acarbose摂取中止により尿量はI群のレベルにまで戻ることが観察された。摂食量, 飲水量, ならびに糞量はII群において対照群に比較して有意に増加していた。糞中の水分の割合は, II群においてI群の約3倍量に増加していた。一方, 皿群では, 飲水量, 糞量はI群と同レベルに戻ることが観察された。
    2) 結腸および盲腸の重量はAcarbose摂取により有意に増加した。しかし, この影響はAcarbose摂取を中止するともとに戻り, 可逆的であった。
    3) Acarbose摂取により, マルターゼ活性は対照群に比較して有意な低下が観察された。
    4) Acarboseによるマルターゼ活性の阻害形式は, in vitroにおいて拮抗形であり, K1値は8.56×10-7Mであった。また, in vivoの場合は対照群と比較し, Vmax値のみ低下し, Km値は変化しなかった。
  • 屋代 正範, 木村 修一
    1982 年 35 巻 5 号 p. 357-362
    発行日: 1982/10/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    約500日にわたる長期間の4%, 6%および20%たん白質食の摂取および自由運動がマウスの成長, 血清総コレステロール, 血清GPT活性, 脂肪組織重量および生存数に及ぼす影響について検討を行なった。また, 各食餌たん白レベル条件下の動物における運動量の推移についても観察を行なった。
    体重増加量は, 運動群および非運動群ともに, 食餌たん白レベルが高くなるほど大きく, 20%, 6%, 4%たん白群の順であった。自由運動量に関しては, 各食餌たん白レベルで特徴的な動きを示し, その運動量が減少し始める時期はたん白レベルが低いほど早かった。血清総コレステロールに関しては, 食餌たん白レベルが低いほど高値を示し, いずれの食餌群でも運動群のほうが非運動群よりも低かった。血清GPT活性については, 食餌たん白レベルおよび自由運動による影響は認められなかった。副睾丸脂肪組織重量については, いずれの食餌群でも運動群のほうが非運動群よりも顕著におさえられていた。6%たん白群と20%たん白群の運動群および非運動群の生存率は4%たん白群のものよりも高かった。
  • 新崎 輝子, 美野 典子
    1982 年 35 巻 5 号 p. 363-366
    発行日: 1982/10/10
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    1) 本実験に使用したサトウキビ (N: Co) の搾汁中の遊離アミノ酸は1年, 2年生育いずれも0.5%以下で, 量的には多くないが, 総窒素量の半ばを占める。
    2) 搾汁中には16種の通常アミノ酸が存在するが, そのうち7種, アスパラギン酸, グルタミン酸とそれらのアミド, および, アラニン, セリン, バリンがずばぬけて多く存在した。
    3) 搾汁中にはアスパラギンとグルタミンのアミド量が非常に多く, とくに若い時期に多い。1年ものではアスパラギンが圧倒的に多く, 遊離アミノ酸の約1/3を占めた。また2年ものに比べ, アスパラギンは3.1倍, グルタミンは2.3倍であった。
    4) アスパラギン酸+アスパラギン, グルタミン酸+グルタミン量は, 1, 2年の生育時期による差違はみられなかった。これら4種の合計量は, 全アミノ酸の約60%を占める。
    5) 酸加水分解によって若干のアミノ酸の増量が見られることから, 搾汁中に結合アミノ酸が存在するものと考えられる。
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