知能と情報
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15 巻, 1 号
選択された号の論文の29件中1~29を表示しています
目次
巻頭言
挨拶
フェロー
講演
特集
解説
特集論文
総説論文
  • 鬼沢 武久
    原稿種別: 本文
    2003 年 15 巻 1 号 p. 42-60
    発行日: 2003/02/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    本論文ではまず、システムの信頼性解析でとられている確率論的手法をファジィ理論的な観点から眺めたときに考えられる問題点について述べる。つまり確率論的手法は、それ以前にとられていた決定論的手法で解析者の主観が入り込むという問題に対処するために取り入れられるようになった手法であるが、それでもやはり、解析者の主観が入り込んでいる。次に、システムの信頼性解析へのファジィ理論の応用としていくつかの研究例を紹介する。本論文では特に、システムの状態のファジィ化、確率のファジィ化、言葉を用いたシステムの信頼性解析におけるファジィ理論の応用、信頼性に影響を与える要因と信頼性との関係のファジィ測度、ファジィ積分を用いたモデル化の観点から述べる。
原著論文
  • 田中 健次
    原稿種別: 本文
    2003 年 15 巻 1 号 p. 61-72
    発行日: 2003/02/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    最近の社会的な事故を調べてみると、グレイゾーンで発生する事故が多いことに気づく。本論では、このグレイゾーンを把握しリスク低下のための対応方法を提案することが、リスク工学の主たる課題であるという観点に立つ。初めにグレイゾーンを考慮した安全保証型と危険回避型のシステム設計の分類の重要性を説き、グレイゾーンを減少させリスクを低下させるための学習メカニズムを提案する。特に危険回避型では2つの学習によってグレイゾーンの縮小化が可能となることを示す。後半では、グレイゾーンに不可避部分があることから、むしろそれを積極的に利用してリスクを低下させる方法として、規則の記述方法への活用と、数理的なモデルに基づく高信頼性モニタリングの設計方法について述べる。
ショートノート
報告
書評
用語解説
学生部会ΔNGLE
博士論文紹介
  • 岩崎 正宏
    原稿種別: 本文
    2003 年 15 巻 1 号 p. 84-
    発行日: 2003/02/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    従来のパターン認識技術の多くは、抽出すべき特徴を設計者が事前に決定することを前提としていた。それに対し本論文では、動的な環境における自動特徴抽出を目的とし、入力パターンに適応しながら自動的に特徴抽出が可能な手法を提案した。1)注意現象に基づいた連想記憶システムを構築し、パターンの特徴を自動的に抽出し、抽出した特徴を注視点として用いて、曖昧なパターンに対しても柔軟な情報処理が可能であることを示した。2)脳のコラム構造に基づいた自己増殖型自己組織化モデルを構築し、逐次入力されるパターンに対し、自動的にネットワークのサイズを変更しながら学習を行うことで、自動的かつ逐次的な特徴抽出が行えることを示した。3)上記提案モデルを用いて、複数パターンに共通な特徴および識別に有効なパターン固有の特徴を並列的かつ自動的に抽出する手法を提案した。以上のように、パターンから自動的に特徴を抽出する技術を提案し、動的な環境への適応性に対する性能を向上した。
  • 新美 礼彦
    原稿種別: 本文
    2003 年 15 巻 1 号 p. 84-
    発行日: 2003/02/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    本研究では、遺伝的プログラミング(以下、GP)を用いたデータマイニングについて論じたものであり、GPと分類学習手法の組み合せによるデータマイニング手法を提案し、これについての有効性の検証を行った。1章の序論、2章、提案する手法の核となるGPについて説明に続き、3章では、GPと決定本構築法を組み合わせる手法を提案し、4章では、GPと相関ルール抽出法を組み合わせる手法を提案し、5章では、GPと論理関数を組み合わせた手法を提案した。6章では、GPに変更を加えることにより、GPが大規模データマイニングにおいても十分に利用可能であることを明らかにした。改善手法として、オブジェクト指向の組み合わせ学習、無効ノード削除と連続値属性適応処理の2つの強化学習を組み合わせる方法、交叉個体を複数指標により選ぶ方法の3つを提案した。7章は、本論文における提案手法を総括し、さらなる改善の可能性について検討した。
リレートーク
一般論文
原著論文
  • 久保田 直行, 三原 正雅, 小島 史男, 福田 敏男
    原稿種別: 本文
    2003 年 15 巻 1 号 p. 88-97
    発行日: 2003/02/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    近年,人為的な破壊や今まで生息していなかった動植物の介入により,多くの種が絶滅の危機にさらされている.21世紀の生態系維持のために,複数の種間で共生・競合・寄生等の複雑な相互関係を有する生態系のコンピュータシミュレーションや生態系を維持するための方策を練るための支援システムは必要不可欠である.本研究では,植物と昆虫から構成される絶滅しやすい不安定な疑似生態系を対象とし,昆虫を駆除するロボットを導入することにより植物古有率の向上を目的とした行動戦略の学習・獲得を目的とする.本論文では,駆除ロボットは,簡単なif-thenルールを持ち,遺伝的アルゴリズムを用いた行動戦略を学習する手法を提案し,また,他のロボットとの戦略共有に関する議論を行う.さらに,様々な計算機シミュレーションを通して,提案手法の有効性について検討する.
  • Naotake KAMIURA, Masashi TOMITA, Teijiro ISOKAWA, Nobuyuki MATSUI
    原稿種別: Article
    2003 年 15 巻 1 号 p. 98-110
    発行日: 2003/02/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    In this paper, a fuzzy controller with the capability of compensating the influence of faults is discussed. A stuck-at fault in the membership function is assumed to be fault models. The proposed inference scheme locates a candidate regarded as faulty function, and then exchanges its probably false degree for one of the following values : O, the degree in the next function to the candidate, and the difference between the constant and the degree in the next function to the candidate. If a fault occurs in the consequent part, the proposed scheme shifts several fuzzy variables, and then forms the inference result by using the membership functions allocated newly to the variables. The modified deterministic output of the controller is obtained by shifting the center of gravity of the inference result. The amounts of these shifts are determined systematically. Experimental results for a commercial controller show that the proposed scheme is valid for any single stuck-at fault deviating the normal deterministic output of the controller.
  • 前田 幹夫, 濱田 薫, 村上 周太
    原稿種別: 本文
    2003 年 15 巻 1 号 p. 111-126
    発行日: 2003/02/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    実際の物資配送においては,得意先間の移動時間が移動する時間帯によって変化することから,本論文では,総配送時間の最小化だけでなく,企業活動において複数の得意先に物資を配送してまわる際に,効率的な配送経路を特定し,各得意先得意先への到着時間指定や配送順序の制約条件も考慮する.その条件のもとで総巡回時間や到着時刻をファジィ数で表し,ファジィ評価することによって配送経路の決定を行う.この決定において,ベストな配送経路の探索には,探索時間を軽減するために遺伝的アルゴリズムを用いる.それゆえ,本スケジューリングでは,遺伝的アルゴリズムとファジィ理論を導入した実用的な物資配送計画法を提案し,その方法によって求めたベストな配送経路を提示する方法について述べる.更に,配送のための移動時間の算出にメッシュ地図を利用する.つまり,メッシュ地図を基にしたメッシュ間移動時間,メッシュ内移動時間から,拡張型ダイクストラの方法によって,時々刻々と変化する移動時間の算出についても述べる.最後に,スケジューリングのシミュレーション結果から,本方式の有効性を議論する.
  • 鬼沢 武久, 風見 覚, 高橋 千晴
    原稿種別: 本文
    2003 年 15 巻 1 号 p. 127-141
    発行日: 2003/02/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    ゲームには相手と自分の手がわかる完全情報ゲームとお互いに相手の手が完全にはわからない不完全情報ゲームとがある。将棋やチェスのような完全情報ゲームでは強いアルゴリズム開発を目指したコンピュータ将棋やチェスの研究が盛んで、世界チャンピオンやアマ有段者並みの強さを持つアルゴリズムが開発されている。一方、不完全情報ゲームでは不確実な情報のもとで相手の手の強さやゲーム戦略を推論しなければならず、その推論結果には不確実性が伴い、完全情報ゲームと比べると強いアルゴリズムを開発するまでにはいたっていない。本論文では、不完全情報ゲームとしてセブンカードスタッドポーカーを例にして、そのプレイングシステムを構築することを目的とする。本システムでは対戦相手の傾向に応じた意思決定を行うために後件部が確定していない、そして閾値をもった変則のファジィルールを用い、対戦相手の傾向に応じてルールを修正する。本システムは、この変則的なファジィルールを用いたファジィ推論によって、相手の見えているカードと相手の賭け金とから、自分の手の優劣推定やゲームを続行するかどうかの判断、自分の賭け金の判断を行う意思決定システムである。本システムの有効性を確認するために、人間プレーヤと1対1のゲームを行い、そこから得られたデータを解析している。
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