知能と情報
Online ISSN : 1881-7203
Print ISSN : 1347-7986
ISSN-L : 1347-7986
16 巻, 5 号
選択された号の論文の22件中1~22を表示しています
目次
巻頭言
特集
解説
  • 椎塚 久雄
    原稿種別: 本文
    2004 年 16 巻 5 号 p. 386-391
    発行日: 2004/10/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
  • 原田 昭
    原稿種別: 本文
    2004 年 16 巻 5 号 p. 392-399
    発行日: 2004/10/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    デザインを評価するとはどういうことなのか 私たちの対象とする工業製品のデザインの良し悪しを決めるとき、私は一般に次のような価値基準によって評価していると考える。1.それが美しいかどうか。2.その機能が十分であるかどうか。3.それが人間身体に適合しているかどうか。4.そのシステムが状況変化に対してオープンであるかどうか。5.経済的生産性が十分であるかどうか。6.それがわかりやすいかどうか。7.それが人間感性に適応しているかどうか。の7点である。1.美しいかどうかについては、それが同一の機能、性能、価格、システムであれば、ヒトは美しいものを選択するに決まっている。しかし、それが美しいかどうかをどのようにヒトが決定しているかについては、何も知らないところに課題がある。2.機能が十分であるかどうかについては、その時代の技術水準によるものであり、映像のメディア技術が、フィルム、テープ、光メディアに変化することによって、検索技術も変化するという具合に工業製品の機能・性能は技術の進化に依存している。ただし、現代の技術進化が私たちの感性にフィットしているかどうかを分析してみる必要がある。3.それが人間身体に適合しているかどうかについては、人間工学の蓄積した人体寸法データによってほぼ計測可能となっている。しかし、問題は、人間はどのような時にどのような身体運動をするのかという状況に応じた運動計測が出来ていないことである。4.システムのオープン性については、家庭電気製品等がすべて情報ネットワークに接続することが可能になった。これによって製品同士がお互いに情報交換を行いながら役割の制御を行うために人間感性のシステムを組み込む必要があるだろう。5.経済的生産性が十分であるかどうかについては、経済政策が思うように計画的に進まないことに見られるように、経済の枠組みの中に人間が頭の中で行っている「不安の仕組み」、「恐れの仕組み」、「希望の仕組み」、「願いの仕組み」といった人間感性システムを組み込まなければ、予測も成り立たないように思える。6.わかりやすいかどうかについては、認知科学の進展により、論理的わかりやすさを計測することは容易になったが、人間の「直感的にわかる」領域が解き明かされていないため、いまだに「わかりやすいユーザインタフェース」は実現されていないのである。7.人間感性への適応については、SD法と呼ばれる形容詞言語を用いた測定法が用いられているが、たとえば絵画を見たときの感動がSD法は測定できない。このようにこれまでのSD法は、言語的に理解できる範囲での測定であり、論理的測定技術でしかないのである。感性の測定技術が待たれるのはこのような意味においてである。このように人間の感性のはたらきをどのように測定し、デザインの設計プロセスに感性情報として取り込めばよいのか。という問題は、デザインにおいてきわめて重要な緊急の課題である。本稿では人間がどのように芸術作品を鑑賞している時の感性情報を測定できるかについて、筑波大学の感性評価構造モデル構築プロジェクトを紹介し、どのようなプロセスを踏んで感性科学の組織作りにいたったかについて解説する。
  • 今村 佳世, 西山 高史
    原稿種別: 本文
    2004 年 16 巻 5 号 p. 400-408
    発行日: 2004/10/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
  • 原田 利宣, 井上 勝雄, 高橋 靖, 森 典彦
    原稿種別: 本文
    2004 年 16 巻 5 号 p. 416-424
    発行日: 2004/10/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
  • 高寺 政行
    原稿種別: 本文
    2004 年 16 巻 5 号 p. 409-415
    発行日: 2004/10/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
報告
書評
用語解説
学生部会ΔNGLE
博士論文紹介
  • 小田 哲久
    原稿種別: 本文
    2004 年 16 巻 5 号 p. 430-
    発行日: 2004/10/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    人間の態度や意見の調査で利用される評定尺度法には、尺度の中間項目に応答が集中しやすい欠点(中心化傾向)がある。被験者が、「複数の項目に回答したい」と考えた場合、中間に応答せざるをえない。被験者の心の中に複数の回答が同時に想起される原因は、「教示や設問の多義性」にあり、ファジィ論理の適用が有効と考えられる。しかし、現在のファジィ論理では、複数の回答項目に同時に応答するような矛盾した状態を取り扱うことは難しい。そこで、ファジィ論理を多次元に拡張した、多次元多値論理を提案レその中で、2次元超論理空間モデル(HLSモデル)という、命題の真理値が矛盾した状態を取り扱えるような数学的枠組みを用意する。その一方で、この枠組みと表裏一体の評定尺度法として、ファジィ多項目並列評定法(FCR法)を提案する。そして、分析に必要な、「統合値」・「矛盾度」・「無関連度」の指標を定義し、アルゴリズムを示す。定義にはHLSモデルを用いる。従来法との比較を通じて、FCR法が、評定尺度法における中心化の問題への解決となりうることを示す。さらに、FCR法を実際問題に適用した場合の問題点を、実験を通じて明らかする。
  • 三河 正彦
    原稿種別: 本文
    2004 年 16 巻 5 号 p. 430-
    発行日: 2004/10/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    本論文は,特徴ベースビジュアルサーボ手法の適用領域拡大と制御特性向上に関するものである.画像面上の座標系で制御系を構成する特徴ベースビジュアルサーボ手法は,システム誤差に強い反面,位置ベース手法のように視覚情報をカーテシアン座標系へ変換しないため,その適用領域が限られていた.本研究では,画像面上の情報に加え,システムの幾何学的/動力学的特性やセンサ情報等のシステム付加情報を組み込んだ新しい特徴ベースビジュアルサーボ系を提案する.そして,(1)光ファイバ接続のための高速軸ずれ補正制御,(2)通信線敷設作業用ロボットのためのカメラキャリブレーション手法、(3)冗長マニピュレータのための障害物回避制御,(4)遠隔作業コミュニケーション支援システムのためのレーザポインタの方向制御,に関して本提案に基づく特徴ベースビジュアルサーボ系を設計し,実験を用いた実験によりその有効性を確認した.
一般論文
原著論文
  • 野中 俊昭, 遠藤 靖典, 吉川 広
    原稿種別: 本文
    2004 年 16 巻 5 号 p. 431-440
    発行日: 2004/10/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    安全性や騒音防止の観点から,鉄道車両の滑走防止制御に対する研究は非常に重要である.しかし,ブレーキというシステムにおいて,滑走という非常に不確実性の高い現象を防止することは容易ではなく,一般的な制御方法というものは存在しないのが実情である.ところで,ファジィ推論は,不確実性の高い制御対象に対して高い有効性を発揮することが知られており,滑走に対しても,同様の効果が期待できる.そこで,本論文では,ブレーキ距離の短縮を第一目的として,鉄道車両に対するファジィ推論を用いた新たな滑走防止制御手法を提案する.本論文で提案する制御手法は,同時に計算量の低減とチューニングの容易化も図っている.また,数値シミュレーションを通して,提案する制御手法によってブレーキ距離の短縮が実現されていることを示す.
  • 山本 隆, 石渕 久生
    原稿種別: 本文
    2004 年 16 巻 5 号 p. 441-451
    発行日: 2004/10/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    本論文では,ファジィ識別システムにおけるファジィルールの重みの設定方法について議論する.まず,データマイニングで用いられる相関ルールに対するルール評価尺度(信頼度と支持度)をファジィルールに対する評価尺度へ拡張し,拡張されたルール評価尺度を用いて,過去の研究で用いられていた2種類のファジィルールの重みの設定方法を説明する.次に,ファジィルールの重みを設定するために,新たに2種類の方法を提案する.人工的に作成したテスト問題に対する数値実験を通して,4種類の設定方法の違いや特徴を明らかにする.さらに,実世界の識別問題に対する数値実験を行ない,各々の設定方法を用いて設計されたファジィ識別システムの識別性能を比較する.また,重みなしファジィルールを用いるファジィ識別システムの性能とも比較する.数値実験結果から,重み付きファジィルールを用いることで,ファジィ識別システムの性能が改良されることを示す.また,我々が提案した2種類の設定方法を用いることで,他の設定方法よりも高い性能を持つファジィ識別システムが得られることも示す.最後に,遺伝的アルゴリズムにより選択された少数の重み付きファジィルールが,ファジィ識別システムの粘度と分かり易さに関する良好なトレードオフ解になっていることを示す.
  • 野本 弘平, 島 弘三, 若松 正晴, 清水 裕
    原稿種別: 本文
    2004 年 16 巻 5 号 p. 452-462
    発行日: 2004/10/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    NC(Numerical Control : 数値制御)工作機械は自動化機械であるが,無人運転にはいるまでの確認作業や監視作業により,生産性や品質が大きく左右される.これらの作業では,生産性を維持しつつ,同時に意図しない動作を検出することが必要なので,注意の払い方が作業者にとって重要な技能となる.本論文では,プログラムチェック時こおける注意の配分に関する解析について報告する.まず,被験者実験を行い,各作業者がプログラム内のどのような部分に多くの注意を払っているかということを観察した.つぎに,これらのプログラム部分は,プログラムの内容を反映する属性により特徴付けられ,いくつかのタイプに分類された.特定のタイプに属するプログラム部分に対して,多くの注意を払うか否かという各被験者の判断は常に一定していたので,各タイプの属性と照合することにより,各被験者の注意の払い方と各属性パラメータとの関係を得ることが出未た.すなわち,数量化理論第III類による解析により,第1軸として工程全体と現在目の前で起きていることとのどちらへ多くの注意を払うか,第2軸として計算などの論理的思考に関する事への注意配分の度合い,そして第3軸として作業効率追求のために注意対象を絞る度合いにより,各作業者の注意の払い方は特徴づけられた.そして,この第2軸と第3軸により構成される空間へのマッピングは,各作業者の技能のレベルと技能の特徴を意味した.以上の実験と解析により,一定の手法により,実験データから認知的技能のレベルや特徴を客観的にとらえることができた.さらにこのことは,産業界において,技能を習得しようとする者の得意能力と職場の要請に合わせた技能育成を可能とするものである.
  • Masaaki OHKITA, Yoshinobu SUGANO, Tomoyuki MIYANO, Makoto OHKI
    原稿種別: Article
    2004 年 16 巻 5 号 p. 463-471
    発行日: 2004/10/15
    公開日: 2017/05/29
    ジャーナル フリー
    This paper presents a method of obstacle detection using a SOM-based template matching approach. The SOM is the clustering technique with the training function. By the training of the SOM, the resemble images with several images taken from the working environment of the robot are generated, where the resulting image database is called the template image set. The detection of the obstacles is implemented within a preliminary divided region in front of the camera on the robot. On the obstacle detection, the query image taken from the environment is compared with the template images using a simple matching algorithm in order to determine the template image associated with it. By carrying out the template matching, it is clarified that the presence and the location of an obstacle can be determined within an accuracy in a use of a mobile robot. Our approach is tested by a number of experimentations in an indoor environment setting.
学会から
会告
feedback
Top