知能と情報
Online ISSN : 1881-7203
Print ISSN : 1347-7986
22 巻 , 5 号
選択された号の論文の24件中1~24を表示しています
目次
巻頭言
特集:「動向情報と情報アクセス」
解説
解説
報告
書評
用語解説
一般論文
原著論文
  • 市橋 秀友, 堅多 達也, 藤吉 誠, 野津 亮, 本多 克宏
    2010 年 22 巻 5 号 p. 599-608
    発行日: 2010/10/15
    公開日: 2011/01/05
    ジャーナル フリー
    監視カメラは防犯上の理由から多くの駐車場に設置されているが,駐車・空車を判別するために使用されているのは稀で,ほとんどが超音波や赤外線のセンサーを利用したシステムとなっている.カメラ方式のシステムは監視カメラとしての機能と車両管理のための機能を同時に持たせることができるが,検知精度の問題から屋外駐車場用としては実用化されていない.本論文では,ファジィc平均クラスタリングに基づく識別器を応用してカメラ方式での車両検知精度の改善法を提案する.まず,セミハードクラスタリングにより計算時間の改善を図り,検知性能を改善するようにメンバシップ関数のパラメータを粒子群最適化法(PSO)により最適化する.今回開発された新システムは平成21年10月に東京銀座の地下駐車場に第1号機として導入された.また,屋外駐車場(屋上)における約2ヵ月間のテストでの検出精度は99.6%で当初の目標を大幅に上回る性能が得られた.
  • 市橋 秀友, 長浦 一哉, 野津 亮, 本多 克宏
    2010 年 22 巻 5 号 p. 609-620
    発行日: 2010/10/15
    公開日: 2011/01/05
    ジャーナル フリー
    本研究では,FCMクラスタリング法を用いる識別器の三つの自由パラメータに加えて,さらにクラスター中心ベクトルの長さをパラメータとする場合とクラスターの混合比率をパラメータとする場合の比較を行った.提案の識別器ではマハラノビス距離による楕円状のクラスターを得るために,アルゴリズムを簡略化した繰り返し重み付最小2乗法に基づく更新式を用いる.ただし,自由パラメータの最適化に粒子群最適化法(PSO)を用いるので,厳密なクラスタリングアルゴリズムの収束は必要でない.そこで,本研究では繰り返し回数を1回に簡略化した場合の識別性能を比較する.このことで,マハラノビス距離によるクラスタリングアルゴリズムでよく起こる発散や振動,収束までの計算時間などの問題が解消される.クラスタリングアルゴリズムは識別器の第1フェーズで用いられ,FCM識別器(FCMC)と呼ばれる.FCM識別器は二つのフェーズから成り,第1フェーズではクラス毎にクラスタリングを行い,第2フェーズでは評価用データの識別及びメンバシップ関数の自由パラメータの最適化を行う.一般に高性能識別器は,調整できる自由パラメータを持っている.例えば,サポートベクターマシン(SVM)にはマージンやカーネルと呼ばれるパラメータがある.これらのパラメータが何らかの最適化手法で選択されることで,識別器の汎化能力を高めている.FCM識別器には複数の自由パラメータがあり,パラメータと誤識別率の関係は単峰形の関数ではない.そこで,パラメータ探索の簡便な手法として粒子群最適化法(PSO)を適用する.ベンチマークデータを用いた幾通りかの分割による交差確認法(CV法)での比較から,再代入誤識別率(1-CV)を最小化する方法が有効であることを示す.また,自由パラメータにクラスターの混合比率,または中心ベクトルの変更割合を加えた場合の比較結果を報告する.提案FCM識別器は,k最近傍法(k-NN)よりも優れ,高性能な識別器として知られたSVMにほぼ等しい汎化性能を示した.また10-CV法の評価用データに対する識別精度はSVMよりも優れた結果が得られた.
  • 三池 聡明, 宮島 廣美, 重井 徳貴, 野尾 健太郎
    2010 年 22 巻 5 号 p. 621-629
    発行日: 2010/10/15
    公開日: 2011/01/05
    ジャーナル フリー
    ファジィ推論とは,ファジィ集合を用いて,あいまいな表現による推論を可能にしたものである.ファジィ推論モデルの学習には通常,最急降下法が用いられる.この学習法では入力項目の増加に伴い,ルール数が指数関数的に増加しモデルを構築することが難しくなることが知られている.少数入力ルール群結合型ファジィ推論モデルは,このような学習法の欠点を補完する方法として提案されている.2入力ルール群(DIRMs)結合型ファジィ推論モデルは学習時間や精度の面から優れたモデルの一つであるが,冗長なルールが発生する問題点があった.本論文では DIRMs 推論モデルに忘却の概念を導入したモデルを提案し,数値シミュレーションによりその有効性を示す.
  • 大木 真, 室伏 俊明
    2010 年 22 巻 5 号 p. 630-641
    発行日: 2010/10/15
    公開日: 2011/01/05
    ジャーナル フリー
    本論文では,意思決定者に負担をかけない主観的最適解の抽出方法を提案する.本提案手法は,既存の手法である多属性効用理論から不必要な部分を省くことで質問数を減らした.効用関数を「関数形」と「曲り具合」の二つの観点から,最終結果に与える影響を調べることで,「曲り具合」は“抽出に手間が掛かるが,結果に与える影響は微少”であると分った.この結果から「曲り具合」に関する質問を省いた効用関数抽出法を提案し,意思決定者への負担を大幅に軽減した.またファジィ測度を用いて意思決定者の主観を表現することにより,最大値法から最小値法までの中間の評価方法を可能にし,主観表現の幅を広げた.そのため,高い精度で意思決定者に負担の少ない決定支援を実現している.
  • 林 勲, 豊島 恒, 山ノ井 高洋
    2010 年 22 巻 5 号 p. 642-651
    発行日: 2010/10/15
    公開日: 2011/01/05
    ジャーナル フリー
    脳を一つの数理モデルと仮定すると,表象出力の知覚を分析し脳内の階層構造をモデル化するアプローチがある.その心理実験としてAperture実験がある.仁科らは,人間の知覚は対象物の可視領域の大きさと非可視領域との占有性に依存し,線分の可視時間が長いほど認識されやすいことを示した.本論文では,新たに線分速度を変化させた場合の知覚認識率について議論し,さらに,脳波(EEG:Electroencephalograms)計測実験により,脳内での活動部位を推定する.具体的には,Aperture問題の諸条件を変化させた場合の呈示時間の変化に対する知覚認識率を測定して,線分速度の依存性を議論する.次に,EEG(Electroencephalograms)解析用のソフトウェアにより,視覚誘発電位(VEP)の振幅変化から脳内活動部位を推定し,背側経路と腹側経路における推定部位と知覚との関係について議論する.最後に,本実験で得られた2手法の結果から,Aperture知覚の総括的な検証結果について考察する.
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