知能と情報
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24 巻 , 1 号
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目次
巻頭言
解説
報告
書評
用語解説
会告
特集:「脳システムと身体知獲得」
論文概要
学会から
編集後記
特集:脳システムと身体知獲得
原著論文
  • 渡邊 紀文, 三門 裕明, 大森 隆司
    24 巻 (2012) 1 号 p. 501-512
    公開日: 2012/02/27
    ジャーナル フリー
    我々は日常生活において,矢印やサインなど様々な誘導を受けており,その多くは意識下で制御されている.そこで我々は新たな誘導デバイスとして,個人への適応が可能な前庭感覚刺激(Galvanic Vestibular Stimulation)と呼ばれる,前庭感覚を電気刺激することで,身体を左右に傾かせるインタフェースを用いた実験を行った.GVSを用いた歩行誘導として,先行研究では電流量と左右の誘導量の評価を行っているが,歩行速度及び誘導が開始するまでの潜時の評価は行われていない.そこで本研究では,歩行速度の変化についての定量的な評価及びその潜時の調査を行った.更に実験結果から,その誘導効果に対する歩行者の歩行周期の影響が明らかになったため,歩行時の行動決定過程を理解するためのすれ違い行動実験を行った.具体的には視線情報から回避判断を行うときの対向者の身体部位及び対向者の歩行位相を明らかにした,また歩行者自身の運動を計測し,回避運動を行う際の歩行者の歩行位相の影響について評価した.これらの結果から,歩行周期に基づいた歩行者の誘導方法について検討した.
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  • 姜 銀来, 林 勲, 王 碩玉
    24 巻 (2012) 1 号 p. 513-525
    公開日: 2012/02/27
    ジャーナル フリー
    近年,身体の動作に関与した様々な研究が行われている.川人は,身体を一つのモデルと仮定し,フィードバックとフィードフォワード制御からなる脳と身体間の閉回路で身体内部モデルを構成し,身体動作のしなやかさを説明している.本論文では,内部モデルを入出力データから得られる一つの関数モデルとして捉え,身体に装着した各種センサーから身体動作の時系列データを検出し,特異値分解を用いてその動作の特徴を抽出するモデルを提案する.ここでは,この内部モデルによって得られた知識を身体知と呼ぶ.具体的には,左特異ベクトルを用いた類似度と評価値から2種類の識別モデルを構成し,手招きのジェスチャーを識別した.また,特異値によって構成される3次元の超平面から歩行動作の識別を行った.最後に,本論文での特異値分解を用いた動作解析手法の特徴と意義について,考察を行った.
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  • 徳永 寿慧, 金田 さやか, 中西 弘明, 椹木 哲夫
    24 巻 (2012) 1 号 p. 526-535
    公開日: 2012/02/27
    ジャーナル フリー
    動作分析において,分節化は重要な役割を果たす.特異スペクトル変換により,筋力変化だけでなく,周辺環境など外力変化によっても発生した動作変化点を抽出できる.このため,動作分析において特異スペクトル変換は有効な手段であるが,抽出した動作変化点列を直接分析することは困難であった.本稿では,動作変化点列の非類似度を定義する.その非類似度に基づいて動作変化点列を低次元空間へ布置することにより,動作変化点列の関係性を可視化できる.さらに,低次元空間における投影点に対して感度解析を用いることにより,動作変化点列の変化を抽出する方法を提案する.歩行動作の分析に適用した結果により,提案手法の有効性を示す.
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  • ファン ハン, はざ田 政利, 前田 大輔, 木村 真理子, 宮崎 文夫, 平井 宏明
    24 巻 (2012) 1 号 p. 536-544
    公開日: 2012/02/27
    ジャーナル フリー
    筋シナジー仮説は多自由度問題を解決する有力な考え方として近年多くの分野で注目されている.本論文では,手先力制御時に計測される上肢のEMG信号から筋シナジーを抽出し,手先力に対する筋シナジーの役割を明らかにする.この結果からヒトの運動制御の枠組みを推測し,それに基づいてヒトの上肢の機構を模擬した空気圧駆動型ロボットアームの運動制御法(筋シナジー制御法)を提案するとともにその実装結果を示す.
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  • 古川 康一, 升田 俊樹, 西山 武繁
    24 巻 (2012) 1 号 p. 545-552
    公開日: 2012/02/27
    ジャーナル フリー
    チェロのスピッカートは,その習得が非常に困難なことが知られている.本論文では,はじめに,スピッカート奏法の力学モデルとして,強制振動モデルを導入し,その妥当性を検証する.さらに,同モデルの代表的な例であるブランコ漕ぎとまりつきを取り上げ,それらの運動のアナロジーから,二つの重要な力学的条件,すなわち,強制振動におけるエネルギーの補充のタイミング,および,力を加える際のショックを吸収するクッション動作の重要性を指摘する.さらに,練習とメタ認知,および専門家との意見交換を通して,それら二つの力学的条件を満たすための奏法上のコツを明らかにする.最後に,スピッカート奏法の要素技術間の関係を推論図式によって明らかにする.
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  • 継岡 恭子, 高橋 弘武, 吉川 大弘, 古橋 武
    24 巻 (2012) 1 号 p. 553-559
    公開日: 2012/02/27
    ジャーナル フリー
    Brain-Computer Interface(BCI)とは,脳信号を解析して思考判別を行い,その情報を元に脳からの指令をコンピュータに伝えることで外部機器を制御するシステムである.BCIを用いることで,筋萎縮性側索硬化症患者などの重度障害者が,思考するだけで車椅子制御や他者との意思疎通を行うことが出来るようになり,また,健常者に対しても,アミューズメント用としての応用が期待されている.脳活動の計測には,計測機器が非侵襲・安価であるため最も現実的な脳波(Electroencephalogram:EEG)がBCIに多く用いられている.Farwellらが開発したP300 spellerは,脳波から得られる事象関連電位の一種であるP300を特徴量として用い,ユーザが選択した文字を判別・入力するBCIの一つである.このP300 spellerでは,インターフェイスのマトリクス上に文字や記号が配置されており,ランダムに1行または1列ずつ点灯と消灯が繰り返される.その際,ユーザが選択した文字を含む行または列の点灯により誘発されるP300を用いて文字判別を行うが,P300はSN比が悪く,一般に加算平均を行うことで判別精度を向上させている.その結果一文字入力あたり数十秒を必要とし,長文を入力する場合でのユーザの疲労が懸念される.一方,携帯電話などに用いられている入力文字予測は,少ないキー操作で文字入力を可能にする機能であり,これをP300 spellerに適用することで入力速度の向上が期待できる.本論文において,P300 spellerに文字入力の予測変換システムを実装し,日本語文章入力における入力速度の向上性能について検討を行ったところ,シミュレーションでの実験では判別率100%で41%,判別率80%で48%文字判別回数を削減することができた.また,実際の脳波を用いた実験では,被験者全体の平均で21%,最大で33%文章入力における所要時間を削減することができ,これによりシステムの有用性が確認できた.
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  • 一井 亮介, 前田 陽一郎, 高橋 泰岳
    24 巻 (2012) 1 号 p. 560-570
    公開日: 2012/02/27
    ジャーナル フリー
    本研究では,リラクゼーションサウンド生成システム構築のためのリラクゼーション効果計測手法の提案を行う.まず意識集中(ストレス時)と音楽聴取(リラックス時)の脳波計測を行い,人間の覚醒状態に関わりがあるとされる特定の周波数帯(θ波,α波,β波)を抽出し,各含有率を解析することによりリラクゼーション傾向をつかむ.次に,提案手法の有用性を検証するため,本研究室で開発した同期性を制御できる大規模カオスを用いて音高,音長,音量を決定し,ユーザが自在にサウンドを生成することが可能なインタラクティブ・カオティック・アミューズメント・システム(ICAS)により人間にサウンドを提示することでリラックス度の有効性検証実験を行った.実験を行った結果,被験者にICASのサウンドを提示したときのアンケート評価値と,本提案手法によるリラックス度の数値がほぼ同じ傾向を示していることが確認できた.
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  • 安田 寛, 久保田 直行
    24 巻 (2012) 1 号 p. 571-581
    公開日: 2012/02/27
    ジャーナル フリー
    近年,身体性に関する様々な議論がなされている.例えば,メルロ=ポンティは,単なる物理的な身体的性質だけでなく,経験や学習により得られた性質も「身体性」に含まれると議論している.また,空間知に関する研究では,身体性を拡張するための概念や方法論に関する議論も行われている.本研究では,複数のロボットから構成されるマルチロボットの隊列行動を身体性の観点から議論する.マルチロボットの適用事例として,災害現場や未知環境などの探索があり,環境条件は動的なものであることが多い.複数のロボットが探索を行うことにより,1台1台の性能が低くとも,高性能な1台に匹敵する,あるいは,それ以上の精度・効率の探索を行える可能性がある.複数のロボットが効率の良い探索を行うためには,隊列移動を行うためのフォーメーションを構成する必要がある.環境は時々刻々と変化し得るため,それに相応しいフォーメーション形態も同様に変化していく.本研究では,動的に変化する環境に適応するマルチロボットフォーメーションの構成手法を提案する.はじめに,多目的行動調停の手法を応用し,ファジィ制御によって得られた障害物回避や目標追従の出力の統合を行う.さらに,フォーメーション行動のための最適目標位置の計算にバネモデルを適用する.そして,ルースカップリングとタイトカップリングの概念から提案手法について議論を行う.タイトカップリングはバネモデルによって実現され,一方,ルースカップリングは他のロボットとの結合関係の接続と切断に基づく個別の意思決定によって実現される.次に,環境状態の変化に適応する結合関係と自然長の更新に基づくフォーメーションの形状変化手法を提案し,道幅の変化に適応するための三角形型フォーメーションからカラム型フォーメーションへの変形に適用する.さらに,未知環境におけるモニタリングに適用する.最後に,シミュレーション結果を通じて提案手法の有効性を身体性の視点から議論する.
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  • 三澤 秀明, 松田 充史, 堀尾 恵一
    24 巻 (2012) 1 号 p. 582-591
    公開日: 2012/02/27
    ジャーナル フリー
    情動は,動物が生存していく上で非常に重要な要素であり,社会的な意思決定にも関係していると考えられている.本論文では,恐怖情動に基づく利己的な判断による社会的行動の創発を検証するために,強化学習と情動学習によって学習した価値に基づいて行動選択を行う意志決定法を提案する.強化学習ではタスクを達成するための行動規範を学習し,情動学習では環境からの入力に対する情動的な価値を学習する.自身に対する不快を回避するという情動の割り込み機能を模擬した意思決定では,強化学習と情動学習によって得られた価値を用いて,他のエージェントや状況に合わせて自身の行動を調整する.目標探索問題のシミュレーション実験の結果,提案手法を用いたエージェントが社会的行動である協調行動を創発すること,環境変化への適応性を有することを確認した.
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  • 大保 武慶, 久保田 直行
    24 巻 (2012) 1 号 p. 592-600
    公開日: 2012/02/27
    ジャーナル フリー
    現在,高齢化は日本において社会全体として取り組むべき大きな問題となっているが,その一方で介護者やセラピストの数はまだ十分ではない.近年では,ネットワーク技術や情報技術,ロボット技術の発展にともない,我々は様々な情報を取り扱うことが可能になった.とりわけ,ロボット技術の応用は,介護者やセラピストの代わりを担える存在として期待できる.人間とシステムとの相互的なインタラクションを実現するためには,人間の振る舞いを認識することが重要な課題の一つとなる.従来研究において,行動の推定を行うために人間の行動パタンをモデリングする方法論がいくつか提案されているが,その多くがオフライン処理に基づくものであった.本研究では,データベース管理サーバ,ロボットシステム,センサネットワークシステム,ヒューマンインタフェースシステム,という4つのシステムコンポーネントから構成される見守りシステムを構築し,人間の行動計測を目的としたオンライン学習手法について議論する.具体的には,センサネットワークによって得られた各種データの時系列的なパタンを抽出するために時空間的文脈の学習が可能なスパイキングニューラルネットワークを適用する.また,ここでは,学習における安定性と可塑性の問題を考慮し,階層型学習構造を提案する.さらに,本提案手法の有用性を検証するために生活空間における実験例を示す.
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一般論文
原著論文
  • 桝屋 聡, 乾口 雅弘
    24 巻 (2012) 1 号 p. 601-615
    公開日: 2012/02/27
    ジャーナル フリー
    古典的な協力ゲームの理論では,すべての提携に対してそれらの提携の得る利得はわかっているものと仮定している.しかし,現実の問題では,いくつかの提携に対する利得がわかっていないことが多い.本研究では,提携値に関する情報が不完備な協力ゲームについて考察する.不完備情報協力ゲームに関するいくつかの概念を提案するとともに,個人提携と全体提携の値のみが与えられる協力ゲームの解概念について考察し,プレイヤーが参考にすると考えられる焦点解を示す.
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  • 三野 陽子, 小林 一郎
    24 巻 (2012) 1 号 p. 616-626
    公開日: 2012/02/27
    ジャーナル フリー
    今日,メタボリックシンドロームや生活習慣病などの有病者が増加しており,国民の健康改善への意識が向上している.医食同源という考え方があるように,バランスのとれた食事を取ることが病気の予防治療に有効である.本研究では健康管理の一つとして,食事に注目し, 個人のスケジュールを考慮したレシピ推薦手法を提案する.提案手法では,初めにスケジュールを基にカロリー摂取量を制限したレシピの候補を選択し,更に線形計画法を用いて栄養バランスが良く,野菜摂取量の多い健康面に配慮したレシピを推薦する.スケジュールの変更や食材の変更など様々な要因において推薦されたレシピの変更が必要になる場合がある.本研究ではそのような状況にも柔軟に対応できるレシピ推薦手法を提案する.
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  • 伊藤 一之, 小安 達哉
    24 巻 (2012) 1 号 p. 627-636
    公開日: 2012/02/27
    ジャーナル フリー
    従来,ロボットの知的な振る舞いの発現において,アクチュエータの違いによる影響は小さいと考えられ,多くのロボットにはアクチュエータとしてモータが用いられてきた.しかし,生物は,粘弾性を有する筋肉を用いており,近年,筋肉の持つ力学的性質が知的な振る舞いの発現に寄与しているのではないかと考えられている.本論文では,環境に適応するために必要とされる時間(学習時間)の長さが淘汰圧として働くことで,筋肉のような粘弾性を有するアクチュエータが進化的に獲得されると考え,シミュレーションによりこれを検証する.具体的には,2リンクマニピュレータによる障害物回避および捕球の二つのタスクを例にマニピュレータを進化させ,粘弾性を持ったアクチュエータが獲得されるとともに,身体の制御の一部をこの粘弾性に任せることで,後得的な学習の負担が軽減され短時間に学習が可能となることを示す.
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