知能と情報
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24 巻 , 5 号
選択された号の論文の27件中1~27を表示しています
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目次
巻頭言
解説
報告
書評
用語解説
会告
特集:「ヒトと関わり合う知的システム」
論文概要
学会から
編集後記
特集論文: ヒトと関わり合う知的システム
原著論文
  • 田中 貴紘, 藤田 欣也
    24 巻 (2012) 5 号 p. 921-932
    公開日: 2012/11/05
    ジャーナル フリー
    近年,情報システムがユーザへ情報を提示する機会が増えてきている.しかし,情報提示タイミングや提示頻度,提示方法にユーザの作業状況が適切に反映されることは少ない.本研究では,円滑なインタラクション開始を支援する秘書エージェントの実現に向け,外部からの情報提示(割り込み)要求を一括して調停し,割り込みによる作業効率低下を軽減するインタラクション開始支援法を提案する.エージェントは,PC 作業履歴からユーザの割り込み拒否度を推定し,提示タイミング制御を行う.さらに,推定結果に合わせ,CGキャラクタの共同注視・視線交差により,ユーザへ割り込み要求をアンビエントにアピールする.実験により,拒否度推定に基づくタイミング制御とアピールによるアンビエント情報提示が,それぞれ割り込みによる負荷の軽減に有効であることを示し,さらに,両手法の組み合わせが割り込みによる作業効率の低下を軽減する可能性を示した.
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  • 滝 僚平, 前田 陽一郎, 高橋 泰岳
    24 巻 (2012) 5 号 p. 933-943
    公開日: 2012/11/05
    ジャーナル フリー
    人間と共生するためのロボットには,人間の意思を読み取り,自分の意図を伝える能力がロボットに必要とされ,人間共生システム(Human Symbiotic System: HSS)やヒューマン・エージェント・インタラクション(Human-Agent Interaction: HAI)と呼ばれる分野で盛んに研究されている.しかし,人間とロボットの双方向コミュニケーションを実現する技術は未だ確立されておらず,人間と円滑な意思疎通が可能なロボットがほとんど存在していないのが現状である.そこで筆者らは,ロボットと人間の両者が情動行動を通じて双方向インタラクションを図る「インタラクティブ情動コミュニケーション」(Interactive Emotion Communication: IEC)を提案してきた.IEC では,人間とロボットが相互に情動を伝え合うインタラクションを通じて人間の情動を増幅・抑制させることにより,ロボットの対人親和性を高めることを目標としている.本研究ではロボットの情動行動を画一的なパターンとして与えるのではなく,自己組織化マップによって多様な情動行動生成を試みる手法を提案した.本手法を用いることで複数の情動が混在した混合情動も表現できるようになり,より複雑なインタラクション実験が実現可能となる.次に,生成された混合情動行動を用いてインタラクション実験を行い,人間の情動にどのような影響を与えるのか検証した.その結果,今までよりも複雑なインタラクションが可能となり,さらに混合情動を発現するロボットの対人親和性が高くなることを確認した.
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  • 亀井 且有, 豊田 晃史, 串田 淳一
    24 巻 (2012) 5 号 p. 944-953
    公開日: 2012/11/05
    ジャーナル フリー
    擬似同期を用いた動画共有の代表的な例として,ニコニコ動画がある.そこでは,コメントが挿入されたビデオを見ている視聴者は一人でビデオを見ているにもかかわらず,ユーザーとそのシーンの感情をあたかも共有しているかのように感じる.本論文では,擬似同期を用いた動画共有において動画に重畳されるコメントに起因する視聴者の感情高揚について述べる.まず,ラッセルの円環モデルの4感情を生起させる動画を選出する.次に,それらをニコニコ動画に投稿し,それら動画に重畳された代表的なコメントを抽出する.さらに,それらコメントを先の動画に重畳した動画を作成し,被験者がコメントあり動画およびなし動画(オリジナル動画)をそれぞれ視聴しているときの感情の強さを測定する実験を行う.最後に,実験結果より各感情におけるコメントの有無と感情高揚との関係を明らかにするとともに感情心理学や神経科学の観点からその現象を考察する.
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  • 大村 英史, 柴山 拓郎, 高橋 達二, 澁谷 智志, 岡ノ谷 一夫, 古川 聖
    24 巻 (2012) 5 号 p. 954-966
    公開日: 2012/11/05
    ジャーナル フリー
    本稿では,人間の認知バイアスのモデルを用いた音楽生成システムを提案する.音楽は期待の満足や裏切りによって情動豊かな作品として構成されている.このような音楽における期待の形成とその期待に対する満足や裏切りのダイナミクスを実現するために,緩い対称性(LS)モデルを使用した.このモデルは人間の思考や推論に特徴的な非論理的な対称性バイアスと相互排他性バイアスに基づいた確率モデルである.本システムは,(1)音から音への遷移を音楽におけるメロディの最も単純なイベントとみなし,既存の楽曲から音の遷移の特徴量を抽出し,(2)LS モデルにより「人間的な」改変,汎化を行い,(3)新たなメロディを生成する.メロディ生成に用いられる汎化後の確率分布の平均情報量を調べた結果,LS モデルがほどよい複雑性を作り出していることが確認された.さらに,生成されたメロディの評価のために心理実験を行い,LS モデルが期待に関する満足(音楽的まとまり)と裏切り(意外性)をバランスよく含んだメロディを生成していることを確認した.この結果は,音楽生成における期待感生成に関する認知バイアスの適用の有効性を示唆する.
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  • 前田 陽一郎, 一井 亮介, 高橋 泰岳
    24 巻 (2012) 5 号 p. 967-978
    公開日: 2012/11/05
    ジャーナル フリー
    本研究では,脳波情報からユーザのリラクゼーション効果の指標を取得し,その値によってサウンドの自動チューニングを行うシステムを構築する.まず事前に,脳波情報を用いたリラクゼーション度合いを計測するための指標を構築する.はじめにθ波,α波,β波の周波数帯域の脳波パワー含有率の変化を3次元状態図で表示して脳波特徴解析を行う.次に脳波とリラックスの関係に関する仮説に基づき3次元状態図でリラクゼーション傾向を把握し,被験者がリラクゼーション状態であることを定量的に評価できる指標を構築する.6名の被験者に対して検証実験を行った結果,被験者の脳波の変化に対するリラックス度の有効性が確認された.筆者らは,サウンド生成に同期と非同期が制御可能な大規模カオスを用いて,音高,音長,音量を決定し,サウンド生成を行うインタラクティブ・カオティック・アミューズメント・システム(ICAS)を開発してきた.ここでは ICAS の応用研究として,生成したサウンドを人間にとってよりリラックスできるサウンドへと,自動でチューニングするシステムの構築を行う.実際に被験者にサウンド生成システムを使用してもらい,生成されたサウンドを聴いた時の6名の被験者のアンケート結果と本研究で提案するリラックス度推定結果の比較を行うことで有用性の検証を行なった.その結果,被験者のアンケート結果と本提案手法の指標に相関があることが確認された.
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  • 山口 洋平, 工藤 卓
    24 巻 (2012) 5 号 p. 979-987
    公開日: 2012/11/05
    ジャーナル フリー
    脳-コンピューター・インターフェース(BCI)の実用に際しては,脳に直接電極を刺入する必要がない脳波(EEG)を利用するのが安全であり,安定した手法であると言える.従来の研究では,認知的な現象に伴う脳波信号の特定の特徴変化を目標としてあらかじめ選定し,その変化を検出するように BCI システムを設計するという手法が一般的である.しかしながら,脳波は個人から記録された波形でさえ安定しているとは言えず,再現し難いほど変動する.さらに,被験者が異なれば,同じ認知現象や認知的タスクでも,脳波信号に常に同じ効果を誘発するとは限らない.これらは安定に動作する BCI を実現する上では大きな障害となる.そこで,本研究では,対象とする脳波変化の特徴をあらかじめ設定するというパラダイムを廃止した.それに代えて,脳波変動領域探索ユニットを持つ BCI システムを開発し,ある認知的行動に同伴して発現する脳波の変化のうち最も顕著な変化を BCI システムが自動検出するように設計した.この脳波変動領域探索手法により,使用者が身体を使うことなく脳波のみで機器を制御することが可能な脳波信号の特徴を検出することが可能になる.本研究で開発した脳波変動領域探索型 BCI システムは脳波測定部位(電極)と脳波周波数帯の広い領域を探索して,閉眼安静時の特徴的な脳波状態である後頭部α波優勢を検出することに成功した.
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  • 真部 雄介, 齋藤 隆輝, 嶋田 弦, 菅原 研次
    24 巻 (2012) 5 号 p. 988-1001
    公開日: 2012/11/05
    ジャーナル フリー
    バイオメトリクス認証技術の中でも行動的特徴を用いた手法の開発は,様々な分野での応用が期待される重要な研究課題である.行動的特徴を用いる方法の中で最も代表的なものは歩行・歩容(gait)認証であるが,近年では,歩行動作を正面から観測して個人を特定することが可能となってきている.正面観測による歩行認証は,人間が個人を特定する方法との親和性や歩行対象者を観測する機器の設置条件などの点で応用上優れた利点を備えているとされており,このような利点を生かした技術の開発は,ロボットへの自然な個人認証機能の実装や実世界の状況や文脈に応じて妥当な処理結果を出力するような個人適応型のコンピュータシステムの開発にとっても重要な意義があると考えられる.そこで本論文では,正面方向から観測が可能な特徴量である歩行時の頭部動揺時系列に加え,顔画像および身体骨格から計量される寸法を用いた個人認証手法を提案する.頭部動揺時系列,顔面寸法,身体寸法のそれぞれの類似性を DP マッチングおよびユークリッド距離により独立に評価し,評価結果をAND/OR演算またはファジィ推論により融合することで個人認証精度の向上を実現する.利用するこれらの特徴量は,一定の個人性を含んではいるものの,それ単体では必ずしも個人を特定することができないと考えられる特徴であり,ソフトバイオメトリクスと呼ばれるものの一種と考えることができる.7人の被験者に対する個人認証実験の結果,提案する融合方法によって,本人棄却率0%の下で平均他人受理率0%を達成した.単一の特徴量のみを用いた個人認証の場合と比べ,利便性を維持したまま照合精度を改善できることを示す.
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  • 張 坤, 前田 陽一郎, 高橋 泰岳
    24 巻 (2012) 5 号 p. 1002-1011
    公開日: 2012/11/05
    ジャーナル フリー
    強化学習はシングルエージェントを対象に開発された手法であり,マルチエージェント環境になると,個々のエージェントがどのように相互に影響を与えれば,全体の適切な協調行動を獲得できるかという問題における決定的な解決方法は示されていない.そこで本研究では,エージェント間の強化値インタラクションを通じて,優れた協調能力をもつインタラクティブ学習システムの構築手法を提案する.本手法では,個々のエージェントは環境との試行錯誤を繰り返しながら,エージェント間でも目標の達成度と協調度に応じて,相互信頼度を自律的に生成し,更新する.その信頼度の高さにより,各エージェントは他エージェントの強化値を利用するレベルを決める.強化値を相互に利用することで,エージェント間でインタラクティブ学習が可能なシステムを構築する.そのため,各エージェントは周囲のエージェントからも自身に有効な経験を学習することができる.環境や他エージェントとのインタラクションを通じて,マルチエージェントの協調行動と集団戦略を効率的に学習させる.
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  • 鈴木 秀和, 森崎 巧一, 渡邊 香, 林原 泰子, 西 仁司
    24 巻 (2012) 5 号 p. 1012-1022
    公開日: 2012/11/05
    ジャーナル フリー
    本研究では,動物型4脚歩行ロボット AIBO の歩行動作に焦点を当て,ロボットセラピーにおける複合動作に対する印象評価を行う.一般的な AIBO の歩行動作と著者らが提案してきた生成法を用いた “動物らしい” 歩容の印象比較実験により,著者らが生成した歩容が人に親近感を抱かせていることを確認する.さらに,3つの複合動作を用いた印象評価実験により,各動作における印象の顕著な相違と,部位動作と印象の関係性を示し,人の感性に影響を及ぼす複合動作生成の具体的な指針を報告する.
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  • 井上 博行, 王 冠, 西村 美津恵
    24 巻 (2012) 5 号 p. 1023-1034
    公開日: 2012/11/05
    ジャーナル フリー
    本研究では,花束の感性データから人にとって分かりやすい感性と花束のデザイン要素を結ぶルールを抽出し,花束システムへの適用することを目的としている.本研究で用いる花束の感性データは,デザイン要素のアイテム・カテゴリに一次従属の関係にある属性が含まれており,数量化I類での解析が困難である.そこで本論文では,確信度付きのクラスを持つ花束の感性データを作成し,そのデータをクラス分類に確信度を導入した C4.5 を用いて解析を行った.そして,得られた決定木より,人にとって分かりやすい花束の感性ルールを抽出することを試みた.また,得られた花束の感性ルールを花束提示システムへ適用した.その結果,得られたルールは人の感性に合った解釈が可能であり,ある程度の有効性を示せた.また,得られたルールを用いたシステムの評価実験より,被験者は感性にあった花束画像を選択できた.
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  • 合田 裕, 中村 剛士, 加納 政芳
    24 巻 (2012) 5 号 p. 1035-1046
    公開日: 2012/11/05
    ジャーナル フリー
    書道は東洋の造形芸術であり,水彩画や油彩画などと同様に良く知られた美術の1つである.本研究は非写実的画像表現に関する研究の一環として,毛筆フォントデザインを取り上げる.ここでは,実在する書道作品を参照事例とし,既存の毛筆フォントをリデザインする手法について述べ,本手法で作成した出力を例示する.ここでは,とくに参照事例の “掠れ表現” に着目し,専門的な知識や高度な操作スキルをユーザに要求することなく,実在する書道作品の持つ高い質感を毛筆フォント上に再現することを試みる.
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  • 熊本 忠彦, 河合 由起子, 張 建偉
    24 巻 (2012) 5 号 p. 1047-1062
    公開日: 2012/11/05
    ジャーナル フリー
    本論文では,「楽しい⇔悲しい」,「うれしい⇔怒り」,「のどか⇔緊迫」という3種類の印象を対象に,テキストを読んだ人々が感じる印象の強さを数値的に求めるための手法を提案する.印象の強さ(すなわち印象値)を算出するためには,テキストから抽出される特徴量がテキストの印象に及ぼす影響力を数値化し,印象辞書に登録しておく必要がある.このような印象辞書は,従来,印象の種類ごとに構築され,それぞれの印象値を算出するためにだけ用いられるが,本論文では,それぞれの印象が独立ではない点に着目し,各印象辞書を用いて算出されるテキストの印象値から,それぞれの印象値を算出し直すという新たなアプローチを試みる.具体的には,テキストから抽出する特徴量として,単語 unigram と単語 bigram の2種類を定義し,既存手法を用いて新聞記事データベースから6つの印象辞書(3種類の印象×2種類の特徴量)を構築する.各印象辞書を用いて算出されるテキストの印象値を説明変数(6個),アンケート調査に基づいて数値化されるテキスト本来の印象値を目的変数とする重回帰分析を印象の種類ごとに行い,それぞれの対応関係を重回帰式という形で定式化する.未知データに対する提案手法の精度を5分割交差検定により調べてみたところ,それぞれの印象における平均誤差は,1~7の7段階評価尺度に対して 0.68,0.57,0.62 であり,その有効性が確認された.
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ショートノート
  • 早瀬 光浩, 渡邉 昌平, 加納 政芳
    24 巻 (2012) 5 号 p. 1063-1069
    公開日: 2012/11/05
    ジャーナル フリー
    本稿では,楕円を用いた概括的な物体姿勢推定モデルを提案する.本モデルは,楕円を回転させたものを環状方向に,長短軸比を変化させたものを放射方向に配置し,それぞれを同心円状のネットワークとして接続することで構築されている.同様の考え方に基づくモデルとして,VTN モデルがある.このモデルでは,楕円体や直方体を回転移動・平行移動させて,2次元平面上に投影することで,物体の見え方図形を作り,それらを格子ネットワーク上に接続している.これを用いて,物体の姿勢推定を行うが,回転角・形状ともに同一な見え方図形がネットワーク内に複数存在するという問題がある.また,投影時の回転・平行移動度合い(離散化度合い)が一定のため,3次元物体の歪度が高くなると,十分な精度が得られないという問題もある.一方,提案モデルでは,これらの問題は発生しないため,高速かつ正確に物体の位置・姿勢を推定できると考える.
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