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28 巻 , 1 号
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目次
巻頭言
論説
コラム
報告
用語解説
  • 高萩 栄一郎
    原稿種別: 用語解説
    28 巻 (2016) 1 号 p. 16
    公開日: 2018/02/15
    ジャーナル フリー

    メビウス反転は,ファジィ測度(集合に値を割り当てる集合関数の一種)の別表現である.ファジィ測度μは,複数の要素が集まった効果などを表す.例えば,1時間あたりの作業員aの作成量10kg,μ({a})=10,bはμ({b})=15,2人が協力し単独の和より5kg多いμ({a,b})=30のような非加法的な関係μ({a,b})⋛μ({a})+μ({b})を表現できる.

    メビウス反転δは,ファジィ測度μの増分をとりだす集合関数である.単独の増分δ({a})=10,δ({b})=15とa,b協力の増分δ({a,b})=5となる.ファジィ測度μ(A)の値は,μ({a,b})=δ({a})+δ({b})+δ({a,b})のように単独の増分と協力の増分の合計で,μ(A)=ΣB⊆Aδ(B)となり,集合Aのファジィ測度の値は,その部分集合のメビウス反転の値の合計となる.逆に,ファジィ測度からメビウス反転は,δ(A)=ΣB⊆A(-1)(n-m)μ(B)と定義されている(n,mは,それぞれ集合A,Bの要素数).3人の作業員(a,b,c)の協力による増分は,δ({a,b,c})=μ({a,b,c})-μ({a,b})-μ({a,c})-μ({b,c})+μ({a})+μ({b})+μ({c})となる.

    ファジィ測度とメビウス反転の集合関数は1対1対応するので,ファジィ測度をメビウス反転で解釈したり,メビウス反転からファジィ測度を求めたりすることができる.また,ゲームの理論など使われるシャプレィ値は,要素数(人数)に応じたメビウス反転の値の合計で表現できる.3人の場合の作業員aのシャプレィ値は,δ({a})+(1/2)[δ({a,b})+δ({a,c})]+(1/3)δ({a,b,c})となり,各増分をその集合の要素の作業員で分けるという解釈になる.逆にファジィ測度の単調性制約(A⊆Bならばμ(A)≤μ(B))はメビウス反転では表現しづらい.

    メビウス反転を使ったショケ積分は,入力値をh(a),h(b),…とすると,ΣA∧x∈Aδ(A)となる.2要素の場合のh(a)δ({a})+h(b)δ({b})+min(h(a),h(b))δ({a,b})のように入力値を降順に並べ替えずに計算できる.

    メビウス反転の数学的な解説は,本誌10巻2号,16巻4号にある.

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  • 古殿 幸雄
    原稿種別: 用語解説
    28 巻 (2016) 1 号 p. 16
    公開日: 2018/02/15
    ジャーナル フリー

    マイケル・E・ポーターは,その著書『競争の戦略(Competitive Strategy)』の中で,業界内での競争状態を決めるのは,基本的に5つの要因であることを示し,この5つの競争要因から業界の構造分析を行うことを提案した.そして,この技法がファイブフォース分析と呼ばれるようになった.ここでいう業界とは,互いに代替可能な製品やサービスを作っている,あるいは提供している企業の集団のことである.また,5つの競争要因は,「新規参入業者の脅威」「既存競争企業間の敵対関係」「代替品の脅威」「買い手の交渉力」「売り手の交渉力」である.例えば,「新規参入業者の脅威」では,①規模の経済性,②製品の差別化,③巨額の投資,④仕入先変更コスト,⑤流通チャネルの確保,⑥規模とは無関係なコスト面での不利,⑦政府の政策・法律による規制などの参入障壁について分析する.また,過去に参入業者に対する既存業者からの報復があったか,参入を抑える価格になっているかなどについても検討を行う.このような分析を5つの競争要因それぞれに対して行うことで,業界の競争状態を分析することができる.ファイブフォース分析により,業界内の競争に影響を及ぼしている要因とその根底にある原因を突き止めれば,業界内における自社の位置(Position)あるいはこれから参入しようとする業界内での位置を確認し,自社の強みと弱みを見つけることができる.効果的な競争戦略は,5つの競争要因に対して,防御できる位置をつくり出すための攻めのアクション,あるいは防御のアクションをとることである.そして,防御可能な位置をつくるためには,3つの基本戦略:コストリーダーシップ戦略,差別化戦略,集中戦略がある.

    なお,ポーターの経営戦略論は,第1世代(業界選択)と呼ばれ,バーニーのRBV(Resource-Based View)による経営戦略論が第2世代(個別企業の内部資源)と呼ばれている.第1世代と第2世代で,企業業績のばらつきの約60%が説明できるとされており,残り40%を説明する理論として,不確実性を重視する経営戦略論(第3世代)が登場する.そして現在,これらに分類されない経営戦略論も議論されている.

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会告
論文概要
学会から
編集後記
一般論文
原著論文
  • 林 勲, 鶴背 慎二
    28 巻 (2016) 1 号 p. 501-510
    公開日: 2016/02/26
    ジャーナル フリー
    近年,脳からの情報により外部機器を制御するBCIやBMIの研究が盛んに行われている.これらのシステムでは,近赤外分光法(NIRS)や脳波計測装置(EEG)により脳活動信号を計測し,識別モデルにより信号クラスターを識別して外部機器を制御する.本論文では,ファジィデータ補間によるブースティングアルゴリズムを提案する.誤識別の領域を定義したメンバシップ関数により誤識別データの近傍に補間データを発生してデータの識別精度を向上させ,3種類の評価基準の加重平均により補間データのクラスを決定する.本手法では,誤識別の周辺に補間データを発生させるので,誤識別データとその周辺に発生した補間データの全てのデータにより識別線が推定され,その識別線が滑らかで評価データの認識率が良い.ここでは,NIRSを模擬した数値例により本手法の特性を議論し,NIRS計測装置による脳活動計測実験に適用し,その有用性を検討する.
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  • 早川 和輝, 長谷川 大, 佐久田 博司
    28 巻 (2016) 1 号 p. 511-521
    公開日: 2016/02/26
    ジャーナル フリー
    ドラム演奏の模倣学習として3D人体モデルを用いたアニメーション教材を利用する方法が提案されている.本研究では,まず手本教示者像の視点と学習者の視点が一致する主観視点の3Dアニメーション教材を利用した学習支援手法の提案を行う.提案手法による学習を質問紙および模倣演奏の分析により評価を行った結果,熟練者の演奏を後背から閲覧した場合と比較して,学習後の自己効力感の向上や演奏に対する自己評価の向上,および学習後の演奏エラーの減少が認められた.さらに,主観視点3Dアニメーションにおける熟練者の視線情報を提示する学習支援手法を提案する.学習効果を調査するために,視線情報を提示する提案手法と視線情報を提示しないアニメーションによる学習を比較した結果,提案手法では,学習による自己効力感の向上,演奏に対する自己評価,また演奏エラーの減少が認められた.
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  • 野津 亮, 河上 寛和, 本多 克宏, 生方 誠希
    28 巻 (2016) 1 号 p. 522-534
    公開日: 2016/02/26
    ジャーナル フリー
    本論文では,大まかに部分領域を評価しつつ,探索と活用を考慮に入れながら最適化問題を効率的に解くことのできる手法の開発を目指す.まず,数理計画問題における最も単純な探索アルゴリズムであるランダムサーチを改良したランダムグリッドエリアサーチを基礎アルゴリズムとして提案する.探索空間を分割することによって数理計画問題を多腕バンディット問題に置き換えることができ,探索と活用の度合いを考慮したアルゴリズムであるUCB手法などを適用することが可能になる.次に,バンディットアルゴリズムを適用したUCBグリッドエリアサーチ,UCTグリッドエリアサーチを提案,検討し,連続空間最適化問題における比較実験を行い,その収束速度の速さを確認した.
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  • JORDAN Arnaud, ARAKI Kenji
    28 巻 (2016) 1 号 p. 535-555
    公開日: 2016/02/26
    ジャーナル フリー
    This article presents an innovative dialogue agent designed for textual casual chatting, which can handle any language. The system acquires knowledge from a non-annotated corpus and then represents all the language aspects as a graph. Using graph traversal, the system generates one or several outputs corresponding to the user's input. Moreover, it uses graph clustering to generate word categories without using any grammar information, and finally uses these to generate more various responses. In addition, all the operations are processed in parallel, making the system able to process any input in real-time, as in human conversations. Since the system accepts any kind of input, it can also be considered to be naturally multimodal. We carried out experiments in Chinese, English, French, Japanese and Korean, and obtained results comparable to a more language-specific multilingual system. Although the current system deals only with a limited corpus and as a consequence only handles simple dialogues, we demonstrate that with further interaction and language samples it is able to adapt to more sophisticated dialogues.
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