知能と情報
Online ISSN : 1881-7203
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30 巻, 1 号
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目次
巻頭言
挨拶
特集:「Zadeh(ザデー)先生の功績」
解説
報告
用語解説
会告
論文概要
学会から
編集後記
一般論文
原著論文
  • 大木 基至, 乾口 雅弘
    原稿種別: 原著論文
    2018 年 30 巻 1 号 p. 501-508
    発行日: 2018/02/15
    公開日: 2018/02/15
    ジャーナル オープンアクセス

    データから得られたクラス分類ルールは,縦覧のための公開が要求される.その公開されたルールと自機関が所有するデータから抽出されたルールを組み合わせることで,より効果的で有用な分類器を構築できると期待される.しかし,公開されたルールは元データの地域性や特殊性などによりバイアスがかかっている可能性がある.これに十分に配慮した適切な公開ルールの利用法を検討する必要がある.しかし,このようなバイアスを考慮して,自機関が所有するルール集合と公開ルールを組み合わせ,有用な分類器を構築する研究はほとんどない.本論文では,2クラス分類問題を取り上げ,自機関が所有するルールとともに公開ルールも有効に活用する混合モデルアプローチを提案する.すなわち,所有するルールと公開ルールから求められる二つのスコア分布を結合するため,混合モデルの考え方を適用する.スコア分布は,所有するルールと公開ルールのそれぞれにLERSアルゴリズムを適用することにより求められる.LERSアルゴリズムにより,それぞれのクラスに分類したい対象がどの程度帰属するかを示すスコアが求められる.正規化されたスコアからEMアルゴリズムにより最適な混合比率を求め,分類器を構築する.提案法の有用性を評価するために,四つの実データを用いた数値実験を行う.考えられる四つの手法と比較され,提案法の有用性が示される.

  • 中村 誠, 渡邉 敏晃, 椎木 友朗, 徳永 憲洋, 太田 博光, 前田 俊道
    原稿種別: 原著論文
    2018 年 30 巻 1 号 p. 509-516
    発行日: 2018/02/15
    公開日: 2018/02/15
    ジャーナル オープンアクセス

    本研究は,水産物の流通における品質管理の強化と技術水準を維持することを目的として,非破壊で高精度に魚肉鮮度K値を推定するファジィ推論モデルを設計することを試みている.計240尾のブリ属3魚種(ブリ,カンパチ,ヒラマサ)を対象として,冷蔵温度-2°C,+2°C,+6°Cの下で即殺処理後72時間経過時迄の試料魚の色彩とK値との関係を調査した.試料魚の色彩とK値との関係を統計的手法により解析した結果,体表の色彩を計7個程度組合せることで魚肉鮮度を表し得ることが明らかとなった.これらの色彩を前件部に定めたファジィ推論モデルをシミュレーションと実験により評価した結果,モデルによるK値の推定値と観測値との残差は9.34%以内となり,水産物の流通における品質管理に高い有用性を有することが示された.

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