知能と情報
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表紙
目 次
巻頭言
特集:「FSS2025 ショートノート」
解  説
報  告
書  評
用語解説
会  告
学会から
編集後記
特集論文:FSS2025ショートノート
ショートノート
  • 藤本 雄紀, 櫻井 淳, 安彦 智史, 池辺 正典
    原稿種別: ショートノート
    2026 年38 巻1 号 p. 501-505
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    地方鉄道は利用者の減少に直面しており,さらに,地域の実情に即した政策立案に不可欠な実際の利用状況や潜在需要を正確に把握することが難しいという課題を抱えている.本研究は,この問題に対応する方法として,SNSデータと大規模言語モデル(LLM)を活用し,地方鉄道に関する利用者の生の声を大規模に分析する手法を提案する.具体的には,SNS投稿から利用目的を自動的に抽出する技術を開発し,需要特性の異なる複数の鉄道路線に適用して比較分析を行う.この分析を通じて,路線間の需要パターンの差異と共通点を明らかにし,特に需要が希薄な地方鉄道における潜在需要や利用特性を可視化することを目指す.本手法は,地方鉄道システムの実態に基づいた効果的な政策立案に資することが期待される.

  • 長 浩輝, 秋月 拓磨, 山内 高弘, 高山 弘太郎
    原稿種別: ショートノート
    2026 年38 巻1 号 p. 506-510
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    施設栽培において安定した農業生産を実現するには,栽培環境の適切な制御と対象となる植物の生育状態を細やかに把握することが必須である.本研究では,植物の生体情報を簡便かつ低コストに取得する方法として,作業者の一人称視点(first-person view,FPV)で撮影した映像の活用を検討する.作業時に撮影したFPV映像には,作業者の動きに伴うブレや植物以外が映ったフレームが多く含まれており,生体情報計測に適合する画像の選別が課題となる.そこで本研究では,慣性センサで取得した作業者の動作データを併用し,FPV映像から生体情報計測に適した画像を自動抽出する方法を提案した.試作システムを構築し,施設栽培トマトを対象とした計測実験を行った.取得したデータから,作業者行動に基づいた目的画像の抽出,および植物生体情報計測への適用を試みた.得られた結果より,提案手法が温室内の生育調査支援に有用である可能性を示した.

  • 寺澤 武, 佐藤 保志朗, 荒川 俊也
    原稿種別: ショートノート
    2026 年38 巻1 号 p. 511-514
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    病理画像の組織種セグメンテーションは,高度な専門知識と多大な労力を要する.本研究では,作業者のアノテーション情報を逐次学習し,予測結果を修正することで精度向上を図る対話型セグメンテーションツールを開発した.本ツールはランダムフォレストを用いマッソン・トリクローム染色画像を「細胞核」,「コラーゲン」,「背景」に識別する.ツールの有効性評価のため,専門家よりトレーニングを受けた評価者1名が実験を実施し,IoUとアノテーション操作回数で評価した.その結果,ツールは手作業と同等の精度を維持しつつ作業効率を約1/10に改善した.転移学習による新規画像への適用を試みたところ,明確な効率改善効果は得られなかったが,細胞核認識精度の課題が示唆された.形状特徴量の追加により精度と効率改善が期待される.

  • 井田 正明
    原稿種別: ショートノート
    2026 年38 巻1 号 p. 515-518
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    データサイエンスにおいては膨大な量と種類のデータを扱うためのシステムモデリングが望まれる.その一つとしてランダム性を積極的に取り入れたモデルが考えられる.本稿では新たな特徴空間の生成方法をマルチクラスロジスティック回帰へ適用する.これによる精度改良および特性変化を検討する.改良の要因は高次元ランダム化と非線型化の相乗効果である.行列ランクおよび固有値分布によって特徴空間が望ましい性質を有することを具体的数値例により検証する.

  • 武内 奎太, 新庄 雅斗
    原稿種別: ショートノート
    2026 年38 巻1 号 p. 519-522
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    近年,複雑化する地域社会の課題を解決するには,住民の意見や要望の的確な把握が不可欠である.こうした状況を踏まえ,アンケート調査によって得られたデータから設問間の関係性を明らかにするために,2つの設問を組み合わせて集計するクロス集計が広く用いられている.しかしながら,設問数が増えるにつれてクロス集計結果の解釈は難しくなり,重要な関係性を見落とす可能性がある.本研究では,複数のクロス集計結果をテンソルとして表現し,非負値CP分解に基づき主要な回答傾向を抽出することで,それらを分類する手法を提案する.さらに,提案手法を京都府精華町で実施された住民アンケートデータに適用した結果を報告する.

  • 松本 義之
    原稿種別: ショートノート
    2026 年38 巻1 号 p. 523-527
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    地方自治体が地域プロモーションを行うために動画共有サイトを利用している事例が数多く見られる.多くの自治体が地域の魅力を伝える動画を制作している.これらの動画共有サイトでは,視聴者が動画にコメントを投稿することが可能である.多くのコメントは動画に対する肯定的な意見となっているが,誹謗中傷や悪意のあるコメントも見受けられる.本研究では,地方自治体が制作した地域プロモーション動画に寄せられたコメントを対象に,その内容をテキストマイニング手法によって分析した.高い評価を得ている動画に対して投稿されたコメントを文書クラスタリングにより分析することにより,どのような内容が高評価なのかを明らかにする.

  • 飯田 百香, 本橋 隼人, 髙橋 弘毅
    原稿種別: ショートノート
    2026 年38 巻1 号 p. 528-531
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    減衰振動は,多くの物理系で一般的に見られ,その解析によって基礎的な物理特性が明らかになる.しかし,急速に減衰する信号は従来の手法では解析が困難であり,また,観測データにはノイズが含まれることが多い.本論文では,オートエンコーダの潜在空間を利用して,ノイズを含む2つの成分が重ね合わされた減衰振動の周波数・位相・減衰時間・振幅を推定し,その精度を評価する.

  • 内田 ゆず, 高丸 圭一, 乙武 北斗, 木村 泰知
    原稿種別: ショートノート
    2026 年38 巻1 号 p. 532-536
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    本研究は,母親向けSNSにおいてユーザが投稿した質問文・回答文および検索履歴のデータを用い,育児情報における「知識ギャップ」を抽出することを目的とする.まず,Q&Aデータに含まれる質問文をベクトル化し,類似度に基づいてクラスタリングを行う.次に,各クラスタにおける回答率およびユーザの検索頻度を集計・可視化し,繰り返し質問・検索されているにもかかわらず十分な回答が得られていない領域を定量的に特定する.本手法により,母親たちのリアルな情報ニーズを構造的に把握できることが示された.分析の結果,夜泣きや離乳食,発熱,夫婦関係といった領域で知識ギャップが顕著であることが確認された.これにより,行政や医療機関による情報提供の不足や盲点を明らかにできる可能性が示された.

  • 中村 颯人, アイエドゥン エマヌエル, 徳丸 正孝
    原稿種別: ショートノート
    2026 年38 巻1 号 p. 537-541
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    本論文では,ユーザが行う運動の難易度と達成度に応じて非言語的な振る舞いを変化させる観客ロボットを仮想空間内で用いることで,運動の楽しさ向上を目指す運動支援システムを提案する.運動における観客の存在は,観衆効果や自己効力感の向上を通じて,運動モチベーションに影響を与えることが知られている.本論文では,仮想空間内でボクササイズを行うユーザに対し,歓声・動作・表情による振る舞いを表出する観客ロボットを設計し,その振る舞いをユーザの運動成果に基づいて変化させるシステムを開発した.評価実験では,観客ロボットの振る舞いが運動の楽しさ向上に寄与することが確認された.

  • 菊地 友央, 吉永 祐貴, 山本 昇志, 下川原(佐藤) 英理
    原稿種別: ショートノート
    2026 年38 巻1 号 p. 542-546
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    擬態語や擬音語の総称であるオノマトペは,動作の速さや強さなどを他者に伝えるのに有効な手段の一つであると言われている.そこで本稿では,スポーツコーチングにおいてオノマトペを用いた指導が身体動作に与える影響について調査した.薄膜圧力センサ(Force Sensing Resistor)をハンドボールに埋め込み,大学生および大学院生に様々なオノマトペを用いて指示をだし,ボールを把持したときの圧力データを計測した.同時に各オノマトペに対する主観的な解釈についても調査した.その結果,オノマトペを用いた指示は単純な一対一対応ではなく,個人の解釈と身体表現の両方を含む複数の要因を介して動作に影響を与えることが示された.また指示を繰り返し与えると身体動作が変化し解釈に近づく様子が確認できた.

  • 金崎 雅博, 岩見 大基
    原稿種別: ショートノート
    2026 年38 巻1 号 p. 547-550
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    近年,腎移植におけるドナーヒト白血球抗原(HLA)に対する抗体反応の評価において,バーチャルクロスマッチ(VXM)の有効性が評価されてきた.VXMでは,ドナー臓器に対する抗体の量を,ドナーリンパ球を模倣したビーズ上のHLA抗原と抗体との相互作用から得られる平均蛍光強度(MFI値)により推定する.MFI値は,特定のHLAに対する抗体の量を示すが,実際は抗原内のさらに微小な構造であるepletを標的とする抗体レベルの合計を表す.つまり,抗体はHLAを単位としてではなく,HLAの中のepletを単位として結合する.MFIはHLA上に複数存在するepletに結合する抗体の総和と理解できるが,現在の解析手法ではepletごとに結合する抗体を分離することはできない.この課題を解決するため,進化アルゴリズムを適用し,最小二乗誤差と最大誤差に基づく制約を同時に満たす推定値を取得しつつ,探索空間内の解の多様性を維持する戦略を提案する.

  • 坂本 朗生, 宮本 友樹, 片上 大輔
    原稿種別: ショートノート
    2026 年38 巻1 号 p. 551-554
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    本研究では,Kilduffらが提案したライバル関係の3要因に基づき,ユーザのプレイレベルに応じてライバル意識を喚起し,ユーザの粘り強さやモチベーションを高めるインタラクティブなゲーム支援エージェントの開発を目的とする.エージェントは単なる対戦相手ではなく仲間として振る舞うことで,敵意や非合理的行動といったライバル意識の潜在的な負の側面を抑制しつつ,ユーザのスキル向上や継続的な学習支援を促進するよう設計されている.タスクとしては,完全解析されており,ユーザのスキルレベルに応じた客観的なゲームプレイ評価や対戦設計が可能な「どうぶつ将棋」を採用する.本稿ではユーザと同程度の評価値の手を指すことで勝率が拮抗することの検証を行ったので報告する.

  • 工藤 惣士, 田久保 勇志, 金崎 雅博
    原稿種別: ショートノート
    2026 年38 巻1 号 p. 555-558
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    火星を広域かつ機動的に探査する手段として,航空機による探査が有力視されている.しかし,火星特有の不確実性を伴う環境下における高速飛翔体の制御は困難である.本研究では,火星探査航空機飛行時に生じうる不確実性の一つとして,風擾乱が飛行履歴に及ぼす影響を調査するための飛行経路ロバスト最適化を実施した.最適化には進化計算法を用い,不確実さの定量化にPolynomial Chaos Expansion(PCE)を採用した.評価では,事前に取得・構築した空力データベースを時系列的に呼び出す形で運動方程式を解く,空力–飛行連成計算を行った.ロバスト最適化の結果,強い追い風が吹くと機首上がりが促進され,飛行時間が伸長されることが分かった.一方,強い向かい風は機首上げを阻害し,飛行時間と距離を短縮することも理解された.これらの知見は,地球上での実証実験や将来の火星探査ミッション設計における制御プロファイルおよび探査経路計画戦略に対して重要な指針を提供する.

  • 谷口 唯成
    原稿種別: ショートノート
    2026 年38 巻1 号 p. 559-563
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    本研究では最適制御性能を考慮した非線形システムの区分モデル化手法の提案を行う.本研究の区分的モデリングは,状態空間の端点値の情報のみでモデル化を行うため,モデル化は容易であるが,区分領域の最適分割点の導出条件は非線形計画問題であり,解析的に導出することは困難である.そのため最適制御性能を評価値とした粒子群最適化手法による区分モデル化手法を提案し,区分領域の最適分割点を導出する.最後に提案手法による数値シミュレーションを行い提案手法の有効性を検証する.

  • 轟 涼星, 安彦 智史
    原稿種別: ショートノート
    2026 年38 巻1 号 p. 564-568
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    野生鳥獣による被害は,農作物被害のみならず自然環境そのものにまで影響を及ぼしている.農林水産省は鳥獣被害の対策にICT等を活用する「スマート鳥獣害対策」を推進しており,より効果的な鳥獣害対策の手法が求められている.本研究では赤外線画像を用いた動物種判別モデルを,畳み込みニューラルネットワークを活用した物体検出アルゴリズムであるYOLOで構築し,赤外線画像による学習の有効性を検証した.同時に,大小二種のデータセットを用いた学習を行い,効果的な学習に必要な画像量,実地での運用方法について検討した.

  • 柴田 淳司
    原稿種別: ショートノート
    2026 年38 巻1 号 p. 569-572
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    本研究では,製品画像の感性評価を自動化する試みとして,Vision-Language ModelであるCLIPの適用可能性を調査した.3つの製品カテゴリ(椅子,コップ,ペン)を対象に,アンサンブルプロンプトを用いてCLIPによる印象を算出し,人間による主観評価(リッカート尺度)との相関を分析した.実験の結果,「かわいい」,「カジュアル」といった印象語では中程度の正の相関が確認され,CLIPの有効性が示された.一方で,「重そう」,「フォーマル」といった印象語に関しては相関が低いあるいは負の相関を示した.さらに対義語分析において,CLIPは意味の対立構造(Heavy対Lightなど)を保持できていないことが明らかになった.これらの結果から,特定の印象語に対してはCLIPによる印象調査が可能であるが,視覚情報からは得られない潜在的な情報を推論するには限界があることを示唆している.

  • 有賀 晴信, 四宮 友貴
    原稿種別: ショートノート
    2026 年38 巻1 号 p. 573-577
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    近年,人工知能の発展に伴い,姿勢推定は人間のみならず動物に対しても応用が期待されている.しかしながら,動物を対象としたデータセットは限定的であり,アノテーション作業の高コストが実運用の障壁となっている.本研究では,人間の姿勢推定に関して豊富に存在する学習済みモデルを活用し,Task Arithmetics によるタスク編集を通じて,少量の動物データに対する姿勢推定モデルを構築する手法を検討した.具体的には,人間・動物それぞれの関節点推定タスクに基づき差分ベクトルを作成し,それを減算操作として適用することで,少数サンプル領域における知識応用の可能性を検証した.その結果,小さな学習率で学習を行うことで Task Arithmetics の有効性が高まることが示唆され,またアノテーションポリシーの違いは精度に大きな影響を与えないことが確認された.

一般論文
原著論文
  • 谷口 拓紀, 砂山 渡, 服部 峻
    原稿種別: 原著論文
    2026 年38 巻1 号 p. 578-587
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    データの利活用が進む現代において,意思決定におけるデータ分析の需要が増加している.意思決定に向けた分析では,複数の選択肢が候補として挙げられることがあり,それらを比較するための分析が必要になるが,比較のためには,各選択肢の情報を集めた上で,共通の観点で比較を行う必要がある.しかし,比較する事柄が同じでも,比較の目的が異なれば比較の観点が異なってくると考えられる.そこで本研究においては,目的に応じて動的に比較の観点を抽出した上で,2つの事柄の比較を支援するシステムを提案する.本システムでは,ChatGPTを用いて選択肢についての情報を集めた上で,共通の観点に基づいて,比較する2つの事柄の違いと共通点を提示する.評価実験により,提案システムが提示する違いと共通点が,2つの事柄の比較に有効に用いられることを確認した.

  • 冨山 翔司, 味曽野 雅史, 鈴木 雅大, 落合 桂一, 岩澤 有祐, 松尾 豊
    原稿種別: 原著論文
    2026 年38 巻1 号 p. 588-598
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    本論文では,マルチモーダルニューラル翻訳におけるサマリレベルの画像の利用方法を提案する.従来のモデルでは,次の予測対象のトークンに関連する画像情報のみを抽出して利用することが一般的であったが,これが過剰翻訳を引き起こす可能性があることを明らかにする.この問題に対処するため,本研究では画像情報を文全体(サマリ)の特徴量のモデリングに利用し,これをデコーダに統合する新しいモデルであるMVNMTを提案する.MVNMTは,変分オートエンコーダを用いてテキストと画像の情報から共通の潜在表現を抽出する.本研究の実験結果は,MVNMTが従来のテキストのみを用いた翻訳モデルに比べて翻訳評価指標で上回り,かつ,トークンレベルの画像利用法を用いたMNMTモデルに比べて過剰翻訳の問題を効果的に緩和できることを示す.

  • 本多 克宏, 八乙女 大夢, 生方 誠希, 野津 亮
    原稿種別: 原著論文
    2026 年38 巻1 号 p. 599-606
    発行日: 2026/02/15
    公開日: 2026/02/15
    ジャーナル フリー

    強化学習(Q-learning)の効率的な学習法として,複数のエージェントが同時並列に試行しながら協調的にQテーブルを更新するアプローチが提案されている.本研究では,複数のエージェントがいくつかの異なる環境下で問題を解いている状態で,個々のエージェントがどの環境で問題を解いているか分からないとして,エージェントのクラスタリングとクラスターごとのQ-learningを同時分析することで,スイッチング強化学習モデルを提案する.クラスターごとの方策に基づく獲得利得をクラスタリング基準としてFuzzy c-Means(FCM)法に倣ったファジィメンバシップを算出し,メンバシップの重み付きでQ値の更新を行うことで,環境ごとのQテーブルを並列的に学習する.また,分割のファジィ度の決定論的アニーリングを導入することで,ロバストなモデル推定と獲得利得の最大化を合わせて実現する.

裏表紙
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