日本口腔腫瘍学会誌
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14 巻 , 2 号
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  • 右近 亮子, 山下 佳雄, 後藤 昌昭, 井原 功一郎, 香月 武
    2002 年 14 巻 2 号 p. 37-43
    発行日: 2002/06/15
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    1990年から1999年までの10年間に佐賀医科大学附属病院歯科口腔外科を受診し, 病理組織学的に悪性腫瘍と診断された一次症例148例について臨床統計を行った。
    対象患者の男女比は1.8: 1で, 平均年齢は65.5歳であった。発生部位は舌が37.2%ともっとも多く, 以下, 歯肉33.7%, 口底11.5%, 頬粘膜8.8%, 口蓋6.1%などであった。病理組織学的分類では扁平上皮癌が圧倒的に多く85.8%であった。UICCのTNM分類 (1997年) に従って分類すると, T分類ではTis: 0.7%, T1; 24.5%, T2: 35.0%, T3: 12.6%, T4: 27.2%で, 初診時に頸部のリンパ節を触知した症例は57例, 遠隔転移を認めた症例は2例あった。Stage分類ではStage0: 0.7%, Stage I: 21.7%, Stage II: 22.4%, Stage III: 18.2%, Stage IV: 37.0%であった。治療法は化学療法および放射線療法, 手術を組み合わせた集学的治療が63例と最も多かった。Kaplan-Meier法による5年累積生存率は全症例で63.1%, 根治的治療を行った症例では68.6%であった。
  • 松永 和秀, 吉川 博政, 長田 哲次, 大部 一成, 嶋 香織, 笹栗 正明, 大石 正道
    2002 年 14 巻 2 号 p. 45-51
    発行日: 2002/06/15
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    1985年1月から1999年12月までの15年間に当科で口腔癌患者で頸部郭清術を施行した症例のうち術後郭清側に再発をきたし死亡した頸部転移死症例の原発巣および術式, 頸部再発までの期間, 頸部再発部位, リンパ節転移様式について検討をおこなった。
    1) 頸部郭清術施行症例271例中pN (+) は173例で, うち術後郭清側に再発をきたし死亡した症例は13例であった。
    2) 頸部転移死症例13例の原発巣のうちわけは舌9例, 下顎歯肉3例, 口底1例で, 術後頸部再発までの期間は47日から490日で平均5.3か月で, 13例中12例が術後1年以内に再発をきたした。
    3) 頸部転移死症例13例のうち転移リンパ節に被膜外浸潤を認めた症例は11例 (84.6%) で, 頸部再発側でみると14側中11側 (78.6%) に被膜外浸潤リンパ節を認めた。頸部再発側の症例の転移リンパ節最大長径は平均33.4mmで, 最大長径転移リンパ節が被膜外浸潤であった頻度は78.6%と高かった。頸部再発側に被膜外浸潤を認めなかった3側のリンパ節転移様式は3から6領域にわたり平均14個の転移リンパ節を認めた。
    4) 頸部再発部位は13例とも術野内の再発で被膜外浸潤を認めた領域や転移リンパ節を認めた領域とほぼ一致していた。
    以上のことから頸部転移症例においては, 転移リンパ節のなかに被膜外浸潤を認める場合や被膜外浸潤はなくても3領域以上に多数の転移リンパ節を認める場合には予後が不良であることがわかった。
  • 花村 美穂子, 目瀬 浩, 佐々木 朗, 木村 卓爾, 西山 明慶, 岸本 晃治, 塚本 剛一, 山田 庸介, 真野 隆充, 松村 智弘
    2002 年 14 巻 2 号 p. 53-61
    発行日: 2002/06/15
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    岡山大学歯学部附属病院第二口腔外科にて加療した口腔悪性黒色腫4例について臨床的検討を行った。対象症例の性別は男性2例, 女性2例, 年齢は57歳から75歳までであった。原発部位は下顎歯肉1例, 口蓋3例で初診時のUICC (1997) 分類はstage Ia期: 1例, stage II期: 1例, stage III: 2例であった。治療法は全例外科療法を施行し, 化学療法及び免疫療法またはホルモン療法を併用した。局所再発及び頸部リンパ節転移または遠隔転移をきたした2例が死亡例であった。他の2例は, 局所再発及び転移はなく, 経過観察期間は14年11ケ月と3年8ケ月であった。
  • 野村 幸恵, 野間 弘康, 横尾 恵子, 野村 武史, 矢島 安朝, 山 満, 高野 正行, 柿澤 卓, 井上 孝
    2002 年 14 巻 2 号 p. 63-69
    発行日: 2002/06/15
    公開日: 2010/05/31
    ジャーナル フリー
    腺様嚢胞癌は病理組織学的にも異型性を欠くにもかかわらず, 生物学的に浸潤性が強い。また臨床的に腫瘍の浸潤が緩慢であるが, 再発はしばしばあり予後は不良と言われている。
    今回, われわれは39歳の男性で開口障害を伴って来院し, 画像診断で明確な腫瘍塊を認めなかったため診断に苦慮した顎骨の腺様嚢胞癌の1症例を経験したのでその概要を報告する。
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