日本口腔腫瘍学会誌
Online ISSN : 1884-4995
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27 巻 , 4 号
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第33回日本口腔腫瘍学会・学術大会
シンポジウム1:「舌癌切除後の再建法を再考する─切除範囲に応じた機能回復をどう考えるか─」
  • 長谷川 和樹, 寺尾 保信
    27 巻 (2015) 4 号 p. 87
    公開日: 2015/12/26
    ジャーナル フリー
  • 山城 正司, 三浦 千佳, 水谷 美保, 鵜沢 成一, 道 泰之, 川俣 綾, 斎藤 健一, 原田 清
    27 巻 (2015) 4 号 p. 88-94
    公開日: 2015/12/26
    ジャーナル フリー
    本研究は,舌癌に対する可動部舌切除が構音機能,舌運動に及ぼす影響を評価することを目的とした。
    構音機能評価は日本語100音節発語明瞭度検査および会話明瞭度検査を行い,舌運動機能は舌の咀嚼運動における時間計測で評価した。患者は舌切除法により口内法切除群(n=64)とPull through法切除群(n=45)に分け,さらに切除後の治療法によりサブグループに分類した。
    口内法切除群における発語明瞭度は91.7−93.6%と良好であった。一方,舌運動機能は植皮群が縫縮群,人工真皮群に比較して有意に低い結果であった。Pull through法切除群では,舌部分切除,可動部舌半側切除群の発語明瞭度は81.5%−89.2%と良好であったが,可動部舌亜全摘は65.1%,可動部舌全摘は37.4%と有意に低かった。 可動部舌亜全摘,全摘では構音機能,舌運動機能は不良であった。
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  • 上田 倫弘, 山下 徹郎, 林 信, 高後 友之, 細川 周一, 新山 宗, 佐藤 麻衣子
    27 巻 (2015) 4 号 p. 95-102
    公開日: 2015/12/26
    ジャーナル フリー
    口腔癌治療では,他領域の癌と同様に,生存率の向上はもっとも重要な問題であるが,治療後の口腔機能も重大な問題である。特に舌拡大切除後は,摂食,発語に大きく関わり,再建手術に工夫が要求される。2008年から2013年の間に当科で舌癌にて切除後,遊離皮弁による再建術を施行した61例の術後機能を評価した。口腔癌取扱い規約による舌切除の分類では,舌部分切除7例,舌可動部半切10例,舌可動部(亜)全摘7例,舌半切16例,舌(亜)全摘21例であった。皮弁の選択は切除範囲,個々の体格によって選択しているが,2/3以上の切除例では,筋皮弁を用い筋体を口蓋外側からオトガイに縫合し,筋体の萎縮防止のため,運動枝と舌下神経の吻合を付加,舌骨甲状軟骨の挙上術も同等に行っている。舌半切16例中,口腔機能評価が可能であったのは15例で,この内,13例(86.7%)の口腔機能は良好であった。一方,舌(亜)全摘症例の評価が可能であった20例では,機能良好は9例(18%)であった。口腔機能良好群と不良群に分類し,皮弁の種類(筋皮弁使用の有無),舌切除量(2/3を越えるか),舌骨上筋の残存の有無,舌骨甲状軟骨の吊り上げについてMann-Whitney U testによる検定を行った。筋皮弁使用の有無,舌骨甲状軟骨の吊り上げでは有意差はなく,舌切除量2/3以上の症例(P=0.028),舌骨上筋群の残存がない症例(P=0.032)では有意に口腔機能は不良であった。今後舌2/3以上の切除例や舌骨上筋の連続離断症例では,欠損に対する量的な再建だけではなく,さらなる工夫を行うことにより良好な機能の回復が期待される。
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  • 小村 健
    27 巻 (2015) 4 号 p. 103-112
    公開日: 2015/12/26
    ジャーナル フリー
    舌は咀嚼,構音,嚥下などの口腔機能に重要な役割を果たしている。今日,舌癌は手術療法を主体に治療が行われている。こうした中,舌再建のゴールは切除創面の被覆とともに,口腔諸機能を再獲得させることにある。舌切除後の口腔機能に関して,術後の構音機能は咀嚼機能や嚥下機能とよく相関している。口腔舌(可動部舌)の可動性と形態は口腔機能に重要であり,また舌根の可動性と容量は嚥下咽頭相を完遂させる上で必要不可欠である。
    従って,舌部分切除や舌半側切除後に,良好な口腔機能を得るためには,遊離前腕皮弁のような薄くてしなやかな皮弁で再建を行い,残存舌の可動性を最大限発揮させ,かつ口腔内での形態と位置を維持する必要がある。前腕皮弁での再建では,皮弁の設置も自由に行い得,残存舌の引き連れをきたすことも少ない。舌切除に伴い咽頭側壁が合併切除された場合には,嚥下咽頭相を円滑にするためには,狭い口峡を形成する。
    切除が口腔舌の大部分(可動部舌亜全摘・全摘)や口腔舌・舌根(舌亜全摘・全摘)に及ぶ場合には,遊離腹直筋皮弁のような厚い皮弁を用いて,隆起型で,十分な舌容量を有する舌再建を行う。さらに,術後の誤嚥防止・嚥下改善策として,喉頭挙上術,喉頭蓋管形成術,喉頭蓋固定術,輪状咽頭筋切断術等を併施する。
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  • 寺尾 保信, 大山 定男, 逢坂 竜太
    27 巻 (2015) 4 号 p. 113-118
    公開日: 2015/12/26
    ジャーナル フリー
    舌全摘,亜全摘後の再建舌の動きが術後嚥下機能に及ぼす影響を検討した。従来,舌全摘,亜全摘後の再建は,隆起した形状を維持することが目的とされていた。しかし,隆起した再建舌が口峡部を占拠すると,食塊の送り込みが困難になり流涎も生じやすくなる。したがって隆起型の形状であるだけでなく可動性を有することが重要である。舌全摘・亜全摘後の14例の再建舌の動きをVF画像から解析し,食事形態との関係を検討した。再建舌の動きは時間経過により増大し,上下の運動距離が大きいと食事形態が良くなる傾向が見られた。皮弁の残存筋への縫着による再建舌の運動を促す再建は有効であり,皮弁の下顎骨への過度な固定など運動を妨げる再建は避けるべきであると考えられた。
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臨床統計
  • 川俣 綾, 水谷 美保, 橋田 之彦, 斎藤 健一, 山城 正司
    27 巻 (2015) 4 号 p. 119-125
    公開日: 2015/12/26
    ジャーナル フリー
    口腔領域に初発症状を呈した悪性リンパ腫10例の臨床的特徴について検討した。初診時年齢は23~88歳で平均年齢は58.1歳であった。発生部位は上顎歯肉が3例と最も多く,次いで口蓋が2例,他は下顎歯肉,下顎骨,舌,口底,口唇が1例ずつであった。口腔内症状として6例に腫瘤あるいは腫脹を認め,2例に潰瘍,残りの2例は腫瘤・腫脹と潰瘍のどちらも認めた。疼痛を伴う症例は5例であった。病理組織学的にはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫が6例と最も多く,臨床病期はAnn Arbor分類Stage Iが4例,Stage IIが2例,Stage IVが4例であった。10例のうち8例で寛解あるいは自然消褪し,2例は原病死した。
    これに加えて,本邦において報告された口腔内に発生した悪性リンパ腫の症例報告140例について文献的に考察した。発生部位は歯肉,口蓋が多く,初発症状は腫脹・腫瘤が多い傾向にあった。また,口腔領域に発生する悪性リンパ腫は診断に苦慮することも多く,17.1%の症例で診断を得るのに複数回の生検を要していた。特に潰瘍や壊死を伴う症例では診断がつきにくい傾向にあった。組織型はびまん性大細胞型B細胞リンパ腫が最も多く,次いでMALTリンパ腫,節外性NK/Tリンパ腫の順であった。臨床病期分類はStage Iが最も多く,約40%であった。
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  • 吉田 遼司, 平木 昭光, 丸瀬 靖之, 永田 将士, 廣末 晃之, 川原 健太, 松岡 祐一郎, 篠原 正徳, 中山 秀樹
    27 巻 (2015) 4 号 p. 127-134
    公開日: 2015/12/26
    ジャーナル フリー
    当科において病理組織学的に口腔小唾液腺腫瘍と診断された73例について臨床統計学的検討を行った。
    良性腫瘍と悪性腫瘍の発生頻度はほぼ同等であり,性別や年齢に有意差は認めなかった。良性腫瘍では多形腺腫が大部分を占め,悪性腫瘍では粘表皮癌と腺様囊胞癌が多くを占めた。発生部位としては口蓋が最も多く,部位別の悪性腫瘍発生頻度は臼後部で最も高かった。
    生検標本と手術標本の診断一致率は87.1%であり,不一致例の多くは粘表皮癌に対して扁平上皮癌の初期診断となっていた。口腔悪性腫瘍の診断において,小唾液腺悪性腫瘍の可能性に留意することの必要性が示唆された。
    悪性腫瘍の初回治療法としてはStage I,II,IIIの全例で手術単独療法が行われている一方,Stage IVでは75.0%で術前,術後に補助療法が併用されていた。悪性腫瘍の5年,10年累積生存率は共に83.1%で,病期がStage IVの症例で予後が有意に低下していた。予後不良例には,局所再発巣や遠隔転移巣が非制御であった症例があった。今後,これらの口腔小唾液腺悪性腫瘍に対しては粒子線治療や分子標的薬を含めた新規治療法の検討が必要であると考えられた。
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症例報告
  • 松岡 裕大, 石本 俊介, 北村 龍二
    27 巻 (2015) 4 号 p. 135-139
    公開日: 2015/12/26
    ジャーナル フリー
    今回われわれは口腔癌の外科的切除不可能な上縦隔リンパ節転移の気管浸潤に対し,放射線療法とセツキシマブを併用し延命した1例を経験したので報告する。
    患者は数回にわたり口腔内および頸部リンパ節に再発転移を繰り返した79歳,女性。嗄声および喀血を主訴に当科を受診した。CT検査で,右側上縦隔リンパ節転移および気管浸潤を認めた。化学療法(シスプラチン+5-FU+セツキシマブ)も考慮したが,高齢であり重篤な副作用が懸念されたため放射線療法とセツキシマブを併用した。治療施行後約9か月間は再発・転移等認めなかったが10か月後に右肺に転移を認め,治療施行後約14か月で呼吸不全のため永眠された。
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  • 纐纈 衆, 栗原 淳, 橋元 亘, 樋口 景介, 熊本 裕行, 髙橋 哲
    27 巻 (2015) 4 号 p. 141-148
    公開日: 2015/12/26
    ジャーナル フリー
    粘表皮癌は,小唾液腺や耳下腺に好発し,舌下腺に発生することはまれである。本腫瘍は,臨床所見に乏しく,早期の病理組織学的診断による治療方針の決定が重要である。今回われわれは舌下腺に生じた低悪性度粘表皮癌の1例を経験したので報告する。患者は47歳,男性,右側口底部の腫脹を主訴に当科を受診した。右側舌下腺部に弾性硬の無痛性腫瘤を認めた。CTおよびMRIにて右側舌下腺相当部に周囲と境界明瞭な類円形病変を認めた。生検にて低悪性度粘表皮癌との病理組織学的診断を得た後,悪性腫瘍切除術を施行した。病理組織学的検査では舌下腺内に類表皮細胞,中間細胞および粘液細胞が充実性に増殖する腫瘍組織を認めた。術後1年9か月経過した現在まで再発の徴候を認めず経過良好である。
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